初春が避難誘導をしている頃。御坂と白井は能力者同士の喧嘩を止めるために、現場に向かっていた。
「お姉様は避難してくださいまし。」
「能力者同士の喧嘩よね?黒子だけだと心配だわ。」
黒子は感動しているが、誤魔化されなかったが、既に諦めている。現場に到着すると、男子生徒の2人が喧嘩していた。片方は重力操作系で、もう片方は空間移動系能力者みたいだが、お互いにレベルが低い。
「そのわりには、重力で自分を浮かせてるわね。黒子は空間移動の方を拘束して…」
「わかりました。ジャッチメントですの…喧嘩をやめてくださいまし。抵抗するなら、執行妨害の容疑で…拘束します。」
「風紀委員だと。それがどうした?」
「部外者が割り込んでくるんじゃねえ!」
喧嘩を中断したと思ったら、白井に怒鳴り散らしている。
「喧嘩をするなら、別の場所でやってくださいまし。」
「うるさい!」
重力操作系能力者が白井に向けて、手を向けるた。すると、白井が床に押し潰されるような感覚を感じた。すぐに、その場から移動しようにも演算が定まらない。
「……体が重いですの。」
「黒子!?」
「動くなよ。動いたら、こいつがどうなるか…」
空間移動系能力者が、御坂の足に針を刺した。痛みでしゃがんでしまい、丸腰になる。
「さて、どうしてくれようか?」
すると、2人の男子生徒の目の前に、無数の黄金蝶が出現した。勿論だが、この現象を白井と御坂も、目撃している。
「黄金蝶!?」
「凄い数ですの!?」
黄金蝶が消えたと思ったら、大量の山羊の面を被った者達が姿を現した。その手には、ライフルを持っていて、男子生徒を取り囲んで、構えた。
「待って…撃ったらだめ!?」
ビリッと、音がしたと同時に、男子生徒の2人はその場で、気絶してしまった。山羊が消えると同時に、黄金蝶が飛んでいった。気絶した2人の男子生徒の近くには、スタンガンが落ちていた。
「スタンガン?」
御坂は立ち上がり、周囲を確認するが誰も見当たらなかった。
「………どうなってるの?」
「信じられないですの…何が…なんだか…」
白井と御坂はセブンミスト内を隈無く探したが、誰も発見できなかった。客は全員避難したようだが、信じられない現象である。
「黒子は現場に到着する際、他の人を見た?」
「見てないですの…でも、どうやって…」
「私達はライフルに見えたのよね?でも、スタンガンが現場に落ちていたわ。」
「スタンガン?」
セブンミストの屋上にいる帽子を被ったその人物は、携帯電話を取り出すと、何処かに連絡する。
「もしもし、アレイスター。言われた通りに、あの男子生徒を気絶させたけど…」
『御苦労だったな。
電話をしている相手は、学園都市統括理事長アレイスター・クロウリーである。
「近くだったからよかったけど、勘弁してね。お兄ちゃんと買い物してたのに…」
『約束はできない。仕事を依頼するかも、知れないからな。』
「はいはい。それと、あの天使君がごねてたけど…」
『………交渉だけなら自由だ。叶えるかは、約束はできない。』
「それじゃあ、切るよ。」
『
電話を終えた薫は溜め息をすると、セブンミストの柱を利用して、地面に着地した。
「早く帰らないとね!」
薫はセブンミストを後にした。