ヴァンパイアとアリス 作:獄華
戦闘の場所は地上から水中へと移った。
ジョジョとブラフォードは水中の中で睨み合うが実際……人間であるジョジョの方が不利だ。
(呼吸が……!。波紋を作る為に欲しい!。たった一呼吸ッ!)
「さぁ。水面まで泳げよぉ。お前には呼吸のハンデがあり俺にはこの甲冑の重さのハンデがある!。剣は使わん……これは勇者としての決闘だ」
「ガァ……!」
ゴボゴボとジョジョの口から残りの空気が漏れ出す。
屍生人のブラフォードと違いジョジョは水中で呼吸出来ない。
「さぁ!溺れ死なん内になんとかしてみろッ!」
(この距離!。彼より先に水面に出れるか!?。僕に勝機は……!)
「ガハッ…!」
更に空気を吐き出してしまうジョジョ。
その断末魔の一瞬、ジョジョの精神内に潜む爆発力がとてつもない冒険を産んだ。
普通の人間は追い詰められ息が苦しくなれば水面に出ようとばかり考える。
……だがジョジョは違った。
逆に…何と……更に湖底へ潜った。
「な、なんだこいつ……!」
その行動には屍生人のブラフォードも驚くほどだ。
そしてジョジョの脳裏にはとあるジョースター卿の言葉が思い浮かぶ。
『何ダニーが玩具の鉄砲を咥えて離さない?。それは無理矢理引き離そうとするからだよ。逆に考えるんだ……。上げちゃってもいいさ。と』
(ウインドナイツ・ロットは石炭の取れる土地!。つまり昔……地盤沈下があったと言うこと!……あった!これだッ!)
ジョジョは隙間が空き空気を逃さないまま水没した岩を見つけた。
岩を両手で動かすと大きな空気の泡がジョジョの顔を包んだ。
(一呼吸あれば……!。波紋を作れる!。刻むぞ血液のビート!)
「こ、こいつ……!。水中で波紋とやらを練りやがった!」
コォォォォォォォォォォォッ!
(水中での戦いが不利になったのは貴様のほうだ!。容易いぞ波紋が水中を伝わるのは!)
ジョジョの体が青く輝き出す。
(水中の為の……!。
ボババババーーーッ!
波紋を纏ったジョジョの拳は水中の中に一つの波紋の水流を生み出した。
猛スピードでブラフォードへと
「グォォォォォォォォォォッ!?」
断末魔を上げブラフォードは地上へと吹っ飛ばされた。
皆の関心が二人に集まる。
「ジョジョ!やったか!?」
「まだですツェペリさん!。水中を伝わる波紋と同じ速さで一瞬早く水上へ泳ぎ逃れるとは!……素早い!。
膝をつきながら、頭から流れる血を拭いブラフォードは怨嗟に染まる目でジョジョを睨んでいた。
「やはり…拳で接触して、直接太陽の波紋を送りこまねばッ!」
「……ディオ様が我に命を与えくださり!、この男と戦わせてくれたことに……感謝とこの上ない名誉を感じる!。この男は勇者の素質充分!。もう水中と言うハンデの上での戦いは終わりだぁ!。今度は能力と能力……技と技!。精神と精神!、貴様ぁ!最大を尽くしこのブラフォードと戦えぃ!」
ブラフォードはまたも高く跳躍した。
「URYYYYAHHHH!」
「ディオに操られながらも生前の誇りは忘れてはいない!そしてその誇りは戦う事への……暴力への誇り!」
「貴様の血をこの肉体の一部としてやるぅ!」
ブラフォードの髪が妖しく蠢く。
ジョジョは波紋を拳に構え迎撃体制に入った。
「また髪の毛攻撃か!。しかも今度は剣などを持たず直接!来い!たっぷり波紋を流し込んでやる!」
一直線上に来た髪の毛が真横にバッと広がる。
正義のヒーローがマントを開くように。
「
分散した髪を波紋の連打で迎撃するジョジョ。
しかしブラフォードの髪はジョジョの身体の至るところに巻きついた。
「グッ……動けない!」
「貴様一人ぐらい髪の毛で拘束し子供が手に持って遊ぶ人形のように動かすことなぞ容易いわ!」
「グァ……ウゲェ!」
地面を這いずり回らせられ岩や、木に打ち付けられるジョジョ……やがて一つの木に拘束されてしまった。
「ウグググググッ……!」
「ま、まずい。波紋は手や足の末端部分からしか出せない!あのように雁字搦めにされては両腕が使えず波紋で髪を切断するのは不可能!」
「助けに行きたくても俺達の前には今……!タルカス!こいつが……!」
そう……今のツェペリとスピードワゴンにジョジョは救えないのだ。
絶対絶命の状況の中……彼女が目を醒ました。
「僕がジョースターさんを援護しますマスター」
ローゼンメイデン第四ドール蒼星石。
ツェペリの胸元から姿を現した。
「そ、蒼星石!。よくぞ無事だった!。頼むジョジョを助けてくれ!」
「はいマスター」
蒼星石は飛んでジョジョの元へ向かう。
だがタルカスが自分の倍ほどの岩を投げ飛ばし妨害に掛かる。
「奇天烈な人形如きが!戦の邪魔をするんじゃねぇ!」
「「蒼星石!」」
当たれば確実に人形どころか人すら圧迫死してしまいそうな大きさだ。
彼女の身を案じてツェペリとスピードワゴンは名を呼んだが、彼女は飛行の軌道を変えずそのままピタリと止まった。
「蒼星石!何をしておるんじゃ!」
「避けろ!蒼星石!」
「大丈夫ですよ。マスター。スピードワゴンさん」
にこりと微笑み彼女は振り返る。
「庭師の鋏!。レンピカ大きくしろ!」
蒼星石の人工精霊が鋏を2倍程大きくさせた。
「上出来だよレンピカ。ハァッ!」
ヒュンと鋭く小さな音がなる。
すると、くす玉が割れたように綺麗に蒼星石の目の前で岩が真っ二つに割れ……落ちたのだ。
「タルカス…貴方がいくら岩を投げても何度でも僕は叩き落とす。無駄な事はやめるんだな」
「この呪い人形ガァ〜〜〜ッ!。ならばこいつらを殺るのみだァ!」
「ヌゥ!」 「来るか!」
構えるスピードワゴンとツェペリ。
大剣を振り上げ二人をチーズのように斬ろうとしたが、尋常ならざる大量の薔薇が重量な筈のタルカスを吹き飛ばした。
「オゴォッ!」
「な、何だこの薔薇は……!」
暗闇の中、赤く美しい薔薇は天を舞っていた。
「スピードワゴン。どうやらもう一人のお嬢様も目を醒ましたようだぞ」
「……全く窮屈な鞄なのだわ。お父様が作ってくれた鞄と大違いね。英国人ならもっと簡素に整頓なさいスピードワゴン!」
ローゼンメイデン第五ドール真紅も目を覚ましたようだ。
開口一番鞄の事で愚痴をこぼす等実に真紅らしい。
「真紅!」
スピードワゴンは喜ぶ。
「蒼星石。こっちは大丈夫なのだわ。貴方はジョジョを」
「あぁ真紅」
蒼星石は真紅がツェペリ達の応援に入ったのを確認してからジョジョの援護へと向かった。
「レディー二人の援護が入ったとなればこの勝負負けられんな……。いくぞスピードワゴン!真紅!タルカスはワシらがやる!」
「おう!」 「えぇ!」
蒼星石はジョジョの元に着くとレンピカと力を合わせ一気に彼に絡みついたブラフォードの髪の毛を斬った。
「ありがとう蒼星石!無事で良かったよ!」
「服は少し汚れちゃいましたけどね。でも行動に支障はありません」
「ふん。奇怪な人形が……。だがやることは変わらん。人形一体増えたところでいい気になるなよ。貴様らごと葬ってやる!
「目が醒めた時少し聞こえてましたが……器用な髪の毛ですね…剣まで振れるなんて」
「油断大敵だ!蒼星石!。彼、ブラフォードはディオの傀儡になったとは言え剣の達人!。その強さは計り知れない!」
「じゃあ僕は貴方の盾になります!」
キィンとブラフォードが振るった剣と庭師の鋏がぶつかり合う。
そのまま、二太刀、三太刀と打ち付け合うが全く互角だった。
「人形如きが俺と負けずに鍔競り合いをするとはなぁ!」
「こんな重い太刀受けたのは貴方が初めてだブラフォード!」
蒼星石とブラフォードが互いの武器を打ち付け合う中ジョジョは波紋の呼吸を極限まで深くして身体能力を高めていた。
コォォォォォォォォォォォォォォォッ!
(まだだ……もっと呼吸をするんだ。僕の身体能力がブラフォードを瞬発的にでも上回れるように!)
ジョジョの身体が金色に光り輝く。
互角の鍔競り合いを行う蒼星石だが、死んだ人間である屍生人のブラフォードに対して生きた人形である蒼星石には限界が迫っていた。
彼女らローゼンメイデンは螺子を巻かれた具合によって行動時間が決まる。
水銀燈戦でかなり力を使った蒼星石の行動時間の終わりが近い……。
「どうした!ふらついているぞ呪い人形!」
「くっ……!」
「バラバラになれぃ!」
(クソ!。ここに来て螺子が切れて来るなんて……ジョースターさん。すいません役に……え?)
「ウゲェ!」
金色の残像を描きながら何者かが自分とブラフォードの間に入り異常な速度でブラフォードの腹を拳で貫いた。
「ジ、ジョースターさん……その姿は?」
飛び飛びになる意識で蒼星石はジョジョに聞く。
金色の波紋の光がジョジョの身体を凄まじい勢いで走り回っている。
「僕の今の波紋の呼吸で極限まで身体能力を高めたんだ……。蒼星石、真紅から聞いているよ。君らローゼンメイデンは螺子が切れると再び巻かなきゃならない……。助けてくれてありがとう。今度は僕が助ける番だ。暫く寝ててくれ」
「ありが…とう……ジョー…ス……ターさ……ん」
蒼星石は眠るように気を失う。
「フフフフ……!なんと言う爆発力!益々貴様に勝ちたくなったぁ!」
ブラフォードは剣を構え地を走りジョジョへと向かってくる。
だが一時的とは言え爆発的に身体能力が上がっているジョジョはブラフォードの動きを完全に捕捉出来ていた。
……今ならブラフォードを倒せる。
「震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!刻むぞ!血液のビート!」
「WRYYYYYY!」
「
全身から大量に血を流しブラフォードはぶっ飛んだ。
ジョセフと契約するドールは誰がいい?
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金糸雀
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翠星石
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雛苺
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雪華綺晶