学園都市第七学区の地下街に、遊びに来ている薫、絹旗、初春の3人は、服屋で服を選んでいる最中だった。初春はまだしも、薫と絹旗は校則により、休日でも制服着用が義務付けられている。
「問題有りすぎですよ?」
「堅苦しいのは苦手だよ。」
「超私は制服ですよ。」
薫は校則を破る気満々で、普段着である男物の黒のフード付きのパーカーを着ている。ズボンはジーパンだ。スカート類が苦手で、学校の時は我慢してスカートをしている。
「寮監と学校には、内緒にしてよ。」
「超構いませんよ。」(超暗部の任務が入ったら、制服とかヤバイですから。)
絹旗は今現在、常盤台中学に通ってはいる。だがそれは、統括理事長の命令で通っているに過ぎない。
(今だけは、暗部のことを…超忘れたいです。)
「絹旗さんは、次は何処行きたい?」
「超何がですか?」
どうやら、絹旗は薫の話を聞いていなかったようだ。様子が変だと思った薫は心配している。
「大丈夫?」
「超大丈夫です。」
「服屋を出たら、ケーキバイキングに行かない?」
「超良いですね!賛成です。」
ケーキバイキングに向かうのだが、薫の携帯に着信が入った。相手はアレイスターからだ。暗部の仕事が入ったかと思った薫は、絹旗と初春から離れて電話に出た。
「何か用?」
『上条薫…君に仕事がある。大文化祭期間中の掃除をお願いしたい。』
「掃除…外部から能力者の襲撃でも?」
『可能性は否定できない。内部からの可能性もある。』
アレイスターからの依頼を断ろうかと、一瞬考えた薫。たが、プランの進行を協力する契約をしていたので、依頼を受けることにした。
「わかった。君の依頼を受けよう…また後日…」
電話を終えて、絹旗と初春の元に戻ってきた。
「電話で長引いたよ。ケーキバイキングに行こうか。」
その頃。窓のないビルでは、アレイスターが学園都市上空に黄金蝶の出現を観測していた。
(ふむ…新たな黄金蝶の出現…だが、あの装置から出現した黄金蝶は、リオの誕生によって消滅したハズ。また、プランの進行が面白くなりそうだ。)
突如発生した黄金蝶は、何処かに飛んでいった。アレイスターは直ぐ様、暗部組織…アイテム、グループに指令を出した。その指令とは第8位の抹殺である。
但し、期間として学園都市大文化祭期間中の1日目~3日目終了時までの期間と設定された。
(これで、幻想装飾の能力を進化させることができれば、幻想殺しと同質の力になるハズ。ならなくても、短期間での成長が可能になる。
殺されたらそれまでの人間だ。私のプラン進行のために、強くなってもらわないといけない。)
暗部組織に通達を終えたアレイスターは、現在進行中である幻想殺しのプランに切り替えた。
(幻想殺しは、リオと行動を共にしている。そろそろ…頃合いかな………暗部組織ゼロに、上条薫の護衛任務を与えるか。生存率が少しは、上がるだろう。)
アイテムの隠れ家にいる麦野と滝壺は、指令内容を見て、目を見開いている。
「薫の抹殺…どうする麦野?」
「殺るしかないだろうが!だけど、指令期間が気になるわね。」
少し戸惑った表情を見せたが、上からの命令には逆らえない。最後に指令期間に注目している麦野。
(指令期間までに生き延びれば、問題にはならない。滝壺は留守番してもらうわ。)
「絹旗は参加させるの?」
滝壺に聞かれた麦野は、考える素振りをしていった。
「参加させない。絹旗と薫の能力は、絹旗が上。でも、窒素が無くなると分が悪い。戦闘では薫が上だわ。」
「…………わかった。」
麦野は隠れ家を出ていった。