ヴァンパイアとアリス 作:獄華
「いやぁ。凄いね槐。吸血鬼と屍生人。あんな力があるなんて」
「あぁ。だが日の元では活動出来なくなる。僕達の錬金術には劣るな」
ジョジョとディオの戦いを見る二人と一体の影があった。
一人はディオに水銀燈を届けた白崎。もう一人は金髪で蒼い双眸の男性……
もう一体は………。
「お父様……。屍生人は皆結晶に閉じ込めました。明日には皆溶けています」
「ありがとう薔薇水晶」
紫色のドレスに、薔薇を模した眼帯を右目につけ、薄紫のロングヘアーのドールが二人の近くに立つ。
「……第四ドールと第五ドールは第一ドールに負けたようですね」
「そのようだ。僕達が乱入して混戦を狙うよりは一体、一体確実にやったほうがいい。特に水銀燈は強さを増しているからね。仮にこの時代が難しければ後の時代で一網打尽にするだけさ」
「はい。お父様……」
薔薇水晶は槐に抱っこされ頭を撫でられると目を細めた。
周りには屍生人が閉ざされた六角形状の水晶が無数に地面に突き刺さっていた……。
少し離れたウインドナイツ・ロットの丘からこちらを見る第三勢力の存在に誰も気付いていない。
―――――今は昔、三百年前の1565年頃、王位継承を争った二人の女王がいた。
ひとりは女王エリザベス一世。
もう一人は美貌の23歳メアリー・スチュアート。
共にチューダー王家の血統を継ぐ親戚同士で……勇者タルカスと黒騎士ブラフォードはメアリーの忠実なる家来だった……。
タルカスはその剣で岩をバターのように出来る勇者であり、ブラフォードは30kgの甲冑をつけたまま五キロの湖を泳ぎきり敵を奇襲した男だ。
戦で親兄弟を失い天涯孤だった二人を暖かく包み込んでくれるメアリー。
どんな男でも心に安らぎを求める……恋ではなくもっと大きなものに。
メアリーにはその魅力があった…二人は命を投げ出しても良いとするほどの忠誠を心に誓っていた。
ところがある時、メアリーの夫ダーンリーが不慮の死に見舞われる。
そこに目をつけたエリザベスは夫殺しの容疑をメアリーに掛けたのだ。
………国中がメアリーの敵に周った。
そしてメアリーは捕らえられ幽閉されてしまう。
タルカスとブラフォードはメアリーを救う為、戦い続けた。
この二人に手を焼いたエリザベスは取り引きを持ちかける。
「二人共。直ちに自首せよ。そうすればメアリーの命だけは助けよう」
「我々にこの要求断われる筈なしッ!」
「悔いはなしッ!」
二人は捉えられたそして処刑される。
斬首刑の固定具に二人は頭をハメた。
その寸前……処刑人から最悪な事を聞かされた……。
「冥土の土産におせーてやるぜ。メアリーは既に死んだよ!貴様らは騙されたんだよ。ホレッ!あそこにゴミのように転がっとる奴!……あれがメアリーさ!」
処刑人が指を差した方には……確かに彼女の首が転げ落ちていた。
「馬鹿な……」
「そんな……!」
「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」」
二人の男の慟哭が響き渡る。
「おのれぇ!エリザベス!……よくも!よくも裏切ってくれたなぁ!」
「この恨み!呪ってやる!てめえ等の子孫末代に至るまで呪いぬいてやるぅぅぅぅぅぅ!」
「ひぃっ……!。し、死ねぃ!」
………二人はこうして処刑された。
タルカスはその筋肉が怒りの為硬直し、首を斬り落とすのに処刑人は何本もの斧を折ったと言う。
ブラフォードはその長髪が、処刑人の足に絡みつき肉まで食い込んで死んで言ったと言う。
―――――
「そして俺はこの二人の鳥肌立つような妄執が気に入った!人を恨み世を呪い死んでいった伝説の勇者の墓を暴き命を与えたのはこのディオ!。二人を悪魔もブッ飛ぶ復讐鬼に作り変えたぜ!」
「WRYYYY!我らはディオ様に忠誠を誓った」
「この世を滅亡させてやる!どいつもこいつも皆殺しだ!」
ツェペリは右腕をディオの気化冷凍法で負傷し抗うはジョジョ一人だけだ。
「圧倒的な怨念だ!怨念だけが増大してる!」
「グガァ……!」 「グォォォ!」
「ディオは英雄を魔物に変えた。勝てるのか!?。この凄まじい妄執に!」
「ほう……。お前少しはやりそうだな。三百年振りのウォーミングアップにゃちょうどいい!相手だ」
黒騎士ブラフォードの関心がジョジョに向くが水を差すように他の屍生人がジョジョに襲い掛かる。
「GOOORRUUUUW!この野郎を喰うのは俺だぜーーーッ。軟骨がウメーんだよ!軟骨ガァ!」
「新手の屍生人!」
そこからは一瞬の出来事だった……。
黒騎士ブラフォードは気がついたらその屍生人の後ろに移動していたのである。
「雑魚は……出てくるんじゃあない!」
「ギャン!」
鼻をもぎ取られた屍生人はそのまま身体が崩壊し死亡した。
(なんて速さだ!)
「ディオ様!この若者中々根性が据わった男!。このブラフォードにこの者の命の幕を引かせていただきたい!」
「……いいだろう。ジョジョを押し上げる試練となれブラフォードよ」
「有り難き幸せ……。タルカス手出し無用!」
ブラフォードの言葉にタルカスは大剣を下げた。
「黒騎士ブラフォード!。何と猛然たるパワー!しかも残酷性充分!」
「全身から漲る自分の能力へと戦闘への誇り高き自身!」
ブラフォードはドス黒い殺気を放ちながらジョジョに近づく。
だがジョジョは引かない。
「そうだ!ジョースターさんにも背負ってる物がある。過去も未来も……亡き父の希望が……俺達の希望が!その為にあの人は戦っているんだ!」
「うむ。ジョジョの覚悟は凄まじいが不味いな……!。いくらジョジョと言えどあの屍生人二体との連戦はかなりの疲労を身体に齎す!あのタルカスがちょっかいを出さない保証もない!せめてワシの右腕が動けば……!波紋で傷を治癒し血を通わせるのだが……何とかこの腕を溶かす方法はないか…?」
「ツェペリのおっさんよぉ!。溶かせばいいんだな!その凍った腕をよぉ!」
「何をする気だ!?」
「これならどうだーーーー!」
スピードワゴンは服を捲りあげ自分の腹にツェペリの腕を当てた。
「ツェペリのおっさんよぉーーー。俺も世界中を旅した!極寒の地に住むエスモキーはよぉ!凍傷に掛かった時!アザラシの肉の体内に入って治してたぜ!」
「スピードワゴン……君って奴は……」
「俺はよぉ!アンタやジョースターさんの足手まといになるために付いて来たんじゃあねぇぜ!」
「………ワシは君を軽んじておった。いざという時、逃げ出す男だと!……すまなかった!」
「……礼は戦いが終わって生き延びてから言えってんだ!」
ツェペリが腕をスピードワゴンに暖めてもらう中。ジョジョは一人、ブラフォードと対峙する。
「何て事だ……!。歴史の授業で習った二人の英雄が屍生人になってしまうなんて……!。奇妙な気分だ学校で習った黒騎士ブラフォードが僕の前へ怨念を抱えて向かってくる!呼吸を整えろ筋肉をリラックスさせろ!」
「URYYAAAHHHHー!」
ブラフォードは跳躍した。
「な……なんだ!。両腕を後ろへまわしているぞ!どっちの腕で攻撃して来る!それとも足か!」
意外。それは髪の毛。
完全に想定していない攻撃手段にジョジョは面食らう。
「し、しまった……」
が、すんででなんとか交わして見せたが崖から落ちてしまった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「ジョースターさん!」
「ほう。勘のいいヤツ。俺の
崖下の水面に落ち行くジョジョをブラフォードも追いかけ互いに水面に落ちた。
「いかん!ジョジョ!」
腕を治癒してもらったツェペリとスピードワゴンが駆けつけた。
「不味いぞ!水中では呼吸が出来ない!つまり波紋法が出来ない!」
「すぐ助けにいかないと!」
だがもう一体の堕ちた勇者がそれを阻む。
ドスンと言う振動と共にタルカスは二人の背後にたった。
「タルカス……!」
「最悪…!これではジョースターさんを救いにいけない!」
「フン……」
月を背に一連の流れを見ていたディオは鼻を鳴らす。
(どうやら勝負はついたようだ……。水中はブラフォードの独壇場……しかし俺は何処かで期待しているジョジョの爆発力に……)
「このディオもうこの場にいる必要なし。いよいよウインドナイツ・ロットの町住民全員を屍生人にする!あと一昼夜のうちにこの町から屍生人が英国中に広がるだろう!」
ディオが宙に舞うと、黒い羽が集まり彼は闇夜に姿を消した。
ジョセフと契約するドールは誰がいい?
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金糸雀
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翠星石
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雛苺
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雪華綺晶