最強のハゲには、男の娘かつ最強電気使いの弟がいる   作:雨を呼ぶてるてる坊主

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「S級ヒーローさん達と御対面~。」


二十五撃目:弟とS級集会

ここは、A市のヒーロー協会本部。4人が本部の中に入るとそこに居たのは・・・。

 

 

「アトミック侍さん!!」

 

 

ホタルをS級に推薦した張本人。アトミック侍であった。久方ぶりの再会に、彼は少し口角を上げる。

 

 

「お、坊じゃねぇか!久しぶりだな!それにシルバーファング、お前も来ると思ってたぞ!後はサイボーグジェノスと・・・、ん?一人知らんのが居るな。」

 

 

そう言うと、アトミック侍はサイタマの方を見ながら怪訝(けげん)そうな顔をする。そんな彼に、バングはサイタマを紹介する。

 

 

「久しぶりじゃな、アトミック侍。そういえば、ホタル君を推薦したのは御主じゃったな。彼はB級のサイタマ君じゃ。ホタル君の兄という事もあり、いずれはS級上位に成る逸材だし、連れて来ても問題はなかろう。」

 

 

「おっさんもヒーローなんだな。宜しく。」

 

 

そう言い、サイタマがアトミック侍に握手を求めるが・・・。パシッと手を払われた。

 

 

「握手はせんぞ。」

 

 

「ん?」

 

 

「俺は強者しか認めねぇ。まぁ、坊の兄貴って事でS級に上がれはするかもしれんが、その時まで握手はせん。それに俺は、おっさんという歳じゃねぇ。まだ37だ。」

 

 

そう言うと、アトミック侍は会議室の方向に去っていった。

 

 

(37って、おっさんじゃないのか?知らなかった・・・。)

 

 

そう、見当違いな思考をするサイタマ。そこへ大声が聞こえる。

 

 

「ちょっと誰よ!B級の雑魚なんて連れてきたの!!」

 

 

その声に、サイタマとホタルは振り向く。

 

 

「「!?」」

 

 

「私達に対して、失礼だとか思わないの!?呼ばれても、普通来るかしら!?どういう神経してんの!?S級と御近付(おちかづ)きに成りたいとか、そんな浅い考えで来たんでしょ!!不愉快・・・消えて。」

 

 

そう言い放つのは、綺麗な顔立ちの女性・・・では無く、綺麗な顔立ちの"少女"であった

 

 

「な・・・、何だこの生意気な・・・迷子?」

 

 

戸惑いながら聞くサイタマに、ジェノスは答える。

 

 

「それは、S級2位のタツマキですね。超自然的な攻撃で敵を倒す、俗にいうエスパー・・・。ホタル先生がエレクトロキネシスなら、奴はテレキネシスですね。」

 

 

「紹介どうも!!・・・そこのあんたは、確かS級5位に初っ端から任命された奴よね・・・。へぇ・・・電子操作能力ね・・・。使い方次第じゃ、私よりも応用を効かせられるやつじゃない・・・。(そして、私達超能力者に必要な集中力を乱す事が出来る事から、「キネシスキラー」と呼ばれる能力!)」

 

 

ジェノスの紹介に答えながら、タツマキはホタルの方を興味深く見やる。

 

 

しかし、ホタルはタツマキの方を見ながら少しボーっとしている。

 

 

「・・・・・・。」

 

 

「ちょっと?聞いてるの?」

 

 

タツマキがそう聞くと、いきなり・・・。

 

 

「・・・フーちゃん先輩?」

 

 

と、何者かのニックネームらしき名称が飛び出た。その言葉にサイタマ、ジェノス、タツマキは困惑する。

 

 

「へ?」

 

 

「はい?」

 

 

「え?」

 

 

しかしタツマキの困惑する声に我に返ったのか、慌てて訂正する。

 

 

「・・・。いや、フーちゃん先輩じゃなかった・・・。すみません、タツマキさん。いきなり変な事言っちゃって。昔の知り合いと、力の波形が似ていたので・・・。」

 

 

そう言って頭を下げるホタルに、タツマキは少し毒気を抜かれる。

 

 

「え?あ、い、いや・・・。別に良いわよ。」

 

 

「あ、はい。あ、あの・・・。僕は超能力者としては、まだまだ未熟なので、至らぬ所もあるかもしれませんが宜しくお願いします!」

 

 

そう言ってポニーテールを揺らしながら頭を下げるホタルに、タツマキは顔を赤くする。

 

 

「ふ、ふん!まぁ、どうしてもって言うなら宜しくしてあげても良いわよ!!(な、何よ。この可愛い生き物・・・。)」

 

 

そんなタツマキに、ジェノスが牽制(けんせい)する。

 

 

「おい、タツマキ貴様!ホタル先生を見て、鼻の下を伸ばすな!!」

 

 

そんなジェノスの言い方に、タツマキは言い返す。

 

 

「どこが伸ばしてる様に見えるのよ!!このポンコツサイボーグ!!あんたの目のセンサーは節穴か!!さっさと、集会所に行くわよ!!(・・・にしても、ホタル・・・。どっかで聞いた名前ね・・・。)」

 

 

そう思いながら、タツマキはホタル達を集会所まで案内したのだった。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

4人が集会所に着くと、S級2名を除いて全員出席をしていた。

 

 

(や、やっぱり皆さん、歴戦の猛者って感じだ・・・。これが、ヒーロー協会最高戦力かつ、人類の最後の砦・・・S級ヒーロー!!)

 

 

そう感慨深そうにするホタルに、声が掛かる。

 

 

「そこの君。」

 

 

「え?」

 

 

振り向いたホタルの目の前に居た人物は・・・。

 

 

「あ、タンクトップマスターさん!!」

 

 

S級15位の、タンクトップマスターである。そのタンクトップマスターにメールを送った事があるとはいえ、実際に会うのが初めてなホタルは慌ててお辞儀をする。

 

 

「こ、こうして顔合わせをするのは初めてですね・・・。あ、あの。先日は急にメールを送り付けてすみませんでした・・・!」

 

 

そう言って謝罪をすると、タンクトップマスターも謝罪をする。

 

 

「いや、こちらこそ見事な舎弟共の醜態を・・・。確か被害に()っていたのは君の兄だったな。謝らせて欲しい。」

 

 

そう言いながらサイタマを探そうとするマスターに、ホタルは言う。

 

 

「・・・良いですけど、多分その件は忘れてると思います。新人潰しに遭った事とか、兄にとっては興味が無い事なので・・・。」

 

 

「だが・・・。」

 

 

そう言って食い下がろうとするマスターに、人差し指を立てながらホタルは提案する。

 

 

「申し訳ないと思っておられるのでしたら、彼らの再教育をお願いしてもらえますか?」

 

 

「ヒーロー資格剥奪では無くてか?」

 

 

そう聞くマスターに、ホタルは頷く。

 

 

「・・・言い方は悪いですけど、あの人達の思考が完全に反社会的ですから・・・。ああいうタイプが、マスターさんの制御下から外れてみてください。何を起こすかは、火を見るよりも明らかでしょう・・・?」

 

 

そう言って苦笑するホタルに、マスターは頷く。

 

 

「そうだな・・・。奴らは俺の方で、一流のタンクトッパーに成れるように再教育をしておこう・・・。(ブラックホール、タイガー・・・お前達は何をやってるんだ・・・。犯罪者扱いだぞ・・・。)」

 

 

そう話していると、タツマキが不機嫌そうな声色で割り込んでくる。

 

 

「何よ。タンクトップマスター、あんたホタルと知り合いな訳?」

 

 

「いや、職員を介してメールアドレスを交換しただけだ。」

 

 

そう聞いた途端、タツマキが駄々を()ねる。

 

 

「そんなん聞いてないわよ!ホタル!席に来るついでに、私とも交換しなさい!!」

 

 

そう大声を上げるタツマキに、ホタルはにこやかに笑いながら返事をする。その表情は、駄々っ子を優しく見守る母親のようだ。

 

 

「分かりました~。(HPには28歳って書いてたけど、タツマキさんの精神年齢って低そうだよね・・・。母性が沸き上がるのは気のせいかな・・・?)」

 

 

否!この弟の場合は性別が男な為、湧き上がるのは父性である!!父性・・・だよね?やばい、ナレーションである私も自信が無くなって来たぞ・・・。

 

 

勿論、弟子と兄以外のヒーロー達からは・・・。

 

 

(母親(ママ)だ・・・。)

 

 

と思われていたとか何とか・・・。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

タツマキを(なだ)め終わり、次に声を掛けたのは・・・。

 

 

「あなたが、激雷の天使・・・いや、ホタルさんですね?」

 

 

キャンディを舐めながら話し掛けて来る、小学生だった。

 

 

「あ、はい!えっと・・・、僕の隣って事は・・・。」

 

 

「はい!元S級5位の童帝です。宜しくお願いします!」

 

 

そう言って頭を下げる童帝。しかし、ここでホタルに異変が生じる。

 

 

「・・・・・・っ。」

 

 

なんと、顔を赤らめたのだ!その状態に、童帝は疑問の声を上げる。

 

 

「どうしました?」

 

 

(こ、この子、童貞っていうヒーローネームなの!?か、可哀そうすぎるよ~。で、でも本人は気付いて無いのかな?あぁ、でもこんなこと考えちゃうなんて、失礼過ぎるし・・・。)

 

 

「ホ、ホタルさん!?だ、大丈夫ですか!?」

 

 

そう言って心配そうな顔をする童帝に、ホタルは驚きながら返事をする。

 

 

「ひゃ、ひゃい!?だ、大丈夫でしゅ!!」

 

 

その様子に、遠巻きに見ていたS級屈指の常識人であるゾンビマンが思案する。

 

 

(あの新人・・・。やっぱり、童帝のヒーローネームに引っかかったか・・・。)

 

 

そしてホタルは童帝のヒーローネームでは無く、本名を聞こうとする。

 

 

「え、えっと・・・。お、お名前教えて貰っても?」

 

 

「いえ、ですから。童て・・・。」

 

 

そう言いながら、ヒーローネームを言おうとする童帝を止める。

 

 

「ヒーローネームじゃないよ・・・。ほ、本名・・・。」

 

 

「い、イサムです・・・。」

 

 

そう答える童帝に、ホタルは顔を赤くしながら懇願する。

 

 

「イサム君、ごめん・・・。これから、本名で呼ばせて貰っても良い?」

 

 

「え?良いですけど・・・。じゃあ、僕もお兄さんって呼んでいいですか?(どうしたんだろう・・・。顔が赤いし、熱でもあったのかな?)」

 

 

「も、勿論・・・。」

 

 

そう言いながら、まだ顔を赤くするホタルを見ながらゾンビマンは同情の目を向ける。

 

 

(まぁ、ヒーローネームで呼んでやらないあたり、気遣いは出来るタイプっぽいし、協調性もありそうだな・・・。これで、周囲もまともになりゃぁ良いんだが・・・。)

 

 

そして、S級ヒーローの思考は偶然か必然か一致する。

 

 

((((・・・ピュアな子って、大変だな・・・。))))

 

 

ジェノスとサイタマ。そして童帝を除く先輩ヒーロー達に、同情されたホタルであった・・・。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

そんな談笑時間は終わりを告げ、シッチがテーブルの前に立つ。彼の目の前に並ぶのは、歴戦の猛者(ヒーロー)

 

 

まずは、S級18位のぷりぷりプリズナー。深海王戦では、鬼相手に粘った戦績を持つヒーローだが、同時に刑務所に収監される囚人でもある。

 

 

(・・・これを機に、ジェノスちゃんとホタルちゃんと仲良くなりたい。)

 

 

次に、S級17位のジェノス。隕石襲来時に果敢にも立ち向かい、深海王戦でも道中、海人族を休むことなく倒し続けた男である。パワーアップした深海王には適わなかったが、サイボーグという体質上潜在能力(ポテンシャル)は無限大である。

 

 

(余程の一大事なのか・・・(ほとん)どが出席している・・・。)

 

 

次に、S級16位の金属バット。見かけは昭和のヤンキー漫画に出てくるような突っ張りリーゼントであり、その眼は闘志に燃えている。

 

 

「鬼でも竜でも俺はいけるぜぇ!!」

 

 

続いて、S級15位のタンクトップマスター。先程ホタルとサイタマに謝罪を述べようとしたが、「謝罪より彼ら兄弟を監視してください。」と言われ、謝罪は諦めた男。しかし、元来の性格からかサイタマの方を申し訳なさそうに見ている。

 

 

(・・・あぁ、B級の彼に謝らなくて良いのだろうか・・・。)

 

 

次は、S級14位の閃光のフラッシュ。絶対零度の瞳で周囲を見渡している。

 

 

「・・・・・・。」

 

 

次に、犬の着ぐるみを被ったS級13位の番犬マン。先程から鼻を鳴らしているが・・・。

 

 

(誰か屁ぇこいたな・・・。)

 

 

続いて、巨大な黒く光り輝く鋼の肉体を持つ男。S級12位の超合金クロビカリ。

 

 

(皆が俺の肉体を見ている!?俺がこの中で一番輝いている!?)

 

 

そして、先程からハンバーガーを食べ続けるふくよかな男。S級11位の豚神である。

 

 

「・・・・・・。」

 

 

そして、ジェノスと同じサイボーグのS級10位駆動騎士。ジーっと音を鳴らしながら赤く光る単眼を動かしている。

 

 

「・・・・・・。」

 

 

続いては、爽やか系イケメンの男。S級9位のゾンビマンである。

 

 

(さっきの激雷の天使とかいう新人は兎も角、こいつら協調性無さそうだな・・・。あと、あの豚はいつまで食ってんだよ・・・。)

 

 

そして先程から、ドッドッドッと周囲に聞こえるくらいの爆音を鳴らす男。目に三本の切り傷があり、正に王の風格。S級8位にして地上最強の男、キングである。

 

 

「・・・・・・・・。」

 

 

そして、巨大隕石事件に駆け付けたS級7位ヒーローメタルナイト・・・は欠席である。

 

 

次に紹介するのは、先程から棒付きキャンディを舐めている小学生。S級6位の童帝である。・・・彼のヒーローネームは・・・。うん、この際置いておこう・・・。

 

 

(あれ?また一位の人来て無いんだ・・・。会いたかったのに。)

 

 

続いて紹介するのは、我らがオリ主。最強の男の娘であるホタル・・・もとい、S級5位の激雷の天使である。

 

 

(イサム君と、面と向かってお喋りできるか不安だよ・・・。)

 

 

次に紹介するのは侍の恰好をし、楊枝(ようじ)を咥えたハードボイルドヒーロー・・・S級4位のアトミック侍である。

 

 

(シルバーファングの奴・・・あの若造と坊の3人に武術を教える気か?俺の弟子も三人だし、良きライバルになるやも・・・。いや、坊は俺のライバルだったな・・・。)

 

 

続いて紹介するのは、老齢の男性・・・いや、そう呼ぶには足腰がしっかりしすぎている男。武術界の大御所である、S級3位のシルバーファング。

 

 

「んで?今日は何の集まりなんじゃ?」

 

 

その問いに答えるのは、先程の少女・・・では無く恐らく女性。S級2位の戦慄のタツマキである。

 

 

「知らないわよ!こっちは二時間も待たされてんのに、まだ何の説明も無しよ!ホタルと談笑して無かったら、この施設ごとぶっ壊してたわ!!」

 

 

そして、S級1位のブラストというヒーローは、童帝からも指摘があったように、欠席である。

 

 

勿論これで終わりでもなく・・・。

 

 

「お茶貰える?」

 

 

全てを一発で終わらす、一拳超人(サイタマ)が座っていた。




「S級さん達が集まるなんて、どんな事が待ち構えてるんだろう・・・?」
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