最強のハゲには、男の娘かつ最強電気使いの弟がいる   作:雨を呼ぶてるてる坊主

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「ガロウ君のカチコミだよ!」


六十激目:後輩と御礼参り

ヒュゥゥと不気味な風音が鳴り響く、無人の商店街。そこを歩く一つの影があった。

 

 

その影の正体は、先程キリサキングに全身を切り刻まれたにも拘らず、痛がるそぶりも無いガロウである。そんな彼は、大穴の開いた店のシャッターを潜り抜けると、店の床に大きく開いた穴の中に入る。

 

 

そう。其処(そこ)こそが、怪人協会のアジトの入り口である。そうして、穴から続く洞穴を一歩一歩進んでいくガロウ。そんな彼の気配に、地下深くで気付く者が居た。怪人協会の参謀である、ギョロギョロだ。

 

 

(侵入者・・・。経路はAの8・・・。機械ではなく生物だ。我々の仲間に成りたい怪人か?もしくは、ヒーロー協会の偵察か?いや・・・たった一人で、それはあまりにも命知らずか・・・。決戦直前でもあるし、ここは慎重に確かめておくか。超精神感知で、大体の場所は分かる。)

 

 

そう決断したギョロギョロは、周囲に居た夜行性の雑兵(ぞうひょう)達に指示を出す。

 

 

「おい、夜行性の雑兵達。また、何かが来たようだ。迎えに行ってやれ。怪人なら、此処へ案内しろ。それ以外なら、御前達の好きにして良い。」

 

 

「ヤッター!!」

 

 

そんなギョロギョロの言葉に、人間の血肉に飢えている怪人達は歓喜の声を上げてギョロギョロが指示を出した通路に向かって行ったのだった。

 

 

━━━━━━━━━━━

そうして、数時間後・・・。件の通路に、三体の怪人が集まっていた。

 

 

それぞれがレベル鬼の実力を持つ、シャワーヘッドの様な造形の怪人である"シャワーヘッド"に、巨大ネズミのような姿の"超マウス"。そして、金属製の太い針のような体を持つ"イッカク"だ。

 

 

「アジトに紛れ込んだ侵入者を確認しに言った奴等が、一匹も戻ってこなかったらしい。」

 

 

「やられた・・・って事は、ヒーローがやって来たのか?」

 

 

「まだ、戦闘の合図が出て無いけど?」

 

 

そのシャワーヘッドの言葉に、超マウスが答える。

 

 

「ギョロギョロが言うには、侵入者は一人だ。ヒーロー協会とは無関係だろうな。」

 

 

そう言いながら三体が歩を進めると、通路には先行部隊の怪人達の肉片が散らばっていた。

 

 

「こりゃヒデェ・・・。この暴れっぷりは、人間じゃねーかも。」

 

 

「って事は、侵入者は怪人?」

 

 

その言葉に、超マウスは苛立ちを顔に浮かべつつ答える。

 

 

「キリサキングみたいな、気性の荒い怪人が訪ねてきたのかもな。少なくねぇからな、怪人協会を嫌悪する怪人も。」

 

 

その言葉に、イッカクも顔を顰める。

 

 

「S級ヒーロー達との本番前に、混乱が起きたら面倒くせー。どっちにしろ、ギョロギョロの言う通り見つけ次第処理すんぞ。」

 

 

そんな中、シャワーヘッドが疑問を投げかける。

 

 

「そういやぁ、キリサキングの野郎は?こういう時こそ、殺しに飢えてるヤツの出番だろ。」

 

 

「居ないという事は、昨日攫った子供の所だろ。既に我慢出来て無いんだよ、あいつは。」

 

 

━━━━━━━━━━━

そして、怪人協会の地下深くにある血生臭い部屋。そこでは、タレオがキリサキングに弄ばれながら悲鳴を上げていた。

 

 

「あぁああ!ううぅうあッ!やめてぇ!助けてッ!誰か・・・!!」

 

 

そんなタレオに、キリサキングは嗜虐(しぎゃく)的な笑い声を上げる。

 

 

「くっくっ。可愛い反応するなぁ・・・。」

 

 

「なんで・・・。なんで、こんな事すんの・・・!?」

 

 

そんなタレオの質問に、キリサキングは至極当然かのように答える。

 

 

「何でって・・・怪人だからさ。私は元々ね・・・こんな、大掛かりな戦争に興味無いんだ。怪人主体の新世界なんて、別に実現しなくたって・・・切り裂きたい衝動を解放できればそれでいい。"殺し"だけが生きがいなんだ。」

 

 

「やめて・・・。」

 

 

「今はキミに夢中。・・・じゃあ、まず舌からね。」

 

 

そう言って、自らの口内に鈍く光る刃を押し込もうとしてくるキリサキングに怯えながら、必死にタレオは舌を回し助けを呼ぼうとするが、上手く舌が回らない。

 

 

「たす、たすけ、た・・・。」

 

 

そもそも、ヒーロー協会による怪人協会突入作戦は(いま)だ実行されていない。つまり、彼の助けを呼ぶ声に呼応してやって来る希望の光(ヒーロー)などは絶対に存在しな───

 

 

「助けて!!」

 

 

否!!タレオが恐らく、自らの生涯でも最大ともいえる程の助けを呼ぶ声を出した瞬間である!!人の形をした黒い影が、部屋の壁をぶち壊し侵入してきたではないか!!

 

 

そんな"侵入者"の気配に気付いたキリサキングは、振り向きざまに"侵入者"に刃を振るうが圧し折られ正拳一発で頭を胴から切り離されてしまう!

 

 

「・・・・・・!?」

 

 

不意打ちとはいえ、そんな圧倒的な力に驚いているとキリサキングの全身に斬撃の雨が降り注ぎ、見事に輪切りにされてしまったのだ!!

 

 

その様な事が出来るのは、一体誰か・・・。否、少年タレオには自らを救ってくれた人物(ヒーロー)の正体を熟考する様な事は絶対にない。なぜなら、その"侵入者(ヒーロー)"はよく見知った人だったからだ。

 

 

「おじさん!!」

 

 

そう。そこに居たのは全身を返り血で染めながらも、堂々と立ち続けるガロウであったからだ!!

 

 

そんな彼は、ぶっきらぼうに逃走するように告げる。まるで、自らを英雄視する無邪気な子供の視線から逃げるように。

 

 

「ほら行くぞ、クソガキ。」

 

 

そうして、ガロウはキリサキングの衣装を破って包帯代わりにすると、出血箇所を止血するように巻いて部屋のドアを蹴破る。

 

 

「次捕まったら、終わりだと思えよ。」

 

 

「お、おじさん。どうして此処が分かったの?」

 

 

そう緊張した面持ちで聞くタレオにガロウは、さも当然かのようにハッキリと答える。

 

 

「怪人だから。」

 

 

そうしていると、レベル狼~虎レベルであろう怪人二体がガロウとタレオを発見して襲いかかる。

 

 

「あっ!?人間・・・。」

 

 

「侵入者だ。」

 

 

「ギョロギョロ様からの評価を上げるチャンスだ!ぶっ殺せ!」

 

 

その言葉と共に両者一斉に襲いかかるが・・・

 

 

「あれ?こいつは確か・・・ヒーロー狩り・・・!」

 

 

そう言い終わらない内に、ガロウは二体の怪人をミンチにしてしまう。

 

 

「チッ・・・!ゲテモノしかいねぇか・・・。」

 

 

そう言うと、ガロウは怪人の腕であろう肉片を貪り食らう。そんな彼に、タレオは慄きながらも心配の声をかける。

 

 

「な・・・何を食べてるの?お腹壊すよ・・・。おじ・・・さん・・・。」

 

 

そんなタレオを尻目に、ガロウは骨を放りつつ立ち上がる。

 

 

「血肉になるなら何でもいい。ここから先は、形振(なりふ)り構っていられねぇ・・・。目的のリベンジは果たした。・・・俺はもうこの場所に用は無ぇし、さっさと出て行く。付いてくるなら、黙って付いて来い。」

 

 

そんなガロウの言葉に、恐る恐る一歩を踏み出しながらタレオは走り出す。

 

 

「ま・・・待って!そんなに速く、走れないよぉ・・・。おじさん・・・そんな怪我で動いて、大丈夫なの?何処かに隠れて、休んだ方が良いよ。」

 

 

その言葉を、ガロウは走りながら否定する。

 

 

「場所は悟られてるんだ。そういう力を持ってる、怪人が居るんだよ。立ち止まってたら、次から次へと刺客が来るぞ。だが幸いな事に、連中も立て込んでて俺一人追うのに総力を出す気は無いようだ。遭遇した敵だけぶちのめして、最短ルートで出口を抜ける。」

 

 

すると、タレオは立ち止まってガロウにとある頼みごとをする。

 

 

「あの・・・実は、もう一人居るんだ人質が!僕と同い年ぐらいの・・・!!」

 

 

「知るか。」

 

 

「助けてあげてよぉぉ・・・。」

 

 

そう懇願するタレオに、ガロウは溜息をしながら忠告する。

 

 

「あのなぁ・・・。何を勘違いしてるか知らねーが、別に俺はお前を助けに来た訳じゃ・・・な・・・。」

 

 

しかし、「助けに来た訳じゃない」と言おうとしたガロウの言葉が途切れてしまう。何故ならガロウの目線の先・・・つまり、タレオの背後に巨大な"何か"がゴロロロと唸り声を上げながら近付いてきたからだ。

 

 

「・・・んだ、コイツは・・・。」

 

 

その言葉に後ろを振り向こうとするタレオを制止しながら、ゆっくりと誘導してやる。

 

 

「バカ・・・振り返るな・・・。ゆっくり、一歩づつこっちに来い・・・。いいか・・・ゆっくり、ゆっくりだ。」

 

 

そうして、徐々にその"何か"の全貌が明らかになる。それは、六つの目を持つ黒い犬の様なものだった。その姿に、タレオを後ろに隠したガロウは冷や汗を流す。

 

 

(鼓動が高鳴る、肌がピりつく。こりゃ、赤信号だよな。こいつは強ぇ・・・今この場でやるのは、絶対避けてぇところだ・・・。)

 

 

そう考えながら、ゆっくりと後退するガロウにタレオは怯えた声を出すが、ガロウは静かにするように言う。

 

 

「おじさ・・・。」

 

 

「シッ・・・。静かに・・・刺激するな。・・・行け、走るなよ・・・。ゆっくりだ・・・刺激しないように。よーし、いいぞ・・・追って来ない。敵意を向けなきゃ大丈夫。このままやり過ごせそうだ。」

 

 

そうして黒い犬から十分な距離を取ると、ガロウは安堵の息を吐く。

 

 

「ふぅ・・・。ここまで距離取れりゃ、もう安心・・・。」

 

 

しかし、そのとき!曲がり角からヌッと、影が現れた!その影にタレオが悲鳴を上げた瞬間、影は強烈なストレートで壁を破壊する!

 

 

間一髪でタレオをその攻撃から守ったガロウだが、息を付く暇も無く謎の刺突が襲い掛かって来る!そんな猛攻に、ガロウは掴んでいたタレオを安全な場に放り投げると、刺突を繰り出してきた怪人を抱えて投げ飛ばそうとするが、そんな彼に熱湯が襲い掛かる!

 

 

「チッ!」

 

 

そう舌打ちをするガロウの目の前に立っていたのは、シャワーヘッドに超マウス。そして、イッカクだった。

 

 

「なーんだ。侵入者はテメェかぁ。結局は、人間側に付いたって事で良いんだな?」

 

 

「何故ギョロギョロが御前に(こだわ)るのか知らんが、さっさとこっち側に付いておくべきだったな。ヒーロー狩り・・・!」

 

 

そう言うシャワーヘッドの横で、超マウスも闘気を上げる

 

 

「ヒーロー共と殺し合う前の、肩慣らしにちょうどいい。」

 

 

「お前はちょこっと、調子に乗り過ぎたな・・・。つー訳で死ねや!」

 

 

そう言うとイッカクは、体を回転させて突進してくる!

 

 

「俺のツノは、世界最硬!折る事は出来ねーぜ!」

 

 

そんなイッカクの攻撃を、ガロウとタレオは何とか避ける。そんな中、シャワーヘッドも跳び上がりながら自らの能力を開示する。

 

 

「私は体内に溜め込んだ水を、自由に変質・噴出する事が出来る!熱湯の次は何が良い!?粘着液か?硫酸か?お望みの液体を、たっぷり掛けてやろう!」

 

 

そして、超マウスも自身の筋肉を隆起させる。

 

 

「俺は数々の過酷な実験を生き抜いた、元・実験用マウス!優れた知性と、膨大な筋量!そして、尋常ならざる肉体再生力を身に付けた!多少の怪我など、直ぐ治る!お前の攻撃など通じんぞ!」

 

 

そんな中、ガロウは自らに再び突進して来たイッカクを冷静に見つめると、側面を蹴り飛ばして壁に叩き付ける。

 

 

「はははは!!私も知らない化学物質を、ぶっかけてやる!」

 

 

そう言いながらシャワーヘッドが放出してきた謎の液体を、ガロウは腕を回して弾き飛ばす。そうして、一周の隙を突いてシャワーヘッドの顔面を叩き割る!そして、続けざまに拳を振り下ろしてきた超マウスの左腕を、旋風鉄斬拳で輪切りにする!

 

 

そんな猛攻を続けるガロウを、タレオはヒーローを見るかのような眼差しで見ていた。

 

 

そして、そんなガロウの強さにシャワーヘッドも驚愕する。

 

 

「こっ、コイツ強いぞ・・・!」

 

 

そして、感極まったかのようにタレオも声を上げる。

 

 

「すごい・・・おじさん。どんどん強く成る・・・!」

 

 

「ぐっ!」

 

 

しかし、超マウスは切断された自らの腕を持ち前の回復能力で接着する。

 

 

そして、シャワーヘッドも悔しそうに声を上げる。

 

 

「ヒーロー狩りなどと、大口を叩くだけのことはある。」

 

 

「こちとら、多勢に無勢は慣れっこなんでな。」

 

 

「それに、私達だってレベル"鬼"だというのに・・・!」

 

 

そのシャワーヘッドの言葉を、ガロウは嘲笑する。

 

 

「そんなもんアテに成るか。くだらねー尺度で振り回される馬鹿共が。」

 

 

そんなガロウの言葉を、超マウスは否定する。

 

 

「俺達のレベルを判定したのは、ギョロギョロだ。アイツは、怪人の強さを測る能力も持っている。俺達の強さは、間違いない。」

 

 

「ふーん・・・。じゃあ、俺が"竜"って事なんじゃねーの?」

 

 

そう吐き捨てるガロウの言葉に、超マウスは反論する。

 

 

「オイ、自惚(うぬぼ)れが過ぎるぞ。災害レベル"竜"は、怪人協会の幹部クラスだ。お前如きじゃ、比べ物にならん。」

 

 

その言葉に、シャワーヘッドも続く。

 

 

「それに・・・もう勝った気でいるのか?若いな。」

 

 

その隣ではギギギという音と共に、イッカクが更に細く成り鋭さを増した形に変形していた。

 

 

「時間稼ぎ、御苦労。これが俺の必殺携帯。あの技いくぞ。」

 

 

「おう!串刺しにしてやる!ぬぅん!!」

 

 

そう言うと、イッカクを鷲掴みにした超マウスはガロウに向かって思いっきり投げ付ける!更に、その勢いを後押しするかのように、シャワーヘッドが高圧の水流でイッカクを押す!

 

 

「ジェット流水!!」

 

 

そのまま、猛スピードでイッカクがガロウの心臓を貫こうとする!これぞ、三体の災害レベル鬼達の連携技・・・

 

 

三鬼一体爆速刺し!

 

 

しかし、ガロウは一切動ずる事は無い。いや・・・寧ろ、いとも簡単に攻略の糸口を見出していた。何故なら、三体の攻撃による刺突・・・。それは、交戦経験のあったA級ヒーロースティンガーの突きを想起させるものであったからだ。そして・・・

 

 

「止まって見えるぜ。」

 

 

そう言うと、ガロウは流水岩砕拳を巧みに使いイッカクの突進の軌道を簡単にずらしてしまう。そして、慣性の法則のせいかイッカクは進路の最奥まで突っ込んで行く。

 

 

「ハッ!大した技じゃ・・・。」

 

 

そう吐き捨てようとした瞬間、イッカクの飛んで行った方角から獰猛そうな唸り声が上がる!その声量は、ガロウ達の周囲を揺らすほどのものであった。

 

 

「ゴルロロロロォォ!!」

 

 

「あ・・・。しまった。」

 

 

その方向に目をやったガロウは、少し冷や汗を流す。何故なら、イッカクが飛んで行った方向には"ヤツ"が居るからだ。そして、ガロウと共に"ヤツ"と遭遇したタレオも焦り始める。

 

 

「おじさん!あっちはヤバいよ!」

 

 

そうこう言ってる間にも、奥からはイッカクの断末魔が聞こえる。

 

 

「ぎぃぃやぁぁぁー!!たすっ・・・げぐぁ・・・!」

 

 

その言葉を最後に、静寂が訪れる。その後、ガロウ達の足元にカランカランと何かが転がる。それは、イッカクの真っ二つに成った体だった。

 

 

「・・・世界最強のツノじゃなかったのかよ?」

 

 

そのガロウの問いには答えず、超マウスとシャワーヘッドは(おのの)きながら声を上げる。

 

 

「ポチ・・・!」

 

 

「まずいな。幹部を怒らせた。」

 

 

その言葉と共に、"ヤツ"が姿を現す。その姿に、ガロウは疑問の声を上げる。

 

 

「こいつが幹部・・・?犬じゃねーか。」

 

 

「ウチは、災害力至上主義なんだ。」

 

 

シャワーヘッドの言葉と共に、"ヤツ"の全貌が露わになる。そう、現在進行形で口から光り輝く巨大なエネルギー弾を出そうとしている"ヤツ"こそ・・・!!

 

 

災害レベル"竜"育ち過ぎたポチ

 

 

そんな最早インチキだと思えるほどの覇気を出すポチに、ガロウは心の中で突っ込みを入れながらタレオを掴み逃走を図ろうとする。

 

 

(うぉぉぉい!!なんだそりゃ!!)

 

 

そう突っ込みを入れつつ、ガロウは全速力で走り出す。そんな彼を他所目に、シャワーヘッドと超マウスは抵抗を試みる。

 

 

「くっ!蛇口全開放!!最大水圧で、相殺できるか!?」

 

 

そう言いながら、高圧水を放出するが即落ち二コマで消滅する。

 

 

「俺の再生力なら、復活できるはず!うぉぉぉ・・・!!」

 

 

しかし、そんな超マウスもエネルギー弾により消滅してしまう。

 

 

そんな彼らを尻目に、ガロウは降り落ちる瓦礫(がれき)の障壁を旋風鉄斬拳で細切れにしながら逃げ続ける。そして、猛攻が途切れたタイミングで立ち止まる。

 

 

(これが、怪人協会幹部の実力・・・。これが、災害レベル竜・・・!!)

 

 

そう思考に耽りながらポチを見上げていたガロウは、ぶっきらぼうにタレオに指示を飛ばす。

 

 

「何をボサっと突っ立ってんだ!さっさと行けってんだよ!此処からは、二手に分かれて逃げるぞ!」

 

 

「そ、そんな・・・!僕一人じゃ無理だよぉ!!」

 

 

タレオはそんな泣き言を漏らすが、ガロウは発破を掛けるかのように怒鳴り付ける。

 

 

「足手まといが居たんじゃ、俺まで危ねぇんだよ!!せっかく、ラッキーで助かった命だろうが!あとは、テメェで何とかしろ!!」

 

 

その言葉に、タレオは涙を滲ませながらも道沿いに走り出す。そんな彼の様子に気付き、タレオ目掛けてエネルギー弾を発射しようとするポチに、ガロウは注意を向けるかのように大声を上げる。

 

 

「何処見てやがる!!」

 

 

そう言いながら、ポチの右前足の脛に拳の連打を叩き込む。

 

 

「ははっ!どうだ!?少しは・・・。」

 

 

そう言いながら追撃しようとしたガロウだったが、彼の眼前に映っていたのは苦しそうに悶えるポチではなく、意気揚々とガロウにエネルギー弾を発射せんとするポチの姿だ。

 

 

「ちょっ・・・!(近・・・死っ!)」

 

 

そう思った瞬間、ガロウの体は熱を帯びた光に包まれる。そんな中、彼は走馬灯の如く様々な思いが駆け巡る。

 

 

(死んだ!これは助からない!敗因は、不細工なガキ!畜生・・・こんなところで!コーラ飲みてぇ!バケモノ級のヒーロと戦いたいとは言ったが、バケモノと戦いたいとは言ってねーぞ!まだ途中なのに!終わっ・・・!)

 

 

そう思いながら、怪人協会の奈落に落ちていくガロウ。そして数分後、仕留めた獲物の確認をしようとポチが奈落を覗き込む。

 

 

しかし、ガロウは死んではいなかった!起き上がると同時に、ポチから放たれるエネルギー弾を避けながら勇猛果敢に立ち向かっていく!

 

 

しかし、ポチも負けてはいない!壁を駆け回りながら、360°方向から一斉にエネルギー弾を放出する!その猛攻による衝撃波は、地上のZ市まで響いていた!!

 

 

そして数分後、一旦猛撃を中断しガロウを探し始めるポチ。しかし、ガロウはポチの遥か頭上の瓦礫にぶら下がっていた。そして、ポチの死角から攻撃のチャンスを(うかが)っている。そして、一瞬の隙を付き飛び降りて攻撃を仕掛ける。

 

 

「調子に乗りやがって、この糞犬。」

 

 

そして、ポチの頭に全体重を乗せた拳骨を叩き込む。

 

 

「おすわりっ!!」

 

 

その拳の衝撃でポチの頭は地に沈む・・・事は無く、まるで「頭に(はえ)でも乗ったのか?」とでも言うかのように全身をブルルルルと震わせる。

 

 

「会心の一撃でも、全然効いてねぇ!!」

 

 

そう驚く暇も無く、ガロウはポチに足首を咥えられ地面や壁に叩き付けられエネルギー弾を吐きかけられ、更に深部へ送られる事に成るのだった・・・

 

 

━━━━━━━━━━━━━

そうして、地下に落ちて数分後。意識を取り戻したガロウは、瓦礫をどかそうと(うごめ)き始める。

 

 

(かなり、下層の階まで崩落したな・・・。畜生・・・すぐ上に戻らねぇと。)

 

 

しかし、かなりの量が覆いかぶさっているのか動く事が出来ない。そんなガロウに、声を掛ける者が居た。

 

 

「上から何が落ちてきたかと思いきや・・・。侵入者ってキミか。あぁ・・・素晴らしい。感動した。思った通りだ。キミは、私の期待に応えてくれる。やっぱり生きていた、嬉しいよ。」

 

 

その声の正体は、怪人協会参謀のギョロギョロだ。そんな彼は、念動力でガロウの上に覆いかぶさっている瓦礫をどかし始める。

 

 

そうして自由に成ったガロウは、疲労困憊(ひろうこんぱい)のなか声を絞り上げる。

 

 

「ギョロギョロ・・・。よくも、手下に俺を襲わせたな。テメェの所為で、面倒な事に・・・。」

 

 

しかし、そんなガロウに強力な金縛りが押そう。

 

 

「ぐっ・・・!?今度はなん・・・だ?(・・・・くっ・・・動けねぇ!)」

 

 

そんなガロウを諫めながら、ギョロギョロは観察する。

 

 

「抵抗はムダムダ。(少しの間で、見違えるほど成長している。)」

 

 

「おい・・・。今すぐ、この金縛りを解きやがれ。さもないと・・・。」

 

 

そう威嚇するガロウの言葉を無視し、ギョロギョロは彼を見下ろす。

 

 

「少し、話そうか・・・。今のキミは、まだ"半怪人"と言ったところだね。完全な怪人に成りきってないにも関わらずポチの灼熱弾にも耐える、その肉体強度は末恐ろしいものがある・・・が、そのままではまだ足りないねぇ。私なら、キミを最強の怪人に育て上げられる。」

 

 

「お前が俺を育てるだと?念力の使い方でも教えてくれんのかよ?」

 

 

そんなガロウの憎まれ口を、意にも介さずギョロギョロは説明する。

 

 

「私が教えるのは、超能力でも武術でもない。怪人化の秘法だよ。怪人としての、深度を加速させる。ザックリ言うと、人間としての"死"を何度か乗り越える事。常軌を(いっ)した、肉体と精神への負荷。簡単なようで実は難しいんだ、直ぐ死んでしまう。耐えられたとしても知能が低下して成長が止まり、凡庸な怪物になるパターンも多い。ちゃんと、本人のレベルに適した地獄を味わわせる事が肝心なんだよ。」

 

 

「何度か試したような口ぶりだな。」

 

 

ガロウの言葉に、ギョロギョロは昔を懐かしむように目線を上げる

 

 

「何度かなんてもんじゃない。ヒトや怪人を使って、数えきれないほど試してきたよ。人間を簡易的に怪人化させることは出来る様に成ったが、元々その個体が持つ才能に準拠した変化しか起きず・・・それ以上の成長は、見込めなかった。その成長の限界を破る方法が、どうしても知りたかった・・・。怪人に怪人を食べさせたり、血液や細胞を移植させたり交配させたり。何パターンかの痛みやストレスを与えてみたり、怒りや憎しみを増幅させたり思いつく限りの事をやって来た。」

 

 

そんな話を、ガロウは黙って聞き続ける。

 

 

「その過程で・・・。死を乗り越えると、一つ上のステージに進むことが分かった。繰り返すごとに、爆発的な成長を見せる。これまで何体か惜しい所までいったが、殆どがレベル"竜"に到達する前にあえなく命を落としてしまった。失敗作の山が積み重なっていく中で、初めての成功作が・・・。怪人王オロチ様だ。」

 

 

その言葉に、ガロウの表情は変わらずとも瞳孔が開かれる。

 

 

「しかし、キミには彼以上の素質がある。キリサキングと交わった結果、キミはまた一つ壁を越えた。怪人化は丁寧に、順調に進んでいる。凄く強く成っている。私の育成プログラムに従えば、ガロウ君もオロチ様・・・。いや、それ以上の怪人に成れちゃうかも・・・。」

 

 

そう言うと、ギョロギョロはガロウに手を差し伸べる。

 

 

「手を組もう。最強の怪人となって、ヒーローをこの世から消し去ろうじゃないか。キミの夢を叶えてあげる。」

 

 

しかし、ガロウはそんな提案をぶっきらぼうに突っぱねる。

 

 

「余計な御世話だ。金輪際、俺に関わるな。」

 

 

そんなガロウに、ギョロギョロは凄まじい覇気を浴びせる。

 

 

「私に目を付けられた時点で、お前に拒否権は無いんだよ。」

 

 

しかし、そんな覇気をものともせずにガロウはギョロギョロに言い返す。

 

 

「大体俺は、高みの見物をしてる奴が一番嫌いなんだよ。引きずり下ろしたくなる。」

 

 

「ふふふ・・・威勢だけだ。動く事も出来ないくせに。」

 

 

そう言うとギョロギョロは念動力の出力を更に上げ、ガロウの動きを更に制限する。

 

 

「これが私の超能力だ!エスパー界のタツマキ姉妹と言われるタツマキ、フブキをも(しの)ぐ神の領域!!」

 

 

そう自慢げに語るが、ガロウの指先がピクピク動き始める。そして、段々とゆっくりではあるが念動力による体の拘束が解け始める。

 

 

「少し・・・ずつ。少~し・・・ずつ・・・。慣れて・・・きた。」

 

 

「何故動ける!?」

 

 

そう驚愕するギョロギョロの言葉に、ガロウはかつて交戦した金属バットの姿を思い浮かべながらニヤリと笑う。

 

 

「さぁな・・・?これが、気合いって奴か?」

 

 

(適応能力が、尋常じゃない。首輪を付けるのは、簡単じゃなさそうだな・・・。)

 

 

そう考えたギョロギョロは、周囲の岩を浮かび上がらせ・・・

 

 

「痛みをもって、調教してやる。」

 

 

その多数の岩を、ガロウにぶつけて生き埋めの様にする。しかしガロウも負けてはおらず、持ち前のフィジカルで自らの周囲に押し付けられた岩を全て粉砕する。

 

 

「へっ!大した能力持ってねーじゃねーか!これが怪人協会の参謀なんて、聞いて呆れるぜ!!物体を飛ばす瞬間は、金縛りが解ける・・・。一度に一つの作用しか、起こせねーんだテメーは!だからとっさにガードできるし、驚異じゃねぇ!!超能力なんて、怖くもなんともねぇ!!それに、あの鳥野郎も言ってたぜ!テメェ等が崇め(たてまつ)ってるボスである怪人王オロチも、神に等しい力を持つ激雷の天使には五分だってなぁ!つまり、オロチよりも弱ぇテメェに至っては激雷の天使未満の実力しかねぇ雑魚って事だろうがよ!!」

 

 

そうするとガロウは高笑いを上げながら跳躍し、ギョロギョロと目線が合うぐらいの高さがある岩に飛び乗る。

 

 

「ひゃひゃひゃっ!何が神の領域の超能力だよ!!凡庸な怪人は、テメェだよ!俺みたいな天才を、テメェごときが育成するだなんておこがましい!!ちょうど落っこちた先で、テメーと出会えて良かった。怪人協会の頭脳さえぶっ潰せば、あとは勝手に瓦解すんだろ?」

 

 

そう言うと、ガロウの目つきは捕食者の目と変貌する。

 

 

「狩るぞ。」

 

 

そんなガロウの様子に、ギョロギョロは溜息を吐く

 

 

「・・・これからヒーロー達が来るって言うのに、あんまり疲れさせるなよ。私だって、なるべく体力温存させておきたいんだ。ということで・・・。オロチ様ぁ~、やっちゃってくださ~い。」

 

 

「何だと?」

 

 

ガロウがその呼びかけに疑問を(てい)した瞬間!床から巨大な腕が生え、ガロウをがっしり掴み込んだ!!その握り締めた正体は、もちろん怪人協会のボスである"怪人王オロチ"だ!!

 

 

そして、オロチに握り締められたガロウは吐血しながら呻き声を上げる!

 

 

「うっ・・・ぐふっ!ぐっ・・・うぉぉぉ!!」

 

 

そんなガロウを横目に、ギョロギョロは念力で遠隔で何かを動かすような動きをする。そうすると、ガロウ達の居る狭い部屋が絡繰(からく)り屋敷のように変形し始め大広間に成った!!

 

 

そんな中、エレベーター式に下がる玉座に座りながらギョロギョロは、ガロウを握り殺そうとするオロチに待ったをかける。

 

 

「あっ、オロチ様!ソイツは使う予定なので、殺さないでくださいね!」

 

 

その言葉に呼応するかのように、オロチは一瞬ガロウを軽く握り締めるとパッと手を放す。そうする事で真っ逆さまに落っこちたガロウだが、ブルブル震えながら起き上がろうとする。

 

 

そんなガロウに、玉座から降りたギョロギョロは感心の声を上げる。

 

 

「おー・・・。まだ起き上がるんだ。その執念は、何処から来るのかねぇ?ま、どーでも良いんだけどさ。」

 

 

その言葉が終わるや否や、ガロウは颯爽と起き上がりオロチの姿を見上げる。

 

 

しかし、次の瞬間オロチのツノがピクリと動くと同時ものすごい勢いで伸び始めガロウを襲い始める!その触手の初激をガロウは何とか避けるが、ツノは追尾するかのようにガロウの腹を穿(うが)ち抜き壁に叩き付ける!

 

 

「ツノはオロチ様が、人から怪人に成ったときに最初に発言した部位だ。重く、柔軟で高速。リーチも長い上に、コントロール自在。手強いだろう?」

 

 

その言葉が聞こえているのか聞こえていないのか、ガロウは壁に背を擦らせながら座り込む。しかし、ギョロギョロは何かを待つかのように、ジッとガロウを見続ける。

 

 

すると、腹に穴を開けられたにも拘らずガロウは立ち上がる。

 

 

「問題ねぇ・・・。胴体には、さっきも穴開けられたばっかりだからなぁ・・・へへ。」

 

 

それを、自らに対する挑発と受け取ったのかオロチの攻撃の激しさが増していく。数本のツノの触手が一斉にガロウに襲い掛かるが、ガロウも流水岩砕拳でツノの軌道を逸らしていく。

 

 

そんな猛攻の様子に、剥き出しの通路に居る怪人達も興味を示していく。

 

 

「見ろ!オロチ様が、直々に戦っておられるぞ!」

 

 

「例の侵入者か!?」

 

 

しかし、怪人達が興奮していたのも束の間。ガロウはその怪人達の居る階に避難すると、怪人達を切り裂きながらオロチのツノを(かわ)していく。そして、その走るスピードはどんどん加速していく。

 

 

「フゥゥゥ!!」

 

 

そう大きく息を吸いながらガロウは四方八方へと跳躍して、オロチの攻撃を錯乱させる。

 

 

(躱してばっかじゃ、埒が明かねぇな。)

 

 

そう判断したガロウは、通路から跳躍してオロチの眼前に迫る!

 

 

(懐に入れば、俺の間合い!元人間なら、急所の位置も同じだろ!デケェ所に叩き込んでやる!!)

 

 

そう意気込みながら攻撃をしようとしたが、突如オロチの口が大きく裂けてガロウを飲み込もうとした!

 

 

「何だ!?」

 

 

そう見上げたガロウの目の前に入った光景は、全身からドラゴンの様な頭を生やして四足歩行の異形の化け物に変化したオロチの姿であった。

 

 

「おいおい・・・。犬のバケモンの次は、ミミズの親玉かよ・・・。」

 

 

そう呟いた瞬間、無数のドラゴンの頭とオロチ本体から熱線が放たれようとする。

 

 

(やべぇっ!!)

 

 

そう思いながら回避に徹しようとしたガロウであったが、広範囲の熱線は容赦なく襲いかかって来る。

 

 

そんな二人の様子を見守っていたギョロギョロは、熱線の陰で超高温に耐えようとしているガロウの姿を見つける。

 

 

(超高温には、当然のように耐えるか・・・。)

 

 

そんな中でも熱線は縦横無尽に放たれ続け、二足歩行に戻ったオロチは腕を振り上げてガロウ目掛けて強烈な拳を叩き込む!

 

 

圧倒的な体格差から来る拳に、何とか耐えていたガロウではあったが押し切られてしまい、壁に勢いよく叩き付けられて瓦礫(がれき)に埋もれてしまう!

 

 

「究極生物として完成されたオロチ様と、今のお前ではレベルが違い過ぎる。諦めろ。」

 

 

しかし、黒焦げになりながらも瓦礫から這い出たガロウの目はまだ死んではいなかった。

 

 

「笑わせんな。俺は天才だから、何度も同じ攻撃は食らわねーんだわ。こっから逆転すっから、よく見とけ。こいつは確かに強い。だが、強いだけだ・・・。怪人王を名乗るには足りねぇ物がある。」

 

 

「足りない?」

 

 

ギョロギョロの言葉に、ガロウは答える。

 

 

「全然怖くねぇ。恐怖が足りない。俺が・・・お前等にも与えてやる。恐怖を!!」

 

 

そう言い切ったガロウは、呼吸を整えながら構えを取り始める。

 

 

(肉体の差は・・・技で埋める。)

 

 

そうして構えを取り終わったガロウは、しっかりと前を見据える。

 

 

「さぁ!恐れろ!!」

 

 

しかし、ここで驚くべきことが起こる!なんと、怪人王オロチも格闘技の構えを取ったのだ!しかも、ガロウと全く同じ型である!!

 

 

「嘘・・・だろ?(俺と同じ構え?)」

 

 

そんなガロウを嘲笑う様に、シールドバリアの中でギョロギョロが話しかける。

 

 

「天才なのは、自分だけと思ったか?お前の動きや技など、一目見ればコピーできる。オロチ様を、また成長させてしまったようだな。」

 

 

そして、オロチが初めて言葉を発する。

 

 

望み通り、恐怖を与えてやる。

 

 

しかし、ガロウは一切怖気づく事無く闘気を増していく。

 

 

「はっ!俺の拳を、一目でコピーしただと・・・?わざわざ、こっちのやりやすいスタイルに合わせてくれるとは、優しいとこあるじゃねぇか・・・。」

 

 

そう言うと、人間離れした脚力で一気にオロチに距離を詰める!!

 

 

「後悔しやがれ!!」

 

 

そして、オロチの武とガロウの武による接戦が始まる!・・・事は無く、ものの数秒でガロウは壁にめり込み気を失ってしまう。そして、そんなガロウを見ながらギョロギョロは呟き始める。

 

 

「ヒーローを倒す事への執着。怪人への強い憧れ。そのくせ、怪人らしき衝動や欲望の発露は見られない。人間らしさを捨てきれてないのか?純粋な奴ほど、自己矛盾に葛藤し心の隙を作りやすい。時間を掛けて、徹底的に洗脳してやる。切り札は多い方が良い。もしかしたら、ヒーロー協会もS級以上のカードを隠し持っているかもしれないからな。」

 

 

そう言いを終えると同時、ギョロギョロは雑兵に指示を出してガロウを監禁部屋に放り込ませたのだった。




「客観的に見ると・・・。子供の助けを求める声に呼ばれて、姿を現して怪人さんをやっつける・・・。完全にガロウ君のやってる事って、ヒーロー活動でしかないような・・・。」
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