メタルギアの世界に転生したので少しでも救える人を救いたい。   作:名無しのダンボール兵

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毒蛇と科学者

現地時間での夜間に到着するように出撃したスネークは、アオイの拠点と思われる場所近くのソ連兵のキャンプに潜入し、その場の兵士を尋問の後にフルトンで回収した。

彼からが当たりをつけていた場所は、やはりオセロットが割り出した位置とおおよそ同じであったため、スネークはそこを目指して歩みを進めた。

その道半ば、マザーベースから通信が入る。

 

『回収したソ連兵から情報を聞き出した。妙なことに、その女には右腕があったらしい。サイファーの尋問の末、失ったはずの右腕だ。そこにいるのは本当にアオイなのか……?とにかく、注意してくれ』

 

スネークはミラーからのそんな警告に頷きながら、木々の間に隠れるように作られていた入り口を静かに開き、アオイと思わしき人物の拠点へと足を踏み入れる。拠点は、山の中腹に横穴を開けるように作られていた。

内部は大量のモニターが壁に取り付けられ、外の様々な位置の映像を映し出している。

床には大量の資料や設計図が散らばっている。

スネークが見覚えのある一つを床から拾うと、それはやはりスネークのバイオニックアームの設計書だった。

 

「俺の義手の設計図だ。ここにいるのはアオイで間違いない」

『その設計図は間違い無く本物だ。……だが、何故そこまで散らかっている?』

 

その次の瞬間、背後からスネークへと刃物が突きつけられる。

 

「……誰だい?ここまで辿り着くなんて、中々だね」

 

しかし、スネークが振り向き、その容姿が仄暗い部屋の明かりに照らされると、スネークの首に突きつけられていた刃が液体金属に戻り、アオイの腕に集まる。

 

「……あぁ、そうか。すまない、迎えきてくれたんだね。スネーク」

 

アオイの言葉をスネークが首肯すると、アオイは

 

「じゃあ、早速マザーベースに行こうか。ヘリは呼んであるの?ないなら一応ここの辺りに一機隠してあるけど……」

 

スネークは首を横に張る。

そして、アオイに完璧にくっついているように見えるその右腕を指差す。

すると、その右腕全体が液体金属となって彼女が持っていた試験管の中へと収納される。

 

「これは、僕の液体金属で作った腕だ。本物は無くなったままだよ」

 

液体金属が消えた後には右腕は無く、肩から先には何もなかった。

スネークがそれを見たのを確認して、もう一度液体金属を義手に戻したアオイに、スネークは疑ったことを謝罪をしようとするが、アオイはそれを遮って

 

「良いんだ。それよりも、それはボクの作ったバイオニックアームだろう?性能はどうだい?短期間で作り上げたからね、ボクとしてはもう少し改善の余地ありだから、マザーベースまで到着したら少し調整をさせておくれ」

 

その時、ミラーからの通信が入る。

 

『会話はモニターしていた、二人とも無事で何よりだ。そっちにヘリを送った、そろそろ到着するはずだ。マザーベースへ帰還してくれ』

 

通信が切れた次の瞬間、床に置かれていた研究資料が燃え上がる。

 

「……なるほど、こんなところまでついてくるんだね?アレは」

「─────!!!」

 

拠点のさらに奥から叫び声が聞こえる。

それは聞き覚えのある叫び声、キプロスの病院でスネークが聞いた、燃える男の叫び声だった。

奥へと繋がる通路から、炎と共に炎を纏った弾丸が飛来する。

アオイはそれを鉄の右腕で防ぐが、右腕は砕けて飛び散る。

 

「スネーク、撤退だ。アレとまともにやり合う準備はないだろう?」

 

スネークがそれに頷くと、二人はスネークが入ってきたのと同じ出入り口から外へ出る。

外で待機していたヘリに急いで乗り込んだ直後、アオイは

 

「二度も同じ事をするのは芸がないしやめようと思ったんだけど……用意しといてよかったよ!」

 

轟音と共に爆発が起こり、拠点となっていた横穴が崩落する。

外に出ようとしていた炎の男が、崩落した土砂に巻き込まれて姿が見えなくなる。

 

「今のうちだ!早く出して!」

 

ヘリの急上昇と同時に、崩落した横穴跡から炎が噴き出る。

アオイは何かを観測しようとしているのか、白衣のポケットから幾つかの機械を取り出して炎の方向へと向けている。

 

⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎!!

 

怨嗟の篭った怒号が土砂の中から響く。

その怒声を背に、ヘリはマザーベースへと向かった。

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