僕のカルデア日誌   作:kanaumi

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 刻み刻みでも投稿できました。


訓練での一幕② 笑えば良いと教わりました

 

 これは僕がメカエリチャンとロボとヘシアンに付き合って厩舎にいた頃の話だ。

 

「ん、マシュの嬢ちゃんじゃねぇか、こんな所にいるって事は今日も特訓か?」

 ハロウィン特異点からの帰還による休暇が言い渡され、時間の使い方に悩んだ私は、自然と此処シミュレータールームに足を運んでいた。最近では、スカサハさんに盾の使い方をモードレッドさんと学び、金時さんと模擬戦を繰り返していた。それで、シミュレータールームにいた私に声をかけてくれたのは、クー・フーリンさんでした。クー・フーリンは時偶にルーンの魔術で仮想のゴーレムや遠距離攻撃についての指導をしてくれました。

「あ、クー・フーリンさん。はい、スカサハさんに欠かさずやるように言われていますので」

 少し誇張した言い方でした。本当に言われているのは、盾に触れる事でしたが、結果だけですと変わらないですね。

「…真面目だねぇ。嬢ちゃんは俺等みたいに戦闘狂って奴じゃ無いだろうに毎日良くやるぜ」

「いえ、最近はカルデアのサーヴァントも増えて来ていますし、先輩の役に立つにはもっと頑張らないといけません!」

 先日来られた御三方、エリザベートさんにロビンさん、そして、メカエリチャンさん。それぞれに得意不得意は有ると聞きますが、サーヴァント同士の連携が主のカルデアでは、手が増えると同時に代わりが効いてしまう事になります。特に、メカエリチャンさんは私と同じでマスター、先輩の守護を行われる方です。聞く所によると、先輩を乗せて巨体になれるとか。先輩を守る為に強い方が付くのは良いのですが、そこに私がいないのが最近、苦しい、いえ、悔しいのです。ですので、少しでも頼って頂ける様に訓練を続けています。

「…やっぱ、嬢ちゃんは真面目だよ。んで、そのまま真っ直ぐに育ってくれると師匠の一人として、嬉しいよ」

「…はい!マシュ・キリエライト、頑張ります!」

「…じゃあ、始めるか。丁度シミュレーターも空いてる見てぇだしよ」

「稽古を付けてくれるのですか⁉」

「最近じゃあ、スカサハか金時だろ?偶には見てやるよ」

「お願いします!」

 さっそく、部屋に入りクー・フーリンさんと向かい合う。杖を構えるクー・フーリンさんに向けて、盾を構える。しかし、前面にただ出すのでは無く、お相手、クー・フーリンさんを確認出来る程度にずらして構える。

「さてと、まずはこいつか?──アンサズ!!」

「──炎!クゥゥ!!」

 クー・フーリンから放たれた4つの炎、それをマシュは前面に構えた盾で受ける。しかし、流石はルーンであり、衝撃はローマで受けた投槍よりも強かった。だが、マシュもしっかりと受けきった。

「どんどん行くぜ、耐えてるだけじゃジリ貧だぞ!──アンサズ!」

「はい!グゥッ゙!…射線をよく見て、前に出る!」

 4つから8つ、更に12、24と数を増やし炎の弾幕を張るクー・フーリン。マシュもクー・フーリンの言葉の通り、受け続けるのは下策と判断して、炎の弾幕の層の薄い箇所を盾を構えて進む。

「そうだ、今は嬢ちゃん一人、遠距離相手なら近づかなきゃその盾は振るえねぇ。マスターを守る事なら嬢ちゃんは立派に出来る、なら、一人の時の対応もしっかりと訓練すれば大丈夫だ!さあ、もういっちょ行くぜ!──アンサズ!」

「──はい!見て、見ろ、見える!──突貫します!ヤァァァ!」

「よっと、良いアタックだ!だが、まだまだ嬢ちゃんならやれるはずだ。後、弾幕の薄い箇所を攻めるのは良いが、誘われてる事もあっから頭に入れて置け」

「はい、ありがとうございます!」

「うっし、いい時間だな、今日は終わりにしよーや」

「あ、はい!クー・フーリンさん、ありがとうございました!」

「おうおう、やる気の有る奴は嫌いじゃねぇからな。またどっかで稽古付けてやるよ」

「はい!」

 そう言って、クー・フーリンはシミュレータールームを出ていった。それを見届けたマシュは先程の訓練の映像を見返し始めた。

「………弾幕の時に薄い箇所を探しましたが、今回はクー・フーリンさんに敢えて薄い箇所を作られ、私はそこをついた。結果は余裕をもって躱された…では、誘いに乗らない様に、いえ、それでは弾幕の圧で足が止まる…」

「─ん?おお、マシュじゃねーか!お前も使ってたのか?」

「──あ、モードレッドさん、それに金時さんにリップさん、御三方も戦闘訓練ですか?」

 私一人であったシミュレータールームにモードレッドさんに金時さん、それに何だか不服そうなリップさんが入って来られました。

「おう、モードレッドに誘われてな」

「私は拒否したんですが…」

「固ぇ事言うなよ、どうせマスターのストーキングするなら訓練に手ぇ貸した方が得だぜ?」

「それは貴方の損得勘定です!」

「まあまあ、落ち着けって、要するに訓練した方が連携も上手くなって大将も喜ぶってもんだぜ!」

「そうそう」

「ムゥぅ、仕方ありませんね」

「フフ」

 何だか騒がし、賑やかになったシミュレータールーム、御三方はどうやら訓練を行う様子、とはいえ、静かだったルーム内が途端に賑やかになったので、何だか笑みが溢れます。ちょっと、まだグランドオーダーが始まる前だったら考えられない光景だなぁとも思います。その時は、デミサーヴァントでも無かったですし、話すのもドクターとAチームの皆さんが殆どだった。それが、先輩にダヴィンチちゃんにリップさんモードレッドさん金時さんに他にも沢山の方と触れ合った。だから、モードレッドさんとリップさんの言い合いにも笑みが溢れれてしまうのです。

「…はあ、良いから始めようぜ!─て、マシュはどうするよ?」

「……おつかれの様でしたら無理はしないで下さいね。そこのモードレッドは気遣いできませんから」

「なんだと!オレだって気遣いくらいできっからな!」

「どうどう、落ち着けって、…んで、マシュの嬢ちゃんはどうする?オレっちとしては休んでて良いぜ?」

「えーと、すみません、先程クー・フーリンさんとの稽古がありましたので休憩します。ですが、しっかりと見学をさせて貰います!」

「おう、参考になるかわかんねぇけどしっかりと見てな!」

「もう、モードレッドはてきとうに言い過ぎです」

「はいはい、リップの嬢ちゃんも位置についてついて」

 そう言って、金時さんにリップさんはモードレッドさんに向かい合う様に立ち、腕と拳を構える。私は訓練の邪魔にならない様にルーム内の壁まで移動する。休憩といったので壁に保たれて見学していた。最近になって、やっと霊器が戻ったモードレッドさんは、手にする王剣クラレントをリップさんと金時さんに向ける。

「うっし、始めっか。……シャァッッッ!!」

「ちょっと、いきなり、ですね!──お返しです!」

「──!よっと、あぶねー──」

 スタート合図は特に無く、モードレッドさんが地面を蹴りリップさんに斬りかかる事で開始となった。リップさんはその大きな右腕で、初撃を受け止め、左腕を振り返す。モードレッドさんはその左腕を蹴って最初の位置に戻った。

「モードレッドよぉ、スタートくらいは合わせよう、やっ!」

「──危ねっ!だって、お前等何も言わねぇからなっ!」

 お次は金時さんがモードレッドさんに迫り、拳をモードレッドさんの胴に振るう。それをモードレッドさんは体を捻る事で回避する。そして、回避の行動にクラレントを乗せて、金時さんに振るう。

「──!」

「不味ッッ!」

 金時さんは迫るクラレントに両手を併せ白刃を挟む。金時さんの力で一瞬の間止まるクラレント。モードレッドさんも苦虫を噛み潰したような顔を見せるも、クラレントから手を離し、クラレントを挟む金時さんの手へ蹴りを向かわせる。

「よっと、返すぜ!」

「ちっ、上手く掴みやがってよぉ」

 それを見た金時さんは挟んだクラレントを真上に上げて、バックステップで蹴りを回避した。そして、真上に上がったクラレントはモードレッドさんの手に戻って来るのだった。

「………(ガシャン)」

 モードレッドさんと金時さんの渦中の中、リップさんは恐らく気配遮断でモードレッドさんの裏へ周る。

「……スゥゥ」

 両手を前に突き出し、合わせる。あれは、リップさんの宝具の構え、であれば…。

「──死が二人を別離つとも!!」

 そうだ、死が二人を別離つとも(ブリュンヒルデ・ロマンシア)を2人に放つ。放たれた両手にモードレッドさんと金時さんは吹き飛ばされた。リップさんの漁夫の利が綺麗に決まるのだった。

「おいコラリップ!宝具は反則だろうが!」

「フン、2人で楽しんでいたから狙っただけです!」

「イテテ、まあ、リップの嬢ちゃんに気を回さなかったオレっち等にも、反省はあっから許してやろうやモードレッドよ」

「ちっ、それはそうだがよぉ」

 納得は行かない、けれどこれ以上当たり散らすのも違うと思われたのか、モードレッドさんは溜息混じりに頭もかいて返答する。

「…」

 一連の戦闘を見て、私との実力の差を如実に感じてしまう。それでも、デミサーヴァントになった特異点Fの頃よりも強くなっています。その頃からのクー・フーリンさんも認めてくれています。ですが、戦闘の得意なサーヴァントの皆さんには届かないのですね。……頑張りましょう。

 ちなみに、リップさんは又、失言してしまい、モードレッドさんに詰め寄られて怒られていた、とだけ言っておきます。

 

 




そろそろ、次に行く予定
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