最強のハゲには、男の娘かつ最強電気使いの弟がいる 作:雨を呼ぶてるてる坊主
雷雲が
そして、遂に最後の手下を倒したのだ!!
「やった!やった!!はははははは!!恐らく災害レベル神くらいの怪物共の襲撃を、俺一人で防ぎ切った!!俺すげぇぇぇ!!」
しかしそこに・・・。
「そんなに嬉しい?私の可愛い子供達を傷付けて・・・。」
海を統べる、深海王が現れた。
「はぁ、はぁ!てめぇが親玉か!!こいつらのついでに、倒してやるよ!今の俺なら出来・・・」
しかし、その言葉が続く事は無く・・・バタリと地面に倒れ伏す音がする。
A級ヒーロースティンガーは、倒されたのだ!
「微弱な量の、
そして、スティンガーに止めを・・・刺さなかった。それどころか、倒れたスティンガーを労う様にビルにもたれ掛けさせたのだ。そして、まるで興味を失ったかの様に進行を再開した。
「良かったわね。私が無益な殺生を好まないタイプで・・・。」
そう深海王が呟きながら歩みを進める中、サイタマとホタルとジェノスは・・・
「どういう事ですかホタル先生!!深海王と呼ばれる怪人はレベル鬼ですよ!!」
「今回ばかりは、俺も分からん!!退治せずに解決するだぁ!?」
「根拠は道すがら話すから、今は走って!!」
C級連合のトラックを追い越し、猛ダッシュしていた。
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J市では大音量で、アナウンスから避難警告が流れる。
「緊急避難警報!今回の海人族襲来について、災害レベルが虎から鬼に代わりました!J市の住民は速やかに遠くに避難してください!!海に近い地域は、特に怪人と遭遇の可能性が高く、危険であるとの事・・・。」
アナウンスが流れると、蜘蛛の子を散らすように大勢の市民が逃げ惑う。そのアナウンスの内容に、深海王は怒気を放つ。
「避難・・・ね。まるで、私達が悪人じゃない・・・。先に私達の住処を奪ったのはあなた達なのに・・・!!っと、まずいまずい。冷静にならなきゃ♡」
そんな深海王を、一人の男が観察していた・・・。A級ヒーローイナズマックスである。
「・・・何ぶつぶつ言ってんだ?あの怪人・・・。それにしても、倒れてるのはA級のスティンガーっぽいな。間に合わなかったか。でも、残りは一匹か?ううむ・・・応援を待つべきか?いや、タイマンならいけるか?つーか、スティンガーに致命傷を与えたようには見えなかったが・・・。何が目的なんだ?」
すると、背後からいきなり・・・。
「あの少年の事を言っているのかしら?」
と、声が響く。イナズマックスが目を離した隙に、彼の背後に深海王が回り込んでいたのだった。
「・・・っ!!くぁwせdrftgyふじこlp!!」
情けない声を上げながら、渾身の稲妻蹴りを放つ。いきなり放たれた蹴りに、深海王は
「何すんのよ!痛いじゃない!!」
(なっ、何だこいつ・・・。いつの間に背後に?びっくりして変な声出しちまったぜ。火薬仕込みの稲妻蹴りも効いてねぇ!?)
「まだやる気?」
そう質問する深海王に、イナズマックスは少したじろぐ。
「い、いや・・・。(こりゃ勝てんわ・・・。)」
「戦意喪失?」
再度確認する深海王に、イナズマックスはやる気を入れ直す。
「いや!俺だってヒーローだ!!一発食らわせてやるよ!!おらぁ!!」
そうして、稲妻飛び後ろ回し蹴りを放つが・・・。
「中々良い蹴りじゃない。」
受け止められたのだ。
「くそっ!!(この体制からじゃあ、動けねぇ!!もう終わり・・・。)」
しかし、打突などの追撃が来る事は無く・・・。優しくそっと下ろされた。その状況にイナズマックスは混乱する。怪人がヒーローに情けを掛けたのだから。
「・・・な、何で追撃してこねぇ?」
「・・・弱い者虐めは趣味じゃないの。さっさと、そこで倒れてる槍の坊やを連れて帰りなさい。」
そう言うと、深海王は去っていった・・・。
(スティンガーのとき然り、なんで止めを刺さねぇ・・・?あいつは本当に・・・怪人なのか?いや、シェルターの方には向かって行ってる!!応援を呼ばねぇと!!)
そう思考を巡らせると状況を報告しつつ、スティンガーを回収したのだった。
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深海王は歩きながら考えていた・・・。遥か昔の事を。
頭の中に浮かぶのは、漁港町の風景だ。村人達が楽しそうに、一日の出来事を話してくる。
『──様!今日のお供え物です!!』
『──様のお陰で、今年も大漁でした!』
『──様、今日はこんな事が有ったんだよ!!』
嬉々とした顔で、報告に来る村人達。しかし、大体の内容は思い出せるのだが、自らの呼び名だけが思い出せない・・・、いや思い出したくない。
(私はもう、あんな扱いを受けて良い存在じゃない・・・。それに、あれだけ愛しいと思っていた存在を怯えさせているのだから・・・。)
胸に思いを秘めながら歩を進める王の目の前に、セーター姿の顎髭の男が立ち塞がったのは、思考を辞めた刹那だった。
「また、新しいヒーローさんかしら?」
そう質問すると、男は名乗りを上げて質問をする。
「私は、S級ヒーローぷりぷりプリズナーよ。貴方・・・どういうつもり?」
「どういうつもりとは・・・?」
「貴方が怪人だというのは見て分かる。けれども貴方はスティンガーちゃんと、イナズマックスちゃんを攻撃したとはいえ、気絶程度に留めている・・・。それに、殺気も全然出ていない。何が目的なの?」
そう質問をするプリズナーに、少し思案した後に答える。
「・・・弱い者いじめが趣味じゃないだけよ。貴方は私を楽しませてくれるのかしら?」
そう言うと、深海王は戦闘態勢に入る。
「強い気配をビンビン感じる!!良い!!殺気が無いのは不可解だけど、私もヒーロという立場があるから、半分程度の力で試してあげる!!」
そう言うと同時、筋肉の膨張と共にプリズナーのセーターが破けた。すると・・・。
「だああああああ!!彼氏の手編みセーターが破けたァァァ!!あああ!!貴方は絶対に許さぁぁん!!」
この情緒不安定気味には、共に脱獄した音速のソニックもドン引きである。
「(・・・この人間、ある意味怪人より恐ろしいわね・・・。けど、この子程度なら・・・。)ちょっと本気出しても大丈夫でしょう♡」
そう言うと、深海王はプリズナーに右フックを繰り出す。
しかし、プリズナーも負けてはいない。深海王の頬にストレートを繰り出す。
「・・・!?あらまぁ・・・これはこれは。」
そう深海王が驚いた瞬間、プリズナーがボディブローを叩き込む。すると、深海王の体は遥か空中に浮かび上がった。
「効いたわ・・・少しね。」
そう言いながら体を再生させる深海王に、プリズナーも応える。
「こっちも効いた。少しな。」
しかし、再生能力を持つ深海王はともかく、プリズナーは明らかにダメージを受けていた。
「実力差は分かったでしょう?無駄な殺生は嫌いなの。引くなら今よ。」
そう言って再度忠告する深海王の提案を、プリズナーは却下する。
「男子達が傷付けられているというのに、引く事なんて出来るか!!こうなったら、変身するか・・・。覚悟しな!!変☆身!!ぷりぷりプリズナー!エンジェル☆スタイル!!」
すると全身の筋肉が膨張し、見事な全裸と成った・・・。
「エンジェルスタイルの俺を見て、生きて帰った者は居ない。」
「なら、歩を進ませてほしいわ。貴方を殺す気なんてないもの。」
そう言う深海王に、プリズナーは首を振り襲いかかる!
「貴様に殺す気が無くとも、俺はヒーローとして貴様を倒さねばならないのだ!!くらえ必殺!!エンジェル☆ラッシュ!!!」
すると、プリズナーが深海王に拳の連打を叩き込み、息切れを起こすが・・・。
「はぁ・・・はぁ・・・。」
「連打は終わりかしら・・・。効いたわ、少しね。」
深海王には効いていなかった。その様子に、プリズナーは驚愕する。
「・・・・・・!!」
「貴方程度なら、ラッシュでも死ななそうね・・・。教えてあげる。殺意の
次の刹那、プリズナーの体に無数の連打が叩き込まれ・・・、プリズナーは倒れた。
「あなたのパンチ、嫌いじゃなかったわ・・・。」
そうプリズナーを見下ろす深海王に、共に脱獄したソニックが質問する。
「貴様は何者だ・・・。(この強さ・・・!
「私は深海王。海を統べる王よ。」
「まさか、地上を支配しに来たのか?」
そのソニックの質問に、深海王は顔を伏せる。その眼には、心なしか哀愁が漂っていた。
「そんな野蛮な真似はしない・・・、ただ、苦情を言いに来ただけよ。私達の住処を汚す事に関してね・・・。」
「・・・・・・。」
「さっきも言ったように、無駄な殺生は嫌いなの。貴方も早く帰りなさい・・・。」
そう答える深海王に、ソニックは忠告をする。
「ふん・・・良いだろう。だが、忠告しといてやる。剥げた頭に気を付けろ・・・。」
そう言うと、持ち前の俊足でその場から消える。
「変わった人間ね・・・。さ、歩を進めましょうか・・・。」
大雨が降り始めた事により、歩き続ける深海王の体が異形に変わりつつあった・・・。
「深海王編は原作とかけ離れてる展開が続いていくよ。」