あいえすっ!コードネームはまっくろ   作:orotida

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設定集出さなきゃ



仮想現実ってひどいことしてもいいよね

「暇だな」

 

某こと山田神鉄にとって、束に我が半身であるISヒルコから脳髄以外の部位を動かせないようにシャットダウンされるのは珍しい事でも退屈な事でもない。ISそのものに対する絶対権限は無いが操縦系統に関しては絶対権限がある。だから強引な手を取ればすぐにでも再起動可能だ。

 

そうしなかったのは物理的に脳細胞も煮えたぎっていたからで、まあ少しやすむか、ともなる。

 

脳髄付近のみのナノメタルを掌握、仮想現実を起動、肉体をデータとして再構成。番茶を入れて煎餅とちびちびやってから指を鳴らす。

 

「シミュレーター起動、真耶が頸動脈に対人狙撃銃の直撃を貰った場合の、ナノメタルを用いない救命訓練開始」

 

「シミュレーター条件再設定、神楽お嬢様と二人きりの時にIS用榴弾による自爆テロを受けた場合お嬢様を守り抜く方法」

 

「シミュレーター条件再設定、束のラボ内の隔離されている発明品が暴走した場合の政治的処置を含めた焼却処分訓練」

 

「シミュレーター条件再設定「もうやめてください、もうやめてくださいよ」

 

悲痛な叫びが響いた。

 

「チェルシーさんか、ISコア由来のアクセスなら某が分からんのも無理もない。ろくでもないものを見せたな、気つけにココアでも飲み給え」

 

「子供扱いは止してください、どうしてこんなことするんですか、ほとんど寝ないで働いて、夢が自分で操れるからって訓練に当てないでいいじゃないですか。それも無駄に愛した女性たちの死に方だけ鮮明に描写して、貴方だって寝てるときくらいは」

 

「良いんだ、束の奴は頭が良すぎるからな、夢も見れねえ。なら並び立つ某がまどろみながら夢を見るわけにいかねえ」

 

「なら、私の死にざまも鮮明に描写してください。最後まで道連れにしてください。我が主と貴方との同盟が破棄されるなら、その手で」

 

血を吐くような絶叫だった。最後は涙に隠れてた。

 

「分かった。分かった同盟は破棄しないからわかったって、脅迫を義務教育で習うのか最近のJkは」

 

某は鈍感系ではないので分かって居たが、巻き込みたくなかった、それだけだ。

 

「ならば決まりですね、仕えはしません。ですが、オルコット家に使えるブランケット家の血には貴方のを頂きます」

 

「ねえ、そのセリフと共に俺が一から設計した人工心臓を強調表示するの反則じゃない、エクシアの擬人化の人じゃないんだぞ」

 

「じゃあ肉体の修復が完了するまでの三日間、のんびりしましょう。とりあえずお嬢様のご両親を救ったシーンをもう一回再現してください」

 

この後めちゃくちゃ再現した。

 

 

 

 

 

「再起動、マッハ3までのクロッシング・アクセス(ISとの高速思考同調)によるブレイジング・アッパー(加速装置)はできるか、三分までなら。修復モードでしばらくは流すか」

 

「神鉄さんおはようございます。セシリアさんがお赤飯ですわ、ってはしゃいでますがそういうことですね」

 

「言うな一夏君、言わんでくれ。きっぱりセシリアさんに頭下げてくるわ」

 

「ええ許しますわ、神鉄お義兄様」

 

「それではセシリア・オルコット次期当主、貴女のお付きのメイドのチェルシー・ブランケットをもらい受ける。わが命に代えても、守り抜こう」

 

「承認しますわ、ステンレス(常人の到達点)、山田神鉄さん。まあオルコット家と篠ノ之家との同盟強化と思えばとても上策ですわ」

 

「まあ神鉄さん、これでもう一人ですね」

 

「誰だよ虚さんの事を教えたの、一夏君にさあ」

 

「俺はもう一人としか言ってませんよ」

 

「引っ掛かった。畜生。まあ、我輩真耶が幸せならなんでもいいもんね」

 

「それでもいいですよ。私もお嬢様が幸せなら何でもいいですし」

 

「うーんこの似た者同士」

 

まあ、末期の心臓病として生を受けたところに我輩のデータでの初の人工心臓搭載に最重要のISを託したうえで公私にわたり鍛えた後輩を抱くな、というほど某は人間出来てないよ。少なくとも某より強くて頭が切れて権力があって暗闘に強い奴じゃないとだめだ。

 

「ところで篠ノ之箒君、一夏君の背中にずっと張り付くのはどうなのかね」

 

「胸部装甲と匂いを押しつけております神鉄義兄様。とりあえず模擬戦しませんか、既に一夏の胃袋と金銭面は掴んでおりますので強さで掴んでおこうかと」

 

実際某以外のオリジナルのナノメタルと出力が無限に近いISコアの運用データの価値はめちゃくちゃ高いもので、そりゃあ対価だけで遊んで暮らせようとも思う。

 

「うん、相変わらず脳筋だね。良いだろう、我輩もすかっと暴れたかったからな」

 

「うん、箒からお小遣い貰ってるけど全額積むか、寄付してるのでそこは誤解なきよう」

 

「我らが義母様篠ノ之(ちらし)様仕込みの料理術にはメロメロなのに?」

 

「OK先に俺からやらせてくれ、神鉄さんのにやけヅラに零落白夜白死叩き込んでやる」

 

(いいけど実機を使うのはダメだしてーちゃんに負担がかからない用にリミッターかけるからね。ブレイジング・アッパー(加速装置)はマッハ3までだしISの性能は第二世代相当までね)

 

場を一気に絶対零度迄凍結する怒気を孕んだ篠ノ之束の声が響いた。最も管制室に座る彼女の手はシミュレーション室をデータ収集モードで起動していたのを某は分かって居たが。

 

「分かった、その中で全力を尽くそう」

 

某はISスーツで寝かされていたのでこうなるのは束も読んでいたのではないか、と思うが口には出さず一夏君と白一色のシミュレーションルームに移動しISを介して仮想現実にログインする。

 

フッと意識が暗転した後寸分たがわぬ仮想現実の世界で同じようなシミュレーションルームに一夏君と立っていた。

 

「如意棒」

 

ISのネイキッド形態の耳の穴から、厳密には拡張領域(バススロット)から耳の穴、獲物であるナノメタルで作った棒を針ほどの大きさから手ごろな大きな迄拡大して振り回す。

 

「雪片弐型」

 

明らかに雪片の後継機、というよりかは葵田貫にそのまま零落白夜用のエネルギー刃解放機能をつけたという武器を一夏君が紐を引きちぎりながら抜刀する。

 

(ではスタート、篠ノ之束が取り仕切る。口上を述べよ)

 

「仁義無くして治世なし」

 

「兵站無くして安寧なく」

 

ナノメタルで置換された体が特殊部隊並みまで身体能力に制限をかけられるのを感じる。

 

「弓矢無くして戦はならず」

 

「「拳無くして修身無し」」

 

 

「「ちぇすとぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」」

 

ネイキッド形態で強化された身体がマッハ1を超えた斬撃がぶつかり合い、まぶしい光を発した。

 

某の切り上げと一夏君の大上段がぶつかり合い、そのまま距離を取った一夏君に某が追撃する。

 

そして一夏君の背後にへし折れた雪片弐型の先端が突き刺さる。

 

馬力では、あくまで量産型打鉄真打程度に制限をかけられているので白式には勝てない。

 

しかし、単純な技量の差、ナノメタルに対する理解度、そもそものオリジナルのナノメタルである如意棒の強度が他の簡易ナノメタルとは根本から異なること、による当然の帰結だ。

 

(一分経過、ネイキッド形態での全力戦闘を許可します)

 

「「ブレイジング・アッパー(加速装置)」」

 

互いにマッハ3の速度に潜る、頭痛でISの力を引き出せば引き出すほど弱体化する某より一夏君の方がこうなると有利だ。

 

お互い速度がマッハ3であっても反応速度に大幅な差がある。一夏君に追いつかれた。

 

チェストォォォオオオオオォォォオ

 

一夏君の大上段が某に吸い込まれ、

 

「悪いな、ブレイジング・アッパー(加速装置)の細かな加速と減速で残像を起こすのはまだ教えてなかったな」

 

残像を両断し振り降ろしたまま残心を取ろうとした一夏君のアバターを某の如意棒が両断した。

 

と、思いきや

 

「マッハ4の世界に入門していたのはまだ教えてませんでしたね、神鉄さん」

 

完全に制御できてないのか体中からオーバーヒートの煙を上げる一夏君がアリーナの壁際に残心を決めた姿で現れた。

 

「すごいな、マッハ4以前にブレイジング・アッパー(加速装置)ISとの高速思考同調(クロッシング・アクセス)をマッハ3相当でもう熟せるのか、凄いもんだ」

 

(三分経過、ISの外装の着装を許可します)

 

ああ、なんとも血沸き肉躍る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(てーちゃん、そんな負荷のかかるマニューバ、許可した覚えはないんだけど、帰ったらお説教ね)

 

「すまんかった」

 

 

 

節分ネタ

 

「鬼は外、福は内」

 

「無限に豆を束からぶつけられる、助けてまやえもん」

 

「ちぇい」

 

「箱ごとぶつけられた」

 

「てっ、てい」

 

「落花生一個だけぶつけて逃げていくエゲレスメイド狩りじゃあ」

 

「「おおおお」」

 

この後みんなで豆食べた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




漸く土曜日でない日に書き終えられた気がする

感想待ってます

因みにISコアをエネルギー供給のみに使い戦闘形態に全身のナノメタルを励起させた方が強い、つまり仮面ライダーだ、と言い切られた織斑一夏は憧憬を抱いたが自分もなるには捨てるものが多すぎて板挟みとなり廃人と化した。
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