オケアノスでの一幕① ロマニポンコツ説
第2特異点を人理修復してから少し経ったけど、いよいよ第3特異点に挑む事となった。今回は海がメインらしいので、同行サーヴァントもしっかりと選んだ。最悪の場合は、現地での召喚だろうか。兎も角、第3特異点に向かう。今回は海に堕ちたら大変だから、レイシフト先にはしっかり注意して欲しい。ロマニも判っているはずなので、何処かの島に送ってくれるだろう。……フラグ?いや、流石に無いと思う。うん。そうして、僕達はレイシフトした。
「ロマニ〜!」
『や、わざとじゃ無いんだ!本当に、本当にわざとじゃ無いんだって!』
フラグだった。降り立ったのは確かに海では無かった。でも、島でも無かった。海を航海中の海賊船に降り立ったのだ。レイシフト後で周りがどうなっているか判らない僕等といきなり現れた僕等に驚く海賊。とっても奇妙な時間が流れた。いち早く復活したロビンが海賊達に攻撃して、モーさんとスカサハが制圧して事なきを得た。いや、海賊さん達は悪く無かったんだけども。その後、海賊を脅し、説得して近くの島に連れて行って貰った所で現在に至る。
「もう、今回は偶々海賊船が有ったから良かったけど、次は判らないからね!」
『うん、反省してます』
『そうだぞ、ロマニ、最近寝る時間が少ないからそうなるんだぞ〜?』
『う、ま、まあ、少なくは有るけれども』
「じゃあ、休む!僕達も今日は此処から動かないからね!」
『う、判ったよ、少し寝て来るよ。…ダヴィンチ、後はよろしく』
『はいはい、了解了解、ほら、さっさと休んだ休んだ。それとも、パッションリップ君に連れて行って貰うかい?』
『え、嫌ですよ』
『え、即答?…ああもう、分かった分かったってば』
そうして、ロマニを休ませた僕達は、言った通りにこの島で夜を明かせる様に準備をしていた。
「簡易テントは大丈夫そう?」
「おお、しっかりと貼れたぜ!」
「はい、大丈夫です先輩!」
「…ああ、しっかりとした物だな」
マシュとモーさんにはカルデアから持ってきた簡易テントの作成をお願いしていた。設置は、島の砂浜は危ないかもと、ジークフリートに森の木を伐採して貰った空き地に建てた。
「マスター、島にいた魔獣をロビンフッドと少しばかり狩って来たぞ」
「…オタク1人で十分だったろ」
「まあ、そうさな。しかし、お主のトラップも見事だったぞ」
「へいへい、お褒めに預かり光栄だよ」
スカサハとロビンの2人は森で、魔獣を狩って来たそう魔獣の肉を手に帰ってきた。そして、
「パイロット候補、この島には魔獣以外に人間はいないようね。所謂無人島ね」
「ありがとう、メカエリチャン。ごめんね、偵察頼んで」
「気にしないで、この中で飛べるのが私だけなのだから、偵察に私が行くのは当然よ」
最後は偵察を終えて戻って来たメカエリチャン。辿り着いた島の様子を上空から観るよう頼んだのだ。カルデア側に観て貰っても良かったけど、ロマニを休ませたし、実際に観た方が正確だから。
「さてと、なら、今日出来る事は一通りやりきったかな?」
「はい、寝床の準備、食料調達、探査、全て終了です!」
「ならさ、飯にしよーぜ!飯に!」
「そうさな、儂も中々に働いた訳だ、分前は頂くぞ?」
「あー、オレは少なくて良いですよ、命惜しいので」
「ああ、いい時間だろうな」
「肯定よ、カルデアから送られた支給物資を寄越しなさい」
『そうだね、夕食にはいい時間だね。こっちでも交代で食事にするよ』
『マスター、支給物資にはキャットとブーティカさんの携帯食料も有るので、楽しみにしておいて下さい!』
「あ、完成したんだっけ?うん、楽しみだ」
「…何だそれ?」
「…確か、特異点での食事に茨木童子が文句を言ったかだったかで、タマモキャットとブーティカが共同開発していた物だったか」
「はい、正直味気無いと言えばそうでしたので、私も楽しみですね!」
「…そういや、オタクは何を食べるんだ?」
「それを私に聞くかしら皐月の王、…ヒミツと言っておくわ、子供の夢を壊す趣味は無いもの」
「はぁ?」
「…それ以上は触らぬ神に祟りなしと言う事よ」
「…あー、へいへい」
カルデアから送られた物資を紐解いて、食事の準備を始める。今回のレイシフトに料理が上手と公言しているサーヴァントはいない、だから出来そうな事を皆で分担してする事になった。…次からは食堂組かクー・フーリンをメンバー入りさせるべきだろうか?
「ジークフリートの旦那は包丁かナイフは出来るのか?」
「……これで斬ってはダメだろうか?」
「危ないから、バルムンクを出さないで!」
「……ムム、まあ、やってみよう」
「…マスター、オレは向こうでかまどを組んでますよ?…此処はちょっと危険かと」
「あー、うん、ロビン、お願い。──ジークフリート、それはちょっと大きいから、もう少し細かくしてー」
「………ああ」
魔獣の肉の解体と切り分けをジークフリートが慣れない手付きで行う。僕は切られた肉を串に指していく。ロビンは肉を焼くかまど制作に、離れるのはジークフリートのナイフ捌きが気になって仕方ないんだと思う。
「おーい、スカサハー、是位汲めりゃあ良いかよ?」
「ふむ、…まあ、良かろう。マシュ、鍋を持って来い、ルーンで諸々の手順を飛ばすからな」
「はい、でも流石はルーン魔術ですね!万能過ぎます!」
「てか、水ならカルデアから送って貰えば良いじゃん?」
「それが、転送のリソースも馬鹿にならないと言いますか、現地でできるのであれば現地でやろうと決まりまして。流石に出来ない事であれば送って貰いますが、スカサハさんが出来ると言い切られましたので…」
「うむ、儂のルーンにその程度の事は簡単だ。さて、やるか」
「お願いします!」
「前にも思ったが、反則級の魔術だよなぁ」
モードレッドが海水を汲み上げ、マシュが鍋に流し込む。それをスカサハが濾過等を行って、飲める様にしていった。カルデアの物資転送で一番容量を取るのは水なので、スカサハのルーンはとても有難い物だった。
「…おし、マスター、かまど出来たぜ」
「あ、出来た?…おお、いい感じだね!じゃあ、昼間の伐採で採れた枝を詰めてっと、メカエリチャンー」
「…なんですか、パイロット候補。……まさか、そこのかまどに火を灯せと⁉」
「うん」
「……はあ、私をチャッカマンとして扱うのは貴方くらいです。……チャームサイト(弱)」
「うんうん、いい感じだよ!ジークフリート、お肉持って来て〜!」
「よっと、ああ、了解だマスター」
出来たかまどに火を着けるのに最適だった為に、メカエリチャンのチャームサイト(弱)は、チャッカマンとして利用された。何が悲しくて値段も安い道具の代わりをチェイテ城守護者がしなければならないのか?火を着けるチャームサイト(弱)は少し湿っていた。それを他所に、かまどの上では肉が次々と焼かれて行った。ジークフリートとロビンが肉の返し、皿への盛りつけを行って行く。そうしていると、向こうからスカサハとモードレッド、マシュが大きな鍋を持って帰って来た。どうやら水の確保に成功した様で、心無しかモードレッドの顔が誇らしげであった。そして、肉を焼き終えたかまどに今度は鍋を置く。沸騰させてお湯を作る為だ。メカエリチャンの火力は十分で、すぐに沸騰した。それから、器を用意して、中にキャット特製のお吸い物最中をいれる。これなら、水かお湯があれば出来ると、キャットの自信作だった。その最中に湯を注ぎ、夕食は完成した。
「じゃあ、食べよっか」
「はい、いただきましょう!」
夕食はその美味しさに速攻で完食となった。その後は、順番を決めて交代で寝る事になり、オケアノスでの一日目が終了した。明日からは海賊達が口から溢した、海賊島に向けての航海が始まる。その為に今は休むのだ。
書き終わった後にストーリーを再確認したので、無人島に寄り道しましたが、本筋に戻ります。