ふたりぼっちの青春生活   作:アッシュクフォルダー

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第三十三話 志歩が脱退!?

咲希は志歩を思って言った。

 

「これからも、アタシ達と一緒にバンドをしてくれるよね!?」

 

「…」

 

志歩は沈黙していた。

 

「志歩ちゃん…?」

 

「私には叶えたい夢があるの」

 

「えっ?」

 

驚く、後藤ふたり。

 

「プロになって、誰かの心に響く音楽を奏でたい」

 

「それが…志歩ちゃんの夢…!」

 

「あ…」

 

「志歩ちゃんは、ずっとそう言っていたよね」

 

「その夢を出来たら、5人で叶えたいと思っていた。

ふたりに一歌に咲希に、それに穂波とで」

 

「だったら!」

 

「どこかで、ボンヤリしていたかもしれない」

 

「えっ?」

 

「でも、みんなはそうじゃない。

プロになりたい訳じゃないから…」

 

「だけど!」

 

と、一歌が言いだす。

 

「一歌ちゃん!」

 

「誰かの心に響く演奏をするって気持ちは、私にも、

わかりかけた!だから、もっと上手になって練習して、

志歩に追いつけるくらいになっているのはずなのに…」

 

「その気持ちは、凄く嬉しいよ。

でも、だからって、プロを目指せれる?

プロを目指すってことは、今まで以上に、

自分の時間を練習に費やさないといけない。

放課後、練習以外、何も出来なくなる。

それに、もしプロになったら、

今までの生活より、大きく変わってしまうかもしれない。

それでもいいの?」

 

「私は構わない!それでも!」

 

と、後藤ふたりは言いだすが…

だが、咲希が…

 

「…」

 

「咲希には、咲希のやりたいことがあるはず。

私の夢に、みんなをつきあわす訳にはいかない」

 

「そんなこと言われても…」

 

「でも、アタシは一緒にやりたいよ!

しほちゃんと一緒に、5人でバンドがやりたいよ!

これからも一緒に!」

 

「…一緒にやりたいって思ってくれる気持ちはわかるけど、

けど、その気持ちだけじゃ、必ずダメになる。

まずは、覚悟がないと難しい。みんなには出来るの?」

 

「プロになる覚悟…!ふたりにはある!」

 

「アタシは…アタシは…うぅ…うわぁーん!」

 

と、咲希が泣き出す。

 

「困らせてゴメン」

 

と、志歩がどこかに行ってしまった。

 

「志歩ちゃん!」

 

「志歩!」

 

「志歩ちゃん!」

 

 

咲希は落ち込みながら、泣いていた。

 

「アタシ…言えなかった…ちゃんと覚悟があるって…」

 

「…!」

 

「咲希ちゃん。泣かないで。私も同じ気持ちだから」

 

「ほなちゃん…」

 

「どうしたらいいんだろう…私は…」

 

咲希は一晩中泣いていた。司が心配する程、大泣きしていた。

泣き崩れていた。

 

(どうしたらいいんだろう…覚悟って、どうやったら、

覚悟が出来るんだろう…?基準ってあるのかな…?)

 

と、咲希は生まれて初めて、悩むのだった。

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