構えを取り始めて早々、男は口を開いた
「お前は力不足だ。死にたくなければここから去れ」
「そんなの、やって見なきゃ分からんだろ」
俺は腕に雷を纏わせ、走り出す
そのまま殴るが直前で受け止められる
「その目…雷電か」
突然男がそんな事を言い出す
「目だと?」
「その目、紫に光っている…だが、弱い。火力も、スピードも、あの時の何千倍も弱くなっいる」
「裕仁!変われ!」
「っ!おう!」
俺は後ろに下がり、その瞬間暁歌が前に出る
『炎陣!』
暁歌の腕が何倍も大きな炎に包まれる
「お前は、あの時から変わっていない!」
すると、男の拳は青い炎に包まれた
「っち!」
「青い炎…強さでは相手の方が上…」
男は暁歌を吹き飛ばす
「暁歌!」
男は直ぐにこっちに近ずき…
「まず…っがぁ!」
腹からモロに蹴りをくらい、吹き飛んだ
「っはぁ…はぁ…」
暁歌もさっきので相当瀕死であり、膝をつく
「青い炎、この力にお前は敗れた。この力はお前の炎より火力は高いが、扱える者が少なかった。だが、一対一の中、お前に勝ち目は無い」
「っ…くそ」
裕仁視点
「はぁ…はぁ…」
体が熱い…動けない
『お主の力、ここで終わらないだろう?』
「なに…を…」
『…はぁ、少しは期待したんだが…』
俺の何を見て…それを思ったんだ…クソが
『お主、六代目としての力を使ってない…まだ諦めるにははやいぞ』
「六…代目?」
『想像しろ。お主のしたい事を、儂が、見極めてやろう』
「…死にたくねぇ…あいつを…暁歌を…守りたい」
『…なら、初代の力を使ってみろ…お主なら、使いこなせるだろう』
意識が薄れる…気が…
「終わらせよう…」
「足が…ここで終わりか…呆気ない」
男は指から凝縮された青い炎を暁歌へと向ける
「さようなら」
終わりを迎えると覚悟を決めた暁歌は目をつぶるが…
「待てよ」
「ん?」
「待て…裕仁…!」
俺は暁歌の横に立つ
「まだ…終わってねえ」
「そんな体と何が出来ると言うんだ」
「…俺は、まだ力を使ってねぇ」
「…はぁ、先に生き残り、お前を殺す!」
「暁歌」
暁歌の頭右手で自分に引き寄せ守り、迫り来る炎の塊を左手で掴み取る
「っ…!」
「流石にビビったか?お前が誰か知らねぇけど…暁歌の為に、死んでくれ」
「雷電…死んでもなお邪魔をする!」
男は腕に大量の炎を纏わせ、構える
「暁歌、動けるか?」
「…ああ、そろそろ、やられっぱなしにも腹が立ってきた」
「そうじゃねえとな!」
暁歌も同じように炎を纏い、構える
「…今なら、雷電の事が分かる」
雷電は、都合のいい能力だ
相手の攻撃も、防御も関係ない貫通効果に加え、仲間の能力に混ぜ合わせることも出来る
『つまり、能力を組み合わせることで、重い一撃を完全に直撃させることが出来る…ということじゃな』
男と暁歌が走り出し、拳を繰り出す
『炎帝!』
「火炎初代『炎帝!』」
同じ技であり、暁歌の炎は全てが貫通、その上、雷電の雷の力も含まれる
二人の攻撃はお互いに直撃する…が、その瞬間、裕仁が後ろに現れる
「雷電初代『雷電!』」
初代雷電の力は、雷電の力だけで作られた武器を生成できるというもの
裕仁はナイフを生成し、男の後頭部に突き刺す
「っが…きさ…ま…」
「地獄では仲良くやろうぜ…先に逝ってろ」
男は、憎しみの目を向けたまま、灰となって完全に死亡した