なんとなくアスカとアレクシア似てる気がする
ツインテールとかツンデレとか
今僕はヒョロとジャガに対する復讐方法を考えている。
誘拐事件の後も何事もなかったように話かけてくるのは
ムカついたので復讐するつもりでいる。
あることないこと吹き込んだのを無かったことにしようとしている。
誰のせいで拷問が激しくなったと思ってるんだ?
こいつらクズじゃないか?
クラスメートからは同情の視線を受けたり、
未だに敵意をむき出しにしてくる人もいる。
モブAを目指しているはずなのに目立ち過ぎている。
あの誘拐事件で証拠不十分となった僕は無罪になった。
騎士団は今それどころじゃないないだろうし。
何せ剣術指南役が王女を誘拐しクーデターを起こそうとしたのだから。
これは王都中に知れ渡っている。
僕が中央広場にゼノンの首をさらして証拠も並べたことで表沙汰になった。
因みに僕を拷問していた2人もさらして過去の不正や冤罪の証拠、協力者の
名前を並べたことで、市民の騎士団に対する不信感は高まっている。
騎士団は今回の事件の火消しと醜聞をさらした人物を血眼で探している、拍車をかけるように上層部が不正に協力していたことで粛清が続き疲弊している。
そんな訳で騎士団は僕に構ってる余裕がない。
陰の実力者ムーブも楽しむことができた。
相手が正体に気づいた瞬間に殺すことで、そんなバカな!と思わせることができた。
それに殺した騎士からはモブらしい命乞いを学ぶことができた。
ゼノン先生は如何にも悪役って感じの人だったから、
ああいいう風に僕も自然とモブとしてふるまえる様に精進しなければ。
モブとしての道はまだまだ遠い。
授業前に2人と話しながら2人への復讐方法を考えていると
教室のドアが開いてアレクシアが入ってくる。
クラス全員が僕を見てくる、こっち見んな。
見られたくなかったので窓の外に視線を向ける。
「今日はいい天気だ。」
雲一つない晴れ渡る青空、本当にいい天気だ。
「用事があるのだけど」
話かけてくるが無視している、絶対に振り向いてはいけない。
「こんな日にお散歩したら楽しそうだ。」
「聞いてる?」
「昼寝も悪くないかも。」
「こっちを見なさい!」
「ぐぇ」
無理矢理振り向かされる首から変な音がなった気がする。
「話があるの」
「放課後でお願いします。」
「今じゃないとダメよ、というか逃げるでしょ。」
完全に考えを読まれている、こいつもエスパーか。
逃げられないが一応抵抗はしておく。
「もうすぐ授業なんだけど。」
「あら、大丈夫よ。そうよね?」
アレクシアは2人にニッコリと笑いかける。
「もも、もちろんですぅぅぅ!ごごごっご自由にどうぞ!」
「先生には僕達が説明致しますのでお気になさらず!」
完全にキレた。
なんの躊躇もなく僕を売り飛ばしやがった。
激しめのイタズラで復讐を終わらせるつもりだったが気が変わった。
徹底的にやってやる、スライムを使って2人に薬を打ち込む。
途端に顔色が悪くなって腹を押さえて苦しんでいる。
打ち込んだのは下剤だ、3日間便秘に悩んでいる人でもキレイさっぱり全てが出ていくほど強力なものだ。
あることないこと吹き込んだ仕返しだ。
打ち上げられた魚みたいに悶えているのは面白かった。
そのままアレクシアに引きずられて教室を出た。
「あぁ.....」
教室を出たときに何かを諦めたような声が聞こえたが気のせいだと思う。
屋上に連れだされた僕は柵にもたれながら彼女の話を聞いていた。
謝罪とか色々言っているが全く頭に入ってこない。
なんでここにいるんだ?
視線の先には中庭に植えられた木の陰から顔を半分だけだし
血走った目でこちらを睨む学生服を着た金髪エルフがいる。
君、この間アイリス王女に喧嘩売ったって聞いてるからね。
ここにいたらマズイと思わないのか?
「ねえ聞いてるの?」
「あっ、うん。聞いてるよ」
隣にいるアレクシアは何だか嬉しそうだ。
「助けてくれて、ありがとう。シャドウ」
こいつ今なんて言った?
「......人違いだよ」
「本当に噓が下手ね」
うーんかなり困った。
陰の実力者プレイで、一部のネームドに僕から正体を明かすか相手に気づかせて
一体なんのために!?とかあいつの行動には意味があるはず!はやるつもりだったが
それはもっと話が進んでからやるつもりだのでちょっと早すぎる。
正体を明かすにしても時間が悪い、昼間に黒いスーツはダサい。
「話終わったよね?じゃあ戻るから」
そろそろ下にいる金髪エ....爆弾が爆発寸前で今すぐ処置しないと爆発してしまう。
「待ちなさい!」
「ぐぇ」
最近良く首を掴まれる。
「その....」
「何?」
耳まで真っ赤になってうつむいている。
「.....よ」
「何て?」
「...好きよ」
「ふぇ?」
「あんたが好きって言ってんの!文句あるの!!」
剣を抜いてキレながら告白してくる、僕の時とは大違いだ。
告白の仕方とか色々言いたいけど、
「いや、僕は他....」
「他に女がいるの?」
急に真顔になって真っ黒な目で見てくる、姉さんみたいだ。
「い、いません」
「わ、私、じゃダメ...かしら?」
今度は剣を下してモジモジしだす、バグってんのか。
アレクシア個人は嫌いじゃないが王族というステータスがキツイ。
勢いを取り戻したらしくまた剣を向けてくる。
「早く返事しなさいよ!」
「返事って....」
「もう面倒くさいわね!好きか嫌いか言いなさいよ!」
「えーっと」
答えを間違えることはできない。
「す...」
照れながら剣を下ろし、髪をいじり始める。
「きら...」
真顔で剣を構え、真っ黒な目でみつめてくる。
終わったわこれ。
1.好きと言えば下で爆弾が爆発し明日の朝アレクシアは死体になる。
2.嫌いと言えば僕がアレクシアに切り刻まれ爆弾が爆発する。
詰んでる、僕が一体何をしたと?
2は選んだ瞬間にシド・カゲノー終了のお知らせが流れるだろう。
1はまだなんとか出来るかもしれないが対応を間違えれば詰む。
以前アルファ達は僕の監禁計画を立てていた、誘拐ではなく監禁だ。
偶々聞いてしまって皆に冗談とはぐらかされたが全員獣の目をしていたので本気だと思う。
もしアレクシアが死ねば真っ先に僕が疑われるだろう。
保護という大義名分を得たアルファ達は僕を監禁するだろう、シャドウとしてならある程度自由にさせてくれるかもしれないがシド・カゲノーは絶対に外に出さないだろう。
このままだとモブムーブが出来なくなってしまう。
1だ、1しかない。対応さえ間違えなければ何とかなる!
「好きだよ」
「本当に?」
「うん」
「噓じゃない?噓だったら殺すわよ」
「噓じゃないよ」
背中に感じる殺意がどんどん強くなっていく早くしないと手遅れになる。
「信じてくれないの?」
「.....でも」
「僕はアレクシアが好きだよ」
「.....うん」
ヨシ!もうすぐでアレクシアは落ちる。
そういえば何でこんな焦ってるんだっけ?
「好きだよ」
「うん」
「好きだよ」
「恋人ってこと?」
「そうなるね」
またモジモジしだす。
アルファ達ではあんまりこういうの見れないから可愛い。
「これからも.....よろしく」
「ああ、そうだね」
「....帰るわ」
顔を赤くして小走りで去っていく。
何とかなった。
....忘れるとこだった、後は爆弾処理をするだけだ。
失敗は決して許されない。
中庭に下りてアルファを人気のない所まで連れていく。
「アルファその...」
「いいの、いいの。」
優しい笑みを浮かべているが目は真っ黒だ
「だから...」
「貴方は優しいから、あの女を傷つけられなかったのでしょう?
大丈夫、貴方を惑わすあの女は私達が消すから、何も気にしないでいいの。そして、皆で暮らしましょう。」
なんでこんなに緊張してるんだろう?
失敗したらアレクシアは死んで僕は監禁、ようやく叶うと思った夢が消える。
「教団を潰してアレクサンドリアでゆっくり過ごすの。
デルタみたいに100人は無理だけど、3人は産んであの子達と一緒に子供を産んで大家族を作るの。
ナンバーズや他の子に貴方の子供を産んでもいい子がいたら産んでもらってもっと増やして幸せを増やしていくの。」
いつの間にか家族計画を立てている、子供の事とかは流石に早い。
「でもどうしても許せないの。
貴方がシャドウなのを知っているのが私達以外にいるのだけは許せないの。
それを知っているのは私達だけじゃないと嫌なの。
じゃないと私達は特別じゃなくなってしまう、貴方に捨てられてしまう。
だからあの女...」
不穏なことを言い出したので僕の口で物理的に塞いだ。
今までは彼女達のことを受け入れていたが、それだけでは駄目だ。
ちゃんと自分の口で伝えないと。
1分ほどして彼女から顔を離す。
「アルファのことが大事だよ」
「.....うん」
「悪くない人は殺したらダメでしょ?」
「.....うん」
優しく抱きしめて頭を撫でる、しばらくこういうのもちゃんとできていなかったのも
不安になった原因だと思う。
「今日は帰るわ」
帰る前に頬にキスをしたら顔を赤くして帰っていった。
これからは受け身になるだけではなく僕からも思いを伝えないと駄目だ。
....僕から思いを伝えたら干からびたりしないか?
体力、体力が必要だ。
三日三晩7人を相手にしても干からびないような体力が必要だ。
明日からトレーニングを増やそう。
教室に戻るとクラス全員がこっちを見てくる。
だから見んなよ。
直ぐに皆授業に戻るがおかしなことがある。
僕の席の周りには誰も座らず壁際で立ったまま授業を受けている。
席に近いづいていくと、
「クサっ!?」
異臭、いや悪臭がした。
皆が同情の視線で見てくる。
そして、気づいた。
席に座らないクラスメート、見当たらない2人、残された悪臭、
下剤を盛った僕。
何も言わず立ったまま授業を受けることにした。
次の日から2人はウ○コ野郎と呼ばれることになった。
流石に強力なのは避けるべきだった。
なんかごめん。