仮面ライダーギンガ、世界に駆ける   作:クォーターシェル

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第3話 仮面ライダーギンガ対地獄大使

九州での事件からしばらく経った。あれからもショッカーとの戦いは続いている。

 

死神博士は数々の作戦失敗から更迭されて、一文字はそれを追って南米に行き、代わりに日本に本郷が戻って来た。俺も仮面ライダーギンガとしてショッカーの怪人を撃破したりしている。

 

ある日俺と本郷は変身した状態で組手を行っていた。組手をしながら1号は言う。

 

「ギンガ、お前が戦闘で使っている光弾や力場、あれはどうやっているんだ?」

 

それに対し、

 

「エナジープラネットや重力場の事ですね。あれは太陽光からエネルギーを得て使っているんですが……」

 

と俺は返す。IQ600もある本郷猛レベルならこのことをもっと詳しく説明できそうだが、あいにく俺のおつむは常人レベルだ。そんな俺の説明でも本郷は理解してくれたようだ。

 

「なるほど、太陽光エネルギーか。それならエナジープラネットも重力場も作れるのか」

 

と1号は納得する。そして

 

「ギンガ、しばらく戦闘でそれらを使用するな」

 

と続けた。俺は

 

「ええっ!あれらは俺の戦闘面の要なんですけど?」

 

と動揺する。

 

「分かっている、だからしばらく戦闘では使わずにエネルギーを温存するんだ。戦いがいつも光のある場所とは限らないだろう?雨天や夜間時にいつものように戦っていたら、エネルギー切れを起こしてしまうはずだ。ショッカーが正々堂々と勝負を仕掛けてくるはずがない」

 

と1号が言う。

 

「確かにそれは一理ありますね……」

 

と俺は唸る。1号は話を続ける。

 

「それに、俺との組手ではエナジープラネットも重力場も使わなくていいだろう?お前は通常時のスペックでも十分強いし、その二つに頼らなくて俺に勝てるくらいにまでなって欲しいな」

 

それが戦闘で光弾や力場を使わない理由らしい。確かに俺は今までギンガの超能力にかまけて、戦闘は光弾や力場頼みになっていた。しかし、今は1号という武術の達人が俺の師にいるのだから、今までよりももっと強い力を使えるはずだ。

 

「確かにそうですね。分かりました!この日から俺はしばらくエナジープラネットと重力場を使わないで戦います!」

 

と俺は頷いたのであった……。それからしばらくして、東日本ロードレースが開催されて本郷と滝が出場した。俺も立花レーシングクラブの一員として会場に来ていたのだが、その途中不可解な事が起こった。トップを走っていた本郷と滝が行方不明になったのだ。俺は立花のおやっさん達と探しに行ったが、途中で本郷達の足取りは消えていた。

 

ショッカーの仕業かと睨んだが、しょうがないので俺達は2人からの連絡を待とうということで、一旦店に戻った。すると、地震が来たかと思うと、店の床を突き破ってショッカーの怪人が現れた。

 

「出たなショッカーの怪人!」

 

と言う俺に相手は

 

「俺はカミキリキッド!天川昴、貴様も居るのは想定外だったが、ショッカーの人質として来てもらうぞ!」

 

と言った。ここは何とかおやっさん達を逃がさねばならない。俺は

 

「おやっさん達、逃げてください!」

 

と言う。立花のおやっさんは

 

「分かった!無茶するんじゃないぞ昴!」

 

と言って常連のお姉さん達と共に脱出しようとする。だがその時、店の外の方から戦闘員達が入り込んできた。ショッカーの怪人ある所戦闘員ありだ。おやっさん達は退路を塞がれてしまった。こうなったら、おやっさん達を逃がしている時間はなさそうだ。

 

「俺がここで食い止める!おやっさん達は早く避難してくれ!」

 

と俺はショッカーの怪人達に向かっていく。人間態なので戦闘員相手には良くても、流石にショッカーの怪人相手には分が悪い。俺は徐々に追い詰められていく。それを見たカミキリキッドが

 

「天川昴、ショッカーの人質となれ!」

 

と襲いかかってくる。もうだめかと思った時、外から戦闘員を蹴散らしながら滝が乱入してきた。

 

「やれやれショッカーの基地から生還して来たと思ったら何の騒ぎだ?」

 

と滝は言い、カミキリキッドに殴りかかる。

 

「お前は滝和也!どうやって脱出してきた!?」

 

と叫ぶカミキリキッドに

 

「知るかよ」

 

と返す滝。それから2人は戦闘員達を蹴散らしながら格闘戦を繰り広げたが、やがてカミキリキッドは

 

「チッ!潮時か、引くぞお前たち!」

 

と言い残して生き残った戦闘員達を連れて引き上げていった。危機を逃れた俺はその場にへたり込む。

 

「ありがとうございます、滝さん」

 

と礼を言う俺に滝は

 

「礼には及ばないぜ」

 

と笑うのだった。その後、立花レーシングクラブのメンバーから連絡があった。立花のおやっさん達の無事が分かりホッとする俺。ショッカーの怪人達もそこまではしなかったらしい。俺はおやっさん達が無事でホッとした後、何があったのか滝に尋ねる。

 

滝が言うにはレース場でショッカーの刺客に狙われたが、返り討ちにして逆にショッカーの基地に潜入しに行ったらしい。そこでショッカーの大幹部である地獄大使が新たに基地を建設して何かを企んでいる情報を得た2人は、基地を脱出した。

 

そして本郷はショッカーの新たなる基地の場所を探るためショッカーの後を追っているそうだ。

 

「本郷さんが地獄大使を追っているんですか。それに地獄大使の基地ができているなんて……」

 

と俺は驚く。

 

「ああ、奴め俺達を基地に閉じ込めた後でとんでもないものを造りやがった」

 

なんでもその基地にはスーパー破壊光線砲なる兵器が運び込まれるらしい。それを喰らえば東日本は壊滅するそうだ。

 

「それで、俺達はこれからどうすればいいんですか?」

 

と俺は聞く。すると滝は

 

「今まで通りショッカーの計画を潰すだけだ。それにそろそろ本郷から連絡が来るはずだぜ」

 

と言った。滝の予想通り、その直後本郷から連絡が来た。俺達は通信端末で話しながらショッカーの基地があるらしい富士山に向かうのだった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

富士山に到着した俺達は、本郷と合流した。彼の話によると途中でショッカーのバイク部隊や騎馬部隊と交戦したそうだが、いずれも撃退したらしい。見張りの戦闘員も多くなってきたし、この先にショッカー基地があるのは間違いないようだ。

 

俺は本郷と滝の先導で山を登っていく。そしてようやく俺達は五合目に来た。すると上から岩が転がり落ちてくる。それを躱しながら上を見るとショッカーの再生怪人軍団が居た。

 

「海蛇男!」

 

「ミミズ男!」

 

「エイキング!」

 

「ゴースター!」

 

「プラノドン!」

 

「キノコモルグ!」

 

「ドクモンド!」

 

「ムササビードル!」

 

「ザンブロンゾ!」

 

「毒トカゲ男!」

 

「ザンジオー!」

 

と次々と名乗りを上げる再生怪人達。ザンジオーが

 

「本郷達!ここまで遥々ご苦労!しかしここがお前の墓場だ!かかれ!」

 

と言ったと同時に再生怪人軍団が襲い掛かって来た。俺達は雪の積もる富士の斜面を舞台に怪人達を相手取る。しかし、このままではショッカーにスーパー破壊光線砲を使われてしまう。俺は

 

「本郷さん、滝さん!ここは俺に任せて基地を爆破しにいってくれ!」

 

と言い、ギンガドライバーを起動する。

 

「変身!」

 

『ギィンギンギラギラギャラクシー!宇宙の彼方の!ファンタジー!仮面ライダー!ギンガ!』

 

俺は仮面ライダーギンガの姿となり、十体近くいるショッカー怪人の前に立ちふさがる。本郷は

 

「分かった!死ぬなよ!」

 

と言って滝と共に先へと進む。ザンジオーは

 

「馬鹿め、この数に勝てるはずはない」

 

と俺を馬鹿にする。確かに数は多いが、再生怪人ならある程度は相手取れる。俺は先ず近くにいるプラノドンとキノコモルグに殴り掛かるのだった。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

地獄大使が居るショッカー大要塞にへ潜入した仮面ライダー1号・本郷猛と滝和也。2人は苦闘の末、ショッカー大要塞を爆破することに成功する。しかし果たして、仮面ライダーギンガはどうなったであろうか?

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

結論から言おう。俺は再生怪人軍団に勝利した。エナジープラネットと重力場を使わない縛りを継続していたので大いに苦戦したが、それでも何とか怪人を全滅させた。伊達に仮面ライダー1号や2号と修行をしていたわけでは無い。

 

その時、山頂の方から大きな爆発音がした。俺はかなり疲れていたが、本郷と滝の安否を確かめる為に山頂の方へ向かった。案の定、1号と滝は大要塞から少し離れた岩場にいた。俺は2人に駆け寄る。

 

「本郷さん!滝さん!」

 

と俺が声をかけると、2人は俺に気付いてくれた。どうやらショッカーの大要塞は無事に爆破できたようだ。しかし地獄大使には逃げられたらしい。俺達が互いの無事を喜び合っていると、カミキリキッドが現れた。

 

「貴様!よくも大要塞を爆破してくれたな!」

 

とカミキリキッドが叫ぶ。すると、1号が

 

「次はあいつを片付けるぞ。行けるか?ギンガ」

 

と俺に尋ねてくる。俺は

 

「大丈夫です!」

 

と答えた。すると滝が

 

「よし、行くか」

 

と言った。そして3人はショッカー怪人へと立ち向かっていった……。それからの戦いは苛烈を極めた。カミキリキッドは俺達3人の攻撃に1度は追い詰められたようだが、その角からビームを放って来た。俺達はそのビームを何とか躱していく。しかし、このままではカミキリキッドに近づけない!と考えた俺は、一か八かの賭けに出た。

 

「こっちだ!」

 

と叫びカミキリキッドに向かって突っ込んでいったのだ。俺が何をしようとしているのか気付いた1号と滝は慌てて止めようとした。カミキリキッドは火炎放射を放ってくる。俺はなんとかそれをギリギリで躱していく。

 

カミキリキッドが俺に気を向かせている最中、1号はその背後から忍び寄り、

 

「ライダーパンチ!」

 

カミキリキッドの一番の武器である角を折った。

 

「うわあっ!」

 

それに狼狽するカミキリキッド。滝が

 

「今だライダー!」

 

と叫ぶ。俺達は顔を見合わせて頷きあうと、

 

「「ライダーダブルキック!!」」

 

と必殺キックを同時にカミキリキッドに喰らわせた。

 

「ぐぎゃあああ!!」

 

カミキリキッドは斜面から転げ落ち爆発した。地獄大使の基地も、爆発に巻き込まれて跡形もなく吹っ飛んだ。俺達は今度こそ本当に勝利したのである。すると立花のおやっさん達が俺達を迎えに来てくれた。

 

「やったな猛、昴!それに滝も!俺は感動したぞ!」

 

おやっさんが喜んでいると本郷が

 

「ああ、そうだな……。これでひとまず戦いは終わったようだ」

 

と言って微笑んだ。俺も喜んでおやっさん達と喜び合った後、ふと山の方を見た。そこには太陽に照らされながら風に吹かれている富士の山があった。俺は何となくその富士山を見ながら、改めてショッカーとの戦いが終わったのだと実感するのだった……。

 

 

 

◇  ◇  ◇

 

 

 

こうして富士でのショッカーの企みを阻止した仮面ライダー達。しかし、ショッカーは性懲りもなく次の邪悪な計画を練っているのだ!負けるな、仮面ライダー!

 




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