最強のハゲには、男の娘かつ最強電気使いの弟がいる 作:雨を呼ぶてるてる坊主
一昔前に、一人の若き天才科学者が居た。彼は圧倒的な知力を活かし、世界中に様々な貢献をしてきた。
しかし彼は、世界に失望した。
人々は、彼の天才的頭脳には賞賛の言葉を惜しまなかった。しかし、彼が常日頃吐き出す思想について、認める物は誰一人いなかった。
人類の文明ではなく、人類という種の人工的進化。それが彼の叶えたい唯一の夢であったが、協力しようとする者は出てこなかった。
「くそ・・・猿共!!何が「危ない考え」だ!変人扱いしやがって!!今まで人類が
幼少の頃から彼は、人間の能力の低さに疑念を抱いていた。
自分以外の人間が、頭の悪い動物にしか見えなかった。
それが彼には苦痛だった。
人類を進化させ、自分の馴染める世界にする計画を思いついたのは15歳に成った時だった。
70歳を超えてから、彼の計画は加速し始めた。
まず彼は、若さを手に入れた。次に自分のクローンを作りだした。
そしてクローンたちと共に、数えきれないほどの動物実験を繰り返し、やがて実験の対象は人間と成った。
彼は、自分達の研究所を「進化の家」と名付け、彼らは実験によって多くの新たなる種を生み出した・・・。
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と、アーマードゴリラが説明しているのだが・・・
「・・・・・・zzz」
「話が長い!俺に関係ないし、ホタルが寝ちまっただろ!要点を言え要点を!!」
「先生達は忙しいんだ。20文字以内で簡潔にまとめろ!!」
「す、すみません。え~つまりですね。我々のボスが、貴方とそこの妹・・・じゃなかった。弟さんの体に興味を持ったようで・・・。」
あまりの話しの長さに、舟を漕ぐホタルに、舟を漕がせた元凶に小声でキレるサイタマとジェノス。そして、小声で宥めるゴリラというシュールな光景が出来た。
そして、「弟さんの体に興味を持ったようで・・・。」というアーマードゴリラの言葉にサイタマの頭に血管が浮き出る
「はぁ!?ホタルの体に!?」
しかし、弟子が静かに訂正する。
「いや、違いますサイタマ先生。サイタマ先生の人類を超越した肉体と、ホタル先生の電子を操る事が出来る力・・・。特にホタル先生の能力は、心優しいホタル先生だから良かった物の、イカれた奴が持っていれば、この世の物質全ての電子結合を分解し、世界を崩壊させ、自分の思うままに世界を作り替えてしまう事も出来る能力です。お二人の力を進化の研究に利用しようと企むのも納得がいきます。放っておけば、恐らくまた刺客を送ってきますよ。(進化の家といえば、俺も噂は聞いた事がある。新世界の到来を唱える、排他的な宗教団体と聞いていたが・・・。)」
そして、アーマードゴリラにジェノスが語り掛ける。
「蚊の怪人やお前達を見ると、もっと危ない事をしている様だな。野放しにするわけにもいかないし、今度はこっちから攻め込みましょう。」
そうサイタマに提案すると、彼はあっさりと承諾しホタルの方へ歩き始め、その決断力にジェノスは驚愕する。
「よし、行くか。」
「はい・・・・・・、え!?今!?」
「ああ。明日は特売日だから、行くの無理だから。ホタル~、起きろー。」
そう言ってサイタマがホタルの頬を突くと、目を擦りつつポヤポヤとした雰囲気のホタルが起きた。
「んゆ・・・、お兄ひゃん・・・?お話・・・終わった?」
「おう。今から進化の家をぶっ壊しに行くんだけど、お前も来るか?」
「・・・うん。行く~。」
そう言って気の抜けた表情をするホタルに、その場にいる三者三様は思い思いの感想を、頭に浮かべる
(ポヤポヤしてるホタルは可愛い。)
(異議ありません。)
(異議ありません。)
敵だった筈の、アーマードゴリラまでもが賛同していると、突然ホタルが何かを思い出したように発言する。
「あ、その前に・・・。少し、試したい事があってね。」
「試したい事?」
その兄の質問に・・・ホタルが唱えたと同時に、ホタルの体に謎の光の粒が集まり始めた。
「うん、いくよ〜。へ〜んし〜ん。」
「うおっ!?」
「っ!この光は・・・!?」
光が収まり、目を開けるとそこに居たのは・・・。
「え・・・、お前、ホタル?」
光る翼・・・。だけならいつも通りだが、服が普段着から変わったホタルが居た*1
「やった!成功したよ!」
「え?何その格好?」
そのサイタマの疑問に、ニッコリとホタルは答える。
「ヒーロースーツだよ。」
「どうやって着替えたんですか!?」
「服の電子結合を弄って、服を原子レベルまで分解してから、再構築した感じ?」
「その、金属製の腕輪は!?」
ホタルの腕に付いてる金の腕輪に驚きながら質問してくるジェノスに、ホタルは頬を染めつつメタ発言をしながら説明する
「この服装は、作者の趣味だから気にしちゃ負けだよ。名称は・・・、エレクトルエンジェルスタイルとか?ど、どうかな・・・。」
そうモジモジするホタルの姿に・・・
「「・・・・・・。」」
サイタマとジェノスは無言で、何処から取り出したのか100点の札を掲げ・・・
「・・・・・・。」
アーマードゴリラは頭の蓋から100点の札を掲げたのだった。
「じ、じゃあ行くか。」
「・・・露出度が高過ぎませんか?愛らしいので別に良いですが・・・。」
「さ、作者の趣味だから仕方ないでしょ・・・。」
そう話している3人を横目に、アーマードゴリラは頭からアンテナを生やし、進化の家と連絡を取ろうとしていた。
(尊い物が見れた・・・、じゃなかった。マズいぞ、博士に連絡を・・・。)
その時、ジェノスがアーマードゴリラに質問する
「おい、お前。」
「あ、ハイッ!」
アーマードゴリラはジェノスに声をかけられ、アンテナを仕舞う。
「最後の質問だ。進化の家は4年以上前から、サイボーグ開発をしてきたのか?他に何体いる?過去に数々の街を、破壊させたことはあるか?」
「・・・?分からないが、進化の家で戦闘型サイボーグは俺だけだ。」
アーマードゴリラの返答に、ジェノスはしばらく押し黙るが・・・
「・・・・・・。」
「ジェノス君、早く行くよ~。」
「あ、はい。」
ホタルの声に我を取り戻し、サイタマとホタルの元に向かったのだった。
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そして研究所では、博士が絶叫していた。
「馬鹿な!!カマキュリー、ナメクジャラス、カエル男、グランドドラゴン、アーマードゴリラ、クリケットマン・・・・、獣王まで!!旧人類撲滅用兵器が全滅だと!!」
その叫びにクローン達がアーマードゴリラによる通信内容を伝える
「アーマードゴリラの通信によると、三人はこちらに攻め込んでくるようです。奴らがここに来れば、積み上げてきた研究成果を全て破壊されかねません。・・・これは一大事かと・・・。」
その懸念の声に、本体は絞り出すような声で言う。
「・・・・・・!!切り札を使う・・・しか。・・・我が研究所の二大巨頭を解き放つ準備をしておけ・・・。」
その言葉にクローン達は、騒めきだす。
「何!!??そ、それは無理だ!」
「いや、しかしそれしか方法は無い!!」
「いや、しかし・・・。」
そう戸惑うクローン達を一喝するかのように、博士は伝える
「落ち着け・・・あくまで最終手段だ。地上は1~8階まで無数の罠を仕掛け、運が良ければそれで終わる。失敗した時に、私がどうなるかは理解している・・・。」
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研究所が大パニックになっていた4時間後・・・、山岳地帯を走る2人の男と、空を飛ぶ天使が居た。
「まさかホタル先生は兎も角、サイタマ先生が走って現場を目指すとは。」
そのジェノスの言葉に、サイタマは呆れたように答える。
「他にどうすんだよ。」
「ホタル先生同様、サイタマ先生も空を飛べるのかと。」
そのジェノスの言葉に、困ったように笑いながらホタルは低空飛行を続ける
「お兄ちゃんは、超能力が無いから仕方ないかもね。僕もイオンクラフト効果の気流で飛んでるだけだから・・・。」
「方向転換がスムーズに行われているようですが・・・。」
「自分自身に⊕電荷を付与して、空気中の⊖電子に引き寄せられてるだけだよ~。」
その言葉に、サイタマがぼやく。
「相変わらず何でもアリだな・・・。」
「野暮なことかもしれませんが、引き寄せられるのなら、気流に乗る必要は無くないですか?」
「それも一回考えたんだけど、いまいち安定しなくてね・・・。」
「つまり、試行錯誤した結果がそれと・・・。流石は、先生方はヒーローです。」
その賞賛の言葉に、サイタマは反論する
「いや、レーダー使えるホタルは兎も角、俺は間に合って無いけど。」
「お兄ちゃんが間に合わないのは、寄り道するからだよ・・・。」
そう話していると、山奥に似合わない巨大なビルが現れる。
「着きました。ゴリラの言ってたポイントです。」
「ここが・・・、進化の家だね。地下に・・・。」
ホタルが何かを言いかけた瞬間、ジェノスが最大火力の焼却を進化の家にぶっ放した。その行動に、ホタルとサイタマは困惑する
「・・・うん。うん?」
「・・・いや、何してんの?お前。」
最強兄弟の困惑ぶりに、天然なのかジェノスはあっさり答える
「はい?これが一番効率良く、一網打尽に出来ると判断したので・・・。」
「それはそうだけど・・・、敵さんの努力が
「えげつないな、お前・・・。」
そうして、ホタルがレーダーで得た情報を伝える。
「さっきレーダーで調べたら、地面の下に生体反応があったよ。」
「お、そうか・・・。この蓋が地下への扉っぽいな。」
そう言うと、サイタマは地面にあった鉄の扉を力づくで剥がしたのだった。
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場面は変わり、研究所の地下ではクローンの一体がマシンガンをあるものに乱射していた。
「うわあああああ!!や、やめっ・・・。」
しかし、そんな願いも空しく男は強大な力でミンチにされた。
「おいおいおい、今のは俺様の獲物だろうが・・・。」
「
そこでは、2体の巨大な怪人が言い争いをしていた。怪人達の名は・・・
「やぁ・・・。元気に喧嘩してたかい?阿修羅カブトに、阿修羅クワガタ・・・。」
ジーナスの言葉に、一本の角が生えた巨大なカブトムシと二本の角が生えた巨大なクワガタの怪人が振り向く。
「あ゛・・・?」
「てめぇかよ・・・ジーナス。」
「また、私のクローンを沢山殺してくれたな。・・・気は済んだか?」
しかし、その言葉を二匹は嘲笑する。
「バーカ、気が済む訳ねぇだろう?」
「人を地下深くに閉じ込めやがってよぉ・・・。」
「「進化の家最強戦力の俺をよぉぉぉぉ~」」
しかし、その言葉に互いに火花を散らす
「あ゛?最強は俺だろうが?」
と阿修羅クワガタが言い・・・
「寝ぼけてんのか?最強は俺だ。」
と阿修羅カブトが言う。しかし、ジーナス博士はそんな2匹に懸念を抱いていた
「お前達は精神が不安定だ・・・。我々でもコントロールできないから、仕方ないんだ。」
2匹を刺激しない様にする為の説得・・・、だがそれを2匹は嘲笑った。
「コントロールだぁ?」
「くはははははは、バ─────カッ!!俺はお前らの求めた『新人類の完成形』なんだぜ。知能も肉体レヴェルも、お前ら旧世代とは比にならねー!」
「だから、お前らが俺の言う事を聞くのが正しいんだよぉ!!」
と言う阿修羅カブトの言葉が気に障ったのか、阿修羅クワガタが言い返す
「あ゛ぁ゛!?俺の言う事を聞かせるんだよ!!雑魚は黙ってろ!!」
「昆虫の王であるカブトがモチーフの俺に歯向かってんなよな!!オマケの三下が!!」
そう言い争っている二匹を尻目に、ジーナス博士は思案する。
(違う、お前達は失敗作だ。確かに圧倒的な性能を持つが、品性が足りない・・・。)
そう考えると、二匹に伝える。
「俺を殺しても構わん。代わりは幾らでもいる。だが、一つ聞いて欲しい。」
ジーナスが時計のボタンを押すと、そこには地下に降りる
「何としても入手したいサンプルが2つある。だが、恐ろしく強いのだ・・・。お前達にしか倒せん。殺しても良いから奴らを捕まえて欲しい。」
最強兄弟と、新人類の完成形達がぶつかるまであと数分・・・。
「作者が、ヒーロースーツは今回出すか覚醒イベントで出すか迷ったらしいよ。」