僕のカルデア日誌   作:kanaumi

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 会話パートが長くなったので前回でも良かったが、長いので別けました。どっちが良いのか判りません。


ハロウィンでの一幕② 方位南南東微南

 

 前回で襲われた騎士軍団について、改めてロビンフッドに尋ねる。

「さてと、ロビンフッド、さっきのは何なの?」

「ああ、さっきのはっと、前におたく等はあの城を見たか?」

「うん、ピラミッドが刺さってるよね」

「そう、少し前にいきなり降って来たのよ。で、そのピラミッドが降って来てからあの城の城主が変わった。それに加えて城に現れた強い騎士団が街の強い冒険者を倒しちまってな。力関係がはっきりしたら新しい城主、奴等が言うに女王が法令つって、ハロウィン禁止令を出したんだ」

「ハロウィン禁止令?」

「ハロウィンの時期ですが、ピンポイントな法令ですね」

「…ああ、おたく等この街は初めてか。この街はあの城にピラミッドが刺さる前は、元城主の雰囲気柄か年中ハロウィンでな、毎日どんちゃん騒ぎだったんだよ」

「ど、どんちゃん騒ぎですか」

「で、その法令が出来てからハロウィン発言やそれをやりたがる奴をさっきの騎士団が取り押さえに来んだよ」

「それで、騎士団を恐れてこんなにも静かなのですね」

「そういう事だ。…オレとしてはどっちでも良いが、したいことが出来ない状況ってのは気持ち悪いからな。おたく等がどうにかするなら協力するぜ?」

「先輩、いかがしましょうか?」

「うん、この特異点に関係してそうだし、協力して貰おう」

『僕からもそれが良いと思うよ。この特異点はどうも変わっているからね』

「じゃあ、成立だな、ああ、自己紹介しとくか、マスターはさっき言ったがオレはロビンフッドだ。オレの事は好きに呼んでくれ」

「じゃあ、ロビンだね」

「はい、…ロビンさん。よろしくお願いします」

「あいよ」

 

「向こうの話はついた様ですね。…リップさん?」

「あの人、ロビンさん、ヒィャぁ!!」

「おい、汝、急に下がるな!」

「…リップさん、お知り合いですか?」

「あの人、何故か私のお尻を叩くんです!」

「はて、女の敵、ですか?」

「おい、そこのワルガキリップ!勘違いさせる様な事言ってんじゃねぇ!!」

「…ふむ、しかし、おしりを叩いたのは本当と」

「どうなの、ロビン?」

「いやー、オレだって何にも悪い事をしてないレディのおしりを叩く何てしませんよ?…ただ、まあ、昔は酷かったって事で勘弁してくれないですかね?」

「…清姫」

「…ええ、嘘は無いかと。しかし、それでも女として、いかがなものかと」

「……へいへい、おい、リップ、もう叩かねえからきちっとしろ」

「…本当ですか?」

「本当、本当、月の頃より大人になれたお前を叩かねえよ」

「……(ふい)」

「……はあ」

「詳しくは判らないけど、これから仲良くなれば良いと思うよ?」

「…ですかね」

 

 

「さて、とりあえずはあのチェイテ城を目指せば良いんだね?」

 リップも恐らく落ち着いて、ようやく特異点の情報も整理出来たので、出発する事にした。

「ああ、あそこの元城主にはおたくも、面識あるみたいだし、今の城主を何とかできりゃ解決だろうよ」

「元城主、エリザベートさんですね」

「ああ、あのトカゲが城主でしたか」

「私、あの人も苦手です」

「……(ボリボリ)…ん」

「ワフ(ボリボリ)」

「──(ペコペコ)」

「じゃあ、チェイテ城目指して行こうか。…そこの3人、お菓子食べてないで行くよ」

「…(ゴクン)…判っておる」

「…(ウグッ)ウォフ」

「──!(ブンブン)」

 遅れている3人に声をかけてから城を目指してロビンの案内の元、森を進むのだった。

 

〜???〜

「あれ、さっき、小イヌいたわよね⁉小ジカ〜!」

「あら、貴女まだいたのね。貴女の募集に誰も応募しないから、場所だけ取られて困っているのよね」

「え、デジマ⁉私、勇者なのに⁉何で誰も仲間に来ないのよ~!!」

「うーん、募集要項が悪いのじゃないかしら…。特にこの、特典欄の毎日ライブの所とか」

「何でよ、アイドルであり勇者である私のライブよ?」

「あのね、元城主樣?…いえ、勇者樣?貴女の噂って、この街では有名よ?ライブで耳が聞こえなくなったとか、風邪になりやすくなったとか、仕事のやる気が出ないとか、ね」

「…ちょっと、最後のは確実に関係無くない⁉」

「まあ、そういう事ね」

「グググ、私、勇者なのにぃ」

「……はぁ、さっきの男の子なら、ロビンフッドさんと森に行ったそうよ」

「……え、本当に⁉い、行かなきゃ!小イヌなら勇者パーティーにふさわしいわ!」

「は~い、(パンパンッ)勇者1名樣ご案な〜い」

「ヘイ!」

「らっしゃい!」

「へ?」

 マタ・ハリの号令に側近の屈強な漢2人がエリザベートを抱え、酒場の外に運び出す。

「では、方角は南南東微南!(物理)テレポーター起動!」

 そして、マタ・ハリが広場の噴水に隠されたレバーを後ろに倒す。すると、地響きと共に噴水が沈んで行くでは無いか。状況が理解出来ないエリザベートを置いていき、沈んだ跡から大筒の大砲が姿を現した。そして、側近の2人はエリザベートを大筒にセットした。

「ちょ、ちょっと⁉」

「ヘイ!」

「らっしゃい!」

「それでは良いフライトを、カウント3、2、1、発射!!いってらっしゃ~い!」

「いってらっしゃーい!」

「ギョエェぇ、イヤャャァァァ!!!」

 勇者エリザベート・バートリーは森を越え、山を越え、谷を越え、伯父に叩かれ、谷を越え、山を越え、森に墜落したのだった。

 

 

 ちなみに、突然登場した物理テレポーター(大筒の大砲)、正式名称キャノン・The・サカーニィ。遥か未来の月裏面基地で開発された。導力に未知の粒子として遥か過去で発見されたエリザ粒子を使用している。その威力は絶大で、まるで太古のドラゴンブレスを彷彿とさせる。特に、生物の聴覚を刺激し、弱い者は余波を喰らうだけで耳から血を流す。開発者はあまりにも酷いこの兵器を月の裏面の更に裏面に封印した。それをムーンセル・オートマトンが吸収・分解・再封印して隅に置いていた物をBBによって発見されたが、エリザ粒子の不足とスペック不足で使用される事は無かった。しかし、微小に残っていたエリザ粒子が過去のエリザベートに反応して、勝手にタイムジャンプを決行。今の位置に転移してきた。しかし、未来で造られた技術が過去の技術に適応出来ず、地球の介入で勝手にコンバートした結果、ドラゴンブレスは小型航空機レベルにダウングレードしてしまった。それでも使えないレベルで無かったが、肝心のエリザ粒子が無く、噴水の下でひっそりと置かれていた。しかし、ハロウィンの時期にはエリザベートが真上でライブを行う事があり、管理者マタ・ハリの一存で時折使用された。主に、依頼に行くのを渋る冒険者を依頼地点に輸送(空輸)する役目として活躍した。ちなみに輸送された冒険者は二度とマタ・ハリに逆らわなかったそうだ。

 

 

 

 




 多分、こんな話だった。多分。
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