最強のハゲには、男の娘かつ最強電気使いの弟がいる 作:雨を呼ぶてるてる坊主
ここはサイタマ家。いつも通りサイタマはダラダラして、ホタルは趣味の手芸をしていた。それだけなら、いつも通り・・・。
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
巨大なリュックを背負った
「・・・えーっと、ジェノス君?」
「はい?」
「その荷物は・・・?」
そう恐る恐る聞くホタルに、ジェノスはハッキリと答える。
「俺の日用品です。ここに住んでも良いですか?」
「い、今からかぁ・・・。空き室あるか探してく・・・。」
そう言いつつ、空き部屋を探しに行こうと立ち上がろうとするホタルだったが、立ち上がるよりも先にサイタマが口を開く。
「うん。絶対ダメ。」
即答である。しかし・・・次の瞬間、兄弟の眼前に万札の束が置かれた!!
「部屋代払います。」
そうジェノスが言うと、サイタマはクルっと掌を返した
「ちゃんと歯ブラシ持って来たか?」
そして、ホタルはジェノスの天然ぶりに困惑して苦笑する。
「過払いにも程があるよ・・・。取り敢えず札束仕舞おう?」
てんやわんやな朝の始まりである・・・。
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そうして、ジェノスを家に招いてから早数分。ジェノスはテーブルにノートを置き、何かを書き連ね始める。
「・・・・・・」
その様子に、編み物をしていたホタルと漫画を読んでいたサイタマが聞く。
「・・・えーっと、ジェノス君?」
「何書いてんだ?さっきから。」
その質問に、ジェノスはハッキリと答える
「日記です。先生達の教えや修行内容を記しておこうかと・・・。あれから考えた結果、先生達を参考にしつつ、俺なりの最強を探してみようかと思ったのですが・・・。やはり手本となる、先生達の私生活から記しておこうかと。」
「・・・ちょっと、詰め込み過ぎだと思うけど・・・。」
そう言って苦笑いをしていると、ヒーロー協会から配られたホタルの携帯端末が鳴り、画面には「ヒーロー協会」という文字が映る。
「あ、ちょっと電話・・・。ヒーロー協会?」
そう言うとホタルは自室に籠り、電話に出る。その間、ジェノスと二人きりになったサイタマは眉間の
(やべぇ、またハードル上がった。ホタルがなんか助言してくれたっぽいけど、やっぱ師匠として教えなきゃいけないことはあるよな・・・。電気を使うホタルはともかく、フィジカルのみの俺が教える事なんて何一つねーのに、騙してるみたいでこのまま師匠面するのは気が引けるぞ。考えろ!何か無難な修行方法とか、精神論的なのとかこじつけでも良い!あぁ!駄目だ!筋トレくらいしか思い浮かばねぇ!だって、俺それしかやってこなかったんだもんな。でも、それじゃあジェノス納得しねーし・・・。)
そう
「電話終わったよ~。」
「
「うん・・・。E市にレベル鬼が出現したんだって。海水浴シーズンだからね。海の怪人さんが暴れてるのかも。行ってきます。」
そう言うとホタルは、電気の羽を出しつつエレクトリックエンジェルスタイルに変身し窓から飛び立つ。
「お気をつけて!!」
背後からの弟子の激励を聴きながら・・・
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一方、E市の海岸付近では巨大なタコ怪人とイカ怪人が触手を振り回し、暴れていた。
そして、タコ怪人が名乗りを上げる。
「ぶひゅぅぅぅ!!我はオクトレン!貴様等人間は海を汚す事により、海の王である深海王の怒りを買った!!貴様ら程度、使者である我一人で捻り潰してくれるわ!!」
続いて、イカ怪人も名乗りを上げる。
「右に同じく、我はスクィッドン!!貴様等を滅ぼしてくれるわ!!」
その声に、水着姿の民衆達はパニックになり逃げ惑う。
「きゃぁぁぁ!!」
「に、逃げろぉぉ!!」
「た、タコとイカの怪人だ!!ヒーローはまだ来ないのかよ!!」
「ナンパに来ただけなのに、なんでこんな事に成るんだよぉぉ!!」
ビーチ内は阿鼻叫喚。逃げ惑う人々でごった返していた。そこには、二人の姉弟が居た。
「お姉ちゃん!何処に逃げたら良いの!?」
その弟の手を握りつつ、姉は走り続ける。
「どこでも良いわ!!走るわよ!!」
しかし大勢が逃げ惑う中、弟は持っていたヒーローのフィギュアを落としてしまった!!
「スティンガーのフィギュアが!」
「そんなものほっときなさい!!」
それに気付いたオクトレンが、大声を出す。
「ヒーローのフィギュアだとぉぉ!?そのようなちっぽけな物踏み潰してくれるわ!!」
そう言うと、スティンガーのフィギュアが真っ二つに割れてしまう。
「あぁ・・・!!」
そんなフィギュアに、弟が泣きそうな顔に成る。
「このフィギュアが壊れたように、ヒーローは助けに来ない!!先ずはそこの女からだ!!」
そう言うと、スクィッドンは触手で姉を持ち上げ天に掲げる。
「きゃぁぁぁ!!」
「お姉ちゃぁぁぁん!!このタコ怪人め!お姉ちゃんを返せ!!」
しかし、そんな弟の叫びをオクトレンは嘲り笑う。
「威勢が良いな、人間の子供!!ならば貴様の目の前で食い殺してくれるわ!!やれ!スクィッドン!!」
「承知した!!」
そう言うと、スクィッドンは鋭い牙の生えた大きな口を開ける。
「早く・・・!!逃げなさい!!」
「やだ・・・やだ・・・!!(ヒーロー!!助けて!!)」
姉を取り上げられる様子を見て、弟が願ったその刹那・・・。
「いただきまぁぁぁ・・・す?」
晴天の空に滞る、不自然にゴロゴロゴロと
「人を呪わば穴二つ*1・・・、因果応報、天網恢恢疎にして漏らさず・・・。雷光剣!」
何者かがそう言い終わると同時、光り輝く閃光がスクィッドンの触手を一閃する!!
「へ・・・?我の足は・・・?」
しかし、捕まった姉が地面に落ちる・・・事は無かった。
「大丈夫ですか?」
「は、はい・・・(お、お姫様抱っこ!?)」
光り輝く翼を持つ者に、姫抱きされていたからだ。その自分の状況に、スクィッドンに捕まっていた姉は頬を赤らめる。
「貴様ぁ!何者だ!!」
そのオクトレンの声に、姉を助けた人影は名乗りを上げる。
「
そう、その正体は我らがオリ主ホタルである。そして、ホタルの登場に周囲の海水浴客達から歓声が上がる!
「ひ、ヒーローだ!!」
「ひ、ヒーローだと!?」
「しかも、S級かよ!!」
「あれって確か、最近デビューしたばかりの激雷の天使って名前のヒーローじゃなかったか!?ヒーロー試験で初っ端からS級に認定されたっていう!」
そして、オクトレンも驚愕の声を上げる。
「・・・ヒーローだとぉぉ!?」
そんな様子のオクトレンと隣に居るスクィッドンの方を見ながら、ホタルは冷静に強さを分析する。
(この感じ・・・、この前戦った阿修羅クワガタ君より弱いのかな?協会の人曰くレベル鬼って話だけど・・・。鬼下位ってところかな?)
そう言いながら、両手には雷光剣を持っている
「逃げれますか?」
ホタルがそう聞くと、女性は顔を赤らめながら後ろに下がる。
「は、はい!」
「人間風情が・・・身の程知らずという事を教えてやろう!!ぬぅぅん!!」
そう言い終わると、スクィッドンは巨大な触手を振りかぶる。
「・・・危ないなぁ~。」
しかし、ホタルはそれを表情一つ変えずに避ける。
「貴様を殺して、人間共に絶望を刻み付けてやろう!!」
そう言ってオクトレンも触手を振り下ろすが、ホタルはそれも避ける。
「後ろの人達に
そんな慈悲を与えるような発言に、スクィッドンは怒りの声を上げる。
「我らに慈悲を与えるというのか!!甘い甘い甘い!!これで終わりだ!オクトレンとの合体奥義食らうがいい!!」
「触手乱打!!」
すると、地面に18本の触手が叩きつけられるが・・・。
「ははっ!どうだ・・・一発も当たってない!?」
無傷である。その様子にオクトレンは驚愕の声を上げる。
「二次被害は出したくないし、終わらせるね・・・。雷槍・・・10連。」
次の刹那、目を覆う程に光り輝く槍が上空からオクトレンとスクィッドンに襲い掛かる。
「「うぉぉぉ・・・!」」
「君達の来世に、幸有ります様に・・・。」
そうホタルが黙祷を捧げ、ドシャァァァと怪人が倒れたと同時、周りからは拍手喝采が巻き起こった。
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「スゲーよ!今の見たか!?」
「ちゃんと動画に撮ってるって!秒だよ秒!!」
「S級なんて、初めて見たわ!!」
そう騒ぐ観衆を尻目に、ホタルは安心させる笑みを浮かべながら勇敢に立ち向かった弟に近づく。
「・・・・・・そこの君。」
「は、はい!(ほ、本物のヒーローだ!!)」
「よく、お姉ちゃんを助けようと戦ったね。どんなヒーローよりも格好良かったよ。」
そう言うと、穏やかに笑いながら弟の頭を撫でてやる。
「う、うん!」
そうすると、顔を赤らめていた姉もホタルに礼を言う。
「あ、有り難う御座いました!」
「気にしないで下さい・・・、ん?スティンガーのフィギュア?」
そう言うと、真っ二つに割れてしまったスティンガーのフィギュアに気付く。
「う、うん・・・。でも、さっき壊れちゃって・・・。」
「大事にしてたんだね・・・。」
そう言うホタルに、弟は泣きそうな顔で頷く。
「うん・・・。」
そんな様子の弟に、ホタルは人差し指を立てて提案する。
「僕が、魔法で治してあげよっか?」
「で、出来るの?」
「あ、あの・・・、そこまでしてもらう訳には・・・。」
そう言って遠慮をする姉に、安心させる様な笑みを浮かべる。
「乗り掛かった舟ですからね~。いくよ~、ちちんぷいぷい♪」
ホタルが唱えると同時、ぱっきり分かれていた胴と足がくっついたではないか!!*3
「はい♪元通り~。」
「わぁ・・・!ありがとう、天使のお姉ちゃん!!」
無垢な子供に、「お姉ちゃん」呼ばわりされたホタルは、複雑な笑みを浮かべる。
「う、う~ん。お姉ちゃんかぁ~。ま、まぁどういたしまして。」
そのとき。
「本当に、ありがとうございました!」
水着姿の姉がホタルに抱きついたのだ!そんな行動に、ホタルの顔が一気に赤くなる!
「は、はいぃ!?だ、大丈夫ですから!し、失礼します〜。」
普通の成人男性なら喜ぶシチュエーションだが、ホタルは20歳にも関わらず、兄の裸で恥ずかしがる程のピュア男子。豊かな胸の美女にハグをされ、平常心でいられる訳もなく、電気の翼を生やして、その場から逃げ出したのだった。
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家に帰ると、スタイルの良い女性にハグされたことを思い出して顔を赤らめたホタルが、事件の概要を話す。
「って事があってね・・・。」
そんなホタルに、サイタマは悔しそうな顔をする。
(俺が行ってたら、ノルマ達成だったのに~!)
そんな時、ジェノスが驚きの発言をする。
「左様ですか・・・。それにしても、今回のホタル先生の活躍がネットのスレッドに
「マジで!?」
そう反応するサイタマに、ジェノスはパソコンの画面を見せる。
「こんな感じです。」
【朗報】ワイ海水浴客。S級ヒーローの男の娘に助けられたんやがww
1.ヒーロー名無しさんID:IkkenChojin
惚れそうや。(なお、ナンパは失敗した模様)
2.ヒーロー名無しさんID:hakusaiman
ホタルちゃんはワイのヒーローやで!!
3.ヒーロー名無しさんID:redglove
ワイ、男の娘って奴を初めて見たかもしれん・・・。
4.ヒーロー名無しさんID:hakusaiman
それって、マ?女じゃないん?
5.ヒーロー名無しさんID:konbuman
ヒーロー協会のHPには、男って書いとるらしいで?
6.ヒーロー名無しさんID:hakusaiman
マジか・・・、サイン貰お。
7.ヒーロー名無しさんID:konbudaisuki
ホタル君の家知ってんの?
8.ヒーロー名無しさんID:hakusaiman
知らんけど、ストーキング・・・、もしくは協会のHPをハッキング・・・。合法ショタ・・・ウヘヘ。やべ、
9.ヒーロー名無しさんID:syumihero
おまわりさんこっちですww
10.ヒーロー名無しさんID:oppai
もしもしポリスメン?
11.ヒーロー名無しさんID:kamihaero
あの・・・、発言して良いですか?こういうスレッド?は初めてなので・・・。
12ヒーロー名無しさんID:ghosttown
ええよええよ。新進気鋭のヒーローの良さ、語っていこうや。一見さん大歓迎やで。
13.ヒーロー名無しさんID:oppai
一見さんって・・・。このスレ、飲食店扱いで草。
14.ヒーロー名無しさんID:kamihaero
実は今日、そ、その・・・お姫様抱っこで助けて貰ったんです。
15.ヒーロー名無しさんID:oppai
お、あの時の弟さん連れてた、ねーちゃんか。弟さん大丈夫やったか?
16.ヒーロー名無しさんID:kamihaero
弟は大丈夫でした。元気に激雷の天使のフィギュアが欲しいって、親に
17.ヒーロー名無しさんID:matawanpandeowatta
ギャップ萌えって奴?サイコーかよ。弟さんの無事を祝って乾杯!!
18.ヒーロー名無しさんID:skinhead
ヒーロー活動から帰ってきたら、ご飯作って「おかえりなさい」って言ってあげたーい。
19.ヒーロー名無しさんID:kintore
>>11のねーちゃんに抱き着かれた瞬間、パ二クってたのも、初心な感じで良いよなぁ~。
20.ヒーロー名無しさんID:udetate100
>>11さん。ホタル様とアマイマスク様、どっちが素敵?
21.ヒーロー名無しさんID:kamihaero
え、えー?・・・前まではアマイ様だったけど、少し傾いてるかも・・・?あ、別に恋愛的な意味合いじゃないですよ(汗)。
22.ヒーロー名無しさんID:udetate100
23.ヒーロー名無しさんID:hukkin100
あまりの人気に、ホタル君の古参ファンのワイ、無事嫉妬。
24.ヒーロー名無しさんID:squat100
古参ファンという大先輩が来たぞ!お前ら崇めろ!
25.ヒーロー名無しさんID:running10km
ハハーッ!!orz=3ズザザーッ
26.ヒーロー名無しさんID:pikapikahead
今北産業
「とまぁ、こんな感じですかね・・・。あ、1000スレッドを越えて新しくスレッドが立てられました。」
と、呑気に言うジェノスにサイタマは唖然とし、ホタルは苦笑していた。
「ま、マジか・・・。」
「色々複雑だけど・・・、平和に終わったのなら良いのかな・・・?」
ファン達の語り合いに戸惑うホタルであった・・・。
その夜、布団の中でホタルは思いに
(人間が海を汚す事で、怒り狂った海人族・・・。果たして僕達
「スレッドのIDはフィクションだよ。因みにお給料は、お母さんが