ヴァンパイアとアリス 作:獄華
ディオは策略が張り巡らされる事は承知の上でジョースター邸に戻ろうとしていた。
「いよいよジョースター邸ね」
「あぁ」
今日の朝までディオはジョジョに怯えていたが今はもう『恐怖』など存在しなかった。
石仮面の人智を越えた力……今宵あの力を我が物にしジョジョを葬る。
よもや、毒殺がバレそうになっただの……既に小さな事だ。
「うふふふ……。この時代の私のマスターが貴方で良かったわディオ。私まで自信をもらえる……。実はね、妹が一人目覚めたの。メイメイが偶然見つけたのよ」
「ほう。誰だ?」
「真紅よ……私が一番嫌いな妹」
「ふむ。確かローゼンメイデン第五ドールだったな。この石仮面を作った者もそうだが……お前達の父も中々趣味が悪い。姉妹を戦わせ。残った一人だけが全てを得るのだろう?」
「…………それがアリスゲームよ」
「だがお前達はそれでも……自分達の父である人形師ローゼンに愛を抱いている。俺には理解出来ない感情だ」
「ふふ、無理もないわね。そこは貴方や私達のそれぞれの父に抱く違いよ。アリスに羽化出来た者だけがお父様の寵愛を受ける事が出来るのよ……だから私は他の姉妹を倒す!。ま、その前に今日の貴方のショーを見させてもらうけどね♪」
「特等席で見ていろ。俺が人間を超越するのを」
「分かったわ。マスター」
水銀燈は闇夜に消える。
(このディオ最早後には退けぬ……俺は今日自分とジョジョとの青春に決着を着ける!)
外の闇と同じぐらい真っ暗なジョースター邸の扉をディオは開けた。
時折、稲光が周囲を照らす。
(水銀燈の情報を鑑みれば…ジョジョは俺を袋のネズミにする気だろうな。フンッ。敢えて乗るのも一興。もうすぐこの不自由な身体とお別れ出来るのだからな)
「どうした執事!何故、邸内の灯りを消している!?」
後ろから蝋燭の火を照らし……ジョナサン・ジョースターが現れた。
「ジョジョッ…!」
「とうとう掴んだぞ!ディオ!。君の悪魔のような陰謀の証拠を!」
「ヌゥ……」
やはり予想した通りだ。
ここからジョジョはどう自分を追い込んで来るのか…。
石仮面の力があるとは言えディオは油断せずにコトを運ぼうとする。
(今は俺が袋のネズミだが……時期にネズミになるのはお前だジョジョ!。お前を倒すために俺は戻ったのだからな!)
「解毒剤は手に入れたよ。さっき父さんに飲ませた。……ディオ、僕は気が重い。兄弟同様に育った君をこれから警察へ突き出さなきゃいけないなんて残念だよ……」
ディオは無言で顔を逸らした。
「ディオ……分かってもらえないかも知れないが……これは本心だよ……」
「ハァ」と溜め息をつき、ディオは椅子に座る。
「……その気持ち。君らしい優しさだ……ジョジョ。勝手だけど頼みがある。最後の頼みなんだ…」
「頼み……?」
ジョジョは依然、警戒を崩さない。
「僕に時間をくれないか!?。警察に自首する時間を!」
「えっ!?」
(意外…!。てっきり追い詰められた野獣の如く反撃に出ると警戒していたが……!)
(ククク。もっと警戒を解いて俺の側によれジョジョ……そこではまだお前に反撃されるリスクがある…近寄らせてやる)
「僕は悔いているんだっ!今までの人生を!。貧しい環境に産まれ育ったせいで下らん野心を持ってしまったんだ!。馬鹿な事をしでかしたよ……育ててもらった恩人に毒を盛って財産を奪おうなんて!その証に自首する為に戻ってきたんだよ」
(あのディオが泣いている……!?。七年前の喧嘩した時以来だ…)
「逃亡しようと思えば外国でも何処でも行けた筈なのに!」
「た、確かに……」
「罪の償いがしたいんだ……!」
すかさずディオは砕かれた鎖骨を固定する包帯の下に隠されたナイフに手を伸ばす。
ジョジョが警戒を解きディオに近づこうとした瞬間――。
「ジョースターさん。気をつけろ。信じるなよそいつの言葉を」
マッチに火を付けその男は現れた。
(チッ……いいところで。なんだあの男は…?)
「誰だって顔してんで自己紹介させてもらうがよ。俺ぁ!お節介焼きのスピードワゴン!ロンドンの貧民街からジョースターさんが心配なんでくっついて来た!」
(……こいつが件のスピードワゴンか。オウガーストリートを纏めるチンピラ)
「ジョースターさん!アマちゃんのアンタが好きだから一つ教えてやるぜ。悪い人間と良い人間の区別は匂いで分かる!。コイツはクセェ!ゲロ以下の匂いがプンプンするぜぇーーー!」
言葉と共にスピードワゴンはキャンドルホルダーをディオに向けて蹴るが、ディオは難なく躱す。
「こんな悪には出会った事がねぇほどなぁ~!。環境で悪人になっただと?違うねぇ!コイツは産まれついてのワルだ」
稲光が館内を照らした。
そこに照らされるディオの顔からは涙が消え去り、無表情になっていた。
「この顔に見覚えがあるだろっ!」
スピードワゴンに突き出されたのは七年前にも父ダリオを殺す為に毒薬を買った東洋人のワンチェンだった。
「この東洋人が君に毒薬を売った証言は取ってある」
(締め上げられたワンチェン……やはり水銀燈の情報は正しいな。あいつには俺が吸血鬼になっても側にいてもらわなくては)
「話しは聞いたよ……残念でならない」
カーテンが払われジョースター卿と警察官数人が現れた。
「君には息子と同じくらいの愛情と期待を込めたつもりだったが……」
ジョースター卿の発言に動揺することなくディオは冷ややかな目を浴びせた。
「父さん安静にしていないと!」
「あぁ…寝室へ行って休むよ。息子が捕まるのを見たくはない。ジョジョ後は頼む」
「はい」
「……流石にもうおしまいか」
ディオの諦めのような発言をジョジョはこの時、七年過ごす中で初めて聞いたかも知れない。
「あの男捕まりゃせんよ……」
ジョースター卿が寝室に戻る途中、ワンチェンは一人呟いた。
思わずジョースター卿は足を止める。
「耳の三つのホクロに顔の相…奴は強運の元に生まれついとる……」
ジョースター卿は言葉が気になりジョジョとディオのやり取りを見ていた。
「ジョジョ。せめて君の手で手錠を掛けてほしい。七年間の付き合いで」
特に暴れたり、しかも今度は泣いたりもせずディオは手錠を掛けやすいように自ら手をジョジョに向けた。
「分かった」
「ジョースターさん気をつけなせぇ!」
既にディオは無力だと思うがジョジョを油断させないようにスピードワゴンは警告の言葉を掛ける。
ジョジョは警部補から手錠を受け取るとディオの元へ近づいた。
「ジョジョ……人間ってのは……能力に限界があるよなぁ……俺が短い人生で学んだ事は人間は策を弄すれば弄するほど予期せぬ事態で策が崩れさるって事だ……人間を超える者にならねばなぁ……!」
「な、何の事だ!?何を言っている?」
完全にディオのペースに乗せられジョジョは油断していた。
今がチャンスだ。
「『おれは人間をやめるぞ!』 ジョジョーーーッ!!おれは人間を超越するッ! ジョジョ、おまえの血でだァーーーッ!」
「石仮面何故君が!?」
「危ないジョースターさん!」
「射殺しろ!」
ズブリ、と嫌な音が響く。
場に居る全員が驚愕した……ジョジョを庇いジョースター卿がディオに刺されたのだ。
「父さーーーーん!」
「クックック。フフフフフッ!」
ディオは石仮面を被り、ジョースター卿の血で骨針を起動させた。
「ハッハッハッハッハッハ!」
発せられる妖しい光……。
石仮面を被って尚、彼は笑いつづけた。
「撃てー!」
複数の銃声が鳴り響きディオの身体を弾が貫く。
そのまま彼の身体はガラスを突き破り外に吹っ飛んだ。
全てを見ていた水銀燈はパチ、パチ、パチと手を叩く。
「名演よディオ。第一幕はこれで終了かしら……第二幕はこれ以上にスプラッタ表現が増えそうね。ふふふふ!」
悲劇は始まったばかりである。
真紅のマスターはもう決めてはいますが一応アンケート取ります。
他の部やネタキャラもいますが、皆さんこのキャラが良いって人物に投票してください。
ローゼンメイデン第五ドールのマスターは誰がいい?
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エリナ・ペンドルトン
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ロバート・E・O・スピードワゴン
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ワンダーオブユー
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ジョナサン・ジョースター
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ワンチェン
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白崎
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カーズ
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エシディシ
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ワムウ
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サンタナ
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ストレイツォ
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ダイアー
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トンペティ
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ウィル・A・ツェペリ
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シーザー・A・ツェペリ
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ジョセフ・ジョースター
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空条承太郎
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ヴァニラ・アイス
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結菱
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ジョルノ・ジョバァーナ