Urban Archive 作:うちげば
某日。アビドスの教室、その一室では会議の準備が進んでいた。
皆が皆、未だに帰らないラルクスへの心配を胸中に抱えながらもそれを隠して穏やかそうな雰囲気を醸している。
「それではアビドス対策委員会の定例会議を始めます…、それでは意見のある方は挙手をお願いします。」
「はい、はい!」
「では、セリカさん。」
「皆が知ってる通りこの学校の財政状況は、まさに破綻寸前としか言いようがないわ!」
「でも私たちが返せるお金には限度がある…、私たちも頑張ってるけど正直いって返済しきれない。」
「けど諦めるわけにはいかない…だから、何か一発、それも大きいのを狙わないとよね!?」
「大きな一発、といっても……一体??」
「それは…、これよ!」
セリカちゃんが何かを取り出した。
…ほぇ?あれって――――――
「ちょっとまとっか。マルチぃ…じゃないかなぁ~それぇ……」
「…いや、マルチ商法だ、間違いないわ。あからさまに謳い文句が詐欺詐欺しいし。」
「うそでしょ!?」
「ほんとほんと。私も一回おばあちゃんが似たような内容のやつに引っかかりそうになってたもん。」
まぁ信じられないよねー…自分が持ってきたものの内容が詐欺だって。
「うん、先生の言う通りだよぉ。次から気を付けないと。悪い大人に騙されて、人生手遅れになるかもしれないよ~?」
「……。」
「まあそう顔を赤くしなくてもいいよー。誰でもそういう些細な間違いはあるし。」
「じゃ、次行ってみよっか!」
さらに案は出てきた。けどまともな内容はひとつも…いや一つはあったかな?
アイドル…いや、でも…アイドルかー……。
「プロデューサー、なっちゃおっか。」
「…ちょっと!?」
「~♪、…あ、そうだ。」
「ルナさん?」
「ひまつぶしー…すぅ………むにゃ……」
「寝たぁ!?」
「…成程、睡眠を利用して切り替えましたか。」
「それはそれとして皆々様方お久しぶりです。ところで資金確保であればこの案はどうでしょう?」
「どんな案ですかぁ~?」
ルナはノノミが質問したのを皮切りに、さらにすらすらと喋り出した。
「あの忌々しい砂です、砂を利用するんですよ。」
「これ程の砂を腐らせておく意味はありませんし…ヤスリの様な物や砂時計、ああそれと砂瓶を利用した小物なんて物も良いかもしれません」
「とにかく、その類の物品を生産して外部へ販売するんです。幸いこの身の彼女が満足に遊べるくらいには砂質は良いようですので。」
「ああ輸送については車両を用意していただければラルクスにでも投げ…んんっ、任せられますのでご安心していただいて構いませんよ。」
さっきまで鼻歌を歌っていたルナが急に寝て、かと思えば会議に参加してきたのでみんな目を白黒させている。
でも、ノノミとホシノだけはにっこりと笑ってその案に頷いた。
「うへぇ、凄い良い案じゃ~ん♪」
「すばらしい案ですね~!」
「ですね、けど……」
「みなさん…?」
◆=◆=◆=◆=◆
「やー…凄かったね……。」
あの後アヤネちゃんがぶちぎれ、こりゃ大変だっていうんで一昨日と同じ柴関ラーメンに訪れた。
…うん?あれって………
「はぁっ…はぁっ…。くそっ、どこに行きやがった!」
「出て来い!アンタは生きて返さねぇって決めてるんだ!!」
「時期に地獄に送ってやるってなァ!だから…ッ、出て来いやぁ!!」
「ラルクス?!」
「えっ!?」
間違いない。けど服に、血が……。
「ラルクス!こっち、こっち来て!!」
「あぁ…?依頼人!?」
「こっちに…違う違うそっちじゃなくて…そう!こっち!!」
そこらかしこに粘着質な液体をまとった棘の様な何かが刺さってる……
「ちょっ皆ごめんね、詰めて詰めて!」
「ラルクスさん!一体何が……!?」
「しくじったんだよ…くそったれ、あそこは銃を使うべきだったってのに………」
「うへ!?銃持ってたの!?」
「それどころじゃないでしょ!大将ヤバイ怪我人来ちゃったどうしよう!!」
「こっち、こっちで安静にさせとけ!…あんちゃん何やったらこうなんだい!?」
「あぁ…しくじったんだよ。」
「喋んないの首元に三本も刺さってるんだから!!」
抜くべき…じゃないね、かえって危険だ。
…あれ?
「あ…抜けちゃった!!」
「ごふっ…。」
「ちょっと、大丈夫!?」
「おーけーだぜんぜん……」
「ダメじゃん!」
とんでもない状態のラルクスを皆で介抱して、元居た席に戻る
幸い前にトリニティの例の子たちにお世話になってるお陰で知識があったし、処置はしっかりと行えた。
こけただけで血相変えて飛んでくるもんね、あの子たち。
「あー…心臓に悪いなもう。」
「ん。私で落ち着いて。」
「あー!シロコちゃんだけずるいです、私も~!!」
「ぐぇ」
ギブギブ苦しいっす苦しいっすお二人さん。
おやぁ…あちらでもじもじしてる子は……
「あ、あのぅ…。ここで一番安いメニューって、お…おいくらですか?」
68だ。
6 8 で し た 。
(情報提供:ラルクス)
「あっええっと、580円の柴関ラーメンです!」
「…ふふっ。」
目が輝いてますねぇ…確か資金振りが良くないんだっけ。
どこも世知辛いんだな。今度はあの子たちにもなにか依頼をしようかな。
「社長。さすがに今月やべえっすよ。」
「そ…それは分かってるわよ!」
「いやまぁ
「…ルミス。」
「はい。」
「
「
「ええ、そうです。その上で我々は今回の任務、どうすべきだと思いますか?」
「…やっぱクソカイザー共っすし、断るべきかと。」
「スィーネさんの言う通りに断ったら、今度こそ一文無しだよ?」
「その件なんですがね…ほら、あちらに。」
「なんすか…えっ父さァん!?」
「声が大きいからバレるんじゃなーい?」
「やっべ、さーせん。」
うん?なにか喋ってる?
「あの人たちアビドスじゃない?アルちゃん。」
「ほんとじゃない!」
「…彼らの組織体系は今困憊した状態にあります。あちらにつけばカイザーより値は低いでしょうが利益は見込めます。」
「なるほどね…でも、どうやってカイザー相手に断るの?」
「重要度の高い任務を受けたので断らざるを得なくなったと言えば。」
「怒られるんじゃないすかい?」
「ルミス。あちらの彼は我々の元所属先の鉄指事務所のナンバーツーですよ?所長を除けばトップです。」
「けど武器持ってるたぁ限らねぇじゃないっすかよ」
「いいえ、持っていますよ…まあ今は満身創痍の様ですが。」
ラルクスの知り合い?あっちは娘さんかな…であっちが奥さん?
「では決まりですね。」
「っすね。」
「ダメよ!何勝手に決めてるのよ!」
「カイザーPMCの総力より恐らく彼の方が強いです。御安心を」
「俺らの武器ももらえたら逆襲も行けるっすしね」
「はぁ…これは大変な事になりそうだね。」
「くふふっ、やったねアルちゃん!」
「ちなみに私たちがあっちと戦えば…?」
「我々二人の存在に躊躇いを覚えることなく彼があなた方を殲滅、我々は殺害とはいかなくとも瀕死に追い込まれるでしょうね。」
「な、なんですってェ~!?」
「お待たせしました!」
「なんか多いね。」
「ああ、ちょっと手元が狂って量が増えちまったんだ。気にしないでくれ」
「言ってる場合!?」
…ちょっと声かけて見よっかな。
「あの―――」
「おい。みんな、たべおわったみたいだよ。」
「えっあっ、わかった、すぐ行くね!」
また今度か
…ラルクスその刺さり具合でその歩き方はまずいよ!?
帰って来たラルクスさん
よかったね。
”ふと、シャーレ近くの道の片隅に自販機が置かれているのに気が付いた。 どうやら四つの商品を扱っているらしい。一つ買ってみよう。”(E.G.O.I.S.T選択)
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▼赤い缶 (アビドス)
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▼青い缶(パヴァーヌ)
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▼紫色の缶(アリウス)
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▼”…。”(別の選択肢が発生)