飢えた犬と優しい鳥   作:上条@そぉい!

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第1話

『日記その一』

 

 ○月×日

 目が覚めたら子供になっていた。いや何処の名探偵かと突っ込まれそうな話だけど、悲しい事にこれは現実らしい。以前の記憶はない。しかし私の中にあるサブカル知識がこれは所謂転生、異世界的なアレなのではないか、と思った。

 ここが何処かもわからない。廃墟のようだけど、私は非力でここから脱出する事も難しい。

 誠に遺憾だけど、私はここで生活することを決めた。この日記は、天井から漏れる光を元に1日の時間を大まかに把握して、カレンダー替わりに書く事にした。といっても、ボロボロのこの紙と鉛筆が無くなったらもう終わりなんだけど……

 

 ○月×日

 こんなサバイバル生活をする事になるとはこのリハクの目を(ry

 とは言え、自分の服はボロボロ……体に簡素な布に穴をあけ、首を通しました、みたいな服だ。手術する時なんかに着るような服に見える。まあそんなものだから夜の寒さが堪える、火もないし、あったかくなる昼間に差し込む光を体全体で浴びながら寝てます。太陽の暖かさは世界一ィ!

 

 ○月☆日

 不味いことがある。最初こそなんだ意外といけるやん、なんて考えていたが私の考えは甘かった。あれから僅か数日、いや数時間かもしれなかった。腹が鳴った。そう、飢えが近いのだ。流石に飲まず食わずというのは死ぬ。いまだに今いる空間から出た事がないが、何かないかを探す為この廃墟を探索する必要がでた。

 

 ○月♪日

 廃墟には生活音なんてない。私の呼吸音と足音だけが痛いほど響く静寂な場所。廃墟を探索していた私はそこで初めて私以外の音を聞き取った。もしかして私の他にも誰かいるのでは、と期待して音の方を覗いてみた。

 そこに居たのは人型ロボットだった。どう見ても友好的ではなさそうなモノアイの光と、手に持っている銃が物々しかった。

 向こうも、そんな私の音が聞こえたのか。こっちに来るので私は速攻で音をできるだけ殺しながら急いで逃げた。

 うーん、腹が減った。

 

 ○月$日

 ジッとしていても、腹の減る音はちっとも小さくならない。能天気に定評がある私も流石に焦ってきた。

 あぁ、ヤバい。腹が減りすぎて力が抜ける。視界が(この先は読めない)

 

 *月×日

 目が覚めることができた。正直なところ、死を覚悟するほど腹が減っていたので意識がなくなった時は死ぬかと思った。だけど、不思議な事にあの飢えはなくなっていた。よく分からんがラッキーだと思っておこう。さて、目を逸らしていたが、そろそろ私の足元に転がる機械の残骸に目を向けた方がいいのかな??




続くかもしれない
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