上条はミサカ19090号に部屋まで案内すると、留守番しているリオが足音に気づいて、上条を出迎えた。
「お兄…おかえり……友達?」
「ただいま…俺の友達を連れてきたぞ。」
左手で、リオの頭を撫でると、嬉しそうにして上条の左手を握る。ミサカ19090号は微弱な電波で、リオが人間でないことに気づいたようだ。だが、ミサカ19090号には気にする必要がないので、何も言わなかった。
「調理してるから、リオは御坂妹の相手をしてくれ。」
「わかった…」
上条が台所で、料理をしている間はリオが、ミサカ19090号の話し相手をする。
「……お兄の友達?」
「はいと、ミサカ19090号は頷きます。貴女は、上条さんの妹なのですか?」
「……お兄の妹の能力から生まれた…けど、お兄は…私を妹と認めてる。」
リオは黄金蝶を発生させて、テーブルにクッキーの詰め合わせを出現させる。ミサカ19090号は目を見開いている。
「空間移動系統?でも、貴女の能力は…幻想融合ですよね…と、ミサカ19090号は質問します。」
「………幻想融合だけど、内緒…」
リオはクッキーを食べると、笑みを浮かべるのだった。
結標に連れていかれたレオは、第11学区のとある建物に来させられていた。
「悪いわね…貴方に用事があるのよ。」
「………用事?」
封筒を渡されたレオは、恐る恐る中に入っている紙を取り出すと、書かれている内容を見る。その内容は、暗部組織グループとの協力依頼書だ。
「貴方が暗部組織…ゼロの構成員であることは知っているわ。」
「…………断ったら?」
「何もしないわよ。」
レオは結標を警戒しているが、封筒を預かると立ち上がった。
「高畑…聞いてみる。」
「良い返事を待ってるわ。」
翌日、上条は補習授業を受けに学校に来ていた。教室には、土御門、吹寄とクラスメイトの数人が来ていた。
「上条。小萌先生から聞いてる?」
「焼き肉のことだろ…聞いてる。」
席に座る上条は、鞄から教科書を取り出す。
「それにしても、最近はテストの成績が良いわね。」
「優秀な妹がいるからな。」
「……薫ちゃんに、勉強見てもらってるか?」
「大分前のことですことよ…」
吹寄は溜め息しているが、上条の最近のテストの成績は良くなっているので、何も言わなかった。教室に小萌が入ってくると、生徒にテスト用紙を配った。
「それでは、抜き打ち補習ミニテストを始めますよ。赤点になると、コロンブスの卵ですよ。」
「かみやんはテストの成績は良いいけど、何で補習なんだにゃ?」
「不幸続きで、出席日数が足りないんだよ!後、10日間補習授業を受けたら、日数が足りるんだ。」
上条の不幸発言に、吹寄は頭を抱えている。何をどうしたら、出席日数が足りなくなるのか疑問に思っている。
「それでは、抜き打ちテストの開始なのですよ。」
30分後、抜き打ちのミニテスト終わり、テスト用紙を回収する小萌は、教室から出ていった。
「かみやん、テストの出来はどうだにゃ?」
「ボチボチだな。一応…書いた。」
「テストの内容が、能力開発に関する問題なのよね。」
「学園都市では、一般教科の他に、開発の教科もあるぜよ。俺は全部埋めたぜよ。」
土御門は自信満々に言っているが、科学と魔術の両方の組織に潜入している多重スパイの土御門は、出席日数が足りているはずなのに、何故か補習を受けている。
(最近は魔術側からの刺客はないから、平和だにゃ。かみやんには。迷惑をかけたから…今度、何か御馳走するぜよ…)
土御門は暇潰しのため、折り紙で鶴を折り始めるのだった。