陰の実力者になりたくて!addition   作:読者0

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またお休みします
誰かレポート手伝ってくれませんか?



チーレム系主人公に俺はな...うそうそ、ごめんなさい

僕は前世で陰の実力者として訓練を積み重ねる中で一つの趣味に熱中していた。

それはゲームである。

ゲームなんて無駄でしかないと思っていたがやってみて色々な事が分かった。

高校に上がってすぐの頃、修行をしている時にそれに気付いた。

幾ら鍛えてもそれを活かす機会、つまりイベント。陰の実力者としてのストーリーが必要だった。様々な本を読み漁りストーリーについて学んだが現代文の成績をギリギリ平均に保てている僕では理解する事ができなかった。

どうするべきか悩んでいた学校の帰り道家電量販店の広告が目に入った、それはシリーズ展開しているRPGの最新作の広告だった。

元々ゲームなんてなんの意味があるのか分からなかったし陰の実力者としての修行の妨げになるからしてこなかったが直感が働き気づけばソフトを買っていた。

ゲーム機の本体はなかったのにソフトを買った僕を見た親は、今まで大抵の事に興味を持たなかった僕に驚きゲーム機を用意してくれた。

そしてゲームを始めた僕は衝撃を受けた。

画質でもイラストでも声でもなくそのストーリーに衝撃を受けた。

造りこまれた世界観、キャラクターそれぞれにあるストーリー。素晴らしかった。

僕に必要だった陰の実力者としてのストーリーを作るのに素晴らしい教材だった、幸いにも日本は世界でもゲームにおいてトップクラスの技術を持つ国だったので色んなゲームを試す事ができた。ドラ〇ンクエスト、ファイナ〇ファンタジー、テイル○オブシリーズ...etc。様々なRPGを通して僕はストーリーの重要性を知った、陰の実力者としての修行の妨げにならないように一日一時間の中で研究を重ねて来るべき時に備えていた。

そして転生してからも名作から学んだRPGのストーリーを生かして行動してきた、

そのはずだった。

 

「どうしてこうなった」

 

寮のベッドの上で寝転がり今までの事を振り返る。

名作からストーリーの何たるかを学んだはずなのに何一つ生かせていない。

 

「申し訳ない、偉大なるクリエイター達」

 

モブとしての失敗はアレクシアへの告白が成功してしまった事だ、失敗する事が前提の告白が成功してしまった事で全ての歯車が狂いだした。モブとしての立場を守るために修正をしようとしたが全て逆効果だった。ローズの戦いに挑んだ事で僕の株は上昇しモブ友達の株が下がった事で僕のモブとしての立場は危うくなった。その後も何度も修正しようとしたが全て失敗に終わった。ベアトリクスの剣を避けなかった事で目を付けられた。最近一部の貴族が僕について調べようとしているらしい。

シャドウとしての失敗は言うまでもない皆とハメハメした事だ。別に嫌というわけではない、だがこれにより修正とかいうレベルの話じゃなくなった。

元々僕の行動全てに肯定的だったのが、ハメハメしてからというもの全ての行動が都合のいいように解釈され修正するとかいう話じゃなくなった。現在も僕の評価は鰻登り、どうやったら落とせるのか教えて欲しいくらいだ。

 

「シド君いる?」

 

コンコンと部屋の扉がノックされる、この声は寮母さんだ。

 

「いますけど、もしかして姉さんですか?」

「お姉さんじゃないから安心して」

 

なんだ姉さんじゃなかったのか。

 

「下にエルフの女性が来てるからいってあげなさい、女の人を待たせたら駄目だよ」

 

うん?エルフ?聞き間違いか、エルフ?

何でここにエルフが来るんだ、アルファ達は有り得ない。僕の日常を壊すような事をする訳ないからだ。思い当たるエルフは1人だけだ、でもそんな訳ない。ここの事を知っているはずがないからだ。

だが気になった僕は寮の入り口まで下りて扉を開けてしまった。

 

「やっぱりここにいた」

 

外にいた人物と目があって扉を閉めてしまった。

....今なんかいたな。この前会ったばかりの知り合いに似ている剣聖がいた気がするがきっと気のせいだ、そうだ僕の見間違い。きっと悪い夢だ。

 

「どうして閉めるんだ?はなし....」

 

また扉を閉めた、見間違いじゃなかった。

なんでここを知ってるんだ?誰に聞いた、姉さんかアレクシアそれともあの2人...いやあの二人はないな、ヒョロはバイト中でジャガは実家だ。

それに姉さんとアレクシアなら教える前に殴り込みを掛けてくるはずだから、それがないという事は2人じゃない、なら一体誰が....

 

「閉めないでくれ、私は話がしたいだけなのに」

 

悩んでいると向こうから扉を開けてきた。

どうしても聞きたい。

 

「何でここを知ってるの?」

「アイリス王女に教えて貰った」

 

おい、王族。幾ら僕の実家が格下だからって簡単に教えないでくれ。迷惑だ。

 

「何か約束とかしてたっけ?」

「してた」

「.....え?」

 

初対面の相手とは約束なんてしないはずだからあり得ないんだが。

 

「トイレだけって言った」

「うん?」

「トイレだけって言ったのに帰って来なかった、噓つき」

 

えーー、何それ。

トイレから帰ってこなかったから寮の場所を調べたの?怖いんだけど。

顔が似てると性格も似てるのか。

 

「デートしよう」

「何故?」

「男女が出かけるのはデートと言うんだろう」

 

ここで引くのも選択の1つだろう、だがここで引くとつきまといが始まりそうだ。

 

「分かったよ」

「そうか、嬉しい」

 

まるで輝いているような笑顔だ。

きっとこれがゲームならこんなアナウンスが流れているんだろう。

 

[スキル:エルフキラー]を手に入れた!!

効果:エルフを魅了しちゃうぞ♪

   人数に制限はありません、君の魅力でイ・チ・コ・ロ♡

   任意での停止不能♪乙(笑)

   これで君もハーレム王だ!!

 

この世で一番役に立たないスキルだ、下手したら呪いだ。

もう修正するの諦めよっかな。

 

現在ベアトリクスとデート中だが、周りからの視線が痛い。

彼女は楽しそうに腕を組んでいるが、僕は全く楽しくない。これが知られた事を考えてしまい胃に穴が空きそうになっている。知り合いが周りにいないのは確認している。

 

「やはり君はいい匂いがする」

「ソウデスカ」

 

エルフという種族は皆こうなのだろうか?ならアルファには悪いけどエルフの国に行くと言う話はなかった事にしたい。だって怖いし、今までに感じたことのない恐怖が込みあがってくる。

腕を掴んだだけで勝った気になるなよ!こういう時を想定していた僕は筋肉をスライムレベルまで脱力させることができるようになったのだ!そして関節を外し微細な振動を加えることで腕を引き抜く。

僕の力を見るがいい!

.....うん?ふんっ!.....あれ?....えっ抜けない。

え、何この人?この人も超人なの、怖い。スライム並みに脱力してるのになんで掴んでるんだよ。

歩いていると人のいない公園についた。まさかここで食われるのか?

 

「私と一緒に旅をしないか」

 

やっぱ血が繋がってるな、言葉から独占欲を感じる。

 

「僕学生だから」

「でも才能はある、君は私よりも強い」

 

あれ、もしかしてこれ気づいてる?

 

「言いふらすつもりはないから安心してくれ」

 

はーい!バレてましたー!

またアルファが闇の力に手を出してしまう。ホントにどこで間違えたんだろう。

 

「君が思っている通りの人なら僕は極悪人だよ」

「そんな事ないと思う、悪人なら優しい匂いはしないはずだ。君からは温もりと愛情を感じる」

 

返事に困るな、ストレートにこう言う事は言われた事ないから何て言えばいいのか分からない。

 

「私と旅をすればもっと強くなれるかもしれないぞ」

「だから学生だって」

「留学?とやらでも無理なのか」

「....留学は旅をするんじゃなくて別の国の学校に通う事だよ」

「そうなのか」

「そうなんだよ」

「姪を探すのを手伝って欲しかったんだが」

「ソウデスカ」

 

知ってますでも教えられません、教えたら僕が色んな意味で終わるから言えません。ごめんね、あなたの姪はあなたが思っているよりも清純じゃなくて段々サキュバスに近づいてるんだ。

 

「エルフの匂いだけじゃない君の匂いを嗅いでいるとまるで優しく包み込まれているようで心地いい、だから一緒に行かないか?」

 

薄っすらと頬が赤く染まり目は潤んでいる、その乙女みたいな顔は見てると辛い。断りずらいな。

 

「ごめんね、学校もあるし家族にも心配かけられないからついていけないんだ」

「そうか...残念だ」

 

シュンと効果音が聞こえてくるみたいな落ち込み方をする。

胸が痛い、これもストーリーの進め方と選択を間違えたからだ。自業自得とは言え辛い。

ゲームみたいに分岐ルートの表示とか出してくれないかな。

考え込んでいるとドンと押されてベンチに押し倒された、こいつも肉食系か。

 

「すまないが我慢してくれ、でも君だって悪いんだこんな匂いさせてるんだからこんな事されたって文句は言えないぞ」

 

胸に顔を埋めてスンスンと匂いを嗅いでいる。犬の尻尾がブンブンと音を立てて揺れているのが見えるようだ。柔らかな胸が押し付けられているが舌を噛んで耐える、ベアトリクスに手を出せば僕の未来はなくなる。耐えるんだ。

 

「満足した」

 

顔を上げるとフンスと鼻を鳴らして僕の上から降りた。

 

「暫く王都にいるから気が変わったら言ってくれ」

 

そう言って去っていった。

気が変わる事はないが居場所も教えてくれないのにどうやって会いに行けばいいんだ?

天然だな。

 

寮に帰っていると後ろから悲鳴が聞こえてきた。

通り魔でも出たのかと思ったが、黄色い悲鳴に近かかった。嫌な予感がして振り向くと離れたところから100人いれば100人振り返る笑顔を浮かべ前髪で顔を半分隠したイケメンエルフがこちらに歩いて来ている。

周りの女性達はキャーキャー騒いでいるが僕は別の意味で悲鳴を上げたくなった、他の人には恐らく見えていないがぼくにはその背に般若が浮かんでいるのが見える。

見ただけでブチ切れしているのがよく分かる、なので逃げる事にした。

気配遮断を極め始めた僕は、そこにいるのに認識する事ができないレベルまですることが出来るようになった。気配を遮断し何分か歩き裏道に逸れた、これなら見つけることもでき....

 

「そこにいますね」

 

腕を掴まれた。うそーん。

目が合っていないから見えてはいないはずなのに腕はしっかりと掴まれている。

気配遮断を解くと目があった。

 

「見つけました♪」

「なんで分かったの」

 

僕の気配遮断は光学迷彩等は使っていないが相手の認識から完全に外れるはずなのに捕まってしまったのだ。

 

「女の勘です」

 

この世界に転生してから未だに理解できないものだ、どれだけ対策してもこれに勝てた試しはない。

そして一応確認しておこう。

 

「怒ってる?」

「怒ってます」

 

やっぱり怒ってるよね。

 

「あのねカイ、別にそういう関係でもないから心配しないで。ね?」

 

一応僕は何も悪くない事を主張しておく。

 

「先日は私をあんなに激しく愛したというのに、数日もたたない内に他のエルフとデートなんて...ふっふふふふ」

「あのー....」

「私では勝てないのは分かっていますが....つい斬りかかりそうになりました。我慢するのは大変でした」

「オメガどこ?」

 

かっと目が見開かれ猛禽類の様な目で睨まれる、間違えた聞くべきじゃなかった。

 

「....別にコンビを組んでいますから何か言う事はないですけど、目の前にいる女に別の女の話をするとは...そんなに私を狂わせたいのですか?」

「あ.....ゴメンナサイ」

「....ミツゴシに行きました」

 

僕終わったわ、このまま監禁ルート一直線だわ。

 

「さあ、行きましょうか」

「どこに?」

「ミツゴシ以外あると思いますか?」

「無いですね、はい。大人しくします」

 

僕ってホントバカだわ。

 

ミツゴシに連行されいつもの部屋に入って直ぐにベッドに押し倒されると思っていたが、ベッドの上で正座して囲まれることになった。今日はエルフしかいない。

 

「あの人と随分楽しんでたみたいね」

「そんな事ないです」

「いえ、私がみていた限りでは随分楽しそうでした」

 

背中から刺された。

 

「あなたの事だから手も繋いでたんでしょう?」

「繋いでません」

「繋いでました、左手で恋人繋ぎでした」

「ふーん」

 

もう黙っておこう。

 

「他には何かあったかしら?」

「2人で旅に出ないかと話されていましたが、シャドウ様は断りました」

「あら、そうなの」

 

これもしかして全部見られてた?

 

「その後ベンチに押し倒され匂いを嗅がれていました」

「....抵抗してた?」

「いえ、何もされませんでした」

「へーーーーーーーー」

 

全部見られてた、怖い。

 

「エルフならここにいるのにそんなにあの人がいいの?」

「どういう意味?」

「ここにはあなたを愛するエルフがこんなにいるのにまだ足りないのかしら?」

 

ちょっとよく分からない。

 

「分からないかしら?あなたが手を出していいエルフはシャドウガーデンの中だけで外のエルフには手を出してはいけないの」

 

えー、何それ。

 

「何の不満があるのかしら?こんな数のエルフがあなたを愛しているというのに不満があるのかしら?」

「ナイデス、ゴメンナサイ」

 

周りにいたエルフ達が動き服の中に腕が入って来て体中をまさぐっている。

 

「怯えないで、ただあなたに分からせるだけだから」

「痛くない?」

「痛くないわ、ただあなたに私たちの魅力を覚えさせて外のエルフに目が向かないようにするだけだから」

 

アルファだけじゃない周りにいるエルフ全員の目に♡が浮かんでいる。

 

「今夜は寝かさないわ♡」

 

性差別をするつもりはないが、それは男側が言う台詞であって女側が言う台詞ではないと思う。

 

「私達以外のエルフなんてもう視界に入らないようにするわ♡」

 

僕を舐めるなよサキュバス共!

今までに何度お前達と戦ってきたと思っているんだ、全員の弱点は把握済みだ。万が一にも僕の負けは有り得ない!

さあ掛かってくるといいサキュバス共!

僕は絶対に負けない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぜっ..たい.....に....ま....け...な..い

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