歓迎会を終えた薫と絹旗は部屋に戻ると、初春が勉強していたので、一旦部屋に入らずにロビーにあるソファーに座る。
「明日から学校か…」
「私は超楽しみですけど。」
「常盤台…僕も含めて、レベル5が3人だよ?余り言いたくないけど…集団行動苦手なんだよね。」
紙パックのコーヒーを飲みながら溜め息している。そんな薫に絹旗は、映画雑誌を読んでいた。
「超溜め息していると、幸せが逃げますよ。」
「科学の街でそれは、迷信なんじゃないかな?」
欠伸をする薫はそろそろ、眠たくなってきたので、部屋に戻ると初春が座りながら眠っていた。
「風邪を引いちゃうよ。」
薫は初春を抱き抱えて、自分のベットに寝かせる。
「超薫は何処で寝るんですか?」
「床で…」
「超ダメですよ!私のベットで寝てください。」
「それは……」
絹旗の悲しげな表情を見て、薫は断れなくなり一緒のベットで眠ることに。
「初春さんは明日休みらしいけど、僕達は学校だからね。早めに起きよう。」
「超そうですね。」
薫と絹旗が眠っている頃。学園都市上空では無数の黄金蝶が集まってきて、1つに合わさり黄金の光が発生すると、薫の姿に変化すると姿を消した。
翌朝、6時に目が覚めた薫はアレイスターに電話をして、車を手配してもらう。
「じゃあ、10分後に………よし。初春さんの帰りは問題なし。学校は…9時からか。」
「……超薫…おはようございます…」
絹旗は寝起きなのか、寝癖が酷いことになっているので、薫はヘアーブラシを取り出す。少しずつ寝癖を直していく。
「超薫…また、眠くなりました。」
「起きないと、寮監に連帯責任食らうよ。」
「………超イヤです。」
寝癖を直し終えると、学校に行く準備をして初春を起こすと、目を覚ましたようだ。
「薫さん、絹旗さんおはようございます。」
「のんびりしてる時間はないよ。」
学生寮の前に車が来て、初春と佐天を乗せて、走り去っていった。
学舎の園の敷地内にある常盤台中学に到着すると、薫と絹旗は学年が違うため別行動となる。
(さて、僕は何処で待てば良いのかな?)
途方にくれていると、薫を呼ぶ声が聞こえてきて、後ろを振り替える。
「久し振りね。薫さん…」
「読心妖怪も久し振りだね。」
読心妖怪と呼ばれている少女は、レベル5第5位精神掌握、食蜂操祈である。
「その読心妖怪て、呼び方やめない?」
「なら、さとり妖怪と呼ばれたいかな?」
「名前で呼んでよ!薫さん!?」
「冗談だよ。面白いな…」
「笑わなくても良いでしょう……疲れたわ。」
食蜂は薫との会話に疲れると、何かを思い出したようで、用件を伝える。
「薫さんは一応、書類上では常盤台だけど1年近く来てないわよね?」
「能力研究で、行けなかったからね?」
「………教師から出された課題はやったの?」
鞄から出して、大量のノートを食蜂に見せた。
「確かにやってるのね。教師の方から、身体検査をするように言われているわよ。」
「僕の能力がまともに検査できるのかな?」
「研究員は貴女の幻覚力を図りたいのだと思うわ。」
食蜂から言われたので、試しに山羊の幻覚を見せると、気を失いそうになり、薫が抱き抱えて防ぐ。
「食蜂さんはこの幻覚に弱いよね。」
「………薫さん!?」
「どうしたのかな?」
「少し……離れてくれたら……」
「ごめんね。」
食蜂から離れると、身体検査をするために体育館に向かうことにした。
「どの幻覚が良いかな?」
「普通に黄金蝶で良いと思うけど?」
「研究員は僕の能力を幻覚、幻系統能力だと見てるからね。」
「薫さんの力は能力と言っていいのか、不明過ぎるわよ?特に…異能に装飾できる力とか?あれ、全ての過程を自分自身で、できれば装飾できるけど…時間差を無視してるわよね?」
「見学する?」
「面白そうだから見学するわ。」
食蜂と薫は体育館に到着するのだった。