夕方、学校からの帰り道に上条と合流した薫は、隣にいるリオを見て、警戒している。そんな薫に上条が気づいた。
「薫、リオを警戒する必要があるのか?」
「でも、お兄ちゃん。私は…すぐには受け入れられない。時間がほしい…」
薫は上条に正直な気持ちを伝えると、リオが薫を抱き締めてきた。その行動に目を見開いている。
「……お姉…と、呼んでいい?私を…認めてくれたら…」
「……時間が掛かると思うけど…待ってくれるかな?」
「待ってる……」
リオと薫の様子を見て、安心した上条。そこに小萌と姫神がやって来た。今から焼肉に向かうのだが、小萌からこんな話が…
「残念なのですが、生徒の皆さんが余り集まらないのです。文化祭の打ち合わせもしたかったのですが…」
「土御門は参加できるらしいです。」
「上条君は参加するよね?」
「参加するよ。久し振りに、不幸と言わずに過ごせるかも…」
リオは小萌をジーと、見つめている。気になっているようだ。姫神はリオの行動にクスリと笑みを浮かべている。
「貴女は…能力者…?」
「私は上条ちゃんの担任の先生なのです。月詠小萌と言います。能力者ではありませんよ。」
「私は…リオ…よろしく…」
「リオちゃんですね。よろしくお願いしますですよ。」
リオと小萌同士で、自己紹介を終えると同時に土御門と一方通行がやって来た。リオの姿を見た一方通行は、目付きが鋭くなるが、上条がいるためか戦闘状態を解く。
「ヨォー三下…久し振りジャネエカ…」
「ユリ…「カオルクーン、愉快ナオブジェにナリタイノカナ!?」冗談だよ。一方通行…」
「土御門は一方通行と、一緒だったのか?」
「偶然だぜよ。青髪は野暮用で、来れないみたいだにゃ…」
焼肉屋に到着して、店内に入ると、黄泉川、白井、初春の3人がいたのである。一方通行は黄泉川の隣に座った。
「小萌、遅いじゃん。」
「ごめんなさいなのです。」
上条は土御門を見ると、笑みを浮かべていた。来ることを知っていたようで、空いている席に座る。
「黄泉川…人数増エテネェーカ?」
「私が誘ったじゃん。」
初春は薫が来たことに吃驚していて、あたふたしている。白井は空気を読んで、薫を初春の隣に座らせた。
「良いの?白井さん…」
「勿論ですの。」
「リオ。俺の隣空いてるぞ。」
「わかった…」
黄泉川と小萌は店員に、適当に肉を注文すると、ドリンクバー向かい、飲み物を選びにいく。薫は初春、上条、リオの分の飲み物を持ってきた。
「お茶で、良いかな?適当に選んだけど…」
「何でもいい。」
「ありがとうございます。」
「ありがとう…」
注文した肉と野菜が来た。早速、焼き始めるとリオは待ちきれないのか、白ご飯とスープを食べている。上条は焼けてきた肉をリオの皿に盛る。
「肉も食べろよ。」
「ありがとう…」
リオは肉を頬張りながら、ご飯も一緒に食べる。小萌、黄泉川はビールを飲んでいが、一方通行は溜め息をしていたのである。
「一方通行…どうしたんだよ?」
「黄泉川…酒飲ンデルカラヨ…俺ガ…介抱スルンダワ…面倒ダワ…」
一方通行はそう言いながら、コーヒーを飲んでいる。かれこれ、5杯目である。
「飲みすぎ…カフェイン中毒にならないのか?」
「問題アリマセン。能力を使ウカラナ…」
薫はご飯をおかわりしていると、初春が唖然としているが無理はない。既に、5杯も食べているのだから。
「……よく食べられますね。」
「運動するからね。能力の関係上…必要不可欠だし…」
「それは知ってますけど…細いですよね?」
「そうかな?痩せてはいるしね…」
皿に大量の野菜を盛っているのだが、肉は少ししかない。
「……肉…苦手ですか?」
「違うけど…それより、白井さんと初春さんは、食べなさすぎだよ。」
「肉の食べ過ぎは、体に良くありませんので…」
「おやつで、パフェを…」
肉より野菜を多く食べている白井に、納得した薫だが、初春にだけはダメ出しをする。
「初春さんはパフェの食べ過ぎは、良くないね。」
「そうですか?」
「僕とスポーツジムで、運動する?絹旗さんも誘って…」
「考えときます。」
初旗は焼けたキャベツを少し、食べるのだった。