【ポケ釣り】知らないポケモン釣ったんだが【知識求む】   作:ヒロインはルリちゃん

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 あとで特殊タグに直します。


1スレ目

 

 【ポケ釣り】見たことないポケモン釣り上げた【知識求む】

 

 

1:名無しのポケモントレーナー

この子の名前わかる人ー

 

 >>【画像】

 

2:名無しのポケモントレーナー

でっっっっっか。

 

3:名無しのポケモントレーナー

ホエルオーくらいデカくて草。

 

4:名無しのポケモントレーナー

でっっか!!なっっっが!!超大物やんけ!!

 

5:名無しのポケモントレーナー

釣り歴15年ワイ、初めてみるポケモンに大興奮。どこで釣ったんや??

 

6:名無しのポケモントレーナー

一応イッシュ図鑑に通してみたけど、型が古いからなのかそもそもイッシュのポケモンじゃなかったのか該当データなし。釣った場所はサザナミタウンの近海や。

 

8:名無しのポケモントレーナー

ちょっと待て。そいつまさかカイオーガじゃねーか……?

 

9:名無しのポケモントレーナー

サザナミタウンか。イッシュのリゾート地として有名だよな。

 

10:名無しのポケモントレーナー

 >>8 カイオーガ?

 

11:名無しのポケモントレーナー

カイオーガってなに?シンオウ住みやけど聞いたことないポケモンや。

 

12:名無しのポケモントレーナー

 >>10 たしかホウエンの伝説だったはず。確か海を作ったとかいう馬鹿げた逸話持ちのやべーポケモン。

 

13:名無しのポケモントレーナー

こいつ伝説のポケモンなの!?!?

 

14:名無しのポケモントレーナー

嘘乙。伝説がその辺の海で釣れるわけねーだろww

 

15:名無しのポケモントレーナー

ホウエンの伝説がイッシュで釣れるわけないやんw

 

16:名無しのポケモントレーナー

この子はカイオーガってポケモンでええんか?てかこの子ボロのつりざおで釣ったけどボロのつりざおで伝説って釣れるもんなの??

 

17:名無しのポケモントレーナー

 >>16 そんなわけあるかww

 

18:名無しのポケモントレーナー

 >>16 ボロのつりざお草。釣り上げた時よく壊れなかったなw

 

19:名無しのポケモントレーナー

でもホウエンの伝承調べてみた感じまじでそれっぽい姿描かれとるぞ

 

 >>【画像】

 

20:名無しのポケモントレーナー

ほんまや

 

21:名無しのポケモントレーナー

確かにそれっぽいな。

 

22:名無しのポケモントレーナー

じゃあイッチが貼った画像コラ説ある?

 

23:名無しのポケモントレーナー

釣りスレかよ……

 

24:名無しのポケモントレーナー

 >>23 『釣り』スレだよ

 

25:名無しのポケモントレーナー

動画もあるで

 

 >>【動画】

 

26:名無しのポケモントレーナー

地面にぺたんってなってて草

 

27:名無しのポケモントレーナー

写真だと怖かったけど動画で見たら可愛いな。

 

28:名無しのポケモントレーナー

動画あるってことはマジでこいつはカイオーガなのか?

 

29:名無しのポケモントレーナー

フォルムも丸っこくて可愛い。イッチ俺のバスラオと交換してくれ

 

30:名無しのポケモントレーナー

まじでカイオーガなら研究所に寄贈した方がいいのでは?

大発見とかのレベルじゃないだろ

 

31:名無しのポケモントレーナー

 >>29 交換するわけねーだろハゲ

 

32:名無しのポケモントレーナー

 >>29 バスラオwww

 

33:名無しのポケモントレーナー

 >>29 サメハダートレードって次元じゃねーだろww

 

34:名無しのポケモントレーナー

イッチくん交通費出すからカロスの研究所に来ない?

ちょっとその子を調べさせてくれるだけでいいから!

サイコソーダもあるよ〜〜〜

 

35:名無しのポケモントレーナー

 >>34 サイコソーダで釣ろうとしてんの草

 

36:名無しのポケモントレーナー

 >>34 サイコソーダ草

 

37:名無しのポケモントレーナー

 >>30 うーん寄贈かぁ。せっかく釣り上げて捕まえたわけだし出来れば育てたいんだけど

 

 >>34 遠慮しときます……

 

38:名無しのポケモントレーナー

研究所に寄贈してやる義理もないし、カイオーガ育ててリーグ制覇してチャンピオンになろうぜwww

 

39:名無しのポケモントレーナー

そういやイッチのスペックは?

 

40:名無しのポケモントレーナー

釣り上げたのはイッチだしそれは自由にしな

 

41:名無しのポケモントレーナー

え、ワイのスペックいる……?

 

42:名無しのポケモントレーナー

 >>41 いる

 

43:名無しのポケモントレーナー

 >>41 いる

 

44:名無しのポケモントレーナー

 >>41 いる

 

45:名無しのポケモントレーナー

 >>41 いる

 

46:名無しのポケモントレーナー

 >>41 わたし、気になります!

 

47:名無しのポケモントレーナー

イッチ分かりにくいからコテハンつけて

 

48:イッチ

性別:男

年齢:たぶん10代前半

出身:たぶんイッシュ

てもち:なし

バッチ:0個

所持金所持品:拾ったかばんの中身と23円とプラゴミ

記憶:なし

 

こんなもんでええか?コテハンはいいのあったら募集

 

49:名無しのポケモントレーナー

記憶なし…………????

 

50:名無しのポケモントレーナー

所持金所持品でうん?ってなって記憶:なしでビビらせてくんのやめろ

 

51:名無しのポケモントレーナー

拾ったカバンは交番に届けろよww

 

52:名無しのポケモントレーナー

トレーナーの落とし物とかボールとかきずぐすりとかしょっちゅうやし、別にかばんの一つや二つで気にすることないやろ

 

53:名無しのポケモントレーナー

イッチってまじで記憶ないの?さすがにネタ?

 

54:イッチ

ガチで記憶ない。

目が覚めたらよく分からんところで寝てて、野生のポケモンから逃げながら人が居るところ目指してたらザサナミタウンにたどり着いて、優しい人に保護されて生活させてもらってる。

 

55:名無しのポケモントレーナー

壮絶で草

 

56:名無しのポケモントレーナー

あの辺ってポケモンのレベルそこそこ高いのによく生きてたな

 

57:名無しのポケモントレーナー

てか所持品のプラゴミってなに?

 

58:名無しのポケモントレーナー

生身でポケモンから逃げ延びたのやべーな。ポケモントレーナーよりスポーツ選手になった方がいいんじゃねーか?

 

59:イッチ

 >>57 これ

 

 >>【画像】

 

60:名無しのポケモントレーナー

ダッッサ。

 

61:名無しのポケモントレーナー

なにこれ、スマホロトムか?

 

62:名無しのポケモントレーナー

クッソ持ちにくそうなカバーで草

どこに売ってんだよww

 

63:名無しのポケモントレーナー

 >>61 ロトムは分かるけどスマホロトムってなに?

 

64:名無しのポケモントレーナー

 >>63 ガラルとかパルデアでよく使われるロトムが住み着いてる携帯端末だよ。イッシュで言うCギア。

 

65:イッチ

でもこれロトム入れないらしいんだよね。だからスマホロトムではないと思う

 

66:名無しのポケモントレーナー

こんな使いにくそうなのに持って使わないといけないの?

 

67:名無しのポケモントレーナー

利便性のりの字もないのにロトム非対応は辛すぎるw

 

68:名無しのポケモントレーナー

カバー外せよw

 

69:名無しのポケモントレーナー

ロトムって入れない電子端末あるんだ

 

70:名無しのポケモントレーナー

安価ないの?

 

71:イッチ

 >>68 これ液晶と一体化してるからカバーじゃないから外せないんだよね……

 

 >>70 安価かー。じゃあこの子の名前安価で決める?

 

72:名無しのポケモントレーナー

盛り上がってまいりました

 

73:名無しのポケモントレーナー

安価キタ!!

 

74:名無しのポケモントレーナー

伝説のポケモンの名前決めれる安価とかこのスレが初だろw

 

75:名無しのポケモントレーナー

選ばれれば伝説に名前刻めるとかこれマジ?

 

76:名無しのポケモントレーナー

しかも今なら人少ないから選ばれやすいぞ

 

77:名無しのポケモントレーナー

見る専ワイ、伝説のポケモンに名前を付けられる機会に五年に渡るROM解除を決意。

 

78:名無しのポケモントレーナー

てかイッチはこんな適当にカイオーガの名前決めてもええんか?伝説のポケモンやぞ?

 

79:イッチ

 >>78 まあせっかくスレ立てた訳だし、ニックネームあった方がカイオーガも喜ぶだろうから。

あと当然だけど下ネタとか酷い名前は採用せんからな。カイオーガが可哀想やし。

 

 この子の名前は………  >>85 キミに決めた!

 

80:名無しのポケモントレーナー

カイぽん

 

81:名無しのポケモントレーナー

ぎょにく

 

82:名無しのポケモントレーナー

アオシャチ

 

83:名無しのポケモントレーナー

カイオーシン

 

84:名無しのポケモントレーナー

オーガイル

 

85:名無しのポケモントレーナー

ウミノケシン

 

86:名無しのポケモントレーナー

オーガぽん

 

87:名無しのポケモントレーナー

いたまえ

 

88:名無しのポケモントレーナー

外したか……

 

89:名無しのポケモントレーナー

ちゃんと伝説の威厳ある名前になったな

 

90:名無しのポケモントレーナー

まじでぎょにくとかフザケた名前にならなくてよかったわ

 

91:名無しのポケモントレーナー

 >>90 なんだァ?てめェ……

 

92:イッチ

 >>85 おk。今日からこいつの名前はウミノケシンや。

 

93:名無しのポケモントレーナー

カイオーガの名前も決まった事だし、イッチはこれからどうすんの?

 

94:名無しのポケモントレーナー

旅したいって言ってたけどポケモンリーグ挑む感じ?

 

95:名無しのポケモントレーナー

伝説のポケモンとか話題性しかないしポケウッドでスター目指すのもアリじゃね?

 

96:名無しのポケモントレーナー

リーグ挑むなら動向気になるし今後もスレ建ててほしい

 

97:イッチ

せやなぁ……いつまでもあの人に保護されてるのも申し訳ないし、リーグ挑戦しようかな。

 

98:名無しのポケモントレーナー

キター!!

 

99:名無しのポケモントレーナー

これから伝説のポケモン相手にしないといけないイッシュジムリーダーたちの事を思うと涙が止まらない

 

100:名無しのポケモントレーナー

でもイッチ記憶も金もないんやろ?そんなんで旅出ても大丈夫?

 

101:名無しのポケモントレーナー

最悪イッチがやばそうなら現地のスレ民が助けりゃ問題ないやろ

俺はガラルだからお前ら頼んだぞ

 

102:名無しのポケモントレーナー

伝説持ちだし大丈夫っしょ

 

103:名無しのポケモントレーナー

 >>101 他力本願すぎだろw

 

104:名無しのポケモントレーナー

ワイイッシュ在住やしやばくなったら助けたるわ

 

105:名無しのポケモントレーナー

 >>104 そうは言うけどお前バッチ何個もってんの?カイオーガ持ってるイッチがやばいって相当な事態になるけど

 

106:名無しのポケモントレーナー

シンオウ民やけど一目カイオーガ見るために助けに行くのもやぶさかでは無い

 

107:名無しのポケモントレーナー

 >>105 チャンピオンには手が届かなかったけどバッチ8個所持、リーグ四天王全突破実績あるけど?

 

 >>【画像】

 

108:名無しのポケモントレーナー

 >>107 すいませんでした。

 

109:名無しのポケモントレーナー

 >>107 とんでもないエリートで草

 

110:名無しのポケモントレーナー

 >>108 1%の上澄みエリートじゃねぇか!

 

111:名無しのポケモントレーナー

生半可な実力じゃあイッチを助けられないって?

大丈夫。僕最強だから。

 

112:名無しのポケモントレーナー

 >>111 はい、あくうせつだん

 

113:名無しのポケモントレーナー

 >>111 ハイドロ凡夫

 

114:イッチ

よく分からんが、ワイがスレ内で助けを求めたらエリトレさんが助けてくれるって認識でおk?

 

115:名無しのポケモントレーナー

 >>114 それでおけ。ブルベ学園の教職ついてたけど最近やめてから暇だしいつでも呼んでくれ

 

116:名無しのポケモントレーナー

頼もしすぎる味方がついたな。

 

117:名無しのポケモントレーナー

ブルベ学園って確かですバトル特化のエリートスクールだったよな。そこの教員とかまじで上澄みだな……

 

118:名無しのポケモントレーナー

年中板に張り付いてるワイらとは大違いやな

 

119:名無しのポケモントレーナー

そういやイッチ、旅にはいつ出るんや?

 

120:イッチ

もう夕方で今からってのもあれだし、保護者の人に旅に出てもいいか聞かなきゃだから早くて明日以降かな。

 

何処のジムから回るかとかは安価で決めることにするわ。

 

121:名無しのポケモントレーナー

そんなこと言ったらライモンジムとかになっちまうぞ

 

122:名無しのポケモントレーナー

手持ちウミノケシン(水タイプ)のみででんきタイプジムは普通に死ぬ。

 

123:名無しのポケモントレーナー

みんなライモンって言いそうだな

 

124:名無しのポケモントレーナー

 >>122 伝説だし大丈夫っしょ

 

 

 ────────────────────────

 

 

「失礼しまーす……」

 

 ガチャリ、と玄関の開く音がウトウトと船を漕いでいたアタクシの意識を覚醒させる。

 抱きかかえていた枕をソファの上に放り出して玄関の方へ向かうと、そこには先日保護した少年が遠慮がちにドアを開けたまま外に立っていた。

 

「失礼しますじゃなくて、ただいまでしょう? そこに立ってないで、早く入っていらっしゃい」

「は、はい。ただいま……カトレアさん」

 

 保護した以上はここがこの子の帰る場所なのに、「失礼します」などと他人行儀な帰宅の挨拶をしたことに、少しムッとして訂正を入れつつ、家に上がるように招き入れる。

 潮風に吹かれて服に付着した砂をパッパッと払ったあと、部屋に上がった彼に冷蔵庫に入れておいたヒウンアイスを差し出す。

 

「あ、すみません。ありがとうございます」

「いいのよ。それで、今日は何処に行っていたのかしら?目を覚ましたら貴方が何処にも居なかったから、アタクシ心配でしたのよ」

「えっと、今日はすぐそこまでの海辺で釣りにいってました。心配かけてごめんなさい」

 

 ベッドに腰を掛けて、今日は何をしていたのかを彼に問う。

 心配していた。とアタクシが言うと、彼はアイスの美味しさで緩んでいた顔を申し訳なさそうに顰めながら、釣りに出掛けていたと口にした。

 謝らせるつもりはなかったのだけれど、少しキツい物言いをしてしまったわね……。

 

「そう……今度からは何処かに行く時はアタクシに一言言ってからにしてちょうだい。貴方、一匹もポケモンを持ってないから心配で……」

「言ってから行こうとは思ってたんですけど、カトレアさん寝てたから……」

「…………」

 

 なるほど、寝ているところを起こすのが忍びなかったのね。

 

「確かに起こしづらかったわね。でも、アタクシにとって睡眠はそれほど重要なものではないから、別に起こしてもらっても構わないわ」

「分かりました。次からは起こしていいます」

「お願いね……あと、強いポケモンを釣ってしまうこともあるから、一匹でもポケモンを捕まえないと釣りも禁止よ」

 

 起こして良いと伝えた後、釣りに行ったと言う彼の行動に少し苦言を呈す。

 サザナミタウン近海では水質がよく魚が多く生息しているが、それを餌とするポケモンも多く生息している。

 強いものだとレベルは50を超える野生もいるくらいなのだし、この辺りでポケモンを持っていない者が釣りをするのは非常に危険なのだ。

 

 実際に野生のポケモンが原因の死亡事故は多く、人の死因の60%は野生のポケモンによる殺人だとされている。

 彼も最初にサザナミタウンにやってきた時は、野生のポケモンに襲われて命からがら逃げてきて大怪我を負っていたのだ。

 そんな彼がポケモンを持たずに一人で外出するのは正直なところ肝が冷える。

 

「あ、その事なんですけど!」

「なにかしら」

「実はおれ、ポケモンを捕まえたんです!」

「ポケモンを? もしかして、今日の釣りで?」

「はい!」

 

 申し訳なさそうな顔から一転、花が咲いたような満面の笑みで嬉しそうにそんなことを報告してくる彼に、アタクシはため息を吐きそうになった。

 よくもまぁ、アタクシに保護される前に野生のポケモンにあれだけ傷を負わせられたのに、手持ちのポケモンもなしに捕獲なんてしようと思ったものね……。

 ただまぁ、手持ちのポケモンを捕獲したのは喜ぶべきことだ。実は、彼がすごく気に入っていたアタクシのメタグロスのタマゴを用意していたのだが、仮にタマゴを渡しても孵化したばかりのダンバルではこの辺りのポケモンには勝てないし、サザナミ近海のポケモンならレベルも高いはず。

 きっと彼を守ってくれる心強いポケモンになってくれるでしょう。

 

「そう……(本当なら、ポケモンも持たずに捕獲しようとしたことを叱るべきなのでしょうけど)……よかったわね」

「はいっ!」

「この辺りで捕まえられるポケモンだと、ブルンゲルやマンタイン辺りかしら?せっかくだからアタクシに見せてちょうだい?」

「分かりました!でも部屋じゃ出せないので、外でもいいですか?」

「(大きなポケモンなのかしら……?)分かったわ」

 

 よほどポケモンを捕まえられたことが嬉しいのか、彼はアタクシの手を引いて玄関へ向かう。そんな彼の姿に、アタクシも初めてポケモンを貰える時はこんな感じだったかしらと懐かしい気持ちを抱いて、別荘の外へ出る。

 

「この辺りでいいですかね!」

「ここならかなり開けてるし、たとえホエルオーを出しても平気でしょうね」

「じゃあ出しますよ!」

「えぇ。見せてちょうだい」

 

 彼がアタクシを連れてきたのはサザナミタウンの中でもかなり開けた海辺が近いスペース。

 わざわざ広い場所を選んだのはそれほど大きなポケモンなのかしら?と考えていると彼はズボンのポケットからボールを取り出していた。

 さて、彼が初めて捕まえたポケモンは一体どんな子なのかしら?

 

 

 

「いきます───出てこい、ウミノケシン!!」

 

 

 彼のボールからポケモンが飛び出した。

 

 

『────────』

 

 

 そのポケモンは、青かった。

 まるで海の青を凝縮したような澄んだ、深い青。

 

 そのポケモンは、巨大だった。

 十メートルは優に超えているであろう身体に、一度泳げば海の流れを掌握し渦さえ容易に起こすであろう(ヒレ)

 

 そのポケモンは、神々しかった。

 場に出た瞬間に周囲の空気が支配されたように重くなり、無意識に唾を飲み込んだ。

 全てを引き込んでやまない金色の瞳が、あのポケモンから発せられるプレッシャーに、気圧された。

 

 

 そしてアタクシは───そのポケモンを知っていた。

 

 

 子供の頃に読んだ本の御伽噺。

 

 陸と海が誕生した時に、赤と青のポケモンが産まれた。

 

 赤のポケモンは陸が産み出した意思であり化身。

 

 青のポケモンは海が産み出した意思であり化身。

 

 そして、アタクシの目の前にいるこの青のポケモンは───

 

 

「───カイ、オーガ?」

『───ぎゅるる?』

 

 

 絞り出すように呟いたアタクシの呟きに、目の前のポケモンは小さな唸り声のような鳴き声と共に首を傾げた。

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