Urban Archive   作:うちげば

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任務 - アビドス 【4】


 

「さて、着いたな。」

 

砂漠地帯の一角、そこにヘルメット共のアジトはあった。

 

「ここが…。」

 

「うへ、ルナちゃんなにしてんのさ?」

 

「うん?」

 

チビ助がなんかポケットをまさぐってるな…ておい待て何だその破片は?!

 

「ラルクス。」

 

「…な、なんだよ?」

 

「貴方は先の件で依頼通り無茶せず戦った。」

 

「だからまずひとつめの情報…私の秘密の一部を話します。」

 

チビ助はそういうと、手に持った破片を自らの胸…それも心臓が位置する場所に突き立てた

 

「わぁ、ちょっと、駄目ですよ!?」

 

「おい誰かやめさせろ!」

 

「まって、ちょっ、早まらないで!!」

 

「ラルクス…しっかりと御覧になられてくださいね。」

 

「私の秘密、まずひとつめは…破片と私が呼んでいる物質を使って自らの姿を変えられること。」

 

チビに破片が深く刺さっていき、血が溢れてくる。

 

「ある人々は怪物と呼び」

 

流れた血が、まるで生きているかのように動き出す。

 

「またある学者たちはアブノーマリティと言い」

 

チビ助の皮膚という皮膚を這いまわり、赤く覆っていく。

 

「またあるものたちは幻想体と呼んだ―そんな存在達。」

 

赤いヴェールが霧散し…波打った装飾の付いた緑の紳士服に身を包み、赤い花の咲いたダークグリーンのシルクハットをかぶった、ホシノくらいの背丈のチビが露になる。

 

「彼ら以外の姿にもなれますが…ともかく今現状はそれらの力だけを、擬似的な”己の姿”として手にすることができるのです。」

 

「御覧になられましたか、ラルクス。」

 

「――でしたら結構です…このアビドスに”笑顔”を咲かせましょう。」

 

◆=◆=◆=◆=◆

 

「びっくりだね……」

 

依頼人が腰を抜かした体勢のままそう言った。

 

「ああもう急展開過ぎて何が何だかさっぱりだ…まあいい、そういうって事はあんたも戦力になってくれるんだな?」

 

「驚きましたね、チビ助とお呼びになってくれないのですか?」

 

「だぁ、いいだろそんなもん、それより戦力なんのかって聞いてんだこっちは!」

 

「支援攻撃はともかく打撃は与えられません…ですがサポートは可能です。」

 

「大丈夫なの?」

 

「ええ。この通りピンピンです。」

 

くそっ…慣れないとか

それよりも今ので気が付かれたな、連中外に出てきやがった。

 

「お…お前らァ!呆けてる暇はねえぞ!」

 

「ラルクスさんが動揺してどうすんのよ!?」

 

「ん、戦闘準備。」

 

「さぁ、始めましょうか~。」

 

「うへぇ…ルナちゃんがルナさんなっちゃったねぇ…。」

 

〔あっあの、みなさん、もうそろそろ戦闘です!〕

 

「みんな準備急いで!」

 

「ラルクスさあぁん!突撃しないでくださぁぁい!!」

 

あ~もう知らん、憂さ晴らしに吶喊してやる。

何が何だか知らんが突撃してやるもう。

 

「おじさんたちも行こっか!」

 

「ひ、ひゃい!」

 

「ホシノは前面に立って防御、みんなが蹴散らす形で!」

 

「そう上手くいくの!?」

 

「ラルクスさんが先陣を切ってくださったおかげで可能になったみたいですね~」

 

「ん。あの人、銃を叩き落としながら暴れてる。」

 

「あっロケラン持ちが気絶した……」

 

◆=◆=◆=◆=◆

 

「なんだよあんたぁ!?」

 

「知らんこっちが聞きたい!」

 

「おじさんたちも居るよー!」

 

「逃げろォ!アビドスの奴らも来たぞおおぉぉぉぉ!」

 

 

ドゴォオ!!

 

 

「今度はなんだよこのツタぁ!」

 

「降りられねンだけどぉ!?」

 

「ぎゃあああああ!棘が刺さったァ!!」

 

「武器の入手先はどこだ、言え」

 

「なんでアンタに――」

 

「言え。」

 

「ㇶッ…」

 

「いえ。」

 

「あっあの……」

 

「言えっつってんだよ俺はぁ!!砂漠中引きずりまわしてやろうかオオ?!」

 

「はひぃ、いいまひゅ、言いますからぁ!」

 

「どこからのだ?」

 

「カイザーPMC製のとはだけ聞いてま…」

 

「俺は!!どっからのだっつってんだ!!」

 

「ひぃ!!」

 

 

ズゴォンン!!

 

 

「なんでまたツタぁ~?!」

 

◆=◆=◆=◆=◆

 

「さて、と」

 

吶喊と蔦と襲撃で滅茶苦茶になった敵拠点内、そこで証拠品や使えそうな物資、さらに捕虜とした連中をまじまじと見ながらそう零す。

 

「依頼人。こいつ等はどうするさ?俺ならそこらへんに埋めておくけど。」

 

「ちがうよ?生徒さんは人間。おーけー?」

 

人をバケモンみてぇに言いやがって、こいつ…。

 

「じゃどうすんだ?」

 

「この子たちは…半分はアビドス、もう半分はシャーレ所属の生徒さんって事で迎え入れよっかなぁ~、って。」

 

「へぇ…寝込みを襲われてくたばりそうな妙案だな。」

 

都市や裏路地じゃそのうちえらい事になる。

 

「そんなことはしないと思うけどなぁ~…ねっ、みんな?」

 

「おうおう、一心不乱に首を縦に振りやがって…、いいかあんたら」

 

「なんだ…?」

 

「おれは依頼人に従う…けどもしもの事があればその時は――」

 

「そっ…その、時は……?」

 

「…火にぶち込んでやる。覚悟しとけ。」

 

「っ…。」

 

『ダメだろ。裏路地のちびっこ共には優しくしねえとさぁ…、あ、茶飲む?紅茶だけど。』

 

「…なんてな!冗談だ。それよりも良かったな…こいつん所はあんたらが思ってるより悪かねえぞ?」

 

「はぁ!?あんたにアタシらの何が判るって、んだ…ぁ。」

 

「まぁまぁ、全員でこれでも飲んでろよ、さっきまで叫んでたからのど乾いたろ?」

 

そういって紅茶を出してやる…俺の娘を自称してた大槌のガキんちょの好みのだ、あいつは冷めてもうまいとかって言ってたし水出しでもいいだろ。

 

「…うめぇな、これ。」

 

「だろ?拾ったら俺の娘を自称しだした変なガキんちょが良く飲んでたんだ。あいつ裏路地の捨て子だってのに舌肥えてたなぁ~…。」

 

「それよりそっち、どうだ、何かわかったか?」

 

「いえ…まだなにも……」

 

「そうか、あんたはもういいぞアヤネ。ノノミと一緒にこいつらの手当てを頼む。」

 

「にしたってこんなのじろじろ見ても分かんないわよ、というか全部ゴミみたいなもんなんだし燃やすなり壊しちゃってもよくない!?」

 

「ゴミじゃないぞ?敵の装備品ってのは動かぬ証拠の一つだから…熟練のやつが見れば空薬莢一つで組織の内情丸わかりだしな。」

 

「はぁ…借金返済もあるっていうのになんであたしらがこんな観察会――」

 

「セリカちゃんっ!それは!!」

 

「…アヤネ、別にいいさ。それにもう聴こえちまった、依頼人もそうだろうな。」

 

「うん、そうだね…。ところで、借金返済って――いったい何があったのか教えてくれるかな?」

 

「ああ勿論、学校に帰ってからで大丈夫だよ…だから、ね?お願い。」

 

 

 

 

 

”ふと、シャーレ近くの道の片隅に自販機が置かれているのに気が付いた。 どうやら四つの商品を扱っているらしい。一つ買ってみよう。”(E.G.O.I.S.T選択)

  • ▼赤い缶 (アビドス)
  • ▼青い缶(パヴァーヌ)
  • ▼紫色の缶(アリウス)
  • ▼”…。”(別の選択肢が発生)
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