ts吸血鬼が行くっ!   作:黒色火薬

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33日目 気持ち……まだ諦めないの!?

 

「汚いさすが大人汚いっ……!」

「いや今どきそれ知ってる子供はいないだろ……」

 

え、そうなの?ジェネレーションギャップだなぁ……

結構ショック……

 

「おら〜!まどかも気になってるやつの一人や二人はいるんだろ〜?」

「二人はいたらダメじゃないですか!?」

「じゃあ一人だ!いるんだろ!?」

「それはっ……!」

「ほら居るんじゃないか〜!ん〜?」

 

う、うざいなぁ……?

おっとそれ言ったらダメだ……一応先生だし?

 

「まだわからないんですよっ!!」

「自分に気があるかがか?」

「いやこの気持ちが親愛なのか恋愛なのかがです……」

「ほう……?ちょっと待ってろコーヒー持って来る」

「わ、わかりました……」

 

こ、コーヒー……?何で今……?

 

「すまん少し待たせたな……で?意中の人は?」

「だから違うんですってば!」

 

もう先生の中では僕が誰か好きなのは確定らしい。

わかんないものはわかんないよぉ……

 

「じゃあその人はどんな人なんだ?」

「その人は……とても明るくって優しい子で一緒に居て楽しくって」

「それでそれで?」

「……すごく可愛い子で……すごく大きくて……」

「ごふっ……そこのタオル取ってくれ、あと変えの白衣……」

「先生!?」

 

先生がコーヒーを吹いてしまった。

どんな子か聞かれたから答えただけだよ!?

というか自然と朱莉ちゃんのこと答えてたけど……

ち、ちがうけどね!?恋心ではないと思うけどね!?

これはどうしたものか……

というか廊下が騒がしいな?

廊下からドタドタと歩く音と呼び止める校長の声が聞こえて来る。

ここ保健室前だよ……?

体調悪くて眠ってる人もいるのに酷くない?

……というか声が近くなってきてる!?

 

「失礼しますね!!」

「ちょっと!?」

「……え?」

 

勢いよく開かれた扉の前にはゆうこさんが立っていた。

そして後ろに止めようとしている校長先生がいる。

あの時顔を隠していたし声も男の子の声を出していたからバレてないとは思うけど……

めちゃくちゃ睨まれている……!?

どうしようっ……どうやって誤魔化そう!?

 

「えっと、すみませんどうかなさいましたか?あと今体調が悪くて眠っている生徒がいますので廊下でお話ししませんか?」

 

ナイスネロ先生!

 

「娘が体調が悪いから迎えに来ただけですが?」

「娘……ですか?」

「えぇ、そこで眠っている娘の母ですが?」

「えっとお名前をお聞きしても?」

「鬼灯ゆうこです!!」

「えっと……あなた保護者様ではありませんね?」

「「……は?」」

 

僕とゆうこさんの声がハモった。

何で!?

ネロ先生は生徒の個人情報が載っているであろう書類を見ながらおかしなことを言い始めた。

さも当然ですが?みたいな口調で言い切っている。

ど、どういうこと……?

 

「何を言ってるんですか!?」

「何って事実ですが……彼女は養子ですよ?」

「……は?」

「普通は個人情報は流したらダメなんですが……いいですよね?校長?」

「……特別ですよ?」

「ありがとうございます。彼女は元々孤児だったんですがそこをあたしの病院の職員が拾いましてね?それからはその職員が義母ですね……そしてそこにいる生徒の義理の姉です」

「いや、彼女は私の子でっ……!」

「ほう?ということは捨てたのもあなたですか?」

「違います!娘は誘拐されたんですっ!吸血鬼を自称する奴にっ!」

「吸血鬼ですって?はぁ……お薬でも処方しましょうか?確か統合失調症によく聞く薬が病院にありますけど?もちろんお代はいただきますが……」

「ふざけてるの!?」

 

結構煽り性能高いねそれ……?

つい笑いが込み上げてしまう。

医者ということを生かした煽り……これ心折れるなぁ?

というかいつのまにかそこまで……あ!?

お母さんが戸籍いじったな!?

どうりでお母さんが普通に学校行っていいって言ったわけだ……

というか朝日さん過労死しない!?大丈夫!?

 

「うぅん……え?おか」

 

やばい朱莉ちゃんが目を覚ました!?

ここで嘘が破綻するのは非常によろしくないっ……ならば演技で誤魔化すしかないっ!!

確か僕の義姉って設定だったっけ?ならシスコンの妹を演じればいいっ!!

 

「お、お姉ちゃん!?起きたの!?大丈夫!?」

「え、うんそれは大丈夫なんだけどなんで」

「急に倒れちゃったから心配したよ!?今日はもう帰ろ?お母さんも心配してたんだよっ!」

「わ、わかった……」

「なら私が教室まで送ります。あとまどかさんも早退しますか?お母様から許可は降りてますが……」

「校長先生!!早退出来るんですかっ!?なら姉の看病がしたいので帰りますっ!!」

「ちょっと!?待ちなさいっ!?あなた達誘拐犯とグルなのね!?」

「……お薬処方しますね?後日この書類を持って病院内の薬局にお越しください」

 

先生がお医者さんやってる……ほんと煽り性能が高いなぁ?

 

「病院……?そ、そうよ!DNA検査をすればいいのよっ!!そしたらこの子が私の子だってわかるわっ!」

「……病院を検察の施設と勘違いしてませんか?……いや、いいでしょう!うちの病院でやりましょう!」

「先生!?」

 

そんなことしたらバレちゃうじゃん!?

 

「2日後神崎記念病院ロビーで集合しましょう!その日は私も担当なんでね!」

「えぇいいわ!2日後ね!朱莉ちゃん待っててね?」

 

そう言ってゆうこさんはようやく帰って行った。

ちょっと怖いなあの人……

というか朱莉ちゃんが震えている!?

大丈夫……?

 

「朱莉ちゃん!あの人はもう行ったから大丈夫だよ!」

「でも今度バレちゃうじゃんっ……!」

「それはまどかが何とかしてくれるから安心していいぞ?ふぅ……あぁタバコがうまいっ……!」

 

あ、さっきからイライラしてたのはヤニ切れだったのね……?

……ヤニカスなのって先生としても医者としてもどうなの!?

っていや違くて!!

 

「僕がどうにかするってどういうことですか!?」

「DNAサンプルをとった後にあのモンペの目の前で検査するんだがそれを中立のお前にやってもらうことにする」

「中立って……僕バリバリこっち側ですけど?」

「モンペからみりゃあ中立だ。だからその隙に権能で別のものとすり替えてくれ」

「……そしたらDNAが合致しない!!」

「そういうことだ!それを本番にやってもらう!!」

「まじですかぁ……?」

「それならあのモンペを黙らせられるぞ……ふぅ」

 

というかモンペって言いまくってるけど……

横に校長先生いるの忘れてない……?

 

「ネロへの説教は後にしとくとして……してあなた達はこの後どうしますか?」

「とりあえず早退させてください。また来たら面倒臭いので」

「わかりました」

「あ、そうだ!戸籍の話など動いてくれてありがとうございます!」

「気にするなよ?生徒を守るのが先生だろ?」

「気にしないでください。生徒を守るのが教員の勤めですから」

「「あ“?」」

 

意見が一致したことが気に食わなかったのかお互いに睨み合うかたちになってしまった。

次の瞬間キスでもするんじゃないかってくらい顔を近づけたかと思えば詰り合いを始めてしまった……

 

「なんだ?私のマネか?そうでもなきゃ恵梨がそんなこと思いつくわけないしなぁ?」

「何ですか?喧嘩でも売ってるんですか?いいでしょう言い値で買いますが?」

「売ってるのにも気が付かないほど頭が足りないと……」

「というかあなたは医者ではないですか!?」

「あんたの依頼でここの養護教諭だけどぉ?流石女豹様ですなぁ?」

「そ、その名前で呼ばないでくださいっ!?それは周りが勝手に呼んでただけで私は名乗ってませんっ!!」

「じゃあ何だ?狂犬か?ん?」

「……おいてめぇいい加減にしろよ?こっちはよぉ?教育者なんだわ?」

「恵梨の場合狂育者でしょうにねぇ?」

「いい加減にしないとてめぇ殺すぞ?」

 

え、校長先生……元ヤンとは聞いてたけどここまでとは!?

僕は先生を絶対怒らせないことを胸に誓った……




朱莉ちゃん編が終わったと言ったな?
あれは嘘だ!
 
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