「あの動きにスローでしか見えませんが体の欠損……あなた達は何者ですか?」
バレてるっ!?コレどーしよっ!?
「あれ〜?恵梨ちゃんに二人とも!お疲れ様〜!なにかあったの〜?」
「先生?一つお聞きしても?」
「……なに?」
お母さーんっ!?
お母さん警戒体制!?
やっぱ警戒したり気を張ったりすると口調忘れちゃうのかな?
ていうかこわっ……
「先生……30年前から容姿変わりませんよね?」
「美容にはこだわってるもの〜!年は女性の敵だし」
「皺の一つもないお顔ですよね昔っから……単刀直入にいいます。先生って歳をとってませんよね?」
直接言っちゃった!?
もしコレでバレちゃったらどうするのかな……?
「……バレちゃった?」
「きゅぃ……」
言っちゃったっ!?
ていうか朱莉ちゃんっ!?
倒れちゃったっ!?
急いで回収回収……
「バレた……ってどう言うことですか!?」
「どうも何も人間じゃないから歳を取らないだけよ〜?この体も18くらいから変わってないと思うし……」
「人間じゃない!?一体それって……?」
「吸血鬼……でしたっけ?血を飲まなきゃ生命活動が出来ない伝承の怪物。まぁ実際は普通となんら変わらないんですけどね〜」
隣を見ると保険の先生がタバコ片手に歩いてきた。
タバコ休憩……?
吸いすぎは体に悪いんだけどなぁ?
「え?保健室の……誰でしたっけ?」
「あれ?名前言ってなかったか?あたしは神崎ネロ。名前は察しの通りうちのクソ親がやらかしただけだ……可愛い娘に暴君の名前をつける頭のおかしい親だったよ……本当に」
あ、名乗らなかったのってそう言う……
「ネロ!?あんた知ってるの!?」
「知ってたけど?ていうか色々協力してるのもあたしだし……まぁ勝手に病院の名前を使ったことは許せないんですがねぇ?」
「悪いことしたわねぇ……ただいい宣伝にはなったんじゃないかしら〜?」
「宣伝なんかしなくてもうちはもう充分でかい病院ですよ先生……」
「先生……ってことはお母さんの昔の生徒ってことですか?」
「そうなるな。昔から恵梨がやらかしてくれたせいで私まで巻き込まれて……あのクッソ怖い説教に巻き込まれてなぁ?」
「確かにそうだけど……あの時はあんたの方が積極的に殴りに行ってたでしょ!?」
「ん〜?なんのことだか分からないなぁ?あたしは文武両道で才色兼備なネロちゃんだったろ〜?」
「周りに対して猫被ってただけでしょあんたは……!?」
喧嘩始まっちゃったよぉ……
お母さん止めてぇ……
「はいはいそこまでよ〜?それに恵梨ちゃんはこのあと閉会式もあるんだから……ね?」
「……わかりましたよ!その代わりあとで詳しく教えてくださいねっ!?」
そう言って校長先生は走って行った。
ありがとぉ……ケンカ見るのってちょっと辛いんだよなぁ。
とりあえずなんとかなった……のかな?
「ネロちゃんもナイスタイミングね〜!いぇ〜い!」
「いえ、大丈夫です……それに訳がわからないからって自分の生徒に問い詰めるのは少し見てて嫌だったんでね?」
「あ、ありがとうございましたっ!それにいつも血をうちにくれてるんですよね?」
「確かに流してるのはうちだがあまり大きな声で言えないことだからな?」
「き、気をつけますっ!」
「じゃ、次は閉会式だから急いで並べよ〜?」
そう言って先生はタバコを取り出し火をつけた。
「学校はタバコだめじゃないのかしら〜?」
「校長から許可もらってますしそれを言うなら先生の旦那さんもお酒飲んでましたよねー?」
「ふふっ、そういうところ昔から変わらないわね〜?」
あ、変わらないの?
「それじゃああたしタバコ吸ってから行くんで先生達は先行ってください〜!」
「急いでくるのよ〜?病院からのあいさつがあるんだからねぇ〜?」
「そうでしたそうでした……じゃあ一本だけにしますね?」
「はぁ……じゃあお先に行ってるわね〜」
そうして僕と固まったままの朱莉ちゃんとお母さんで会場へ向かった。
* * *
現在閉会式中で朱莉ちゃんはとりあえず自分が見るから大丈夫って言って隣にいる。
起こさないとだよなぁ……?
「朱莉ちゃんー?大丈夫ー?」
「……はっ!?ま、まどかちゃん!?校長先生はっ!?」
「大丈夫だからとりあえず落ち着こ?」
「そ、そうだね……ふぅ、で校長先生はっ!?」
落ち着けてないね……?
大丈夫?
「今は閉会式だよ?校長先生は壇上でお話中……おーけー?」
「わかった……あのあと大丈夫だった?」
「実はあのあと……」
あったことを全て説明した。
僕のこんがらがった頭の整理にもなったから助かった……
「……それホント?」
「ホントだよ……」
「ホントかぁ……ていうかネロ先生って吸血鬼なのかな?夜さんが吸血鬼って知ってるし」
「それは無いんじゃないかな?あの吸血鬼倒した後にローズがまだいるって言ってないもん」
「そっか……じゃあ人間だけど協力してる感じかな?」
ていうかローズはまだ帰ってこないのかな?
あの騒がしい感じがなくて少し寂しいんだよなぁ……
「でもたまにいるぞ?人間だけど協力してくれる奴がたまに」
「そうなんだ……ローズっ!?なんでいるの!?」
隣を見るとローズが座っていた。
音もなかったんですけどぉっ!?
「いや夜からお前が大暴れしてたって聞いたから大急ぎで帰ってきただけだぞ!」
この孫バカ……!
「今結構失礼なこと考えなかったか……?」
「いや僕たちのために帰ってくるなんて嬉しいなぁっ!って考えてただけだよっ!?」
「そうか……?あとで夜に聞いておくか……」
「ま、まどかちゃん……骨は拾うからっ!」
「朱莉ちゃんは庇ってよっ!?」
「だって勝てる訳ないもんっ!」
「おいそこっ!!静かにしなさいっ!」
「「「はーい」」」
怒られてしまった……
最近気づいたんだけどコレ二十歳過ぎの男性が女装して怒られてる図ってことだよね……?
え、ちょっとアレじゃない……?
えぇ……?
* * *
「さて事情を聞いても……いいですよね?」
体育祭が終わり現在校長室。
中にお母さん、朱莉ちゃん、僕、そして勝手についてきたローズとネル先生がいる。
ネロ先生はわかるけどなんでローズもいるの!?
来る意味あったかなぁ……?
「えっと……ローズさんでしたっけ?どうしてここに……?」
「娘と孫が困ってるのに放置する奴がどこにいる?説明を求めるなら私に聞いた方が早いしな」
「……え?娘?孫?どう言うことですか……!?」
「先生……!それすごくわかるよ……!」
朱莉ちゃんが激しく同意していた。
まぁあの時めっちゃ困惑してたもんね……
「ん?そこまで言ってなかったのか?私はローズ・フォン・ヴァンピール、吸血鬼の王であり夜の母でありまどかの祖母だ……ながいなこれ?」
「……え、いやまどかさんの妹のローズさんですよね?」
「あ〜アレ?嘘よ〜?」
「嘘ぉっ!?サラッと何してくれてるんですかっ!?しかもコレって戸籍から偽造してますよねっ!?見本になるべき先生が悪いことしてどうするんですかっ!?」
「悪いことなんて一切してないわよ〜?戸籍のない女の子に戸籍登録をしてあげただけよ〜?」
「このっ……!」
「説明を続けていいか?私たちは____」
ローズは一通り説明をした。
僕たち吸血鬼の生きていくために必要な血。
昔ヴァンピール国で何があったか。
そして保守派と過激派についてなど、ローズは全てを話した。
「先生やローズさんの過去にそんなことが……それを糾弾するような態度を見せてしまいすみませんでした……」
「いや、気にしないでくれ。そもそも私たちは共存がしたいだけだ。吸血鬼と人間が手を取り合って仲良く暮らす世界……それが私の望みだ」
「共存って……人間はエサですか……?それとも仲間ですか……?」
「仲間に決まってる!そもそも吸血鬼が襲って殺しをしてるのが始祖として恥ずかしいわっ!」
「そうですか……とりあえずうちの学校としては生徒を襲わなければ大丈夫です」
「恵梨、それは大丈夫だぞ〜?うちの病院から血液パック流してるからな〜?」
「はぁっ!?だからあなた達はなんでサラッと犯罪行為をするんですかねぇっ!?」
「それ言われたら私とまどかの二人は同族殺しだぞ?コレと比べたらどれも変わらんだろ?」
「ま、まどかさん……?」
先生引かないでっ!?
「ち、違うんです先生っ!その吸血鬼はこの前の不審死の少女達を殺した犯人だったんですっ!最初は対話で解決しようと思ったんですが相手が武力を行使してきたので仕方なく……!」
「とか言いながら結構ノリノリ戦ってなかった……?」
「ちょ、朱莉ちゃんっ!?」
それ言わないでっ!?
落ち着いてから恥ずかしいんだからさっ!?
はい、保険の先生の正体はちょっとアウト目なお医者さんでした〜!
名前出さなかったのは先に病院名出しちゃったからですね……
べ、別に名前決まってなくて病院名からとった訳じゃないですよっ!?
ちなみに身長は昔からタバコ吸ってる影響で155センチくらいですね。ぱっと見少女がタバコ吸ってるのちょっとバグってて好きなんですよねぇ……
あと彼女好きな銘柄はウィンストンです。
ローズ様帰ってきましたねぇ……
コレから暴れてくれるのが楽しみですねぇ……
順番的にはVの方を出すべきだったんですけど何故か体が勝手にこっちを書き切っちゃったのでこっちから投稿します。Vは明日かな〜?