「いやぁ、オロオロしてるアクルちゃん可愛いなぁ。」
「ひっ。」
リュエンに見られて思わず息を呑むアクル。
ラビィは、そんなアクルを庇う為に優しく抱き締め後ろに隠す。
「だからっ、アクルちゃんに変な絡みしないのっ!」
「あぅ……。」
同性とはいえ、こういう風に抱き締められた事が無いアクルは、なんだか恥ずかしくて頬が赤くなった。魔王は頭の中で、キマシタワー、とか言っていた。
それを見たリュエンは、とてもニッコリ。
「どうしたんだいアクルちゃん? そんなに顔を赤くして……もしかして、よくじょ……って、うわっ!?」
言い終える前に、ラビィのウサ耳人形騎士が、リュエンの首を狙い素早く手刀を放った。
リュエンはそれを、すんでのところで屈んで避ける。
軽く片手で自分の首を撫でて、それからリュエンは立ち上がって。
「びっ、びっくりしたぁ~……ちょっとラビィ! 今の当たるコースだったよ!」
「うるさいわよっ! バカッ! バーカッ!」
まったくと、ラビィは照れてるアクルを優しく引き離す。
「……しかしアクルちゃん、小さいわねっ。」
そして、凄く細い。多分栄養が足りてない……やっぱり五区人なんじゃあ?
アクルの表情は幼く、背丈もかなり小さい。背の高いラビィ自身はともかく、小柄なリュエンより小さい。
「そういえばっ、アクルちゃんって年齢はいくつなのっ?」
「あ、それは僕も興味あるなぁ~。」
二人に好奇の目を向けられて、えっと、とアクルは呟く。
「十五歳、です……」
「えっ、十五……?」
それを聞いて、ラビィとリュエンは顔を見合わせた。
「……僕よりいっこ歳上なんだね。」
「私よりっ、にこだけ下なのね。」
つまり十四と十七である。リュエンは年下だと知って、アクルは少し驚きつつ、尋ねた。
「あ……えと、いくつくらいだと思ったんですか?」
「僕は十歳以下くらいだと思ってたよ。」
「私もそのくらいだと思ってたわよっ!」
それを聞いたアクルは、少し項垂れた。つまり小学四年生以下くらいだと思われていたらしい。流石に、ちょっとだけショックである。
「……ん?待てよ? じゃ、じゃあ……つまり、まさか────!」
魔王は驚愕した。つまりリュエンは、アクルを小学四年生くらいの……十歳児の女の子だと思って、セクハラ発言を乱発したという事である。
「なんという男だ……レベルが違うぜ……。」
一人感心する魔王をよそに、お店に着いたわよっ! とラビィが笑った。
アクルが見た感じ、自分の世界にもあったファミレスっぽい見た目である。お洒落な感じで、この五区には似つかわしく無い気がした。
「さぁて、お昼時だねぇ。」
リュエンが上機嫌に中に入って行き、アクルもラビィの後ろから入って行く。
中も、解りやすいファミレスといった感じだ。アクルは数回だけしか入った事が無いから微妙だが、自分の世界のもこんな感じだったはず。
「いらっしゃいませー。」
焦点の定まらぬ目でニヤニヤしている女性店員に案内されて、アクル達は窓際の席に座る。
「ごゆっくりー。」
ニヤニヤしながらそう言って、ふらふら歩いて行く店員を見ながら、やはり何か普通じゃないものをアクルは感じる。
「さぁて、何を食べよっか? ああ、アクルちゃんソーセージかバナナ食べなよ。」
アクルは少し小首を傾げる。この店オススメなのだろうか?
ちなみに、魔王はツッコミを放棄したという。
ちなみに、現在魔族サイドのキャラを募集してたりします。
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