ファミレスに入ってきた御坂、白井、初春、佐天に見つかってしまった薫は、何も言わないで、無言を貫いている。絹旗はとりあえず、座るように言った。
「そうね。いろいろと、話を聞かせてもらうわよ。」
「…………」
「薫君は…女の子、だったんですね?」
佐天から聞かれた薫は、小さく頷いた。絹旗はこの思い雰囲気になんとか耐える。
「常盤台の制服を着ているけど、学校に来なかった理由は、能力の研究であってるわけ?」
「…あってるよ。御坂さん…中々、学校に来れなくてね。」
薫は暗い笑みを浮かべると、紅茶を飲んで気分を落ち着ける。すると、黙っていた初春が質問してきた。
「何で、黙ってたんですか?」
「………性別のことかな?」
「そうです。」
薫は残った紅茶を飲み終えると、初春を見ていった。
「別に…聞かれなかったからだよ。これで、満足かな?初春さん…」
「………そういえば、まだ…名前を聞いてなかったわね。」
「言わなかった薫だって?」
御坂が聞きたいことに気づいた薫は、忘れていたようで、改めて名前を言った。
「僕の名前は…上条薫。上条当麻の実の妹だよ。これで、満足かな?」
「アイツの妹…」
「あの男の…」
「で、御坂さんはお兄ちゃんとどんな関係?」
御坂は顔を赤くして黙ってしまったが、薫からしたらどうでもいいらしいが、思っていることを言った。
「御坂さんはお兄ちゃんのことが、気になるみたいだけど…僕は御坂さんが…気に入らない。」
「どういうことよ!」
「毎回、お兄ちゃんに電撃しておいて、それを許せると思ってるのかな?」
御坂は毎回のごとく、上条に電撃をしている。幻想殺しを持っている上条は、打ち消せるが、もし右手以外に命中していたら、大怪我ではすまない。
「………貴女は何が…お姉様は…」
「言いたいことなら聞くよ。でも、お兄ちゃんに電撃をする人間を許すわけにはいかない。そんな人に、お兄ちゃんを渡せない。」
薫は御坂に敵意を向けているが、佐天から質問された。
「聞いてもいいですか?」
「何が聞きたいのかな?」
「薫…さんは、御坂を嫌ってますか?」
「………場所を変えよ。絹旗さん…も、一緒に来る?」
「行きます。」
ファミレスを出て、川が流れている橋の下に場所を変えた。薫は佐天の質問に答えた。
「嫌ってますか…か。」
「やっぱり、言えませんよね?」
「大丈夫。僕が嫌っているのは、能力だよ。」
言っている意味が理解できていない御坂、白井、佐天、初春の4人。絹旗だけは理解が出来ていた。
「能力…を嫌っているんですか?」
「どっちかと言ったら、能力開発かな…」
薫の発言に御坂がブチキレた。
「何で、能力開発を嫌うのよ!」
「御坂さんは最初、レベル1からレベル5になったんだっけ?」
「そうよ。理由によっては、あんたを許さない。能力開発を頑張ってる人達のことを嘲笑う行為よ!」
御坂の怒っている理由を理解した薫は、笑みを浮かべながら言った。
「学園都市が生徒達に行っている能力開発が、どれだけ危険な行為なのか…理解できないのかな?」
「能力開発が…危険な行為?」
「やっぱり、理解してないみたいだね。能力開発は薬、暗示、で行っている手段だけど、どうして、それを誰もが、危険じゃないと思えるのかな?」
「危険な行為を生徒にするわけが…」
御坂は反論したくても、その後の続きが言えなかった。
「絹旗さんには前話したけど、そもそも、能力者は必要な存在なのかな?僕は学園都市に興味を持っている。」
「学園都市に興味を?」
「悪い意味での興味だよ。佐天さん…」
「悪い…意味?」
絹旗は体が震えている。薫の言いたいことが理解できて、恐怖に感じているからだ。説明する前に、絹旗の異変に気づいた薫は立ち上がる。
「大丈夫?」
「超…大丈夫です…」
「無理しなくても大丈夫。おいで…」
絹旗は薫に抱きついている。それを受け止めた薫は、頭を撫で落ち着かせる。それを見ている初春は、暗い表情になっている。
「何で、悪い意味なんですか?それなら、薫君も…能力を持ってますよね?」
「良い質問だよ。佐天さん視点からしたら、学園都市は良いところだろうね。でも、僕自信も含めるけど、学園都市は僕達みたいな子供に
薫の言葉に皆は、黙るしかないのだった。