陰の幼なじみは異世界でも巻き込まれる   作:後は野となれ山となれ

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暇だったから続き書きました。


チャイナ服はエッチ、はっきり分かんだね

 

 

「……あ」

「……あ」

 

学校終わりの放課後。

街の散策をしていたらばったりと出会ったとある人物たち。

 

我らが幼なじみのシド。

そして、その傍らにはみんなのアイドル王女様。

 

両者手にはアイスクリーム。なるほど、デートか。

 

「……フッ」

 

笑みがこぼれ………途端に泣崩れる俺。

 

膝と手のひらを地面に付け、拳を叩きつける。

 

「生まれ変わったら、ウニになりたい…!」

「……えぇ…?」

「……何なの?」

 

困惑の2人。

だがそんなの知るか!チクショウメェッ!(閣下)

 

腕から力が抜けそのまま顎を地面に強打。

いひゃい…、顎よりも心が。

 

「何見せつけてんだよコノヤロウ。イヤミか貴様…!」

「そんなんじゃないよ。それに──」

「………っ」

 

目配せする両者。

肘で小突いてシドをたしなめてる様子。

 

「……こっち来て。ここじゃあれだから」

「ちょ…!あなた…!?」

「トモなら大丈夫だよ。それに説明しとかないと僕が殺されかねないから」

「………?」

 

慌てる王女様にため息をこぼすシド。

なんだろうか。……とりあえずその手に持ったアイス貰っていい?食べたいなあ〜(チラチラ)

 

 

 

 

 

 

 

移動した先。

人通りの少ない場所にある階段にシドと並んで腰をかけ話を聞いていた。

 

ちなみに王女様は俺たちの後ろの少し離れた場所に座ってるよ。見下ろされてるね。ゾクゾクします(ドM)

 

「──なるほど。俺バカだからよくわかんねえけど…………………バカだからよくわかんねえや」

「その枕詞使ってほんとにバカなパターンってあるんだね……あとそんな真顔で言うセリフでは無いと思うよ」

 

お2人から貰ったアイスをぺろぺろ食べながら話をまとめる。

 

王女様には婚約者がいる。

でもその婚約者はいけ好かないやつ。

だからシドを仮の恋人に仕立てあげた。

 

簡単に言うとこんな感じか。

 

「なんだぁ〜!そっかぁ〜!そっかそっか〜!うへへ〜」

「いきなり元気じゃん……」

「そんなことないよ〜うへへ〜」

 

良かった!ほんとに良かった!ほんとの恋人じゃないんだ!仮なんだ!偽物!素晴らしいな!

 

……ありがとう…!これで私はまだ戦える…!

 

「……ん?じゃあこのデートは?」

「……はぁ。世間に私達が付き合ってると覚えてもらうためよ」

「なるほど」

 

ため息混じりに答える王女様。

頬杖付いてる様は夕日がバックになっているのもあってとても絵になっていた。

 

「……かわいい」

「あら、ありがとう。自覚はしてるわ」

「あ、やべ…」

 

普通に声に出てた。恥ず。

 

「……そろそろ行くわよ、ポチ」

「はいはい」

 

そう言って立ち上がる2人。

 

…………………………………………ん?

 

「ポ……チ……?」

「………あ」

 

気づいたようにシドの動きが止まった。

首が壊れた人形のように動き目線が合う。

 

目が合った俺は……めちゃめちゃ嫌な笑みを浮かべていたことだろう。

 

「へー、ポチ……」

「いや、これはだな、その……」

 

「よっしゃ!学園中に王女様とペットプレイしてるって広めてやろ!」

「待てぇッ!!」

 

「……………」

 

走って王女様の横を通り過ぎる、瞬間目が合った。

鋭く、それでいて何者にも興味を示そうとしない目。

 

「……王女様もじゃあね」

「……ええ、さよなら」

 

……まあ挨拶返してくれたから仲良くはなれたな!うん!(歓喜)

 

「止まれトモォー!!」

 

さて……シドはどうやって撒こうかな。

 

 

 

 

 

 

 

さて、翌日。朝の時間。

 

本日は天気に恵まれお日柄もよく……なんたらかんたら。

……学校の何かしらの式にやってくる来賓のお話の始まりの挨拶ってレパートリー無さすぎる件について。だいたい皆同じじゃない?

あと、その時にしか来ないのに毎日生徒のこと見てましたよ感があるよね。なんだろうね、あれ。

 

ちなみに昨日はシドに追いつかれたけど、お口にチャックをつけるために財布が空になるまで飯を食べさせてもらった。

腹減ってたからねー。ショウガナイネー。

 

そんなことより!

今俺が何をしてるのか!

 

まだ誰も登校してきてない早い時間。こんな時間に来て俺は一体何をやってるんだい!

 

「………んー、分からん」

 

剣を振ってました☆

 

成績がクソ雑魚底辺ナメクジの俺氏。こうやって自主練に励んでるわけだ。

……まあ身にならない努力なんですがね。これでもこの世界で生まれて小さい頃からやってるんですがねー、ええ。しかもシドやアルファちゃん達からの指導もされてるんですがねえ。才能無さすぎやしませんかねえ。

 

そうやって地道に剣を握っていると──

 

「下手くそね。あなたの剣」

「ん?」

 

──背中にかかる1人の声。

聞いたことのある声だ。

 

振り返るとそこには予想通りの人物。シドの仮恋人の王女様がいた。

 

服装は制服ではなく訓練着。

……てかこの世界の訓練着ってエッチくない?スリッドも深いし脇も丸見え、もはやチャイナ服みたいで、ぶっちゃけエロい。

 

「あら、王女様も自主練?」

「ええ、まあね。悪いかしら?」

「いやいや、全然。ちょうど1人で寂しかったし」

「そう」

 

冷たくあしらわれた。………でも逆にいい…!

腹黒ツンツン王女様とか、いい属性持ってんねぇ!(興奮)

 

少し離れたところで剣を振る音が聞こえる。

 

「……………」

 

……見てもよくわからん。剣の技量ないし。

ただ、なんというかこう──

 

「綺麗だなー」

「…………」

 

──真っ直ぐだ。

 

こう………表現が難しいな。

普通の人の剣が波のある海だとしたら王女様の剣は鏡のような湖………分かりずらいな。やめよう。下手に言い表そうとしても俺の語彙力じゃクソもわからん。

 

「…………」

 

ちょっと真似してみるか。

 

踏み込んで……振り上げ……振り下ろし……後ろに下がっ──!?

 

「あべし!」

 

足が滑って転んだ。背中と後頭部を打った。痛い。

やだ…!俺ってば才能無さすぎ…!

 

「……何してるのよ」

 

いててとさすっていたら流石の王女様も声をかけてきた。

それに対して手を挙げ応える。

 

「剣と喧嘩しちゃって」

「……ほんとに才能が無いのね。よく続けられるわね」

「ははは、まあ剣を振るのは好きだしな」

「……っ」

 

アルファちゃんたちと特訓してた時は楽しかったからなあ。

才能なくても楽しければいいでしょ。多分、知らんけど。

 

さて、立ち上がり気合いを入れて剣を握り直す。

足を広げ、そして──

 

「……構えが違うわ」

「え?」

「握り方も、なにこれ?こんなんじゃ力もろくに伝わらないわ」

「うおっと……」

 

ズカズカと近寄ってくる王女様。

剣を握る手に手を被せられ握り方を矯正される。

 

……てか、王女様の手スベスベですやん。もちもちしてますね。

フッ、今の俺は元気100倍のア○パ○マ○以上の元気を手に入れたぜ。

 

「足の位置も、そもそも立ち方が違うのよ」

「うえ…?」

 

そういやシドやアルファちゃん達も強いし才能の塊だったけど教えることは……ぶっちゃけ下手だったな。どちらかと言うと感覚派だったし。

こうやって細かく教えてもらったことってなかったかも。

 

「このまま、剣を振りなさい」

「………え?」

「早く」

「あ、はい」

 

こうしてよく分からんまま俺は王女様から剣を教えてもらうことになった。

……ナンデェ?




シド→核に挑む男
シャドウガーデン→英雄の子孫
主人公→モテたいだけの幼なじみ

格落ちが半端ないなぁと。
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