どこまでつづけられるかわからんですが皆様よろしくお願いします。
山田神鉄視点
(シミュレーション起動するよてーちゃん、全世界に放映されるからしっかりね)
あれから数日が経過し、某たちは仮想空間にログインしていた。
ウェディングケーキ作戦と名付けられたこの作戦は、一夏君への、もっと言うと零落白夜への不安感を取り除くための物である。
既存の防御手段で、一夏君の零落白夜
仮にどちらかを再現可能な第三世代兵装が量産され悪用された場合など考えたくもない。
地球すら、人類の居住地を纏めて破壊できるワンオフアビリティというのはホラでもなんでもなく、ただの事実なのだ。
もっとも実際は、エネルギー供給の問題があるから地球を破壊するほどは千冬個人、あるいは一夏君個人では無理だ。
最新鋭技術を投入しまくった両者の愛機、白式、暮桜両機とて、競技出力でも一分展開出来たら御の字、戦時出力で戦闘機動も合わせたら、第零世代相当のコアでも10秒ほどでエネルギーを使い切りガス欠からのシールドエネルギー展開不能でなんてことないピストルの弾で戦死、下手したらPIC(要はスラスター)まで止まって墜落死だ。
故に零落白夜で地球両断は似たようでまるで違う二つの零落白夜のいずれでも不可能なのだ。
ただまあ、例外は存在する。
永久機関は不可能だが、思考を超高効率エネルギー転換装置に変換できるワンオフアビリティは存在する。
搭乗者の心が折れない限り無限のエネルギーを確約するアビリティ。
ある意味最強のワンオフアビリティ、絢爛舞踏
これがよりにもよって一夏君好き好きアニメメカゴジラガール箒ちゃんが持ってるのだ。
正直なんらかの手段で一夏君の零落白夜のリミッターが完全に外れてそれに箒ちゃんの絢爛舞踏が合わさった場合地球が半分になる爆発は常に発生する可能性を秘めている。
そしてISとの分離不能点を越えた、要するに国家代表クラスすら凌ぐ人外になってしまった一夏君にリミッターは役に立たない。
激高した時点で外れる、とは言わないがそれに近いものがある。
現状稼働年数が長い事で独自の人格を持つコアナンバー001元白騎士現白式、コアナンバー051元自衛隊教導隊所属現グルドリン、には防止術式を組み込んだが彼らも一夏君に情が移っている。
一夏君が箒ちゃんを真に辱めた相手に激高した際彼らも同調する可能性は高い。
それを防げる手段の開発は急務であったのだ。
というわけで、
「長々した説明セリフは嫌われますよ神鉄様」
第三世代相当生体同期型IS、ダイヴ・トゥ・ブルーのネイキッド形態、チェーンメールと正統派イギリスメイド服の調和、を纏ったチェルシーが話しかけてくる。
「悪いね、どうにも大勢の前での発表は慣れんよ」
電子的にに変換された紅茶の味が我輩の喉を潤した。
悪戯が成功した、と言いたげな赤毛のメイドの頭を撫でる。
簡単に言えば偶発的に我輩の口内に発生したワームホールを使って紅茶を流し込んだ、といった感じだ。
「IS乗りならだれでも使える第三世代兵装として実装できたのは偶発発生するワームホールを捕獲して流し込む程度か」
技術者として本番の前だというのに苦い悔恨が舌を刺す。
「そんな事をいう悪い神鉄様にはこうです」
口の中が角砂糖で埋まった。
ISバトルは損傷を防ぐためシミュレーションも盛んに、特に今回の様な最大出力の零落白夜
シミュレーション上であるのであくまで仮想的に再現されたものである。
無論致死的かつ拷問の様な苦痛を伴う物は禁止だが
「がりがりってな」
「流石神鉄様、冷凍マグロをガリガリ食える顎の力は健在ですね」
たまにやりたくなるんだよなこういうの。
ナノメタルの体で不満が無いわけでもない、生身が恋しくなる時があるが、こういうナノメタルの体じゃないとできないことをやるときに感動を覚えるのだ。
「分かりますよ、私も真似してもいいですか」
ぽんと小気味いい音を立てて大量の角砂糖を召喚したチェルシーを止める。
「君の体は心臓以外は生身だろう。体内にナノメタルが混在しているとはいえな」
「大丈夫です、神鉄様がつきっきりで幼少期から調整して頂いた体じゃないですか」
「生身の部分をもう少し大事になさい」
(あーあー、これ全世界放映されてるんだけど。そこんとこ分かっててやってる)
束の、事実を告げる攻撃
神鉄は、ノーダメージだった。
チェルシーは赤面してぶっ倒れた。
「さてさっさとやろう」
「ハイ」
地球軌道上を模して広がるフィールド。
ネイキッドの若武者が二人向こうに。
緋色の巫女装束の箒ちゃん。
少し外見を調整して新選組に似ただんだら羽織りの一夏君。
対してこちら側は怪人がヒーローになったようないびつな見た目の某
鎧とイギリス正統派メイドの調和のチェルシーさん
(これよりウェディングケーキ作戦を開始します、閲覧者の方々は対閃光サングラスの装着をお願い申し上げます)
すこし緊張した声の束の声が響く。
シミュレーション上では怪我も何もしないとはいえ、精神がやられる可能性がある実験の前は不安げになる物だ。
案外やる方はなんとでもなる。
が、これは実戦、実機を使った実験と意識していないとどういう失敗があるか分かった者ではない。
「なんて偉そうに実験前に訓辞を垂れておいて、静かに興奮しているな」
「キメラ・クロッシング・アビリティができるからですか」
「まさか、信頼している同胞とともに戦えるからだよ、後輩の安寧のために」
重度の心臓病を患い、そしてさらに重度の心臓病の妹を助ける為にモルモットに志願したチェルシーは某にとって同胞だ。
そしてISコアとの分離不能点、ISコアと溶け合った生命体になり不老不死となった一夏君は我輩の後輩だ。
もっとも某の場合ISに適合したわけでないから苦痛で精神が折れる可能性は常にあるわけだが。
「じゃあ、始めようか」
「「キメラ・クロッシング・アビリティ、発動」」
向かい合ったチェルシーと某が互いに頸動脈の上を強く噛む。
気が巡りISが同調を始める。
((篠ノ之束へ申請、ダイヴ・トゥ・ブルー第零世代相当への能力拡張))
(篠ノ之束承認、全力で成功させて)
メタリックな蒼のダイヴ・トゥ・ブルーがのびのびと羽化する蝶のように広がる。
ヒルコはまだ第二世代相当のリミッターで行う。ただ我輩の頭脳はゆっくり休めたので演算力は前と比べ物にならない。
だがチェルシーからの確かな力を受けてみずみずしさを取り戻したような外見だ。
ナノメタルとメタリックな蒼の首輪がISを完全展開した某たちの首輪にある。
舞い上がっちまうような快楽が体に満ちる。
「さあ、こいやゴジラのブレス」
「神鉄様、それ絶対全力ブレスで灰も残さず蒸発するフラグじゃないですかヤダー」
某は知らない。
まじで爆発的な零落白夜
次回、山田神鉄死す、デュエルスタンバイ!
そしてゴジラ呼ばわりされた箒ちゃんが激おこぷんぷん丸な事を。
そのころの血染深紅君
「キメラ・クロッシング・アビリティってゴム付けてやるより気持ちいいのかな」
特等席で楔の世話を任されていたがそんなことを呟き相川清香に頬にもみじを作られていた。
「サイテー、ああごめんね楔ちゃん、ミルクかしら」
「ごめんて」
「まあ今度一緒にやりましょうよ。あたしがあなたのいちばん最初なんだからね」
「分かってるよ。当たり前じゃないか」
新婚さんであった。
血染深紅君は特殊部隊選抜訓練、限界の限界まで走るゴール地点が知らされないドッグランでフルマラソンの二倍を走り教官を驚愕させた
一夏君もフルマラソン一回分でオーケーが出た。
山田神鉄はやろうとしたが三徹夜明けだったため廃人と化した。
次回、深紅のメカゴジラ、愛情爆発、ご期待ください。