イェーガーズとかちあわないミッドナイトのタイミングで俺たちはグループに別れて、帝都近郊の新型危険種の狩りをする。
今回は珍しい組み合わせで、俺とタツミとラバの3人で行動だ。現状ナイトレイドはメンバーは帝具のスーさんを入れて11人だが、ボスとスーさんは残ってアジトの護衛。俺とタツミとラバ。ブラート兄貴とレオーネとチェルシー。アカメとマインとシェーレのスリーマンセル×3で行動している。
ラバがナイトレイドに入った理由をタツミと俺は珍しく聞いていた。前々から察してはいたが、ボスに恋して着いてきているらしい。まぁ、ボス以外の女性にも興味津々なラバにタツミはもっと誠実になれと言っていたが。俺は余計な口は挟まなかった。
雑談を挟みつつ、新型危険種の討伐のために人里離れた岩山を俺たちは探索してたがめぼしい収穫は無く。タツミが一旦山の頂上まで行ってみると、インクルシオをまとって一気に跳躍して行く。俺とラバは一旦ここで待機。
「なぁ、シメディー。俺の結界に侵入者が現れた。しかも凄い勢いで山を駆け上がって行ってるどうする?」
ラバは焦った感じに俺に意見を求めてくる。
「嫌な予感がする。ラバは息を潜めて待機で、俺がタツミの所まで追いかけてくる」
現状タツミだけでも大丈夫だと思うが、俺は嫌な予感がしてラバと別れて急いで山肌を登っていく。頂上付近で、人の気配が3つ。イエーガーズかもしれないから、気配を殺し近づいていく。とてつもなく嫌な予感。限界まで存在感を消して、覗き込むとタツミはインクルシオを解除してエスデス将軍といた。この時点でやばい。だが、タツミとエスデス将軍は敵対はしてる感じでは無い。タツミがナイトレイドだとバレてないみたいだ。帝国最強の女将軍……見ただけで心臓が凍てつきそうだ。俺の気配もバレていそうだと思ったが、もう1人この場にいた。フードを被って容姿が分からない謎の人物声から男だろう。その人物が突然、タツミとエスデスを消してしまった。帝具の力だろう……タツミの情報にあったイエーガーズの帝具では無いが味方では無さそうだ。生憎、俺の存在はバレてなかったみたいで背後を取れてる。そして、油断仕切っている男。
「あいつらには、玩具を片付けて貰おう」
ここで、放置するのは良くないと判断。即刻暗殺にかかる。無防備な背中から心臓に向けてロックにかかる。だが、すんでのところで回避されてしまった。
「おいおい、いきなり物騒だな。おっ手配書で見たことあるな。お前ナイトレイドか」
「あぁ」
隠してもしょうがないから肯定する。
「男女を突然殺した様に見えたし、それは帝具だろうから始末しようとしたが失敗した」
嘘を混じえた情報。恐らくは空間を操る最上級の帝具であろう。
「あぁ、そうさ。こいつは俺の玩具(帝具)シャンバラ。さっきの男女は殺して無いぞ。帝国最強の将軍エスデスに玩具を片付けて貰おうと思ってな。なんか1人巻き込まれたやつがいるが」
タツミはまだナイトレイドとバレていないここで俺と関係ある事がバレないようにしないといけない。
「せっかくのナイトレイド様だし、少し俺と遊んで貰おうか。シャンバラっ!」
相手は帝具を使ったと思うと、姿を消した。瞬間に俺の背後に現れる。こいつ強いが、強すぎるわけじゃないし、なんて言うか舐めている。
マスターキーのチェーンで遠心力を利用した背後へのカウンターを決める。
「痛ってぇな。流石に舐めすぎてたか。だが、これならどうだ?」
円形の不思議な模様がこの辺りの色々な場所へ現れる。先程突然消えた時も現れた紋様だ。種は簡単だな。これらの紋様を利用して空間的な瞬間移動を行う。相手は、俺を少しは警戒しつつも得意げに瞬間移動を繰り返す。
「シャンバラはマーキングしたところを自由自在に移動できる。お前の持っている鍵の帝具なんかと比べ物にならない至高の帝具さ」
瞬間移動しながら、俺をいたぶり始めた。だがコイツは馬鹿だ。俺の後ろを取って奇襲をすることに全力でいる。
次に帝具を発動した瞬間に俺は、マスターキーで後ろの紋様に差し込みすぐさまロックをかける。空間同士を繋げる帝具。やってることは、物理法則を無視した自由に移動できるドアだ。そのドアを通る際に、無理やりそれを閉じたらどうなるか……答えは……
「痛ぇ、俺の足が……」
タイミングをミスったようで足先だけしか切断出来なかったみたいだ。
「ナイトレイド……ちくしょー。また今度遊んでやる」
逃げられた。こんな厄介な帝具。ここで回収しておきたかったし、上手く扱えればこっちの戦力上昇にもなったであろう。こいつの切り離された足だけでは正体も分からないだろうな。足首は、この山頂から放り捨てておく。
「ラバとの合流するか」
俺は下山して、一旦ラバと合流した。山頂で起こったこと、そして何故かエスデス将軍とタツミは何処かへ瞬間移動されてしまったこと。
「そんなやばい帝具使いに将軍かー。タツミが心配だが、どうすることもできないなー」
「あぁ、やつの帝具の空間を繋げた穴を俺が開く事はできるがそれでタツミがいるところに行ってもエスデスと今ぶつかっても無駄死にするだけだ」
「全くその通りだぜ。一旦アジトに帰ろう」
俺たちは、アジトに戻り。何があったか情報共有をし、1日後にはタツミはなんとかエスデスから逃げ切ったらしい。タツミの凄いところは、エスデスに気に入られてるのにナイトレイドとバレずにまた情報を持ち帰ってきたところだ。ただ、そのままエスデスを転移先に放置すればよかったものの一緒に帰ってきてしまったらしいが、ボスは優しく言う。
「これで余計な貸し借りは無しだ。次会う時こそ、本気で殺し合いだ」
俺たちは神妙な顔で頷くのであった。