最強のハゲには、男の娘かつ最強電気使いの弟がいる 作:雨を呼ぶてるてる坊主
二十四撃目:弟とS級招集
その日、最強兄弟と弟子はシルバーファングに御呼ばれし、道場に来ていた。
そこで見せられた物は・・・。
「
バングはそう言うと、己が編み出した究極の護りの拳を披露する。
「まぁ、こんな感じじゃ。どうじゃ?やってみんか?サイタマ君達3人なら、勘が良さそうだから直ぐに身に付ける事が出来るかもしれんぞ?」
そう言って、最強兄弟と弟子を勧誘しようとする。しかし、サイタマとジェノスの反応は・・・。
「面白いもん見せてくれるっつーからわざわざ来たのに、勧誘かよ爺さん。興味ねーよ、ジェノスかホタルのどっちかやっとけ。」
そうサイタマが振るが、ジェノスもジェノスで・・・
「いや、俺も遠慮します。俺が求める物は、護身術では無く絶対的な破壊力です。」
と、きっぱり断った。しかし、そこで黙っていないのが一番弟子のチャランコである。
「貴様等!!流水岩砕拳を
そう言って襲いかかるが、ジェノスが超反応でチャランコの首を絞め上げて壁に押し付ける。
「ぐぇ!参った・・・。」
そう言って白目を剥きかけるチャランコだったが、そこへ・・・。
「ジェノス君。放してあげて。」
ホタルがチャランコの首を掴むジェノスの腕を、そっと握る。ホタルのその言葉に、ジェノスは渋々チャランコの首を離す。
「・・・分かりました。」
ジェノスがチャランコを離すと、ホタルはチャランコに優しく話しかける。
「チャランコさん。大丈夫ですか?」
「え、あ。はい。」
そう言って戸惑うチャランコに、ホタルは顔を近づけ、彼の首に手を添える。
「少し赤くなってますね。ちょっと御顔を貸してください。」
「は?え?え?(顔近い顔近い!!めっちゃ可愛い!!)」
ホタルの事を、美少女と勘違いしているチャランコは心臓の拍動を早める。
「はい。首の辺りの痛みを抑えました。息は出来ますね?」
「は、はい!!」
「痛みを抑制し、呼吸がしやすく成る様にしただけですので、ちゃんと病院には行ってくださいね。」
そう言い聖母の様な笑みを向けるホタルに、チャランコは顔を赤らめる。
「う、うす。」
そんなチャランコに、バングは問いかける。
「何じゃ、お主ホタル君に惚れたのか?」
「えぇ!?い、いやそんな・・・。」
そう言って
「ホタルは男だぞ。チャランゴ。」
サイタマのその言葉に、チャランコは顔を呆けさせる。
「へ・・・?というか、俺の名前はチャランコだ!!南米アンデス地方の民族音楽である、フォルクローレで使用される弦楽器じゃねぇ!!」
そう怒るチャランコに、目線で謝罪を伝えつつホタルは兄を叱責する。
「こら、お兄ちゃん・・・。人の名前で遊ばない。」
「へいへい。」
やる気のない謝罪をするサイタマに呆れながら、ホタルはバングに話しかける。
「もう・・・。それにしても
「ほぅ。やってみなさい。」
バングに言われ、ホタルは構える。そして・・・。
「えいっ!!流水岩砕拳!」
自身の心臓の拍動と同じタイミングで拳を突き出すと、道場の壁を拳の風圧でぶっ壊したのだ!
その光景に、ホタルを弱々しい美少年だと勘違いしていたチャランコは呆然とする。
「・・・・・・!!」
しかし、チャランコとは別の意味でバングも驚愕していた。
「なっ!!(あの拳は、ワシが封印したはずの邪拳!!何故この子が!!)」
そう。構えは違えど破壊力・スピード共に、自身がやんちゃをしていた若い頃に使っていた流派である、爆心解放拳そのものだったからだ!
そんな困惑している師弟を他所に、サイタマは興奮する。
「すげー!どうやったんだ!?」
そう聞いてくるサイタマに、ホタルは困惑しながら説明する。
「え?バ、バングさんの真似をしようとしたんだけど、緊張しすぎて心臓に電気流しちゃって・・・。その時の心拍動と同時にパンチしたら、壁が壊れちゃった・・・。バ、バングさん。い、今直します。」
「う、うむ。」
その時、ジェノスが声を上げる。
「しかし、何とも攻撃性の高い拳でしたね。技名を付けてみては?」
その言葉に、バングは少し戸惑う。
(いや、考案したのワシなんじゃが・・・。)
「ん〜。心拍を爆発的に解放させるから・・・
そう何気に流派名を付けるホタルに・・・
(名前まで、一致しおった・・・。)
更に戸惑うバングであった。そうして、ホタルは壁を直したのだったが・・・そこで、何かに気付いた様にピクリと体を震わせる。
「よし。壁は直りまし・・・、すみません。外に出ても良いですか?誰か来ているらしいので・・・。」
その言葉に、バングは首を傾げる。
「来客じゃと?」
「レーダーに引っかかったんです。多分、位置的に道場に続く石階段の前にいらっしゃいます。僕が、迎えに行ってきますね。」
そう言って翼を広げ道場から出ようとするホタルに、バングは頭を下げたのだった。
「すまんのぅ・・・。」
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そして、道場には4人が残されたが・・・ジェノスが質問をする。
「それにしてもバング。さっきのこいつが、一番弟子というのは本当か?
その言葉に、バングは少し言い
「ん・・・まぁ、弟子の一人が暴れおっての・・・。実力派の弟子達を全て再起不能にしてしまった所為で、他の門下生も恐れて辞めてしもうたわ。」
その内容に興味を示したのか、サイタマはその犯人の名前を聞く。
「そいつ、強いのか?名前は?」
「・・・ガロウ。当時一番弟子じゃったが、ワシがボコボコにして破門にしてやったわ。」
そのバングの言葉に、サイタマは感心する。
「爺さん強いんだな~。」
しかし、その言葉にチャランコが激怒する。
「貴様!あのヒーロー、"シルバーファング"を知らないのか!?S級ヒーローランキング3位シルバーファング!!流水の動きで相手を
しかし、バングがそれを
「チャランコ!恥をかかせるな!ワシよりサイタマ君の方が、何倍も強いわ!!」
「ちょ・・・、先生。御冗談を・・・。」
そう、チャランコが困惑していると・・・。ホタルが戻って来る。
「みんな~。協会の人が来てたよ~。」
協会の職員を、お姫様抱っこしながら此処まで運んできていた。
「ホタル様!お運び頂き有り難う御座います!!ヒーロー協会の者です!この度、ホタル様を含めたS級ヒーローに非常招集がかけられました!!協会本部まで、御足労願います!!やや!そこに居るのは、ジェノス様ですね!!S級は全員集合せよとの事ですので、ジェノス様にも来て頂きます!!」
協会職員の言葉に、ジェノスとバングが反応する。
「レベル竜が来たか?」
「・・・やれやれ。チャランコ、留守を頼むぞ。」
その言葉に、チャランコは元気よく答える。
「はい!」
そして、ホタルはジェノスに提案する。
「全員招集か~。お兄ちゃんも来た方が良いよね?」
その言葉を、ジェノスは肯定する。
「そうですね。レベル竜ともなると、ホタル先生は勿論の事、サイタマ先生の御力添えも必要になる可能性もあるので・・・。来てくれますか?」
「いいぜ。暇だから。」
そうして、S級3人と1人のB級はA市の協会本部に向かったのだった・・・。
「次回は、S級ヒーロー達の集合だよ。」