Urban Archive   作:うちげば

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任務 - アビドス ≪太陽みたいに暖かい夢 - Ⅲ≫【19】


 

「何をしているッ!」

 

アビドス砂漠はPMC拠点、その中で指揮を執るPMC理事は怒りのあまり顔のインジケータをもはや赤一色とまで思える程に発光させていた。

 

本来であればレミントンと合流してホシノを黒服へ、見返りに報酬金を手にし、その金の一部と黒いパイプ(裏の繋がり)で得たとあるキヴォトス人の遺体をレミントンに渡す…筈だったからだ。

 

だが、どうだろう?

 

「やっほー、ホシノは元気にしてるかぁい?」

 

「ぐぬぬ…ぅ……」

 

目の前には

満身創痍のレミントンを蹴り飛ばしながら、キヴォトス人の遺体を丁寧に抱いた紫の服で身を包んだ女(紫の涙-イオリ)と鉄板の様な武器を引きずる初老の男が入って来ている。

 

「誰だッッ!…誰なんだ貴様ら!!」

 

恐怖を押し殺してそう声を上げるが女はからからと笑うばかり

 

「私らは別になんだっていいじゃないかい…、それよりホシノは元気にしてるかって聞いてるんだけど?」

 

「持ってるものを渡せ、あるいはここでくたばるか?!」

 

「やめときなよ、勝てる訳ないんだからさ。ははっ。」

 

「ぐっ…。」

 

何時もの様に脅したい。が、佇まいを見ただけで強者と分かる彼女にはこれ以上は悪手と思いそのまま無い口を噤む。

 

「イオリ…、ホシノはもう開放すんのか…?」

 

「いや、まだいい…一緒にどうなるか観ようじゃないの。」

 

「ほほほ!そら良いのう!!」

 


 

「よーし、どんどん行こー!!」

 

さてと…、上手い事ここまでは来れた。

けど数が多い。PMCの拠点に近づくにつれて敵が強く多くなってきてる。

 

「んぅ…全然減らない、もう少し火力があれば……。」

 

「シロコ先輩、後ろ!!」

 

「うぁっ!」

 

ドゴオンッ!

 

〔さっさと行け!〕

 

「ありがと!!」

 

〔あんな遠くから射撃を当てるだなんて…。〕

 

「さすがに厳しいですね~……けど頑張りますよぉ~☆」

 

「邪魔よ!!」

 

ダダダダダダダッ!

 

〔次の敵部隊、来ます!!〕

 

アビドスの皆がキツそう…手の空いてる子がいないか聞かないと!

 

「ヒナ、手の空いてる子って居ない!?」

 

〔居ない!こっちも厳しい!!〕

 

〔なあ、こいつらなんか強くないか?!〕

 

〔そりゃそうでしょイオリ、だってあと少しで拠点なんだよ!?〕

 

〔アコ、あとどれくらい居る?…分かった、全部蹴散らす!!〕

 

「ファウスト、そっちは?!」

 

〔ダメです!!〕

 

それもそうか…だったら――――――

 

「ごめん三人とも、本気でやって!!」

 

〔よし来た!殲滅しろってよ!!〕

 

〔こちらアコ。我々の目標地点を占領しました、陣を展開しておきます。〕

 

「おっけー!」

 

◆=◆=◆=◆=◆

 

「なんとか…来れたね。」

 

ゲヘナの皆が陣を展開してからというもの、それまでは敵の砲弾が降ってくる黒海だった青空が一度晴れ、その後瞬く間にゲヘナ勢の狙撃手による支援射撃で再び黒に染った。

さらにそれを合図にトリニティの皆も形勢逆転、なんと拮抗の状態から前線に出ていた敵の3分の2を烈火の如き勢いで一気に片付け、その上陣を展開するという戦果を出す。

 

「みんなおつかれー!」

 

「まだいけるわよォー!!」

 

アビドスの皆も奮闘。ゲヘナ トリニティ勢双方の討ち漏らしを次々に墜としきり、救助へ踏み込むボルテージはマックスだ。

 

「おつかれさま。」

 

「なんとかな…。」

 

ラルクス達も結構な数を減らしていたらしく、みんな服が機械油でびしょびしょになっている。

 

「にしても、ここって――」

 

「この痕跡…多分、学校だよね?」

 

『そうだ、ここが元アビドス本館だ』

 

「あんたは…!!」

 

『よくここまで来たな、アビドス対策委員会』

 

『ゲマトリアはここに実験室を置いている…入りたいのならば今からくる軍勢をどうにかしてみろ。お前たちに出来るはずもないがな。』

 

「…。」

 

『なんだ?後ろに何かあるのか?』

 

「…ごきげんよう。」

 

『便利屋!?何故ここに?!』

 

「私たちがここに来た理由なんて決まってるでしょ?さぁ対策委員会、さっさと行きなさい!!」

(言っちゃったぁぁぁーーっ!!)

 

「さっすがアルちゃ~ん!!」

 

『便利屋風情が何を――』

 

「アルちゃん!」

 

「さて」

 

「終わりにしましょう。」

 

◆=◆=◆=◆=◆

 

 

『あり得ん…こんな……。』

 

あの後、戦闘は特筆すべき事も無くあっさりと終わり、PMC理事は散々足蹴にされた挙句捕縛されてしまった。

 

「ホシノは、この先の地下にある、実験室に、居るんだな?」

 

『……。』

 

「ホシノは!!」

ドゴッ!

 

『うぅっ…。』

 

「この先の地下にある!!」

ドガッ!

 

『ぐぁっ……』

 

「実験室に!!」

ゴッ!

 

「あぁ………。」

 

「居るんだな?」

 

『そう、だ……。』

 

「痛そう…。」

 

実際痛覚があるかは分かんないけど響くだろうね…。

 

「案内しろ。」

 

『わ、分かった…。』

 

 

 

 

 

 

 

『ここが、そうだ。』

 

「…なんで居る?」

 

「貴女は…。」

 

紫の服。三本の剣。薄笑いの表情。

 

「やぁ、改めて自己紹介をしておくさね…私は紫の涙、イオリ。」

 

紫の涙、イオリ。

 

「…その子は?」

 

「ホシノとかいう小娘の先輩だよ」

 

「どうするつもり?」

 

「なぁんにも?…ただ、そっちで弔っておいてもらいたいってだけさ。」

 

「あぁあとラルクス、悪いけどレミントンには逃げられたから。」

 

「は?」

 

「もし会う事があったんなら気を付けな…きっと殺したくなるだろうから。」

「ま、私はどうなってもいいけどぉ?でも殺すと依頼主が顔曇らせちまうだろうねぇ?」

 

「いんやぁ、油断したのう。」

 

奥の暗がりから声が聞こえた。

そこから鉄板の様な何かを引きずって、初老の男性が現れる。

 

「ッ!おいぼれェ!!」

 

「へっ?」

 

「あぁ、まンだ恨んでるか…それもそうだろうな……。」

 

「なんで…テメェがっ!!」

 

おいぼれ?

 

「…そこの、ラルクスが世話になってる…ヴェンだ。」

 

「あ…どう、も?」

 

「ほほほ…ラルクス。まだ、憎いか?ん?」

 

「…。」

 

「自制心…に、したぁ歪よの…、鍵で閉じたか。」

 

「黙れ。」

 

「黙らんさ…。ラルクス、あのウナギ男を討つなよ?」

「討とうもんなら…戻れはしないだろうな。」

 

「…はよ行け。」

 

 

「…行っちゃいましたね~。」

 


 

あなたのせいでユメは死んだのよ?

 

「…うん。」

 

その通りだよ、カルメンさん。

 

なぜかしらね?

 

「…知らない。」

 

分からない。

 

あの日、あなたが喧嘩をしなければ…生きていた。

 

それ以来あなたはユメの真似をし始めた、けど

 

(ホシノちゃん、なんで?どうして?)

 

(どうして私を殺して、そう平気で居られるの?)

 

「…。」

 

(私を信じなかったのは、嫌いだったから?)

 

(私を信じられなかったのは、逃げるため?)

 

(私を信じたくなかったのは、大人の方が信じられるから?)

 

「っ…ぁ、あ……」

 

ね?あなたは真似なんてできっこない…そう―――

 

 

 

 

 

ユメを置いて逃げて

(ねぇ、なんで?)

 

「ちが…。」

 

 

 

 

見殺しにして助ける事も無く

(そんなに、私は駄目だった?)

 

「…ッ!!」

 

 

 

代わりを演じて、成り代わって

(どうして、私の唯一残った居場所も奪ったの?)

 

「ごめん、なさい……」

 

私が間違えたせいだ。

全部、全部――――――――――

 

 

 

――そんなあなたが、どうしてアビドスなんかを安泰に出来るって思っているのかしら?

(ホシノちゃん…なんで、どうしてあの時、死んでくれなかったの?)

 

「…?」

 

え…?

 

 

 

何も現状を改善できないあなたが。

(皆の夢(ユメ)なんて、無かったんだね。)

 

皆の夢(ユメ)なんて無かった…?

 

 

 

…違う。

 

 

 

「お前、ユメ先輩。じゃないよね?」

 

(否定するの?先(・)輩(・)の(・)私(・)を(・))

 

「黙れ。お前はユ(・)メ(・)先(・)輩(・)じゃない…先(・)輩(・)の(・)ユ(・)メ(・)、そのみすぼらしい模倣だ!」

 

「お前があの人であってたまるか、カ(・)ル(・)メ(・)ン(・)!!」

 

…。

 

 

暑い。

 

熱い。

 

 

けど、あぁ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「太陽はいずれ眠る。」

 

「けど、死ぬ事は無い。」

 

ユメ先輩も私の心の中で生きている。

 

「哀しい夜の終わりを告げに再びやって来る。」

 

「あの人が私の太陽だったように…私もまた皆の為に、此処でお前や悪を焼き払える程の太陽となろう。」

 

何か見えた…女の人?

 

「『覚悟しろ。』」

 

誰か知らないけど…勇敢なお姉さん、少し借りるね。

 

「『今日、都市の星が1つ沈むことになるだろうから。』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さ、行かなきゃね。皆の居る場所へ。

 




Cソリプ女、おちょくりすぎてE.G.Oを発現される。

まぁまだ不安定で幻想体のと似た借り物状態なのでどうせまたCソリプ女がCソリプ貼っ付けに勤しむと思います。

”ふと、シャーレ近くの道の片隅に自販機が置かれているのに気が付いた。 どうやら四つの商品を扱っているらしい。一つ買ってみよう。”(E.G.O.I.S.T選択)

  • ▼赤い缶 (アビドス)
  • ▼青い缶(パヴァーヌ)
  • ▼紫色の缶(アリウス)
  • ▼”…。”(別の選択肢が発生)
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