雷電   作:不透明な水滴

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第四話 火炎家

人々は逃げ、女性の後ろを歩きながら声をかける

 

「あの…少し位反応してくれても…」

 

さっきから話しかけてるんだけど…全然聞かないな

 

「あの…」

 

もう少し話しかけようとした時、女性がこっちを向いた

 

「お前、名前は?」

 

「名前…檪裕仁です」

 

「…火炎暁歌」

 

「え?」

 

突然女性がそう言った

 

「私の名前だ。とりあえずこっちに来い」

 

「は、はい」

 

突然ベンチへと誘われた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前は、あそこの組織について聞いたんだな」

 

「ああ…それで、まずは貴方からかなと思って」

 

「…そうか」

 

暁歌はそう言うと、下を向いて…少し、寂しそうな顔をした

 

「…お前は、本当に私達から信頼を勝ち取ろうとしているのか?」

 

「ああ、じゃないとヤバいっぽいんで」

 

「…辞めておいた方がいい。アイツらからは詳しく聞かなかったと思うが…私達の過去は…そう言えるものじゃない」

 

「…なら、聞かせてくれよ」

 

「…分かっているのか?この重大さが」

 

「俺は諦めが悪いんでね。力を合わせないと、復讐?だかなんだか知らないが、やりたいことも出来ないだろ?」

 

「…なら、聞くか?火炎家について」

 

「火炎家?」

 

「私含めるアイツらは、全員各家系の当主なんだ。私は三代目だ」

 

「…聞かせてくれ」

 

「…何故私達が復讐を求めているのか…それは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達は、全員家系を失っているからだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数百年前、私の家系『火炎家』は、特に強いとされている家系の一つだった

 

だが、そんなある日…一家の大量殺害が始まった

 

その時、私はまだ生まれてすらいない。私が生まれた頃、親の二人しか生き残っておらず、二人も私が五歳頃に死んだ

 

私は、ずっと調べていた。あの時、何故殺されたのか。理由はなんだったのか

 

私はただただ復讐したかった

 

その時、一冊の本を見つけた

 

そこのページには、全てが書いてあった

 

子も女も関係なく殺され、家は燃やされ、名だたる強者にも『数』には勝てず、無様に殺された

 

その瞬間、私は知りたくもない情報を知ってしまい、余りの情報のリアルさに簡単に想像出来てしまい、私は深く、絶望し、復讐心が燃え続けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の目的は、私の家を壊した首謀者、そして壊した本人…そいつらを殺せれば、私は何も求めないし、この世にもいる意味もなくなる」

 

「…なら、よりお互い協力し合わないといけないんじゃないか?」

 

「…無理に決まっている。あの時壊されたのは、信頼していた家系からだ。心の底から信頼出来ようと、何時でも殺せる準備はしてある」

 

「…それが、正しいとは限らねぇとは思うけどな」

 

「…なに?」

 

「正直、俺は数百年前の話とか、火炎家の話とか、家系の話とか、何一つ知らないし、知りたくもない」

 

「…だけど」

 

俺は、気付けば強く拳を作っていた

 

「こんににも知らねぇ俺でも、こんなにも腹立つ…大変だってことは今知ったし、まだ俺は甘いかもしれないけど…俺は、そんな事をするやつが大嫌いだ」

 

「…はは、なら、今試してみるか?」

 

「…というと?」

 

「数百年越しの宣戦布告、それがこの場だ」

 

「…まさか…!」

 

俺は横を見ると、でかい男が立っていた

 

「久しいな…火炎家の生き残り」

 

「…裕仁、お前は…命をかけ戦うことが出来るか?」

 

「…ああ、そりゃ勿論」

 

そう言い、二人で男の前へと構えを取った




『火炎暁歌』(かえんきょうか)
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