疲れきった絹旗は、薫からお茶の缶を貰うと一息つく。他の者達は、絹旗が戻ってきたため、垣根が説明を続ける。
「会合が白紙になったからよ。暇してたら、アイテムの連中がいたから声をかけた。」
「僕が呼ばれた理由は?」
「ハーレ…へぶ!?」
薫が垣根の顔を殴り、気絶させた。麦野、滝壺、絹旗は、薫を怒らせない方がいいと、判断した。
「……さて、天使君は退治したし。これからどうする?」
「超私達は暇なんで、遊びにいきませんか?」
「そうね。今は暗部とか関係ないし…」
「薫と一緒に遊ぶ…」
麦野、絹旗、滝壺の意見に納得した薫は、垣根の近くに、黄金蝶を出現させると置いていった。
「超薫。垣根に何をしたんですか?」
「ん?理由がムカついたから、周囲の人間は天使君がいたとしても、気づかないようにした。誰かが、黄金蝶に気づいて、天使君に触れないと戻らない。1時間が限界だし…」
「……えげつないわね。仲間でしょう?」
「理由がまともなら、やらなかったよ。」
薫は缶コーヒを飲み干すと、投げてゴミ箱に入ったら、嬉しそうにする。絹旗は薫の笑みに固まっている。麦野、滝壺は平気そうだ。
「絹旗さん…どうかした。」
「な、超なんでもありません。」
「ならいいけど…」(初春さんに見つかったら、誤解される。街中では隠れよ…)
学園都市上空に1匹の黄金蝶を出現させ、麦野、滝壺、絹旗以外から見えなくした。
「何処行こうか?」(建物内に入ると、解除されちゃうけど…)
「地下街がよくない?」
「超良いですね。」
「食べ歩きしたい…」
行く場所が決まったので、なんならと第4学区にある地下街に行くことにした。
「バスの方が良いよね?」
「超それにしましょうよ!」
「行きたい…」
「お昼には鮭弁買うわよ。」
第12学区行き、自動運転バスに乗り込むと、麦野、滝壺、絹旗を席に座らせた。
「薫は座らないの?」
「僕は席が空いたら座るから。安心して…」
滝壺に笑みを浮かべていると、絹旗は面白くなさそうな表情をしている。
「B級映画を夜遅くまで寝たので、超眠いです。」(超薫は女の子ですよ。絶対にこの感情は、ありえません。)
「後ろの席が空いたから、座ってるよ。」
「わかったわ。」
薫は一番後ろの席に行こうとしたら、急にバスが横揺れして絹旗が席から離れてしまい、倒れそうになる寸前に、薫が絹旗を抱き抱えて庇った。
「ぐ…」
「超薫、大丈夫ですか!?」
「絹旗さん…平気…痛い!?」
絹旗を庇った際に、腕を痛めてしまったようだ。麦野が次のバス停で下りるために、荷物を準備する。
「次のバス停で下りるわよ。こいつの手当てをしないとダメだし。」
「近くの病院で手当てしないと…」
「迷惑かけてごめんね。」
「超薫は悪くないですよ…」
絹旗は薫を席に座らせると、隣に座る。
「大丈夫ですか。」
「心配ないよ。絹旗さん…」
バス停で停止すると、薫、絹旗、麦野、滝壺は病院に行き、手当てを受けることに。
「骨に異常はないと思うけど、念のために検査入院ね。バス内で腕をぶつけたのね。熱が出るかわからないけど、解熱剤を出しておきますね。」
「ありがとうございます。」
薫は病室に行くと、ベットで横になる。
(明後日、初春さんとデートだけど…間に合うかな?少し…複雑だな。)
窓から外を眺めていると、絹旗が病室に入ってきた。少しだけ、落ち込んでいる。
「……絹旗さん…どうしたの?」
「私のせいで…」
「気にしてないから、大丈夫だよ。」
泣きそうな絹旗の頭を撫でる薫は、笑みを浮かべる。すると、絹旗からお菓子の詰め合わせを渡された。
「超…私の原因ですし、謝罪の意味もあります。」
「ありがとう…絹旗さん。」
「明日また…来ますね。」
絹旗は病室を出ていくと、薫は病院内の電話で、上条に報告すると、明日迎えに行くと言われて電話をやめた。
「早めに寝ないとな。」
薫は病室に戻ると、眠ったのだった。