陰の幼なじみは異世界でも巻き込まれる   作:後は野となれ山となれ

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サブタイのネタちゃんと伝わってるのかな…?


王女のパーフェクト剣術教室

 

 

 

あの日、王女様から剣を教えてもらい始めて約2週間。

 

朝の早い時間と、たまに学校終わりの放課後に一緒に特訓するようになった。

細かな指導のおかげでそれなりに上達……はしたのかなあ?(不安)

 

ただ、放課後特訓をしてるとこにシドが来て、そのまま放課後デートに行ってしまうのは腹が立つ。

キーッ!許せん!(ハンカチ噛み締め)

 

そして今日もまた、学校終わりの放課後に王女様との特訓に励んでいた。

 

「──もっと踏み込みなさい」

「え?あ、はい」

 

王女様との模擬戦。

剣を打ち合わせ、そんなことを言われた俺は思いっきり力強くその場に足を踏み落とす。

 

「違うわよ。強く踏めって言ってるんじゃないの。もっと私の方に深く踏み込んで来なさいって言ってるの」

「あ、なるほど」

 

指導はなかなかに厳しいものではあるが……まあ美少女との2人だけの時間は悪くないから別にいいか!

 

よぅし、トモくんいっぱい頑張っちゃうぞー。

 

「あ……」

 

……と、思ったら剣を弾かれて手から離れてしまった。

そのまま脳天に振り下ろされる木刀。

 

「ぶへ…ッ!」

 

……フッ、まだまだだな。調子に乗らず精進せい(自己反省)

 

 

 

 

 

 

 

「あー、ちかれた……」

 

地面にだらりと倒れ込む。

ひんやりとした地面が火照ったからだを冷やして気持ちがいい。

 

「だらしがないわね」

「いいのいいの。……にしても王女様は元気だねえ」

 

ダウンした俺と違ってまだ体を動かしている王女様。

若いもんは元気に溢れとる。その元気わしにも恵んでくれ。

 

「あなたが体力無さすぎるのよ」

「いやいや、これでもある方だと思うよ」

 

あんたやシド、シャドウガーデンのみんなが規格外なだけだゾ。

一般的に見れば俺もかなり体力はある方なんだよ。……多分、きっと、おそらく、メイビー。

 

それにしても、剣を振る王女様を見て思う。

 

「……やっぱ好きだなー、王女様の剣」

「……っ……そう?ありがとう。でも……私は嫌いだわ」

「あれま、どしてよ」

 

まさかの卑下。

さては王女様、自己肯定感が低いタイプだな?

 

「……私には才能が無いの」

 

………………ふむ。俺を前にその言葉を言うのか。

……イヤミかな?

 

「生まれつき魔力は多かったし努力もしてきたつもり。私自身そこそこ強いとも思ってる。それでも……本物の天才には絶対に勝てない」

 

そうかなあ?

意外とやりようはあったりすると思うんだけど…。

 

「……昔っから姉様と比べられてきた。周囲からの期待もあったし、何より私自身、姉様を尊敬してたし追いつきたいとも思ってた」

 

姉様……第二王女の姉ってことは第一王女か。

確か、アイリスさん?だったっけかな。見たことないけどやっぱり美人さんなんだろうなあ。

 

「だけど、私は姉様のようには出来なかったのよ。何もかも最初から持ってるものが違ったの。それでも私は私なりに強くなろうとした。その結果、私の剣がなんて呼ばれてるか知ってる?」

「……分からん」

「凡人の剣よ」

 

へー…………嘘やろ。

王女様のレベルで凡人?ほなら俺はなんだ?アリンコの剣とでも呼べばいいんか?

……この世界、求める強さのレベル高すぎない?

 

「んー、でも俺は好きだな、やっぱり。無駄がないって言うか……スタイリッシュ?」

「昔、姉様にも言われたことがあるわ。武神祭の舞台で無様に負けた時にね。……あの人に私の気持ちなんて分からないでしょうね。あの時私がどれほど惨めだったか。私はあの日からずっと……自分の剣が大嫌いよ」

 

大嫌いの部分に力が篭もる。

でもやっぱり──

 

「俺は好き」

「……なによ」

「王女様の剣は俺は好き」

「だから何よ」

「だからあんまり卑下しないでよ。王女様の振る剣は俺のイメージにピッタリのものなんだ。……こう、なんつーの?無駄を省いたスタイリッシュな感じというかなんというか、素材の味を活かしたなんたらかんたらみたいな?」

「………何言ってるの?」

 

困惑顔の王女様。

いやはや全く。俺自身何言ってるかわかんね。

 

なんでいつもこうピシッと決められないんだろうか俺は。

だが、そんな俺の事を俺はいっぱいちゅき♡

 

「まあ、あれだな。そう、よーするには……あれだ」

「……どれよ」

 

言葉が出てこねえ。

なんて言えばいいんだろうな。これが前世の学生生活で国語が赤点ラインギリギリの男の語彙力か。情けなくて涙が出てくるね。

 

「………うん、"目標"だな」

「目標…?」

「俺は最終的に王女様みたいな剣を振りたいんだよ。力強い剛剣とかスピードに任せた剣とか、そんなんより俺は凡人の剣がいい」

 

うん、なんか腑に落ちた。

シドとかアルファちゃん達も基本の型をベースにしてるけど、魔力での強化とか、才能が光ってるとことかあったしね。

 

効果音で表すとシドたちのはズバッ!だけど王女様のはシュピッ!みたいな?……うん、分かりずらい。

 

「……本気で言ってるの?」

「本気も本気。だから俺の目指す剣を嫌いとか言われたら……ちょっとショック」

「……………」

 

無言の王女様。

 

すると、おもむろに剣を片付け荷物をまとめ始めた。

 

「興が削がれたわ。今日はもう終わりにしましょう」

「あ、ほんと?……ちなみにこの後シドとデート?」

「……悪い?」

「………全っ然……ッ!!」ビキビキ

「少しは感情を隠したらどうなの…?」

 

全然羨ましくねえし…!

王女様と並んで買い食いとか、羨ましくねえし…!(号泣)

 

そのまま出口へと向かう王女様。

 

「……あ、王女様」

「……何かしら?」

「また明日ね」

「…………はぁ、ハイハイまた明日」

 

手を振り挨拶をすると適当にヒラヒラと振られた手。

 

……仲良くはなれてるのかな?(疑問)

なれてるか!(自己完結)

 

今日はいい夢が見れそうだなあ。

 

 

 

次の日、王女様が誘拐されたらしい。

……どいつもこいつも誘拐されてんな。

 

とりあえず助けなきゃ!(スプーンを装備)




良くも悪くも真っ直ぐで、でも決めるところで決めきれない。そんな感じを出していきたい。
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