Urban Archive 作:うちげば
「いやぁ、久しぶりだな…ブラックマーケットってのは。」
「ルミスちゃんは来たことあるの?」
「あぁ、昔こんな感じの場所にいた所を保護されたんすよ…あの時は所長はめちゃくちゃハンサムだったっけな。」
「そうなんだ…あっそうそう、そんなに無理に敬語を使わなくていいよ、もう知り合いみたいな感じだしね!」
「…そうかよ、だったら俺はこうさせてもうらうぜ。」
ルミスちゃんは俺っ娘だったね、そういえば。
「……。」
「ラルクス、デスチキン南蛮なるものがありますよ!一度試してみませんか!?」
「黙って配置についてろ。」
「あちらに随分と可愛らしい機械が!ルミス、あれの構造は分かりますか?!」
「…いやわかんねーって。あとテンションこえーよ。」
スィーネさんはなんだかハイテンションになってる…こういう場所は初めてなのかな?
「くそっ…ただでさえ嫌な昔話を思い出しちまってるっていうのになんでこんな………」
「アルティメットデスチキン南蛮?!なんともそそる響きではないですか!」
ラルクスは辟易してる。
……あっそうだ、あのことについて聞いておかなきゃ。
「あはは…、そういえば気になってたんだけど――」
「お姉さんの件、本当?」
「…なんで聞く?」
「相手が学生でないとはいえ顔見知り、というか友達になった以上は、ね。」
「それに、いつかその事が原因で何か良くない事態が起きて、他の誰かや背負ってる本人が苦しむだなんてことは嫌だもん。」
「お人よしだな、反吐が出る。」
「なにさ…まぁ、私の恩人の真似ですし?」
「…。」
「……私は昔いじめにあっててねー、その時に友達が同じように接してくれたんだ。」
「それに、まるで妹みたいにかわいがってもくれた。」
「けどその子は、もういない。でも、それでも私にとっては箱舟のような、救いのような人だった。」
「だから私も誰かのためになりたい。子供たちは当然、友人や身内の人たちもね。」
「そう言うやつは大概ペテン師だった覚えがあるんだけどな。それとお断りだ。」
「それでもだよ。知って、そしていつでも助け舟を出せるよう備えておきたいんだ」
「渡しませんよ?渡しませんよ!?」
スィーネさんスィーネさん、ぜんっぶ台無しです。全部台無しになりました、今ので。
でもまぁ、和んだしいいか。
「取らない取らない…で、どうかな?教えてくれる?」
「…レミントンのアホ面に100発入れてからなら話してやる。」
「それは看過できないなかなあ、けど…そうだね。話したいときに話してくれたらいいよ。」
「…きっと
◆=◆=◆=◆=◆
「…ねぇ。周りの人達が離れていってない?」
ふと、さっきまであちこちを見渡していたシロコがそう尋ねて来た。
「本当だ。」
「なんでなのよ……。」
セリカも不思議そうにしてる。
「俺らは身なりがきれいな見知らぬ連中なんだもんよ、そりゃ警戒するだろうな。」
「きょろきょろすんな、気取られたら終いだ。」
「でも、色んな人が出入りするんでしょ?そんなに気にしてくるかなぁ?」
「道に残っている方々もいますし…、気にしすぎではないでしょうか?」
「多分残ってる連中はなにかあったら囲んで袋叩きにしようって魂胆だろうな。嫌なもんだよ。」
「そういうルミスさんとラルクスさんは随分と歩きなれてるんですね~…。」
「片や捨て子、片や裏路地のネズミの子供…慣れてない方がおかしいだろうよ。な?」
「ルミス。いい加減警戒に戻れ――――」
「うわああっ!?まっ、まずいですー!ついてこないでくださ~いっ?!」
「ごるぁあ!待ちやがれェ!!」
「わわっ、どいてくださいいい!!」
「…交戦準備。ルミス、スィーネ、いつもの武器を使わせてやる。今回は意識外からの攻撃に徹せ。」
「「了解。」」
「合図で仕掛けろ。」
「わわわっ!そこをどいてくださいー!!」
ムリだ…どいたら危険だ。
そう思って、受け止める姿勢になる。
「いったぁ……。」
「あっごめん…。」
受け止めはしたけど…勢いはそのままに突っ込んだ形になった
鼻の骨とか大丈夫かな?
「大丈夫…?な訳無いか、追われてるみたいだし……」
「あっ、ありがとうございます…それが……」
シロコが手を取って起こしてあげると、彼女は困ったという顔で追跡してきていた相手を見やる。
「なんだお前等!?どけよ、アタシ達はそこのトリニティに用があんだよ!」
「わ、私なにかしましたか……?」
状況を察したのか、ルミスが配置についたまま言葉を発した
「…がきんちょがいっぱしに金目当てかよ。」
〔あっ、思い出しました!!その制服…キヴォトスいちのマンモス校の一つ、トリニティ総合学園です!〕
「そう、そしてキヴォトスで一番金持ってる学校…つまり拉致って身代金をたんまりもらおうってことだ!」
「拉致って交渉す、どうだ、なかなかいい案だろ!?」
「あほか、こっちにゃシバいて交渉の野郎が俺含めて3人もいんだぞ?お?」
「…スィーネ」
「御意に。」
一瞬でスィーネさんが不良生徒二人の後ろに着き、
「…糸針工房の特徴は貫通力が桁違いな事ですので。」
――肩をレイピアのようなもので突いた。
「でぇッッ!?」
「なっ!?」
幸い本当に貫通してはいない。
けど、二人は深傷を負ったのか肩から血が出ている。
「あ…。」
「寝ようか、あんたら。」
さらに、追い打ちと言わんばかりにルミスちゃんが大槌を叩きつけた。
「うっし、終了。」
「掃除屋がいないのが難点だな。」
「それは贅沢というものでしょう?」
「ちょっと…やりすぎなんじゃ……?」
「知らんな。ルミス、スィーネ、手伝え。こいつ固まっちまった。」
「うっわ、またやらかしたのかよ。」
「貴方という人は…また怖がらせたのですか?!」
「アンタらのせいなんだがな。」
トリニティ総合学園の子が、恐怖の表情で固まっている。
ひょっとすると、三人に案内を頼んだのは間違いだったのかもしれない。
いいや…絶対に間違っていた。
”ふと、シャーレ近くの道の片隅に自販機が置かれているのに気が付いた。 どうやら四つの商品を扱っているらしい。一つ買ってみよう。”(E.G.O.I.S.T選択)
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▼赤い缶 (アビドス)
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▼青い缶(パヴァーヌ)
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▼紫色の缶(アリウス)
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▼”…。”(別の選択肢が発生)