エロゲ世界転生は地獄   作:ニンカタ

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女の子に沢山好かれる番外編


番外編

 

 

 責任。この言葉を聞いた事がないという人はいないだろう。何らかの事件や問題。それらが起きた時に発せられる言葉。

 この責任には2つの分類がある。それは至って単純だ。自分が起こしたか自分以外のものが起こしたか、である。

 

 「・・・・」

 

 自分が起こした事ならばある程度は納得がいく。罪悪感、恐怖等などと別の感情は発生するだろうが。

 結果的には自分が悪いわけだからな。最終的には諦めがつく……うん。まぁ、つく……筈だ。

 

 『・・・・』

 

 で。問題なのは後者の自分以外が起こした事についてだ。これについてはもう許せないだろう。自分で起こした事ですら時には納得し難いのだ。それはもう許せないし責任取るのは嫌だ!ってなるだろう。

 

 「えー…改めて、確認として質問ですが…良いですかね…?」

 『コクン…』

 「はい。……えーと先ずは…ですね…」

 

 さて、今俺の目の前には4人の女の子がいる。

 右から順に青、緑、金、白、と中々カラフルな髪色をした面々。

 彼女達は口を開かず、ただ自分の事をジーッと凝視していた。

 

 「貴女達は未来の記憶がある。…ですよね?」

 

 4人揃って頷く。どうやら彼女達は未来人?らしい。未来人の定義は詳しく分からないが、能動的に来た○ーミネーターとかの部類ではなく。

 ある日目が覚めると過去の時間軸に来た、というタイムリープ的なあれらしい。

 ……この時点で、色々と突っ込みたいことがあるのだが。彼女達から教えられたこの後の爆弾情報により、その現象についての事は頭から吹っ飛んだ。

 

 「で…あの、その…じ、自分と貴女達は恋人関係にあった……と…」

 『違う。私(僕)だけ』

 「あっはい」

 

 今の発言は宜しくなかった。

 そのせいか部屋に漂う雰囲気が一段階下がった気がする。

 

 怖い。

  

 (マジか……)

 

 もう一度頭の中を整理する為に思考の海に還る。

 先程話した責任についてだが、それが未来の自分のツケであるのならば、これはどちらに分類される事なのだろうか…。

 俺は此方から1ミリたりとも目を離さない4人を見て、現実逃避交じりに天を仰いだ。こんな事ある?

 

 

 

 

 

 

 

 

 「えー右から順にという形で宜しいでしょうか…?」

 

 4人は俺の言葉に肯定の返事をした。これから行うのは自己紹介である。一人は知っているが他の3人はマジで知らない。一応?未来では恋人…らしいので、聞かれたくないこととかあるだろうなーと思い一対一で話そうかと提案したのだが。

 

 『NO』

 

 …表情だけですっげぇ分かった。そりゃ恋人を好きな奴と一緒にさせたくはないわな。これは少し配慮が足らんかった。申し訳ない。という訳で我が家では今、初対面の恋人達による自己紹介という訳の分からない現象が起きようとしている。本当に何故なのか…。

 

 「1番手青霧十華(あおぎりとおか)です。皆さんご存知の通り達郎兄さんの妹です」

 

 青い髪を腰辺りまで伸ばした女の子が1番手を切る。彼女は先程言った通り自分の妹である。そう。妹である。

 

 妹に手を出してるんじゃねぇよクソが。未来の自分だから強く言えないのが悲しい…。でも義理だからセーフか……?いやセーフな訳ないよなぁ…。アウトだよ。十数年一緒に過ごした家族に手を出すのは普通にヤバいんだよ。倫理観どうした?未来の達郎よ。

 

 「……どういう感じで…みたいなの聞いていいか 

?十華…」

 「構わないよ兄さん。先ず私と兄さん2人暮らしじゃん?」

 「うん、そうだな」

 

 親は居る。だけど海外への出張が多く家に滞在する時期は殆ど無い。一応は誕生日になったらプレゼントとか贈ってくれるから、まあ悪い親ではないかなぁ…くらい?

 

 「で、私の誕生日の時にね、間違ってお酒飲んじゃったんだよね」

 「え」

 

 凄く嫌な予感がする。

 

 「で、酔っ払って目が覚めたら兄さんと一緒に一糸纏わぬ姿─」

 「お酒駄目絶対!!」

 

 これから俺は永遠に酒を飲むことを自分に禁じます。酔った勢いとはいえそこまで見境無くなるのはNG。女なら誰でも良いのか?!俺は!!

 

 「でも兄さんの事好きだったしやったーって」

 「やってはいるけどやったじゃないんだよ」

 

 昔から自分によく懐いてくれてるな~とは思っていたが、真逆異性としてまで好きだとは思っていなかった。当たり前だ、物語ならまだしもガチて好きなんだろうなとか考えるはずないからな。

 

 「あー後ね、兄さん」

 「……ん?まだ何かある感じ?」

 

 頭の中で、これから俺は妹とどう接すれば良いのかを考えていた。兄を異性として見ている妹が居るんですがどうしたら良いですか?…こんなの他人兄さん相談出来ないよなぁ…。という思考の中、片耳で話を聞いていると。

 

 「本当の兄妹らしいよ、私達」

 「は?」

 

 もう勘弁して欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 「緑波晴香(りくなみはるか)達君の通う学校で生徒会長をしている」

 「あー確かに見たことは…」

 (達君?)

 

 肩まで掛かる緑色の髪。そしてこの顔。思い出してみると脳裏に引っかかる節がある。全校集会とかで話してるの見たことあるわ。

 

 (へぇ〜生徒会長かぁ…)

 

 なまじ先程のインパクトが凄まじかった為か内心安心している自分がいる。生徒会長。実の妹。うん。まだ生徒会長の方が理解が出来るな。

 

 「……君が居ない生徒会室は不思議な感じだよ。当たり前の存在が居ないだけであんなにも変わるものなんだね…」

 「え、俺生徒会入るの?」

 

 特に何も活動的な事はしていないのが自分だ。やるにしても明らかに面倒そうな生徒会へ自分カラ入りに行くとは思えない。

 

 「私の時は入ってなかったよ」

 

 十華の時は生徒会所属ではなかったようだ。世界線が違うとかそんな感じか?

 

 

 「君は僕に会いたいが為に生徒会に来たね。最初僕はそんな不純な動機で入ったのか?と嫌な気持ちを抱いたのを今でも憶えているよ。でも君の仕事に対する態度は真剣で徐々に君の事が気になる自分が居たのも─」

 「あっはい」

 

 早い。凄く早く自分との思い出を話してくれている。持ち時間で全て俺に話す気だなこの人。ていうか俺そんな理由で入ったの?えぇ…マジで?いや緑波先輩綺麗なのは分かるけどそこまで…?

 

 「今の君は僕の事を覚えていないようだが、これも僕への罰なのかもしれない。僕はあんなにも君と愛を語らい合ったのに、それを一時とはいえ忘却し、君のような奴と付き合う筈がない。…なんて突き放したからね…」

 「あっはい」

 

 記憶喪失系ヒロイン?!更に別の属性持って来たなこの人。自分からしたら本当に知らない事なのでどう答えてあげるのが正解か分からないよ…。そんな自分の様子に更に緑波先輩は悲しそうな表情を浮かべ…

 

 「でも今度は僕の番だよね。君をあんなに傷付けた僕を君は愛してくれた。だから奇跡が起こったんだ。僕の記憶は戻りそれを君は─」

 「はい…はい…」

 

 それから十分くらいか?他の3人が止めに入るまで緑波先輩の思い出語りは続いた。十華とは別のベクトルでインパクトある人であった。あんな感じの性格だったんだ…。

 

 

 

 「すぅぅぅ……えぇ…お願い…します」

 「コルデリア・ジュロワール。貴方からしたら……悲しい事ですが、初めまして…ね」

 

 明らかに高そうな白のドレス。足まで届きそうな程にある金色の髪。そして所作の1つ1つに出る育ちの良さが隠し切れていない。何処からどう見ても…

 

 「お姫様…?」

 「はい。とは言っても少し名のしれたくらいですが」

 「あっ、兄さん。名前ヒットしたよ」

 

 名前が検索機能でヒットするくらいの名前は。少し名のしれたとかいうレベルじゃないんですよ、お姫様。

 

 「えぇ…分からない…分からないよぉ…」

 

 今までは私生活の延長上に居た人物だったので出会い方は何とか納得出来た。内容は納得出来ないのと、聞き取れなかったのはあるが。今回ばかりは本当にどういう経緯で目の前にいる天上人に会えたのか。そんな自分の内心を察したのか、クスリと笑った後にジュロワール…さん?で良いのかな、様とか付けた方が良いか…?は口を開いた。

 

 「覚えてないかしら?コルちゃんって呼ばれてた女の子の事を…」

 (そういうパターンかよぉ゙ぉ゙ぉ゙ぉ゙!!!)

 

 覚えている。確かに昔仲良くしてた子にそんな名前の子が居た。当時は「へぇ~外国の人の娘さんかな?綺麗だなー」くらいにしか認識してなかったが覚えている。

 

 再会系ヒロイン!!そういうのがあるのは知っていたが自分にそんな存在が出来るとは全く思っていなかったのでかなりの衝撃がきた。ていうか…

 

 (大事な姫様を其処らのガキと遊ばせるなよ……!!!)

 

 物語とかならスルー出来るけど実際に起こると目茶苦茶そこが気になる。だってただのガキだぞ?こちとら何の後ろ盾もないただのガキ!あれ?

 

 「え?何でそもそも来れてるの?」

 

 昔ならまあ百歩譲ってセーフとしても、今はどちらも成人が近い男女。どこの骨とも知れない相手、しかも男に自分の娘を会いに行かせるとは思えないのだが…

 

 「ああ…それはですね」

 

 スッとジュロワールさんは首元のスカーフを取る。すると露わになった首元には生々しい刃の傷跡が残っていた。

 

 結婚したい人がいます→駄目ですか…→なら死にますね→近衛の人のセーブ→死に損ないましたか…なら舌を噛んで…→分かった分かった!!

 

 「─という流れで来れました」

 「」

 「この傷はその時のですね」

 

 腹切り。一番習ってはいけない日本の精神をジュロワールさんは学んでしまったらしい。死なせるくらいなら…というジュロワールさんの両親の苦悩が目に見えるようだ。

 

 「記憶を無くしても構いません。また一緒にいましょうね!貴方」

 

 何処までやればこんなになるんだ…?自分は未来の達郎が起こした出来事に思いを馳せ、頭を抱えるしかなかった。

 

 

 

 

 

 お腹いっぱい。もうお腹いっぱいだよ…でもまだ居るんだよなぁ…しかも…

 

 「シラーラ・エヴァンライト。ターラ様の妻です」

 (完全に世界線が違う!!!)

 

 白いローブを羽織った如何にも聖女ですってみための白髪の女の人!!今までは一応は現代世界だったじゃん!?でも目の前に居る人完全に異世界の人だよ…!だって何か光ってるしぃ…!!

 

 「シラーラさん」

 「シラーラとお呼びください、ターラ様」

 「…ターラ様って俺だよね…?」

 「はい、前世のお名前なので少々困惑するとは思いますが…」

 「前世!?」

 

 いやいやいやこれに関しては絶対人違いだと断言出来る。だって前世の記憶あるし、今更だけど俺転生者だからね?言う暇なかったから言えなかったけどさ。前世の自分普通のサラリーマンだから。そんな様付けされる世界に居なかったから。

 

 「無理もありません。ターラ様は怨敵である光の者達により記憶を封印されたのですから…」

 「いや多分違─」

 「少々記憶の封印を解きますね」

 

 思い…出した!何か居たような気がしてきた!あっやっぱりそうでもない気も…

 

 「やはり私の力では…」

 

 …取り敢えずどんな感じだった?異世界でのターラ様ってやつ…

 怖いもの見たさではあるが聞いてみる。

 

 「ターラ様は異端の聖女と呼ばれた私に手を差し伸べてくださいました」

 (異端の聖女…異世界感あるな…)

 「そしてターラ様は私達のような異端と呼ばれる者達を進んで助け、その身を捧げてくださった偉大な方なのです」

 (凄いなターラ様って)

 

 記憶のない前世の自分の出来事を聞かされてもしっくりこない。でもシラーラさんがそのターラ様って人を好きなのは伝わって来た。

 

 「え?でも過去の話ですよね、それ?」

 

 未来の恋人的な触れ込みだった3人とは違い、これではシラーラさんだけ分類が違う。前世系ヒロインじゃん。

 

 「ターラ様はこれから光の者達との戦いを経て、そのお力を取り戻すのです」

 「え」

 

 バトルモノまで入ってくるの?そしていずれは私と…もじもじとした動きを見せるシラーラさん。可愛い…可愛いんだけどなぁ…こんな訳の分からない状況じゃなければなぁ…。

 

 「一旦解散!!!」

 

 これ以上は本当に無理。だから今日は勘弁してください。

 

 

 

 

 

 「不在着信50件…!?」

 

 しかも全部知らない番号である。もしかしたらあの4人だけじゃないのか…?……知らない!俺は寝る!!いや寝かせてください!もう限界です!!

 

 




達郎は自分の記憶を信じられなくなった。


沢山の女の人出すの大変だわ。
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