「失礼、今承太郎がスタンド使いと戦ってる」
「なに!?」
コンコンとノックし、アヴドゥルとジョースターさんの部屋に入るや否や、私はそう言った。
後ろからは花京院がついてきている。
私は花京院に情報を伝えた後、承太郎の様子を見に行った。
するとどうしたことだろう、承太郎はポルナレフと歩いていた。
だがどうにもそのポルナレフの様子がおかしい。具体的に言うとカブトムシを食べていた。
私はそれで完全に思い出した。こんな感じのシーンあったな、と。
記憶の中では花京院だったはずだが、変装する相手が異なるくらいはまあ、あるだろう。どういう条件で変装する人間が原作と変わったのか不透明なので今後の旅路でもやや不安要素があるが、今はまず敵を何とかするのが優先だ。
「ロープウェイの方だ。急いでくれ。彼がやられることはないと思うが、相手もそれなりにやる」
「どんな相手じゃ!」
「あー、これも承太郎に怒られるのだろうか。人に化けられるスタンド使いだよ、私がこの間都合よく言ったばかりのね」
「なんじゃおぬし意外と根に持っとったんか!?」
「きみの孫のツンケン具合はちょっと傷つくんだよ。上っ面だけでももう少し愛想良くできないのかね」
「そりゃわしもそう思う、このわしのチャーミングさがもう少し遺伝しとったらのう」
「世間話している場合じゃないですよジョースターさん!」
アヴドゥルに怒られてしまった。
私が言う情報が正しいものばかりだからか、一行の私への態度はだんだんと軟化してきている。
変わらないのは承太郎だけだ。彼だけが私をずっと警戒し続けている。
それは正しい。私が怪しい者であるのは変わらず、いつ情報で寝首をかいてもおかしくないのだから、ひとりくらいは警戒していてもらいたい。
ただ、承太郎がDIOを倒すのだ。
最後の最後まで承太郎に疑われたままでは、いよいよもって私の存在意義がない。
だからこそ承太郎には正しい情報を渡し続けたい。
彼と戦う敵に関しては、ものすごく気を付けていた……つもりなのだが。
直前でいつ来るか思い出せない腫瘍のスタンドについて思い出してしまったので、私は花京院の方に行ってしまったのだ。
その後すぐに承太郎の方に戻ったが、ちょっと手遅れだった。
すでにロープウェイに乗り込んでタイマンを張ろうとしていたので、援軍を送るにしても遅い。無論試みはするが。
念のため一帯を探したら、本物のポルナレフは道行く女性をナンパしていた。
だから慌てて花京院に声をかけ、アヴドゥルとジョースターさんのところに来たのである。
「今思い返すとポルナレフが一番近い場所にいたな。ナンパしてたから邪魔したら悪いかと思ってしまった」
「呑気か!」
ジョースターさんにも怒られてしまった。
したがって私は、ポルナレフがナンパに成功していた女性の体を借りて危機を伝えるに至ったのである。
ポルナレフから非難轟々だったが、文句はジョースターさんに言ってくれと承太郎のもとへ走らせた。
にしても今回はかなり後手に回ってしまった。失態である。
ああとっても気まずい。しばらく承太郎には合わせる顔がないかもしれない。どの体を借りても私の顔ではないが。
ラバーソウルじゃなくてラバーソールだったんだ(タイトル入力してるときに気づいた)
タワーオブグレイじゃなくてタワーオブグレーなんだ〜……。
主人公も勘違いしているということでこのまま進めるかと思っていたのですが、誤字報告届いちゃうし、名称間違ったまま進めるメリットもないので気づき次第修正します。やっぱり名前に関してはかなりうろジョジョでした。