転生を呪う特級呪霊   作:クシャ

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薄暗いオフィスの中、カタカタと乾いたキーボードの音が響く

 

現在時刻は23時半。とっくに終電はない、いつものように会社に泊まるのだ

 

俺は金平咲耶(かなひらさくや)。高卒、二十歳、ブラック企業のプログラマーだ

 

まあ、いわゆる弱者男性ってやつだ

 

プログラムの才能はあったようだが、それも、この、なんのためにあるのかイマイチわからんブラック企業に食いつぶされている

 

「朝までに仕上げておけよ」

「なんだ、こんな事もできないのか」

「辞めるぅ?何処行ったって一緒だよバカ!」

「あんたってほんと使えないよね、一緒にいて恥ずかしい」

「…」

 

言われ慣れてしまった罵倒の数々も、今日はなんだかいつもよりしみる

 

ズキンズキンと心臓が痛む

 

いた、痛いなだいぶ!!!???

 

あやべえこれ、死…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、いうわけで

 

俺、死にました。過労による心筋梗塞で

 

なんとおいたわしや俺…

 

まあ悪くない人生だった、とは言えねぇな。カスだ、カス。

 

 

さて、死んだ俺がなんでこんなふうに死因やらを考えたりできてんだって話だが、まあ転生?したらしい

 

 

や、転生っていうか、転移?

 

生前、弱者男性らしく、読みふけっていた異世界物っぽい状況だから勝手にそう言っているだけなんだが。

 

体は小さい頃の俺っぽい、意識は死んだばっかの俺だし。

 

ってか、体これ、ほんとに俺の体か???

 

気持ち悪いっていうか…

 

軽すぎる、何もかもが。体も、心、というか衝動も

 

殺したい。壊したい。何もかも!って感じ。

 

これじゃまるで…

 

「お、ニンゲンかと思ったけど違うんだ!じゃあハッピーバースデーだね!」

 

!?!?おびっくりした!いつから!?

 

ってか今、ニンゲンじゃないって…

 

「や、俺の名前は真人!人が人を呪うことで生まれた呪いだよ。キミは?」

 

は?

 

まひと…

 

ああそういう

 

ここは、呪術廻戦の世界ってことか。

 

そんでもって俺は…

 

 

「俺は、俺は咲耶。右も左もわからん、今生まれたばかりの呪霊さ」

 

 

呪霊になったってことかぁ。

 

 

 

 

ええ!どうしよ!!!

 

 

ん、まあ落ち着け俺。ただの呪術師に転生じゃなくて逆に良かった

 

呪霊になったってことは、大概の怪我や障害は無視でき、かつ、ある程度の強さは保証される!

 

根拠はまず、俺の呪力量!目の前の真人と対峙した瞬間自覚できた。

 

俺の呪力は、真人よりも遥かに多い、そんでもって術式も持ってる気がする。

 

生前よりも自分のことについてわかるんだ

 

この二度目の生!絶対に無駄にしたくない!!!

 

 

呪霊で生まれて、真人並み

 

つまり、特級であれば、五条悟以外のことはあんま考えなくていい!

 

 

 

「へー!咲耶っていうんだね!誰かにつけてもらったのかな、今生まれたばっかって言ったけど」

 

…おっと、迂闊だったな。何も考えず名乗っちまった

 

まあでも、気に入ってるからな。自分の名前

 

 

「いいだろ、好きなんだ。響きが」

 

「へぇ、キミ。生まれたての呪霊なのに、意識も、知能も、好みまであるなんて!…なにもの?」

 

「さあな、俺もわからん」

 

「っはは!生まれた意味だけわかんないんだ!じゃあさ、俺達の世界に来ない?呪霊がニンゲンになる世界!」

 

「おおそれは」

 

 

…自然呪霊の庇護下になるってことか。

 

「いいな、あんたに付いてくよ」

 

 

「…ふふ、決まりだ。」

 

よし、これで当分は矢面に出ずに済むだろ

 

五条悟とあわなきゃいいんだ。

 

 

 

生き残るぞ!今回こそは!!!

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