ヴァンパイアとアリス   作:獄華

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妖しき灯り

 

 「いよいよこの時が来たか……」

 

 重くジョジョは口を開く。

 今日、ジョジョ、ツェペリ、スピードワゴン、蒼星石、真紅の五名は……吸血鬼と化したディオを倒しに出発する。

 エリナも真紅が戦いに行く事を何も言わず認め笑顔で送ってくれた。

 

 「俺ぁ。ジョースターさん!ツェペリの旦那!あんたらに着いてくぜ!そこの小さなお嬢様達にもな!」

 

 

 「ありがとうスピードワゴンさん」

 

 「ふん。小さなは余計なのだわ」

 

 素直に感謝の言葉を口にする蒼星石とは対照的に真紅はへそ曲がりな態度だが、「悪かったよ真紅の嬢ちゃん」と言うと真紅も「まぁいいのだわ」と機嫌を治した。

 ジョジョが彼女らを昨日初めてスピードワゴンに紹介した時はもう少し驚くとも思ったがスピードワゴンはそれほど驚かず納得したのに少し違和感を覚えたが……打ち解けるに越した事はない。

 一行は馬車に乗り込む。

 

 

 「しかし驚いたぜ。本当に喋る人形達……ローゼンメイデンなんて言う存在があるなんてよぉ〜〜〜。世界を放浪したがこんなもんは見たことねぇ」

 

 「僕達は自分の身を安易に晒したりはしませんが……。稀に伝聞が残る場合もあります。ヨーロッパの各所にも残っていますし、今回、真紅の場合はチベットの波紋使いの伝承で残ってしまったようですね」

 

 

 「あら?。別にわざとじゃないのだわ。前のマスターとの絆と言って欲しいわね」

 

 「ふふ。分かっているよ。全く君の気の強さは水銀燈譲りだな」

 

 「………水銀燈……そうかもね」

 

 

 真紅の一言に馬車内は静かになる。

 水銀燈……ローゼンメイデン第一ドール。

 第四ドールと第五ドールの蒼星石と真紅の姉。

 アリスゲームで勝つ事への執念は彼女は元から、誰よりも上だった。

 その水銀燈が今や吸血鬼のディオ・ブランドーと契約を交えて、世界を支配しようとしている。

 蒼星石とその人工精霊レンピカは実際に水銀燈が女性を殺害してるところを見た……。

 彼女はローゼンメイデンとして超えてはならない線を何度も超えてしまっている。

 

 

 「真紅分かってるね。水銀燈はもう許されない」

 

 「えぇ。必ず水銀燈は壊してジャンクにしましょう。ローザミスティカは早く水銀燈を倒した物勝ちよ。蒼星石お姉様」

 

 「言ってくれるね。生意気な妹だ。真紅」

 

 改めて同じライバル同士だと言うのを確かめ合い笑う蒼星石と真紅。

 だが今は協力し悪に組する水銀燈を倒す事で二人は一致した……。

 

 「なぁ、真紅、蒼星石……俺はジョースターさんがディオと戦ってる時……恐らくその水銀燈って人形を見た……」

 

 

 全員にどよめきが響く。

 

 「本当ですか?スピードワゴンさん?」

 

 蒼星石の問いに「あぁ」とスピードワゴンは首を動かす。

 

 

 「恐ろしかったぜ………。燃え盛るジョースター邸の上から……真っ赤な目で睨まれた時!俺は声をあげる事も動く事も出来なかった……!蛇に睨まれた蛙のようにな…!気づいたら闇夜の中にソイツは消えていたんだ!」

 

 「間違いないわね。そんな趣味の悪いことをするドールは水銀燈だわ」

 

 「あぁ。ディオがマスターになってからその残虐性も上がったか……」

 

 

 (成る程どおりでスピードワゴンが二人を見てもあまり驚かなかったわけだ……。彼は僕よりも先にローゼンメイデンに出会っていた……それも第一ドールの水銀燈に…)

 

 

 

 「うむぅ。恐ろしい話しじゃわい。皆気を抜か―――ぬっ!?」

 

 

 ググーン!

 

 

 「な、何だぁ!?」

 

 馬車がトンネルの中で突然止まった。

 

 「おい御者何故止めるんだッ!」

 

 「恐らく待ち伏せなのだわ。彼女の気配がする」

 

 「あぁ。死臭を放つ人間の気配もね……マスター。僕達が先に出ます」

 

 

 「すまない蒼星石!。真紅!」

 

 

 「レンピカ!」「ホーリエ!」

 

 

 二体は互いの人工精霊を召喚し外に出た。

 

 

 

 「まぁ……!」

 

 

 「酷いことを……」

 

 

 二体の目に飛び込んだのは人の首の変わりに馬の首が被さり、大量のメスが突き刺さり夥しい量の出血をしてる変わり果てた御者の姿だった。

 

 

 「屍生人の仕業と見て間違いなさそうだね」

 

 「えぇ……。『コッチ』は悪趣味なあの子の仕業でしょうけど」

 

 

 いつの間にか灯りが灯っていなかったトンネルに、入口から出口に掛けて赤紫のぼんやりとした火が灯っていた。

 トンネルを燃焼させるような勢いは無くまるで道標を明示する『水銀灯』のように妖しく光っている。

 

 「無事かい!蒼星石!真紅!。ウッ……こんな暗いトンネルに水銀灯……!」

 

 「水銀燈!?……って灯りのほうか……」

 

 

 「来る時は灯っていなかったのに!」

 

 三人も外へ出て来た。

 

 「ジョースターさん。スピードワゴンさん。マスター……。御者を殺ったのは恐らく屍生人。その水銀灯を模した灯りは彼女の仕業でしょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    『ピンポーン。正解よ蒼星石』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 暗闇からその声が響き……彼女は姿を現した。

 

 

 

 

 

 「初めまして。ミスタージョースター。ミスターツェペリ。そして久しぶりねぇミスタースピードワゴン。以後お見知り置きを……」

 

 

 敵なのにスカートを少し上げ水銀燈は礼をした。

 

 

 「で、出やがったな!水銀燈!」

 

 

 「声が震えていてよスピードワゴン……。波紋も使えずよくディオを倒そうと思ったわね」

 

 

 (な、なんて威圧何だ…。あの時を思い出すぜ……)

 

 

 「ちょっと水銀燈!私達の事は無視?」

 

 

 「あらごめんなさい。あまりに貧弱でちっぽけ過ぎて貴女達の存在が目に入らなかったわ。真紅…蒼星石……ジャック!出番よ!」

 

 

 

 

 「分かったぜぇ!水銀燈様ァ!」

 

 

 

 

 

 

 ドボァァァァァァ!

 

 

 

 

 「WRYYYYYYYYYYYYYYYッ!」

 

 

 ディオに忠誠を尽くし、屍生人に変えられたジャックは馬の中から這い出てきた。

 

 

 「ジョジョ!スピードワゴン!下がっておれ!蒼星石と真紅は水銀燈を頼む!」

 

 

 

 「「はい!」」 「えぇ!」 「おう!」

 

 

 「あのロンドンの殺人鬼までもがディオの手下か……あの二体の屍生人とは桁違いじゃ。ワシが手本を見せる!」

 

 

 

 

 ツェペリはグラスにワインを注ぎながらジャックと対峙する。

 

 

 

 

 

 

 

 ―――――場所を移しトンネルの外では水銀燈と蒼星石、真紅が対峙していた。

 

 

 

 

 「真紅は3504000時間振り、蒼星石は1752000時間振りねぇ……。言って置くけど今の私は強いわよ。共闘しても私を倒せるかしら……ブサイク真紅に、優等生の蒼星石?」

 

 

 「誰がブサイクよ!ローズテイル!」

 

 

 「ふぅん、じゃあその強さ見せてもらおうか?。庭師の鋏!」

 

 

 それぞれの戦いが始まる。

 

 

 

 「怒った顔も相変わらずブサイクね♪」

 

 

 「うるさい!」

ジョセフと契約するドールは誰がいい?

  • 金糸雀
  • 翠星石
  • 雛苺
  • 雪華綺晶
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