202:名無しの雑草
アンチヒュージ砲弾装填!撃てェ!
203:名無しの雑草
通常兵器だってまだまだやれるんだよ!ミドル級以下ならな!
204:名無しの雑草
ラージ級も高等部のレギオンに倒されてるな
あ、ノインヴェルト戦術使った
205:名無しの雑草
伊達にマギ合成の基礎理論を作ってノインヴェルト戦術を百合ヶ丘と協力して作った訳じゃない
こっちが提供したのは特殊弾の技術が主だが戦術の運用自体はトップレギオンにやらせたからな
206:名無しの雑草
まあ転生者の上澄みでもマギ消費量がエグいから使い所は限られてるんだけどな
207:名無しの雑草
新型キャバリアも結構活躍してるな
ミドル級以下を掃討しつつラージ級相手には無理攻めはせずに盾役になって他のフォローしてる
208:名無しの雑草
大規模戦闘には慣れてなかったがラージ級相手の試験運用や少数との連携訓練はやってるからな
少数のCHARMユーザー+新型キャバリアなら連携は可能だ
209:名無しの雑草
アルマシリーズなら上澄みじゃない俺でもミドル級までなら倒せる!
ラージ級相手だと嫌がらせしか出来ないんだが!
210:名無しの雑草
近隣の市街地の避難誘導は完了したぞ
今は防衛軍の方で逃げ遅れた人がいないか確認中だ
211:名無しの雑草
しっかりとした確認作業ヨシ!
212:名無しの雑草
少数のヒュージが市街地に入り込んだけど既に予備隊と防衛軍で殲滅済みだ
213:名無しの雑草
主戦場の戦局もこっちが優勢になって来たしこれは勝ったな
214:名無しの雑草
おいバカやめろ
215:名無しの雑草
フラグ建てるんじゃねぇ!
216:名無しの雑草
それに関してはケイブ*1の破壊に向かわせた第一予備隊からの報告次第だけど
217:名無しの雑草
ケイブさえ破壊すればこれ以上のヒュージの援軍は来ないからな
218:名無しの雑草
誰か連絡しないのか
219:名無しの雑草
第一予備隊との通信が先程からうまく繋がってないんだよな
多分負のマギによる通信障害だからマギによる通信以外の別の連絡手段も試しているが
220:名無しの雑草
いや、それ以外の電波やレーザー通信も妨害されてる
しかも予備隊が向かった辺りだとレーダーも反応がおかしい
これはまさか一部のヒュージが持つ通信・索敵妨害能力*2か?
221:名無しの雑草
あれってエリアディフェンス*3も機能不全にするからある種の電波妨害能力だったな
エリアディフェンス張ってる筈の市街地含めたエリアに侵入されたならそれもあり得るか
222:名無しの雑草
どうするんだ?
予備隊に援軍を送った方がいいんじゃ
223:名無しの雑草
流石に今は押してるとは言え援軍まで送る暇はないんだが
224:悪逆皇帝
緊急連絡、ケイブを発見したが特型ヒュージ出現
周囲にいた他のヒュージは撃破したが現在特型ヒュージと交戦中
225:名無しの雑草
え?特型?
226:名無しの雑草
マジか、特型まで出てくるのか
227:悪逆皇帝
大きさはミドル級程度だが強度はラージ級以上でギガント級に匹敵
速度も桁外れで攻撃を当てるのも困難な高強度高速ヒュージ
形状は蜂に類似しており主攻撃は格闘と口からの弾丸に臀部からの針の発射だ
228:名無しの雑草
うーん、ケイブの護衛としてはヤバいタイプか
229:名無しの雑草
速くて硬いっていうのはシンプルに面倒くさいぞ
230:名無しの雑草
これは援軍を送った方がいいか?
ケイブから増援のヒュージが現れたのならかなり不味い事になりそうだが
231:名無しの雑草
通信妨害されてても当たり前に使える掲示板はやっぱりチートだな
転生者同士限定ではあるが葛葉学園で使うなら問題ない
232:名無しの雑草
実況映像で見れる姿は確かに蜂っぽい
飛行型のリッパー種ヒュージに近い形状の様だが
233:悪逆皇帝
未だ主戦場の趨勢は決まっていない以上まだ援軍は不要だ
特型ヒュージは“戦略目標含めて”こちらで対応する
234:名無しの雑草
やれるのか?
235:悪逆皇帝
問題ない俺達でも勝てる相手だ
ただし実況は続行するし戦闘継続困難と判断したら援軍を頼む
戦闘に集中するから以後は書き込みはしない
236:名無しの雑草
了解、頑張ってくれ
237:名無しの雑草
でもまだ中等部の予備隊なのに大丈夫かね
238:名無しの雑草
いや、第一予備隊なら……葛葉学園の“ノインヴェルト戦術カリキュラム”の受講生第一号達ならば或いは
239:名無しの雑草
ノインヴェルト戦術を本格的に訓練内容に組み込んで合体必殺技を主戦術としたレギオンを作る計画
その第一号である今の中等部生の中で最もノインヴェルト戦術*4の適正が高いのが第一予備隊だ
240:名無しの雑草
むしろだからこそ第一予備隊に彼らは選ばれた訳だからな
──────◇◇◇──────
「……よし、掲示板で連絡は終了した……おっと」
『キキキキキィィィィッ!!!』
そうして掲示板の書き込みを終えたルルーシュに対して隙と見た特型ヒュージが臀部から多数の針を撃ち放つが、得意のマルチタスクで戦場の様子も当然把握していた彼はそれらを飛び退いて回避し、避けきれない物はCHARM【マルテ】をブレードモードに変形させて打ち払う。
そこに他のレギオンメンバーが射撃を放ち、更に近接戦が得意な者達がブレードモードによる接近戦を挑むが、射撃は特型ヒュージの強固な甲殻に弾かれて接近戦はノータイムで最高速まで加速出来る異様な飛翔によって距離を取られて回避された。
「硬すぎて通常の射撃では通らないぞ! 高出力砲ならワンチャンあるだろうがタメありの技で当てられる気がしない」
「……速いね、蜂かと思ったらトンボみたいな飛行かな。虫らしく反応速度も異常だし、どうするルルーシュ」
「単純にあの速度に追いつけるのは【フェイズトランセンデンス*5】状態の俺か【縮地*6】使ったスザク。後は【ルナティックトランサー*7】状態のリクぐらいか?」
「追いつけはしてもあの反応速度じゃ攻撃を当てるのも難しそうだ。やっぱり合体必殺技しかないんじゃないか?」
距離を取った特型ヒュージに対して陣形を整え直して相対しながら少し戦った所感を互いに伝えていく第一予備隊のメンバー達。通常のヒュージとは明らかに異なる特性を持っている事が殆どな特型ヒュージ相手では、その特性を見破る情報ヒュージ少しでも多い方が良いので思い付く情報を上げているのだ。
恐らくケイブを守る事を優先しているのか特型ヒュージは廃墟の少ない広場にあるワームホールと第一予備隊を隔てる位置に滞空しており、動く様子のない内に彼等はさらに意見を交換し合う。
「あの速度と硬度で体当たりされるだけで十分な威力は出るし、鉤爪の様な虫らしく六本の腕による格闘や臀部の針は直接突き刺しても来たぞ」
「それと針が僅かに掠った時に少し体調が悪くなったんですが、まさか毒でも付いてるんでしょうか」
「大丈夫なのか立花。……恐らく負のマギによる汚染だな。一部のヒュージの攻撃にはそういう性質がある。まあ我々男性CHARMユーザーと言うか転生者は負のマギによる汚染には強い方だが*8」
「どうもあのケイブを守る様に立ち回ってるみたいだ。放置しておくなら更なる援軍を呼ばれるかもね」
「……問題ない、条件は全てクリアされている」
そうして意見が出た所でリーダーであるルルーシュがそう言うとメンバー全員が『待ってました』と言わんばかりに彼の方を見た……転生者の中でもこと“戦術”ならばトップクラスの頭脳を持つルルーシュの指示ならば特型ヒュージ相手にも問題なく通じるとレギオンメンバー全員が信頼しているからだ。
「まずは戦略目標の達成を優先、アスラン、キラ、スザク、悠一、キリトの5人であの特型を抑えながらそれ以外のメンバーでケイブに攻撃を集中させて破壊する。特型ヒュージがケイブの破壊組を狙ってくるならそれを利用して敵の行動進路を限定して攻撃を加える戦術にシフト、どれだけ動きが速くても行動が読みやすいなら俺の指示で適時対処できる。ただケイブからの援軍があるから時間は掛けられん、全員レアスキルの使用は自由だ。可能な限り短期決戦を挑む」
『了解!』
そのルルーシュから受けた指示を聞くと同時にレギオンメンバーは動き出す。まず立花が【カリスマ*9】によって味方全体の能力を向上させて、それを受けて指定された五人が広場を直接突っ切って特型ヒュージへと向かっていく。
同時に残りの四人──ルルーシュ、タケル、リク、立花が特型ヒュージを避けて周囲にある廃墟の上へと飛んで回り込みながらケイブへと接近するが、それに気が付いたら相手は即座に反応してケイブを狙う班を狙って攻撃を撃とうとし……。
「ああ、そっちのルートを選ぶか。ケイブ組は5時の方向に射撃、抑え組は一時の方向だ」
『キキキキキィィィィァァァァァッ!?』
その直前、特型ヒュージが動こうとしたタイミングでルルーシュの指示が飛び、それに応えたレギオンメンバーが指定した方角に射撃を集中させると、丁度高速で飛翔していた特型ヒュージが射線に飛び込んで十字砲火の形で多量の銃弾が浴びせ掛けられる結果となった。
特型ヒュージの移動力とケイブを守る事を優先する行動パターンを考慮した上で、ケイブ破壊組の進行ルートを妨害しようとすれば挟み撃ちになる様に部隊を動かしたルルーシュの立ち回りが刺さった形になり、幾ら装甲が硬い特型ヒュージでも銃弾を多量に浴びれば動きが鈍る。
「抑え組は特型を足止め、ケイブ破壊側は特型ヒュージの動きを警戒しつつケイブに接近。ルートはS57を使って特型の動きを制限する形で動く」
「それじゃあ此処は使っておいた方が良さそうだな。【ファンタズム*10】」
「まあ移動ルートを先読みすれば攻撃を当てるぐらいなら簡単だね。【この世の理*11】」
そうして動きが止まった所で悠一とキラがそれぞれS級と呼ばれるまでに高められたレアスキルを使用、悠一のファンタズムによる未来視によって特型ヒュージが取りうる行動がメンバー全てに見える様になり、それを元にアスラン・スザク・キリトが特型ヒュージが動く方向に先回りして押さえ込む。
そしてキラはこの世の理と本人の空間認識能力によって異常な速度を持つ特型ヒュージとちょっと人間辞めてる動きと反応速度を持つ前衛3人の機動を読み取れており、味方の邪魔をせずに敵の動きを阻害する支援射撃を的確にヒュージへと撃ち込んでいた。
「まあ、あの変態三人衆が全力で戦ってる所に援護射撃するには僕でもレアスキル使わないと厳しいんだよねぇ」
「変態三人衆とはひでぇ言い草だと思うぞ! 少なくとも俺はスザクやアスラン程に人間離れしてないからな!」
「キリト、君も反応速度なら僕達に並ぶレベルなんだからそこまで卑下しなくても」
「そもそもCHARM二刀流で戦えるのは羨ましいぞ。正直ブレード一本だけだと手数が足りなくてな」
「未来視で数秒後の特型ヒュージの動きと攻撃の種類と範囲を観てテレパスで提示、それだけやっておけば後は各々が勝手に判断して最適な動きをしてくれるから予測確定っと」
『キキキキキィィィィァァァァァッ!?』
そんな呑気な会話をしている様に見えるが彼等だが未来視によって齎される特型ヒュージの動きを読んだ前衛3人が進行方向に回り込みながらブレードモードのCHARMで連携しながら斬りかかって動きを封じ、距離を取ろうとしても動きを完全に読んでいる他の2名の射撃で相手の足を止める事で完全に抑え込んでいた。
ならばと特型ヒュージは自分の邪魔をする敵を先に排除しようと口部からの炸裂弾による爆撃を放ったり、臀部からの負のマギの毒を込めた針の連射を行うがファンタズムの効果で攻撃予測が出来ている以上、それを回避・防御するのは彼等に取っては容易い事でしかなく全て防がれていた。
「確かに硬いし速いしで厄介な相手だが攻撃の威力や範囲自体はそこまでじゃないな。その上で攻撃ルートが事前に分かるなら一定時間まで粘るだけならヌルゲーだな」
「攻撃威力は通常のミドル級を優に上回るがギガント級には届かずラージ級以下。針の負のマギに気を付けていれば良いだけだな」
「CHARMで防いでノックバックない程度なら幾らでも斬り払えるしね」
「でも少しでも動ける様になったら直ぐにケイブの方に向かおうとするから気を付けてね」
『キキキキキィィィィィィィィッ!!!』
こうしてたった5人で抑え込めている辺りこの蜂型特型ヒュージは速度と防御力こそ高いものの攻撃力はそこまでではなく、第一予備隊の中でも戦闘力上位組であれば攻撃を防ぐ事は容易く、倒す事を考えずに足止めに徹すれば十分に抑え込めているのだ。
無論、そこまでが指示を出したルルーシュの予想通りであり、そうして特型ヒュージが足止めされている隙に残りのメンバーは未だに存在しているケイブを射程距離に捉えられる所まで接近していた。
「ふむ、あの5人で十分に足止めできると踏んだがイレギュラーはなく予定通りだな。……これ以上の援軍が来る前にあのケイブを壊す。全員射撃開始、リクはルナティックトランサーを使って直接叩け!」
「了解! ルナティックトランサー!」
そしてすぐにルルーシュ・立花・タケルの3人がケイブに目掛けてシューティングモードのCHARMによる一斉射撃を放ち、更にリクがレアスキル【ルナティックトランサー】を発動させて赤黒いオーラを放ちながらCHARM【ブルトガング】を荒々しく力任せなやり方で振り回してケイブに叩きつけた。
多くのヒュージを呼び出したから大型であるが空間に空いた穴であるが故に動かない的でしかないケイブに対して、リクはルナティックトランサー化によって強化された身体能力と心肺機能を持って凄まじい威力の攻撃を何度も何度も叩き付ける事でダメージを重ね、遂に限界に達したケイブはガラスが砕ける様な音と共に消滅したのだった。
「よし、ケイブ破壊完了! ただやっぱりルナトラは負担がキツイな。立花のカリスマのお陰で幾分か楽になったけど」
「カリスマ持ちの立花を入れて正解だったか。……さて、ケイブを破壊された特型がどう動くか『キキキキキィィィィァァァァァッ!!!』……そう来るか。全員再度陣形を整えて戦闘再開!」
だが、それ見るや特型ヒュージは守る必要のあるケイブを破壊された事に怒りをおぼえたのか、目の前の敵を打倒する事を優先するかの様に敵意を剥き出しにして第一予備隊にこれまでよりも苛烈な攻撃を始めた。
先程までとは違い“ケイブを守る”という制限が無くなったからかその圧倒的なスピードで廃墟などの障害物を自在に避けながら戦場を縦横無尽に飛び回って第一予備隊の連携を切る様に翻弄しつつ、様々な場所から炸裂弾・毒針・突進攻撃を織り交ぜて特にその速度に対応仕切れないメンバーを狙って攻撃を行なってきたのだ。
『キキキキキィィィィァァァァァッ!!!』
「くっ! 炸裂弾に紛れて毒針を……!」
「タケルとキラは立花のフォローに回れ。……思ったよりも頭が回るなあのヒュージ」
特にカリスマで味方全体にバフを掛けている立花が個人戦力としては一段劣ると判断すると、まず口部からの炸裂弾を地面に当てる事によって動きを封じつつ砂煙で視界を阻害して連携を困難とし、そこにCHARMユーザーにとっては必殺となる負のマギ汚染を齎す毒針を飛ばして必殺を狙うという厄介な攻め方を使って来たのだ。
それでもこれまで厳しい訓練を続けてきた立花はどうにか毒針をCHARM【グングニル】で弾き飛ばし、そこにタケルとキラの援護射撃が特型ヒュージに放たれた事で難を逃れるが、それでも特型は廃墟や木々の間を高速で飛び回り狙いを絞らせない様にしつつ尚も攻撃を続ける。
「徹底的なヒットアンドアウェイ、どうするルルーシュ? あの耐久性で高速で動かれると僕でも仕留め切れないよ」
「攻撃を当てる事自体はどうにか出来なくも無いが一発二発当てられた程度では大したダメージにならないか」
「ノインヴェルト戦術を使う。あの耐久性ではそれしか倒せる手段が無さそうだからな。一撃で倒せる威力の攻撃を確実に当てられる状況下に持っていけばいい……総員特型ヒュージを廃墟区域方面に誘導しつつ対高速ヒュージ用のノインヴェルト戦術を始める!」
それだけ言ったルルーシュは自身のレアスキル【レジスタ*12】を使いつつCHARMに【ノインヴェルト戦術用特殊弾*13】を装填、それと共に彼の身体からマギがオーラの様に纏われてCHARMに
同時に第一予備隊はケイブのあった広場の隣にある未だに廃墟が残っている区域へと移動しながらマギスフィアのパス回しを始めようとするが、直後に特型ヒュージが他の人間には目もくれずマギスフィアを持ったルルーシュへと突っ込んで来たのだ。
『キキキキキィィィィィィィィァァァァァッ!!!』
「ふん、真っ先にマギスフィア持ちを狙うとはやはり頭が回るな。……だがそれも予想の範囲内だ、スザク!」
「イエス、ユア、マジェスティ!」
だが、それを見てもルルーシュは動揺する事なくマギを込め終えたマギスフィアを誰もいない場所へと投げ捨てながら特型の攻撃をCHARMで防ぎ、そのマギスフィアはレジスタによってパスコースをテレパスで伝えられていたスザクが宿地による超高速移動で捕球する。
特型ヒュージもすぐさまマギスフィアを持つスザクに攻撃を掛けようとするが、彼は瞬時にマギスフィアにマギを込めつつマギ合成の度合いを安定させてから特型ヒュージが来るよりも速くテレパスで伝えられたコースにパスを回してそのポイントに上がってきていた悠一にマギスフィアを渡した。
「はいキャッチ……アンドリリース! アスラン!」
「トゥ! ヘァキラ!」
「はいはいっと、テレパスでパスルートが指示されるから楽だね。タケル!」
「よし、このまま繋いでみせる!」
そのまま彼等第一予備隊は廃墟がひしめく中を走ったり飛び回ったりしながら高速でマギスフィアのパス回しを行っていき、それを特型ヒュージは妨害しようとするもののマギスフィアを持っている者に狙いを定めた次の瞬間には別の人間にパスが回されているので追いつけず、更に手の空いている者が牽制の攻撃を仕掛けている事もあってノインヴェルト戦術の妨害が殆ど出来ていない有り様だった。
……この世界において葛葉学園はCHARMユーザー複数名でのマギ合成の研究の第一人者であり、百合ヶ丘女学院と協力してノインヴェルト戦術を研究開発をしてもいるので世界で最も早くノインヴェルト戦術教育を導入するした学校となっている。
最も運用できるマギ量を持つのが転生者の上澄み勢ぐらいなので学校全体のカリキュラムとしては導入されていないが、故に上澄みとされる者達は小等部の頃からノインヴェルト戦術を前提とした鍛錬を行なっており、その第1期生であり最精鋭である第一予備隊のノインヴェルト練度は
(タケルのパスルートはR57を指定、それならキリトが捕球出来て特型の妨害も間に合わない。そこに手の空いたアスランとスザクとキラが牽制するから5秒後にE12のルートを投げればルナトラの反動で多少動きが鈍ってるリクでも捕球可能。負のマギの影響でマギスフィアの安定が3秒遅れるとしてA33のルートに廃墟を目隠しにしながら回して再度俺にマギスフィアを渡してからフィニッシュショットを決められる指定ポイントに……)
それだけでなく指揮官であるルルーシュが第一予備隊メンバーの状態と特型ヒュージの動きと攻撃パターンから常に数手先を読みながら必ずパスを繋げられるコースを割り出し、それをテレパスと口頭で指示しながら戦場全体の状況をコントロールしている事も大きい。
そのまま彼等は廃墟が入り組む中を高速で移動出来る特型ヒュージの妨害を苦もせずにパスを回して行き、最後にパスを受け取ったルルーシュがマギスフィアを立花に渡す……が中等部からの編入組故に他のメンバーと比べるとノインヴェルト練度が低い立花は多量のマギを込めたマギスフィアを受け取った時に僅かに怯んでしまい、それを見た特型ヒュージは此処で確実に仕留めると炸裂弾と毒針を立花に集中砲撃させる。
『キキキキキキキキキキィィィィァァァァァッ!!!』
「くっ!」
それでも気合いで攻撃を避けつつマギスフィアを落とさない様にする立花は咄嗟に廃墟の中に入って一旦射線を切りつつ他のメンバーにパスを回そうとするが、そうはさせまいと特型ヒュージはこれまでよりも遥かに速い超高速の飛翔で立花が逃げた廃墟に飛び込み確実に仕留めようとし……。
「……よし、条件は全てクリアされた。スザク、アスラン!」
「任せて立花、フォローするよ!」
「これ以上はやらせない!」
『キキキキキァァァァァッ!?』
そこまで読んでいたルルーシュが事前に指示を出しておいて廃墟の中に突入させていたスザクとアスランの第一予備隊最強の二人が特型ヒュージに襲い掛かり立花への攻撃を封じた。
……元から廃墟街に来る前にフィニッシュショットの際には出来るだけ障害物の多い場所に向かう様にルルーシュは指示を出していて、またスザクとアスランにはまだ技量が他のメンバーには及ばない立花のフォローをする様に事前に取り決めており、故に立花が廃墟内に入った時点で二人はフォローの為に先んじて乗り込んでいたという形になる様にルルーシュは誘導していたのである。
「これまでのヤツの行動パターンでは“廃墟の様な障害物は避ける様に動いている”、廃墟ごと粉砕して直進出来る様な状況でもな。故に室内であれば少なくとも短時間であれば廃墟の壁を突き崩してでも逃げるかどうかの判断を一瞬でも迷わせられる事が期待できる」
『キキキキキァァァァァッ!!!』
そのルルーシュの言葉通りに狭い室内で回避を行おうか一瞬迷った特型ヒュージは、その隙を突かれてスザクとアスランによる強烈な斬撃を受けて怯んでしまい、慌てて無理矢理壁を突き破って逃げようにもそのまま二人に妨害されてしまい……何より既に立花はシューティングモードのグングニルにマギスフィアによる膨大なマギを装填してフィニッシュショットの態勢へと入っていた。
「まあ、そうでなくともあの二人なら特型の動きを一時的に止める程度なら問題なく、立花も敵が隙を作って動きが止まった一瞬にフィニッシュショットを撃ち込む事に関しては上手いからな。……これでチェックメイトだ」
「これで!」
『キキキキキィィィィィィィィァァァァァァァァァァッ!!?』
ルルーシュがそう言言うと共に、特型ヒュージを押さえ込んでいた二人が離れると同時に立花から放たれたフィニッシュショットが特型ヒュージに回避を許さずに直撃、蓄積された膨大なマギが開放されて廃墟を余波で粉砕しながら超威力の攻撃と化して頑強な特型ヒュージを跡形もなく消し飛ばしたのだった。
……まあ、その直後に崩落した建物に危うく3人が生き埋めにされそうになったが、アスランがフェイズトランセンデンスを使った砲撃で降ってくる瓦礫を粉砕して立花を連れながら無理矢理脱出したので特に問題は起きなかった。
「ちょっとルルーシュ、危うく生き埋めにされる所だったんだけど?」
「CHARMユーザーなら廃墟に生き埋めにされた程度では死なないから問題ないだろう。アスランのレアスキルのリキャストタイムも計算済みだ」
「お前は俺達ならどんな無茶振りしても良いと思ってないか?」
「多少のイレギュラーが起きたぐらいなら覆せる個人戦力がいると戦略を立てるのが楽でいいな。……主戦場の方も戦闘は大体終わった様だから帰還するぞ」
それから特型ヒュージを倒した事で回復した通信(及び転生者掲示板)によって主戦場の方のヒュージ掃討も終わっている事を知った第一予備隊は、ケイブ破壊と特型ヒュージ討伐の報告を本部にした後でその本部から『良くやった、第一予備隊は学園に帰還して待機していてくれ』と命令された事もあって一路葛葉学園へと戻っていったのだった。
こうして葛葉学園を襲ったけっこう大規模なヒュージの襲撃事件は学園のCHARMユーザーと防衛軍の活躍によって、死者ゼロで学園側の勝利に終わるという最上の結果で集結したのであった。
あとがき・各種設定解説
第一予備隊:実はめっちゃ強い
・レギオンメンバーが全員転生者の上澄み勢の中でも更に上位に位置する才能と実力持ちであり、一段落ちる感じで描写されてる立花も他のメンバーとの戦いについて行けるだけで十分に上位の才覚を持ってる。
・また年代的に絡ませやすいと言う理由で予想されている『アサルトリリィ原作への介入用レギオン』として作られたと言う一面もあり、本来ならもう少し上澄み中の上澄み勢はバラけさせてバランスを取る所を一つのレギオンに集中させているのも強い理由。
・現在の個々人の実力だけでも葛葉学園高等部のトップレギオンメンバーと互角ぐらいで、ノインヴェルト戦術含めたレギオンとしての総合力も一部上回るレベルであり今回の一件で専用CHARMの供与を早めようと言う動きもある模様。
葛葉学園:防衛成功
・男性CHARMユーザーのガーデンなので実力に関する信用度の問題から守備範囲はそこまで重要ではなくヒュージの出現率も低い場所を任されているが、今回の様な事もなくは無い。
・ただし古参のガーデンである事に加えて今回ぐらいのヒュージが襲い掛かってきても守備範囲をきっちり守れるぐらいの戦力は持っており、それが今のご時世まで男性CHARMユーザーガーデンとして存続を許されていた理由の一つである。
・ただし今回は歴代でも最強格の第一予備隊とは言え中等部の予備隊まで駆り出す事になってしまったのは問題視されており、原作介入の事もあって自分達が遠征を行っても問題ない戦力があると証明する必要もあるのでその辺り含めて反省会がある模様。
読了ありがとうございました。
ラスバレ新章が今日開幕!アールヴヘイム主体のストーリーだそうなので色々と楽しみです。