最強のハゲには、男の娘かつ最強電気使いの弟がいる   作:雨を呼ぶてるてる坊主

39 / 69
「今回も、出番は最後らへん・・・。僕この小説のオリ主なのに・・・。」


三十八撃目:兄とトップに(こだわ)る女

ソニックとの乱闘が終わった数分後、サイタマ家に上がったフブキは自らがトップに拘る理由を、ジェノスとサイタマに打ち明けていた。

 

 

「私は一番に成れなかった。頭脳・体力・要領の良さ、そして生まれ持った超能力。私は、トップに立つべき存在に成る筈だった。彼女さえ居なければ。実姉であり、最強の超能力者。タツマキ。あの姉のおかげで、これまでの人生の中で1番に成れた事は無かったわ・・・。だから、B級1位に成った時思ったの・・・。私はこの位置のまま、B級以下のヒーローを束ねて単独行動主義の姉を超えてみせるって。」

 

 

「戦慄のタツマキはS級だろう・・・。何故A級1位を目指さない。タツマキ程では無いにしろ、お前も強力な超能力者なら十分A級を狙える筈だ。」

 

 

しかし、そんなジェノスの言葉をフブキは否定する。

 

 

「A級は無理よ。A級上位に食い込むのは訳無い事だけど、1位には成れない。絶対に。A級4位ブシドリル。A級3位オカマイタチ。A級2位イアイアン。S級ヒーローアトミック侍の弟子であるこの三剣士がS級ヒーローに成れない理由。A級ランキング1位の男イケメン仮面アマイマスクは、誰も超える事が出来ないのよ。」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

場面は変わり、此処はとある市。そこでは原始人のような姿の怪人が血まみれの成人男性を鷲掴(わしづか)みにしていた。

 

 

するとそこへ声が掛かる。

 

 

「流水の中から凍結状態で発見され、蘇生に成功した原始人スッポン。研究所から逃げ出して、町へ出て近付いた人間に危害を加える「悪」・・・。協会からは生け捕りにしろと言われている・・・。ホタル君なら、お前の様な存在にも慈悲を与えるのだろうが・・・僕はあの子のようには甘くは無いんだ・・・。」

 

 

そこに居たのは・・・A級1位ヒーローのアマイマスクである!!

 

 

そして、原始人スッポンは水を得た魚の様にアマイマスクに襲い掛かるが・・・。

 

 

「ふんっ!!」

 

 

アマイマスクがスッポンの膝に蹴りを入れ、スッポンの膝が有り得ない方向に曲がったのだ!!

 

 

「がぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

そう叫ぶスッポンの頬に、そっと指先を添え・・・

 

 

「うるさい。」

 

 

そう言うと、アマイマスクはスッポンの顔面を地面に叩き潰して見事勝利を収めたのだ。すると、周囲から飛び交うのは市民達の黄色い歓声。

 

 

「キャァァ!」

 

 

「強ーい!かっこいい!!」

 

 

「アマイマスク様-っ!!」

 

 

「素敵ぃいいい!!」

 

 

「イケメン仮面!イケメン仮面!!」

 

 

「こっち向いてー!!」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

場面は変わり、サイタマ宅。フブキは引き続き自らの考えを語る。

 

 

「世の中には居るのよ。常識を超えた化け物が沢山。貴方も十分化け物だけど、イケメン仮面や私の姉ほどじゃないわ。他にも人類最強の男と呼ばれるキングや、ヒーロー界の頂点に立つブラストみたいな、化け物の中の化け物も居るのよ。私達個人の力では、上に行く事は難しいのよ!徒党を組んで何が悪いのよ!!」

 

 

そうフブキが問いかけるが、サイタマは・・・。

 

 

「悪くねーよ別に。でも俺は、フブキの手下に成るつもりは無いぞ。」

 

 

マイペースに漫画を読んでいた。そんなサイタマに、フブキは呆れた目を向ける。

 

 

「・・・ふん。少し強いからって。貴方は上へは行けないわね。折角私の仲間に引き入れてあげようと・・・。」

 

 

その時、チャイムが鳴った。そして入って来たのは・・・。

 

 

「おーい、サイタマ氏ー!もしかして、俺のゲーム持って帰ってない?」

 

 

人類最強の男、キングである。そんな規格外の男の登場に、フブキは驚愕する。

 

 

「・・・!?(キキキキキング!?)」

 

 

そんなフブキを他所に、サイタマとキングは親しげに話し続ける

 

 

「ご、ごめん。持って帰った。」

 

 

「やっぱりなぁ。返してよ。」

 

 

「いや・・・本当にごめん・・・。」

 

 

「別に良いよ、返してくれれば。」

 

 

そんなキングに、サイタマは罪悪感を感じているようにボソッと告げる。

 

 

データ消した。

 

 

「ん?何か言った?」

 

 

和気藹々(わきあいあい)と話す二人。そんな二人をB級1位は驚きの表情で見つめる。

 

 

(何で、S級がB級なんかと楽しそうに・・・。)

 

 

そんなフブキに答えを示すように、ジェノスは思考する。

 

 

(サイタマ先生は誰とも組まない。誰とも対立しない。ランキングなど見ていない。だが、不思議と強者を引き付ける。何故なら、強いから。)

 

 

そんな二人を他所に、サイタマはキングに質問する。

 

 

「そ、そういえばあいつは?」

 

 

「なんか、ゴーストタウンに年配の方が迷ってて、出口まで道案内してから来るらしいよ。」

 

 

その時、玄関先から「ただいまー」と呑気な声が聞こえる。その言葉に、フブキはさらに緊張する。

 

 

「ま、また誰か来るの?」

 

 

「ん?あぁ、俺の弟の・・・。」

 

 

サイタマがそう言おうとすると、声の主が現れる。それは勿論ホタルだ。

 

 

「お兄ちゃんただいまー。キングさん凄いんだよ~。教えた事を直ぐに覚えてく・・・れ・・て?」

 

 

「ホタルだ。」

 

 

サイタマがそう紹介するが、何故かホタルとフブキはお互いの顔を見つめたまま、あんぐり口を開けている。

 

 

「・・・・・・。」

 

 

「・・・・・・。」

 

 

そんな二人に、ジェノスとサイタマとキングは心配そうに尋ねる。

 

 

「おい。どうした、地獄のフブキ?」

 

 

「腹でも下したか?」

 

 

「ホタル氏・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな三人の様子に気付く事無く、両者は驚愕の表情のまま声を絞り出す。

 

 

「・・・う、嘘。ほ、ホタル・・・君?」

 

 

「・・・フ、フーちゃん先輩?」

 

 

最強の弟、小学校時代の先輩と無事(?)再開。




「え?フーちゃん先輩?」(宇宙猫状態)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。