陰の幼なじみは異世界でも巻き込まれる   作:後は野となれ山となれ

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頭空っぽの執筆。


よろしい、ならば戦争だ

 

 

15歳になった。

え?唐突?今に始まったことじゃない。気にしたら負けだ。

 

アルファちゃん達はクレアちゃん救出の後、シド劇場に付き合いきれなくなったのか教団の妨害や情報集めやらという理由で解散した。

……ちょっと寂しいな。いや、ちょっとどころじゃないな。すごく寂しい。

 

だがしかし!15歳になった今!俺はシドと共に王都の学校に行くことになってる!

 

ふははは!待ってろアオハル生活!俺は学園で彼女を作ってやるぜ!目指せ!モテモテナイスガイ!

 

 

 

 

 

 

 

「………」チーン

 

机に突っ伏す俺氏。

 

学園に入学して1ヶ月。

女の影もない生活が続いた。

 

ちくしょう…!そういえば俺は前世も今世も圧倒的フツメンだったことを忘れていた…!

 

なんでだよ!異世界と言えば転生イケメンチートモテモテハーレム生活がテンプレじゃないのか!?

世界は残酷だ…。

 

……そういや目立ってないけどシドって何気イケメンだよな?

クソぅ…!シドばっかり…!シドばっかり!!

 

「トモー、お前実技の試験どうだったー?」

「僕達はB判定でしたよ」

 

そんな絶望の縁に立たされた俺の前に現れた2人の男。

 

ジャガ・イモとヒョロ・ガリ。

シドと4人で仲良くしている我が友人。

 

……なんでこう野郎しか集まんねんだよ。かわいい女の子はどこ行った…!

 

「舐めんな、C判定だ」

 

実技試験。魔力量と魔力操作と剣術の項目。

そのどれもが可もなく不可もなく。

……いや、嘘。魔力量は平均。魔力操作も最低限はできる。剣術がクソみたいに下手。それが俺の評価らしい。

 

分かってはいたが、こう、現実突きつけられるとね。うん…。

 

「シドと同じじゃん」

「じゃあジャンケンで決めましょうか」

 

なんでここでジャンケンが出てくるのか。

学園生活恒例罰ゲーム。

 

テストで1番成績が悪かったやつが嘘告白するという話だ。

 

てかシドもC判定かよ。本気でやれば満点だろ。

舐めプか?ふざけてんな。俺が惨めになるからやめろ。

 

「おーい、シドー。トモもC判定だってさー」

「ジャンケンですよー、ジャンケン」

「え、ほんと?」

 

そんな驚いた顔しないでよ。

 

舐めプして点数低くしたお前と本気でやって点数低い俺。

……涙が出てくるァ…!

 

「マジか、お前」

「……うるさい。いいからジャンケン」

 

両者、拳を出す。

振りかぶって──

 

──ジャンケンポン

 

 

 

 

 

 

 

「興味無いわ」

 

そう言ってフラれる男。

 

告白された女子。

アレクシア・ミドガル。この国の第二王女。

 

今からジャンケンに負けた"シド"は彼女に告白する。

 

……いや、にしても王女ってまた……大物に告白とかヤバいな。

俺じゃなくて良かったー。

 

え?オーケー貰えたかもしれないって?ナイナイ。今まで入学してからわずか1ヶ月で数百の告白を断り続けてきた鉄壁王女様ぞ?無理無理。

 

「だから、頼むから失敗しろよ・…!」

「怖い怖い。落ち着けって。……で、ほんとにやらなきゃダメ?」

「当たり前だろ」

「でもどうせ振られるし、恥ずかしいよ…」

 

ナーニが恥ずかしいだ。魂胆は見え見えだぜ!

告白してフラれるモブを演じれるぜひゃっほいって思ってんだろ。そういう奴なんだ。俺にはわかるね。

 

「ばーか、だから面白いんだろ。とにかく他人がこっぴどくフラれる情けない姿が見てえんだ俺は」

 

クズかな?

ヒョロくんこういうとこあるよね……豚箱行きで。

 

「骨は拾ってあげます」

「安心しろ。100%付き合えないから」

「ちゃんとフラれるんだぞ…!」

「あーもう、覚えとけよ!」

 

……悪態ついてるフリして口角上がってるぞ。

へっ!ムカつく!

 

もしこれでシドがOKもらえたら……俺はあいつを殺してしまうな。

まあナイナイ。ありえないね(フラグ建築)

ドシッと構えておきますか…っと。

 

「あ、アレクシアおうにょ…!」

 

見ろ!あの情けなさっぷりを!

あんな男の告白OKされるわけがないだろ!(フラグ建築士1級)

 

「ぼ、僕と!付き合ってくぁさい…?」

「………」

 

完璧だ…!

フラれる告白として完璧な模範解答。もはや芸術の域。

これで首を縦に振る女などいるはずも──

 

「……貴方のような方を待っていたの。よろしくね?」

 

──なかろおぉぉぉぉぉおッ!!??

 

差し出されたシドの手の人差し指をちょいとつまむ王女様。

 

その光景を見た瞬間、俺の足は駆け出していた。が、突如後ろから襲い来る重さ。

 

「うわあ!トモ君!落ち着いてください!」

「待て待て!落ち着けトモ!」

「……とけ…!」

 

「「……え?」」

 

「そうやってわしを抑えとけ…!でなければ、わしゃァ……シドを殺してしまう…!」

 

「「うわぁ……」」

 

とあるゲンコツさんが憑依するほどの怒り。

 

どうして…!どうしてなんだァ!なんでシドばっかりぃぃぃぃいッ!!(血涙)

 

 

 

 

 

 

 

「おかしくない?」

「おかしいな」

「絶対におかしいです」

「…………」チーン

 

3人の声が聞こえる。

 

ここは食堂。告白から一夜経ちお昼時間に我等ズッコケ4人組は集まっていた。

しかし、食事が喉を通らない。

 

ショックだ…!自分の趣味以外興味を持たない幼なじみに先を越されるとかショック…!

これが物欲センサー…!?欲しい人には決して恵みを与えない魔のセンサーが発動してしまったのか…!

 

「正直言ってお前にアレクシア王女と付き合えるだけのスペックはない。俺ですら怪しいレベルだぜ?」

「シド君が付き合えたんなら自分もいけたかもしれませんね。あー、自分が告白すればよかったなぁ」

「なんか裏がありそうで怖いんだよなー。そもそも住む世界違うわけだし」

「………っ!」

「うお、怖…!ごめんて。そんな睨まないでよ……」

 

コノヤロウ。この期に及んで贅沢を言いおって…!

厨二病か…!?この世界は厨二病がモテるのかもしれない…!

 

……左手に包帯でも巻いとこうかな?

 

「まあいいじゃん。あわよくばいい思い出来るかもよ?」

「ですね。なんなら僕が変わってあげても……っ!?」

 

驚くジャガ。

視線の先には件の王女様がいた。

 

やだ、オーラが違うわ。ふつくしい…!

 

「ご一緒してもいいかしら?」

「ど、どうじょ!」

「こ、こここんな席でよければ、ぜひぜひ!」

 

なんてモブらしい反応。シドが見初めただけあるな。

周りもざわめいてる。うるさい。

 

そんな王女様はシドの隣の席へ。

ヤバい。現実を直視すると吐き気が…!胃が痛いぜ…!

 

並べられる料理の数々。王女様の昼飯だろうか。やたらと量が多い。

 

「……さすが王族。量多いね」

「本当はもう少し下のコースでいいのだけれど、私がこれを頼まないと他の皆が頼みづらくなるから」

「そう、じゃあ貰うね」

 

「「ひいぃぃぃぃぃい!」」

 

無遠慮に料理に手を付けるシド。

それを目で射抜く王女様。

 

「ほら、トモも食べな」

「……うえ?じゃあ……」

 

差し出されるシドの箸に口を開け料理を貰う。

……なんで野郎からアーンされないといけないんだ。

 

「そういえば、あなた午後は王都ブシン流だったわね。私も王都ブシン流だから一緒に受けましょう?」

「い、いや無理でしょ。僕9部だし…」

「私の推薦で1部に席を空けてもらったから大丈夫よ」

 

王都ブシン流の授業は人気で1部につき50人。それが9部まで実力によって別れている。

1部がつよつよで9部がクソザコナメクジだ。

 

それなのに9部の生徒を1部に?

……ボク知ってる!"しょっけんらんよう"だ!

 

にしても、勢いに押されてるシドとか珍し。ちょっとウケる。

だが、彼女を作ったことに関しては許さん!死ね!




ひとまず原作沿いで。

各キャラとの深掘りエピソードとかは幕間とか、気晴らしで書こうかなと。

あと、感想やお気に入りしてくれてる人に感謝の土下座を<(_ _)>
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