垣根と薫は指定された研究所に到着すると、車から下りた。警戒しながら研究所の入り口近くまで行くと、銃を持った見張りが2人いた。
「どうするんだ。俺の能力で、終わらせるか?」
「僕の正体は学園都市の上層部しか、知らないんだよね?なら…あの2人には、幻想を見てもらうよ…」
薫が能力を発動すると、見張りの2人の目の前に黄金蝶が出現すると、銃を誰もいない方向に向けて発砲した。弾切れなのか発砲を一旦やめると、その隙に、見張り2人を拳銃で発砲して射殺した。
「お前は何をやったんだ?あの黄金蝶は…」
「天使君は僕の幻想を見たことなかったよね?」
薫が垣根を対象に能力を発動すると、急に地面にしゃがみこんで、目を見開いてしまった。
「これを見せたのか!?」
「10人の山羊の幻想を見たら怖いよね?」
悪戯な笑みを浮かべた薫に、垣根は乱暴にも頭を撫でている。
「痛いよ、天使君!?」
「さて、侵入するぞ。俺の能力で作った弾丸を渡しといてやる。」
「ありがとう。」
薫と垣根は研究所に侵入して進んでいくが、建物内は研究員がいなかったのである。
「誰もいない。」
「罠かな?」
すると、奥から黄緑色の光線が迫ってくると、垣根の未元物質の翼で防いだ。笑い声と共に、レベル5の第4位、麦野沈利が現れた。
「侵入者はお前らか?」
「アイテムがいやがったか。」
「原子崩し…」
フードで顔を隠している薫は、麦野の能力名を言った瞬間。麦野が見てきた。
「ん…スクールに新メンバーがいるなんて、聞いてないけど…あの女、情報隠したか?誰よ、あんた?」
「天使君。一旦引くよ…」
「だな。暗部組織は表に知られると、面倒だからな。」
「逃がすわけ…ねえだろが!」
4つの黄緑の球体が現れると、光線を放ってきた。翼で防ぐが、数が多いので苦戦する。
「数が多いな…演算する隙もないな。」
「僕が目眩ましするよ。合図したら、引くよ…」
「良いぜ。楽しくなってきた!」
薫が無数の黄金蝶を出現させると、垣根と薫が黄金蝶で遮られた。
「黄金蝶…く、前が見えない。」
麦野のは光線の攻撃を続けたが、一旦やめると無数の黄金蝶が飛び回っていて、垣根と薫がいなくなっていたが、瓦礫の一部が落ちていて、天井には穴が開いていた。
「鬱陶しい黄金蝶だな。床に瓦礫の一部…天井に穴を開けて、上に逃げたか。絶対に逃がさねえぞ!」
麦野は上の階に向かった。無数の黄金蝶が集まると、垣根と薫の姿が現れた。
「撤退するぞ。」
麦野のは上の階に到着したが、垣根と薫はいないようで、探索するが発見できなかった。
「…任務は失敗かよ。くそが!」
「どうしたの?」
レベル4の能力追跡、滝壺理后が麦野に聞いた。事情を話されて、入り口を調べる。
「能力の痕跡があったよ。」
体晶を体内に取り込むと、能力を発動するが持たなくなり、能力を解除した。
「ごめんなさい。」
「無理すんな。撤退するぞ…」
隠れ家に到着した垣根と薫。だが、薫は能力の使いすぎで、疲労が溜まっている。
「大丈夫か。」
「あの無数の黄金蝶の幻想は、やり過ぎたよ。」
垣根から水をもらうと、ゆっくりと飲み始める。
「なら、黄金蝶の数を1匹にすればいいだろう?」
水を飲み終えた薫が、無理だと言った。
「何でなんだ?」
「僕の幻想装飾で、黄金蝶を増やすことは可能なんだ。だけど、人数より下回ることは出来ないんだ。」
「もしかして、3人の人間を黄金蝶に化けたように見せるためには同じかそれ以上にならないとダメ。3人で2匹に化けたように、見せることは、不可能てっことか。」
「正解だよ。天使君…僕の能力の手の内を1つ見せちゃったね。学園都市の能力者は、演算をすることで、摩訶不思議な現象を現実に引き起こせるけど、僕の幻想装飾では、摩訶不思議な現象を引き起こしたと、見せることしかできない。自分の手で、出来ることしか出来ないんだ。」
薫は立ち上がると、隠れ家を出ていった。
「…アレイスターは、薫の能力で…何を企んでるんだ?」
垣根は隠れ家を出ていった。