陰の実力者になりたくて!addition   作:読者0

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七陰列伝でカイとオメガが好きになりました。
個人的にイケメンお姉さんとダークエルフのお姉さんはどストライクです。
イケメンお姉さんという響き自体エロすぎる。
声もエッチいあとオッ○イでかいよね


侮辱に対する報いは.......

ガンマが言い終わるとグシャ!という破壊音が響いた。

そして玉座に座っているシドから強い圧が放たれる。

破壊されたのは高純度のミスリルで作られた玉座、その肘掛けが

握りつぶされていた。

しかも魔力による強化はなく純粋な握力で破壊されたのだ。

目の前で起きた現実離れした光景、そして放たれる圧に

誰も指一本動かすことすらできなかった。

 

「申し訳ございません!!」

 

その中で動くことが出来たのはガンマだけだった。

ガンマにとってシャドウは生きる意味、希望だった。

悪魔憑きになり、誰からも見放されただ腐っていく体を眺めるしかできなかった自分に救いの手を差し伸べ全てを与えてくれた存在。

食事、知識、そして2度と与えられることのないと思っていた愛すら与えてくれた、初めてを迎えた日には1日離れられずシャドウを

困らせてしまうほどだった。

ガンマにとってシャドウに見放されることは死すら生温い絶望。

ガンマは必死だった、思い当たるのは先程のシャドウガーデンを騙る者たち。

 

「我らの名を騙る愚か者は必ずや私が始末いたします。」

 

シャドウから放たれている圧が消えていく。

 

「ごめん。大人げなかった。」

 

圧が消えると優しげな少年にもどる。

 

「ゴミの始末は手伝うよ。」

「主様自ら!?」

 

ガンマが驚いたのはシャドウが感情を表に出していることだ。

自分達より先を見据えて行動をしているシャドウは滅多なことが

ないと感情を表に出さず常に冷静に行動している。

汚い言葉を嫌うシャドウが言葉に感情を出すような事はガンマが知る限りでは数度だけ。

それだけの自分達には計り知れない何かがあるということ。

 

「畏まりました。精一杯サポートさせて頂きます。来なさい」

 

ガンマによばれ3人の美女がシャドウの前に現れる。

 

「カイです」

 

前髪で片目をかくした金髪のエルフ。

 

「オメガです」

 

オッドアイのダークエルフ。

 

「ニューです」

 

シャドウを案内したダークブラウンの美女。

シャドウガーデンでは珍しい人間。

 

「結構強いね」

「アルファ様からも同じ言葉を頂いております」

「そうなんだ」

 

シャドウが3人に手を伸ばすと腕からスライムが伸びて3人に触れる。

3人にシャドウの魔力が直接送り込まれる。

 

「これで滅多なことがない限り大丈夫だよ」

「感謝いたします。」

 

ガンマと3人は深々と頭を下げる

 

「じゃあそろそろ帰るよ。」

 

玉座から立ち上り扉まで歩いていくが

 

「忘れるとこだった」

 

立ち止まり振り向くと先程までのシャドウではなくあどけない笑みの少年。

 

「チョコレート買いたいんだ、3人分」

「では最高級をご用意致します。10割引きで」

「いいの無料で?」

「主様の叡智を基にしたものですので当然です」

「ありがとう」

 

最後に手を振って館から出ていく。

 

シドが去った後の室内にはガンマの恍惚とした笑い声が響ていた。

 

「ああ、主様...」

 

その表情は恍惚としたもので見るものが見れば魅了されるだろう。

そんなガンマにニューが話しかける。

 

「ガンマ様」

「分かっているわねあなた達」

「はい、私達の全てをかの方に捧げます」

 

そう言ったニューの目は真っ黒で隣の2人も同じ様に真っ黒だ。

 

「ところでガンマ様」

「何かしら?」

「アレクシア王女はどういたしましょう?」

 

途端にガンマの表情は平坦なものになり頬に手を当て考え込む。

 

「そうねぇ....監視はしておきなさい。」

「かしこまりました」

「ただ...弁えないようであれば警告はしなさい」

「お任せください」

 

3人は一礼すると部屋から出ていく。

3人を見送るとガンマの表情はまた恍惚としたものに戻る。

久しぶりに見たシャドウとしての凛々しい姿、

シド・カゲノーとしてのあどけなさの残る少年の笑みはガンマの感情をドロドロにするには十分だった。

 

「ああ、主様。もうあなた様なしでは生きていけません。」

 

そんなガンマを見ている彼女達の目も真っ黒だ。

今までの彼女達にとってのシャドウは自分達を導く象徴だった、

だがその優しさに触れ、あどけない少年の笑みを見てしまい

何人かの女性は年下好きであったがそうでない者も落ちてしまった。

もしシャドウに求められば全てを捧げてもいいと思えるほどになってしまった。

僅か数分の間にシャドウに重い愛を抱く女性が10人単位で増えてしまった。

それをまだシャドウは知らない。

 

シャドウは気づいていない彼の歩む陰の実力者への道には様々な試練が訪れることを、その大半が女性に関することであることを彼は知らない。

そして試練を乗り越える度に彼に重い愛を抱く女が増えて行くことを彼はまだ知らない。

そのことを知ったときには既に手遅れかもしれない。

知らないほうがいいのかもしれない。

 

 

「遅いですよシド君」

「門限ギリギリじゃないかよ!」

「ごめんて、チョコ貰ってきたから許してよ?」

 

2人にガンマから貰った高級チョコの箱を渡す。

 

「ミツゴシ商会の高級チョコレートだと!」

「何のアンケートを受けたら貰えるんだよ!?」

「それは秘密」

「これがあればどんな女も思いのままに....」

 

悪い顔をしている、モブよりも悪党ぽい。

 

「ぐへへへへ」

 

こっちも悪い顔をしている、何を想像しているのかは知らないが渡したことを後悔している。

 

「まあいい。帰って作戦会議だ!」

「ええ、僕達の未来は明るいです!」

 

哀れだ、ウ○コ野郎が叶いもしない夢を見ている。

 

「どうしたシド?」

「もう門限近いですよ?」

「ごめん、ミツゴシに忘れ物したみたいで」

「そ、そうか....まさかミツゴシのお姉さんとデートだと!」

「な、なんですって本当ですか!?」

「ふっ」

 

何言ってんだこいつら?

確かにミツゴシのお姉さんとイチャついたことはあるけど。

 

「裏切る気ですか僕たちを!」

「そうだ一緒に童貞を卒業しようって誓ったじゃないか!

 1人お姉さんといい思いをしようなんてズル..こんな裏切りないぞ!」

「シド君今なら引き返せます!」

 

道のど真ん中でとんでもないことを叫ぶな、道行く人に見られてるだろ。

というかそんなこと誓った覚えない。

そもそも僕の童貞は15歳になる前に7人の捕食者に美味しく頂かれた。媚薬も盛られたし精がつくものを大量に食べさせられたので丸1日睡眠や休憩を挟まずただ獣の様に求めた。

イータとゼータから尻を守るのは大変だったがなんとか守り切った。一歩間違えればトラウマものの初体験だった。

 

「じゃ、僕はこれで」

「お、お前、まさかもう...」

「噓だ...噓ですよねシド君。シドくぅぅぅぅぅぅぅぅん!!」

「シドォォォォォォ!」

 

絶叫する2人を背に僕は夜の王都へ走り出した。

 

『アレクシア王女に言いつけてやる!!』

 

とんでもないことが聞こえたが気のせいだ。

 

 

 

僕は夜の王都を一望できる時計塔の上に立っていた、勿論シャドウの姿で。

今回のことはぶち切れている。

僕は努力する人が好きだ、努力する人は尊く美しいと思っている。

だから努力しているアレクシアが好きになった。

誰からも理解されることがなくても愚直に何かを目指すのなら報われるべきだと思っているし、

献身や優しさからくる努力は最も美しいと思っている。

努力する全ての人が好きというわけではない。

倫理に反するようなことをしたり、他人を消耗品として扱うような人の努力は

汚物にしか見えない。

だから許せない。

シャドウガーデンをあそこまで大きくするのにはかなりの苦労があったはずだ。

悪魔憑きとして世を追われた彼女達が生きるために積み重ねた努力は僕からすれば

とても美しいものだ、

なのに何も知らないクズが汚れた手で触り貶めた。

 

僕の強化された耳に剣戟の音が響いた。

 

「絶対に逃がしはしない」

 

時計塔から飛び降りる。

転生してから抑えきれないほどの怒りは初めてかもしれない。

 

こんなにも無惨に殺してやりたいと思ったのは。

 

 

 

王都の繫華街から外れた路地裏。

そこでアレクシアは黒いローブに身を包んだ男と対峙していた。

既に何度も打ち合っていたようで刀身に幾つもの傷ができている。

 

「我らはシャドウガーデン」

「そればっかり」

 

戦い始めてからこの調子で何者なのかすら聞き出せていない。

恐らく最近有名な人斬りが目の前の男だろうと思っていた。

深呼吸を繰り返して冷静さを取り戻し再び斬りかかる。

 

「終わりよ」

 

少し前のアレクシアなら勝てなかっただろう。

だがシャドウに会ったことで目標をえたことで僅かな時間で成長していた。

男の剣が地面に落ちる。

男を拘束しようとするが

 

「レディを襲うなんて紳士としてどうなの!」

 

新たに現れた襲撃者は2人。

応戦するが分が悪く防ぎきれずに攻撃をうけてしまう。

腹部に剣が刺さるが相手を殴り飛ばし、その拍子に引き抜かれる。

 

「マズイわね....」

 

腹部からの出血は酷くとても戦える状態ではない。

最初に戦った男も剣を拾い、3対1となった。

 

「我らはシャドウガーデン」

 

男の1人がアレクシアに向けて剣を振り下ろす。

アレクシアは目を閉じて受け入れようとするが

 

「見つけたぞ、我らの名を騙る愚者共よ」

 

男の首が落ち同じ様な黒ローブの男が降り立つ。

深く被ったフードで顔は見えないがアレクシアはその男が誰か知っている。

 

「シャドウ」

 

シャドウがアレクシアに手をかざすと青紫色の光が広がり

傷が塞がっていく。

シャドウが現れたことで残る2人は逃げようとする。

 

「どこに行くというんだ?」

 

瞬間2人は飛び上がり逃げようとするが

 

「逃げられると思っているのか?」

 

男の1人が縦に両断され絶命し、もう1人は両足が切断され

態勢を崩し落下し地面に叩きつけられるが這って逃げようとする。

シャドウはゆっくりと近づいていく。

 

「動くな」

「っ!」

 

圧が籠った声を聞き逃げようとしていた男は止まってしまった。

アレクシアも顔を青くしていた、自分に向けられたものではなくとも

機嫌を損ねれば殺されると思ってしまった。

 

「お...」

「お前が誰とか目的がどうとかそんなものはどうでもいい。」

 

シャドウは冷たく吐き捨てる。

男もアレクシアもただ体を震わせることしかできない。

 

「お前達は俺が愛する人達を侮辱したんだ。」

 

シャドウから放たれる圧が強まる。

 

「その侮辱に対する報いは...」

 

「死以外にありえない!」

 

シャドウが言い切ると男の体が不快な破壊音を立てながら

折り畳まれていった。

男が死んだのを確認するとシャドウの気迫は平坦なものになる。

全員が死んだのを確認すると立ち去ろうとする。

 

「.....あなたは何者なの?」

 

シャドウは振り向かずに立ち止まる。

 

「お前の意思は認めようしかし、力が伴っていない。

 真実が欲しいのなら力を付けろ、お前にはまだその資格がない。」

 

今度こそシャドウはその場を立ち去った。

 

 

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