僕のカルデア日誌   作:kanaumi

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おまたせしました、書けたので投稿します。


オケアノスでの一幕⑨ 矢は何処に行くのか分からない

 

 早朝、僕等は再び大海を進んでいた。懸念していた黒髭との邂逅は無く、少しの安心とほんの少しの肩透かしを感じていた。あれで逃げ切れたのだろうか?今も管制室で周囲を探ってもらっているのだが、あのキャラクターだ、簡単に巻ける気もしていない。ドレイクもその辺りは思っているのか周囲に目をやる回数がいつもよりも多い気がする。とは言いつつも姿の見えない者におびえ続けるのも違う事、管制室も観てくれている事だから僕は一先ず次を向こうと思う。そう決心した僕は先の島からキラリと光る物を観た。

「うん?───」

「──っ、伏せろ!!」

 キラリと光る何かを観た僕の頭を素早く押さえたのはクー・フーリンだった。トスッという音と共に柱に刺さる1本の矢。

「何事だい!?」

「狙撃、いや、それにしてはわかりやすい」

「「ロマニ(ドクター)!!」」

 突然の事に驚くドレイクにスカサハは矢の意図を考てえいた。僕とマシュはロマニに確認をと叫ぶのだった。

 

『えーと、まあ、なんとなく気がついてるかもだけど方向からして目の前の島からだ。そして、そこに複数のサーヴァント反応が合った。…矢文があったんだっけ内容はどうなんだい?』

「…えーと、我ら人理を護る者なり、そなた等がそれをなすのならば、共にあらん事切に願う、違えるなら近寄るべからず…だって」

 僕は矢文に書かれた物を読んだが、字が綺麗で読みやすい。というか僕日本語以外読めないのだけど、なんか読めてる、不思議だ、流石はダヴィンチちゃんの作った眼鏡だ。

「…ふむ、現地サーヴァントとやらか」

「どうですかねぇ、さっきの黒髭なんかもいやがったわけですが」

「あー、俺は行ってみても良いと思うぞ?わざわざこんなの送って来んだし生真面目野郎な気がするぜ?」

「ああ、あの島からこの揺れる船のマストに当てられる実力だ、だまし討ちをするならば初撃でマスターを射抜けたはずだ」

「そうだな、あの矢に殺意は感じなかった」

「もちろんマスター次第って奴ですが、俺も賛成派ですね」

「私が先行するのも一つの手よパイロット候補」

「……うーん」

「先輩、私の意見としては行ってみて良いかと思います。黒髭さんの件もありますが、今回は何か違うようにも感じます」

「うん、そこは僕も感じている。罠な可能性も零じゃないけど、今回は違うんじゃないかとは思ってるよ。ただ、どんな人なのかなーて」

「そこは見てからのお楽しみで良いさ、行くんだろ?なら、とっとと行くよ!面舵、目の前の孤島に進路を合わせな!」

「ヘイッ!動け、働け、エッサラヤー!」

 ドレイクの激で船員達は慌ただしく動く。それを眺めた僕も何かできる事を探すのだった。……特になかったけど。

 

 

 

「ドレイク、此処は水深が浅い、もうそろそろ小舟が必用だろう」

「へぇ、わかるのかい?ルーンって奴は便利だねえ。さて、そうなれば小舟を出すよ、引っ張ってきな!」

「ヘイ!」

「……アステリオス、行ってきなさい」

「うん、えうりゅあれ、おれ、いく」

 孤島に近づいた頃、スカサハが水面を観ながらそう進言した。僕も一緒に観ていたけど分からなかった。それをスカサハに聞くと、スカサハは念の為にと船底に薄い膜のように魔力を張っていたようでそれが反応して気付けたそう。船を修理するときにクー・フーリンと何かしているのを見ていたけどそれだったようだ。ともあれ、アステリオスが担いで来た船に皆で乗り込み、私達は未開の島に足を踏み入れたのです。

「って、急にリポーター風にしたけどサーヴァント反応はどうなの?」

「リポーター、……映像資料にありましたね!」

『ああ、こちらで確認しているよ、複数のサーヴァント反応が君達の進行方向に存在している。そのまま進んでくれ』

『あと、マシュは何の映像見たのか報告よろしくだ』

「はい!あれは先輩の出身である日本の時代劇と呼ばれる物で、織田信長公の本能寺の変が題材でした!」

「時代劇って、カルデアは色々あるよね本当に」

『ほうほう、織田信長ねぇ、マスター君もある程度知ってるかな?』

「うん、学校で習うから知ってるよ。まあ、何でもじゃないけどね。時代劇も見る方じゃなかったし、もしかしたらマシュの方が詳しかったりね?」

「──!では、僭越ですが不詳、マシュ・キリエライト!カルデアに帰還しましたら、先輩に語らせていただきます!」

「うん、よろしくね」

 

『……あの、時代劇にリポーターって出てくるんですか?』

『え、…………どうだったかな?』

『いえ、私も記憶には無いですが、N〇〇でしたかそう言う放送局に歴史資料としての映像にリポーターが映っていたはずです』

『…詳しいね』

『友人に日本人がいまして、その友人曰く〇〇Kは教材としては優秀であるとかなんとか』

『ずいぶんと含みのある言い方してますね』

『はい、鬱憤が溜まっているのでしょう』

『まあ、マシュが見たものは帰って来てから聞こうか』

『ああ、それが良いだろうね』

 

 複数のサーヴァント反応があった場所は木々が生い茂るこの島では珍しく開けた場所だった。そこには男女3人がこちらを待ち構えていた。緑髪の顔の良い男と美しい女性に第一特異点でも出会ったアタランテだった。

「やあ、君達がカルデアの人達で合ってるよね?アタランテから聴いているよ!人理の危機に勇敢に立ち向かう戦士だってね」

「あ、ありがとう?さっきの矢はもしかしてアタランテの?」

「…ああ、少し手荒な真似をしてすまぬ。そこの男がどうしても矢文をしたいとごねたのでな、ああいった形となった。怪我は無かったか?当たらない様に射た筈だが」

「うん、大丈夫。それでそのアタランテと……」

「ああ、ごめんごめん、自己紹介がまだだったね。僕はダビデ、そうだな多分僕が説明するよりもそっちで説明を受けた方がわかりやすいよ」

「そう?」

「うん、で、アタランテは良いかな?」

「…改めてしておこう。前回はあれだったのであれだが、アタランテだ、此度は味方としてよろしくしたいと思っている」

「うん、頼もしいよよろしく!」

「うんうん、で、こちらが──」

「はーい、紹介は終わった?私、アルテミス!──で、こっちが私のダーリン♪」

「─グホォッ!!」

 紹介されたアルテミスは足元のクマのぬいぐるみを掴み、抱きかかえて僕等に向き直す。

 

「…えーと、そのぬいぐるみみたいなのが、ダーリン?」

「ええ!!そうなの!!これが、私のダーリン!!」

「ごはんッ!!」

「……ドクター、いかがですか?」

『信じられない、アルテミスだって!?それが正しいなら女神じゃないか!?なのに彼女はサーヴァントだ、でも、以前出会ったステンノやエウリュアレとは何処か違う反応だぞ!?』

『あれがアルテミス、メルトが見たらなんて言うのかな…』

「へー、女神なんだ」

「えへへ、そうみたい♪」

 その女神の腕の中では死にそうにこちらを見つめる瞳に僕はみなかった事にした。…しゃべるんだね。

「……誰かー助けーてー、死んじゃうー」

「…フォウ」

「…助けて」

「えっと、この子は──」

「……キュッ」

 フォウ君がクマのぬいぐるみの腕を掴む。そして、一気に引き抜いた。だが、見た目よりも力が強かったのかぬいぐるみは対面の樹木に叩き着けられた。

「あ、ダーリン!?」

「うぉぉ!!──ごホォッ!!」

「──キュッ!」

「何処かフォウさんが得意気に胸を張っています!」

『え、今、何処から出て来ました!?』

『それよりも大丈夫かい!?』

「ダーリン!!大丈夫!?」

「……お前の胸の中よりも危険な所はねぇ」

「えー、安全だよー」

「俺は死にかけた」

「ムー」

 不満気なアルテミスを置いて、ぬいぐるみは僕達の前に立つ。

「あ~、こんななりだけど、オリオンでーす」

『オリオン!?輝く三ツ星(トライスター)のオリオンかい!?ぬいぐるみじゃないか!』

「いやー、これには深ーい訳があんだよ〜」

「信じられません、何処を見てもぬいぐるみです!後、ちょっとかわいいです」

「お、そう?お嬢さんどう?ぬいぐるみを愛でて──イッター!!」

 マシュを誘うオリオン(ぬいぐるみ)は剣山に姿を変えた。

「ダーリン?駄目だよ?」

「ハハ、凄いなー」

『マスター!現実逃避しないで下さーい!』

 

「……ぅ」

 そんな様子を遠くで見ていたアタランテは小さいうめき声と共に脇腹をさする。

「おや、どうかしたかいアビシャグ?」

「………なんでもない」

「そうかい?あのスイーツ具合には僕もびっくりだけどなぁ。あ、でも、アビシャグにとっては違うのかい?」

「…貴様ッ、あえてか?あえてだな?あえてなんだろう!?」

「いやー積極的なのはプラス点だよ」

「うるさいっ!貴様は矢にいられて寝ていろ!!」

「あ~れ~」

 ダビデの彼にとってはなんてことのない本人もその気は少ない煽りにアタランテは、キレた。至近距離からわざわざ弓に番えて、ダビデに放つ。避けなかったダビデは素直に寝かされる。その顔は何処か嬉しそうにも見えた。しかし、それを観測した者はこの場にはいなかった…。

 

「ふむ、儂もあれくらいの愛嬌が必要か」

「はぁ!?嘘だろ、師匠がんな事考えるなんて明日はゲイ・ボルクが降るぞ!?」

「…そうか、死にたいのか?遠回しな言い方をするな、セタンタよ」

「いや、師匠が血迷った発言するのが悪いだろうよ!」

「……………………問答無用!!」

 ガッツが無ければ即死だった。

 

「…あの2人、またやってるぞ、ころねぇなぁ」

「……そうだな、クー・フーリンのガッツは一度のみ。矢よけの加護もあまり意味をなさない状況、スカサハが有利だな」

「いや、冷静に分析してねーで止める算段つけましょうや。ゲイ・ボルクがこっちにも飛んで来るのこえーを超えてるぞ!」

「鉄のボディを持つ私はあまり関係無いことね」

「まあ、確かにお前は頑丈だしあんまり怖く無いか?」

「いいえ、それは違うわ。鉄のボディはスカサハのゲイ・ボルクを完璧に防ぐには足りないわ」

「じゃあ、何が関係無いんだよ?」

「鉄のボディは明日降るゲイ・ボルクに対しては防げる。だから、明日の天降には左右されないわ」

「…なるほど、俺の悪竜の血鎧(アーマー・オブ・ファヴニール)と似たようなものか」

「オタクのは宝具でしょうが…」

 鉄の胸を張るメカエリチャン。それを見て理解を進めるジークフリート。考えるのが面倒くさくなり始めたモードレッド。状況に呆れ返るロビンフッド。四者四様のそれはツッコミがいるのにゆる~い雰囲気を発生させていた。

「…だが、俺もゲイ・ボルクの雨は防ぐ事が出来る。彼女の体が出来る事は俺も出来る」

「なんでお前等は競ってんだよ」

「いいえ、私の鉄のボディの方が勝っているわ。なぜなら、基礎スペックで防げるのだから」

「…ムゥ」

「いや、だから、なんで競ってんです?」

 期待している槍の雨が降ることはないのでこの会話が実現するのかは未定である。

 

 

 

 




話が進まない上にこの話は書き始めが随分と前なので話を忘れてます
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